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2020年07月20日
7月の終盤に入りましたが、まだまだ梅雨は明けず曇った日が続いています。
今年は夏が短い感じがするなぁ…、人の出が少ないので感染予防には効果的ではありますが、もし「秋も短くて冬が長い」って事になると、精神のバランスを保つのに苦労するでしょう。
僅かな晴れの日を大切に活用し、今後の試練を乗り越える糧(動力)にしなくてはなりません。

それでは7月三回目の探石記録を書きます。

やっと「晴れ」と言える天気になりました、久々の日差しに細胞も喜んでいます。(7/19)
山は相変わらず雲に覆われていますが、太陽光を受けた河川敷の緑は美しく、昆虫たちの黄金時代は続いているようです。




足下の護岸ブロックにカマキリの子どもを発見、ヒスイ色を宿し輝やく姿は美しいです。
成虫になって「恐れを備えた美しさ」を魅せてくれる日を楽しみにしています。




浜は先日より砂が多くなり、海の濁りは少し弱まりましたが水底を確認するのは苦労します。
波は強めでしたが速くはなかったので、波打ち際を見ながら歩けましたが、たまに大きく打ちつける波が寄せるので、夢想状態で歩いているとビックリして目が覚めます(笑)




河口付近は打ち寄せる波により中州のような浜が増え、川から流れ出る水が湾曲していました。
こういった状態に大きめのヒスイ転石は見付かる事が多いので、川の水が澄んできたら期待できそうです。(今は濁りすぎて水底が見えない…)




海との合流点は川幅が広がったまま、流れは強くありませんが水量が減る様子もありません。
もう海水浴ができる水温ですが、もう少し待たないと濁りは治まらないでしょう。(水中が見えなくては面白さも半減です)






この時点で見付けたのはロディン岩(鶯石)、なかなか綺麗な発色をしています。


濁りの中で発見した際にはヒスイに見えるけど、「拾い上げるたらロディン岩だった」という経験は探石では良くあります(笑)


帰り際では埋まって一部しか出ていなかったヒスイ転石を発見。


姿形からして「カグツチの欠片」、灰色の地に淡緑や淡紫が入るタイプです。
表皮に近い外側の欠片なのでボソボソ感が強いですが、光沢を出せる石質なので加工は可能です。(裏側が表皮なので内側を活用するのが基本です)


更にオンファス輝石を発見、平たいので波に乗って打ち上がったのでしょう。


これの善し悪しは「乾いた状態で確認する事」が重要で、ツルツルで一体感があるのが良い素材となります。(表面に凹凸がないのがベスト、無数に走る石目の境が分からない方が良い)
基本的に光沢が出る石なので、「粘りが乏しくて割れるタイプ」にさえ気を付ければ綺麗に仕上がります。


最後はキツネ石タイプの緑色石英岩を発見。


どちらかと言えば石英部分の方が多いので、クリソプレースの類に近いタイプだと思います。
乾くと表面に微細なキラキラが現れて、良質のヒスイ転石と間違えそうな石なので「そう言う意味ではキツネ石(の総称)でも良い」って感じもします(笑)
きっと緑色に染まった雲母部分が無い(非常に少ない)のでしょう、加工に使えるかもしれないので試したいと思います。(中に色はあるのだろうか?、色も淡すぎるかな〜。)


前回にも感じましたが、やはり面白い石が少ない気がする…、でも夏の海は毎年こんな感じですね(笑)
ちょっと石運には恵まれなかったかな〜、と思いながらも「この晴天を楽しまなくては勿体ない」と思い、青海の海岸へと向かいました。


こちらは海の濁りが少なく、小石がたくさん上がっていました。
本来なら「もっと大きい石」が上がっている浜ですが、たまに押上海岸のような状態にもなるので、練磨が良いサンプルが拾える事もあります。





一通り歩き、灰簾石(アケビ石)、ロディン岩(鶯石)、キツネ石(緑色石英岩)を発見。


灰簾石は滅紫が濃くて良い感じ、サイズも良く肌もツルツルなのでサンプルとして保管します。(個人的に好きな石で、見本としてコレクションしています(笑))

ロディン岩(鶯石)は表面に茶色い汚れが着いているけど黄緑は綺麗、磨けば茶色は落ちるので研磨しようかと思います。(たまに中まで茶色が入っている事もある…)
何かしらの活用を見出さないと勿体ない石、ヒスイとの区別が肝になるでしょう。


キツネ石(緑色石英岩)は通常とは違い、ちょっと「珪孔雀石の類」に似ているタイプ。
母石に流紋岩が多く含まれているのだろうか?、石質は淡紫を示すタイプに似ている。
雲母が含まれていない(少量しか含まれいない)ような感じ、キツネ石と流紋岩が混ざっているのかな?
良く分からないけど、面白いのでサンプルとして保管します(笑)


最後は…、ヒスイ輝石岩(ヒスイを含んだロディン岩・曹長石岩)と言えるであろう石。



これはロディン岩・曹長石岩・ヒスイが混ざっているタイプだと思います。
ヒスイが「多少でも含まれる」と判断するには、表皮側の特徴を見ないと分からないでしょう。
このタイプにはキラキラ(翡翠輝石)が見られない事が多いので苦労します。

どれが母石なのか?、と考えると難しい…。(曹長石岩が多いかと思われるが…)
機械分析するのが良いですが、もっと多くの成分が出てきそうな気もします(笑)
タイプとしては紫が入るヒスイに見られる特徴と言うか、その端っこに多く存在しているように思えます。(後は巨大なヒスイ岩石の表皮にも)
いずれにせよ純度が低いのでヒスイとは言えないと思いますが、「ヒスイを含む〜」として説明はできるかと思います。(また分析してもらおうかと思います)


久々の晴天下で楽しめました、早く梅雨が明けないかな〜。
人とのコミュニケーションはリスクになってしまい残念ですが、これからも続いて行く「神々との交歓」は私に力を与えてくれるでしょう。(力が引き出されているのかも?)

人間に近すぎれば「感染」に脅かされ、自然に近すぎれば「災害」に脅かされる、自分の環境を見直しながら自己防衛能力を高めて行くしかないのでしょう…。
でも過剰な「強迫観念」は危険、何でも支配しようとするので最終的に破滅に向かいます。
シンプルに生きるには強さが足りないなぁ…、克服できない弱さを抱きながら「強く在ろうと生きる事」が大切なのかもしれませんね…。

これで今回の探石記録を終わります。
2020年07月14日
夏の中盤が始まりましたが、まだまだ雨の日が続いています。
降ったり止んだりを繰り返す小雨なのが救い、「もう水不足の心配はないので早く明けて欲しい」と、思うのは人間の都合なのでしょうね…。
騒いだところで意味がないので、水害に注意しながら梅雨明けを待ちたいと思います。

それでは7月二回目の探石記録を書きます。

この日は朝から曇り空、でも広がっているのが雨雲ではなかったので明るさがありました。(7/13)
空を覆う雲で山は確認できませんでしたが、河川敷に生い茂る植物は、昆虫たちの帝国として黄金時代を向かえていました(笑)




浜の状態は砂が多く波は強め、海は干潮で川の濁流により透明度は皆無でした。
自然光はギリギリな感じ…、時折、雲が薄くなった部分から太陽光がボンヤリと見られました。(その際は気温も上がって蒸し暑さを感じました)




冬の海を感じさせるような波打ち際を歩き、川との合流点に到着。
かなり川幅が広がっていて、連日の雨で水量が増した事が分かりました。
しかし、大きな流木などは無く、上流で土砂災害があったような形跡は見られませんでした。




ちなみに、川と海とがぶつかって出来た場所(石が積み上がった丘)で、サーフィンをしている人がいました。
何も今じゃなくても良いだろうに…、と思いましたが、待ちに待った日だったのかもしれません。(いずれにせよ、これで命を落としても悔いはないのでしょう)
川の影響をギリギリ受けず、波の影響を最大限に受ける場所を選んだあたりは、命知らずではあるけど「慣れた人」なのだと感じました。


探石に話を戻し、この時点で見付けたのはロディン岩(鶯石)2個。
なかなか綺麗なタイプを見付ける事が出来ました。


私が愛称として「鶯石」と呼んでいるタイプのロディン岩。
ヒスイと間違える石の中でもNo.1と言える石、発色だけで言えば通常のヒスイより綺麗だったりする事が多いです(笑)
でも透明度が低く、光を膨張する事もないので、ヒスイのような「神々しさ」は備えていません。(備える前に「袂を分かった」って感じ)

それでも春先を感じさせる萌葱色(黄緑)が綺麗で、石質も良いので加工しても美しく仕上がります。
ヒスイと混同される事なく適正な活用がなされたなら、価値を引き上げる事も可能でしょう。


特に悪くない環境ではありましたが、面白い石などは探せませんでした…。
今は「神生みの真っ最中なんだな〜」って感じで、イザナギ(川)とイザナミ(海)とが激しくぶつかり合っていました。
この後に、イザナギ(川)が破壊した「カグツチのカケラ」が姿を現すのか、イザナミ(海)によって練磨された「ヒルコ神」が姿を現すのか、とても楽しみです。


ヒスイは無しか…、と思いながら戻っていると、僅かに光の膨張が目に入りました。
その打ち上がった「光を放つ石」を手に取ると、それはヒスイのカケラでした。


これはイザナギ(川)による「カグツチのカケラ」と言えるでしょう。
先程のロディン岩(鶯石)の方が発色は良いのですが、やはり「光」はヒスイの方が強く放っているようです。(それにしても双方は似ているな〜)
小さいですが加工も可能で、ストラップや垂飾にも十分に仕上げられます。(紫が入る事もあるタイプのヒスイで、淡い緑が流れています)

ヒスイの転石は1個でも見付かると嬉しい、この喜びを何度も味わってきた幸せ、これから何度でも味わう事のできる幸せ、いろいろと満たされます。

今回も楽しめました、次は加工する(活用する)幸せを求め、「人がヒスイにカタチを与える喜び」を体現したいと思います。

これで今回の探石記録を終わります。




そう言えば、糸魚川から初めての感染者が出たようです。(20代の会社員らしい)
糸魚川と言っても青海〜能生まであるので、どこから出たのか良く分からない…、もっと狭めた情報が欲しいところです。

ウイルスとの共生は「人間がウイルスにメリットを示し続ける事」の始まりなのでしょう。
きっと平均寿命は50〜60歳程度になっていくのでしょうね…、その中で人間は成長率を高めて生きなければ成らなくなるでしょう。(老いていけば見放されて重傷化するので)
若者は「アホ面して生きていると何も成せないまま死滅する」って事を、肝に銘じて生きた方が良いかと思います。

それにしてもウイルスが人間に与えるメリットはないのだろうか?(前にも書きましたが…)
これでは「地球と人間の関係」と同じような気が…、人間は近くに若い惑星(地球に代わる惑星)がないから移住しない(出来ない)だけのような気がする…。(ウイルスを理由に他県に移住するのも「その縮図」かと)

これが「不完全な生物の性(さが)」なのだろうか?
なんにせよ寿命が50歳となれば、私はあと7年となるので計画的に生きなくては目標を達成できない訳ですね…。
60歳となれば17年か…、この差はデカイなぁ…。

まだ感染してはいませんが、「赤信号みんなで渡れば怖くない」から「毒喰うなら皿まで」って状態に社会がなってきているので、覚悟はしておいた方が良いでしょう。(次の「死なば諸共」って段階が末期かと)

とにかく将来的には「ウイルスにメリットを示し続けて生きる」って事からは逃げられないでしょうから、その人生の中で「自分らしく生きられる方法」を見出したいと思います。

今、なによりも願うのは両親の健康で、苦労してきたのだから最後の日まで元気でいてほしいと思います。
2020年07月09日
7月の前半が終わろうとしていますが、連日の雨で夏を感じる日差しは殆ど見られません。
糸魚川は大雨と言うほどの雨量は降らず、今のところ大きな水害の危険性は低いように思えます。
このまま梅雨が明けると良いのですが…、雨雲の位置によっては「どこでも起こりうる水害」なので、油断せず身の回りの変化に注視したい思います。(新型ウイルスにも注意)

それでは7月最初の探石記録を書きます。

久々の探石、一時的(昼間)に晴れ間が出たので押上の海岸へ向かいました。(7/8)
雲の多い空ではありましたが、所々に青空が見えて辺りも明るさを取り戻しました。(珍しく能生側が曇り、青海側から晴れ間が広がっていました)



前日の夜は大雨となり、このまま降り続いたら危険だと感じましたが、それも数時間後には止んだので安心しました。(ちょっと睡眠不足になりました)


海は特に濁りが強い感じではなく、引き潮で波も非常に弱い状態でした。
川の水が流れ込む海が今の状態であれば安心、満ち潮だと川の出口を塞いでしまうので逆流の恐れがあります。
右側の浜は川と合流しているので河口付近は濁っていましたが、大きな流木などが無かったので、上流で大規模な土砂崩れは起こっていないかと思います。(小規模はあったのかも…)


浜辺は小石が押し上がり傾斜の強い丘になっていて、とても歩き難い状態でした。
波打ち際を歩くと足が沈むので、大量の砂利が堆積しているのが分かりました。
これは重い石が(ヒスイ転石などが)下に沈んでいる事の多い状態、ちょっと期待できませんでしたが、波が非常に弱かったので歩き難いけど探しやすい環境ではありました。(在れば見落とす事はない環境でした)


太陽が出ると一気に気温が上がり蒸し風呂状態となりますが、石は見やすくなるので機を逃さずに目を凝らしました。
砂利で沈む足下に注意しながら歩き、陽光が辺りを照らすチャンスに撮影しました。
上からヒスイ転石1個、ネフライト3個、灰簾石1個、石英斑岩(薬石)3個です。


ヒスイ転石は灰色タイプ、発色は残念ですが練度・練磨が良く、円形の黒い模様が面白い、座りも良いので磨いて飾石兼文鎮にしたいと思います。(サイズも丁度良い)

ネフライトは鉄分の多いタイプ、2個は青みがかっているのでアルカリ角閃石岩と言った方が良いのかと迷ったのですが、石質からして「鉄分が非常に多いネフライト」で良いと思います。

灰簾石は石質が良くて滅紫(ザクロ石の成分)を示すタイプ、滑らかで色が濃いのでサンプル(見本)にしたいと思います。
いざ探してみると見付からない石、更に気に入る条件を満たすタイプが少なく、満足するサンプルが集まらないです…。(ピンクゾイサイトの方が集まらないけど(笑))

石英斑岩は石英が粒で入る薬石タイプ、紋様が良くてサイズも丁度良いです。
石英は「高温の熱水」の中で生成されるので、それぞれの地の成分を凝縮して結晶になるのでしょう。(特に薬石は、その影響が強いのだと思います、花崗岩にも同タイプがあるとの報告があります)
ただ「強ければ良い」と言う訳でもないので、自分にあった使い方が必用になるでしょう。(湯中りじゃないけど、多少の「石中り」がある気がする)


折り返し地点に到着、波が弱く静かな浜辺ですが、状態も変わらないので「新たな発見」には期待できません…。
浜辺に打ち上がっている茶色いのは「めかぶ(干からびた)」、大量にありました。
新鮮なら美味しく頂けますが、タイミングが合わなかったようです。(残念)




帰り際に、灰簾石(アケビ石)を発見。
悪くはないのですが、色が薄く乾くと肌の荒さも目立ちました。(よって海に返しました)




こちらは石英を母体とした石、ジャスパーと言えるのかな?
チャートと混ざっているのだろうか?、一番気になるのは「磨けば光るのか?」って事で、綺麗な光沢が出るならルースとして面白く仕上がるように思えます。(とりあえず切断してみるかな〜)




海岸の入口に戻っている時の方が太陽が照っていて、途中で倒れるかと思いました(笑)
風が冷たかったのが幸いでした…、今が「真夏なのだ」と痛感した一時でした。(この時ばかりは、雲が多くて助かったと思いました)

ちなみに、探し始めの際に観光のお客さん(お爺さん・お婆さん・お孫さん)が、石の識別を頼んできたので簡易の識別をしました。(私を学者と勘違いしたようです)
浜辺に丁度いたので対応できましたが、やはり石拾いを楽しむには「簡易の識別をする場」が必用だと改めて感じました。(お客さんには必用、「乞食・盗人」タイプには必要ない)

久しぶりに楽しめました、また晴れたら行きたいと思います。(熱中症には注意です!)

これで今回の探石記録を終わります。



数日前ですが、強い雨の中、来店して下さった皆さんに感謝します。(有り難うございました)
対応できなかったお客さん、申し訳ありませんでした…、行けば良かったと後悔しています。
幸いにも気に入って頂けた作品があったとの事なので安心しました、今後も「石好きが楽しめる場」にすべく努力して行きますので、また遊びに来てもらえると嬉しく思います。(なかなか準備が進みませんが…)

いつの日か「在るべき姿」を、堂々と体現したいと思っています。
2020年07月02日
憂鬱だった6月が終わり新たな試練の月の始まりです。(いよいよ夏本番の幕開けです)
未だ梅雨を引きずった天気ではありますが、雲の切れ間から顔を出す太陽は強く輝き、まさに「ライジングサン」って感じです。
これからどうなるのだろうか?、引き続き新型ウイルスに警戒しながらも、大雨による水害にも注意しなくてはなりません。
油断せず慎重に行動しながらも、やるべき事は進めたいと思います。

7月に入りましたが、6月最後の探石記録を書きます。

6月の最後は押上の海岸で探石、この日もお昼頃に曇ってしまいました…。(6/29)
午前10時頃までは快晴だったのに…と、残念に思いながらも吹き抜ける風が涼しかったので、探石する環境としては悪くありませんでした。





浜は入り口付近は砂利が多く、波は長くて強め、この時点では光源も乏しい状態でした。
先客は二人だけ、支度からして観光のお客さんだと思われます。(運動靴だったので)
やや押し上がりが強い浜辺だったので探しづらい、初めての人には歩くのも難儀だったかと思います。




いつもの折り返し地点まで歩いていると、次第に空が晴れて太陽が出始めました。
これは撮影チャンス、この時点で見付けた石たちを紹介します。(識別するタイミングでもあります)
上は石英斑岩3個、その下はネフライト3個、中央にシーグラス、左下がロディン岩(鶯石)、下中央が水晶、右下が灰ヒスイの転石です。


石英斑岩は薬石タイプ、茶色と焦茶色は標準的な薬石で、赤色のはやや珍しい薬石です。
一昔前は「このタイプの石英斑岩」が薬石と言われていましたが、最近では似た紋様の流紋岩も薬石として総称されています。
まぁ、成分が同じなので当然なのかも、大昔でも区別していなかったのだろうか?
なんであれ、今現在は「区別したい側」と「区別したくない側」がいるのは解ります。

ネフライトは色が薄く透明度があるタイプが2個、色が薄いと少し石質が弱くなるようです。
もう1個は色が濃いので乾いても光沢を示します。(どれも磨けば光ります)

シーグラスは久しぶり(笑)、この淡青のが私好み、釣具や漁業の仕掛けの欠片なのかもしれませんが、綺麗なので集めています。(練度の良いシーグラスだけを集めている)

ロディン岩は鶯石タイプ(愛称)、なかなか綺麗な色と姿をしています。
やはり押上の転石は練度・練磨が高いので、サンプルのコレクションにはピッタリです。
これは先程の「石英斑岩と流紋岩」とは違い、成分自体が違う(翡翠輝石が入っていない)のでヒスイとする事はできません。
たまに混ざるので、ヒスイ部分が多い大きな岩石は「ヒスイ輝石岩」と呼んだりします。
転石で混ざる場合は面積で母石を決めて、「ヒスイを少し含んだロディン岩」や「ロディン岩を少し含んだヒスイ輝石岩」として分類すると良いかと思います。(サンプルとしては面白い見本になる)

水晶は普段から集めている玉髄と区別が難しいですが、「根元」なのか「先端」なのかで分けています。(あと透明度とかでも)
同じ石英なので呼び名が多少違っても問題ありませんが、納得できる名前(クォーツ・カルセドニー・アゲート)を選んでいます。
ちなみに転石での水晶は数が少ないように思えます。(砕けてしまうのかな?)

灰ヒスイは光源が乏しいと曹長石との区別が難しく、手触りと重さで識別する事が多いです。
今回は触覚で確認した後にストックし、太陽が出たので視覚で再確認してヒスイだと確定しました。
灰色系の滑らかなヒスイ転石は微細な翡翠輝石が見やすく、十分な自然光があれば簡単に判断できます。(ちなみに、翡翠輝石自体のバリエーションを覚えないと、石英とかのキラキラする石との区別ができないでしょう)
まぁ、乾いた状態で「光沢」と「キラキラ」の両方を示したなら、ヒスイの可能性は高いです。


折り返し地点付近には大きめの石が上がっていましたが、やはり浜が押し上がっていて比重の高い石が打ち上がる感じではありませんでした。(逆に、平ら(プレート状)なら上がりそうでした)




入口に戻る際は太陽が出たり陰ったりを繰り返していましたが、探し初めよりは光源が充実して助かりました。
帰りで見付けたのは、灰練石(アケビ石)、ロディン岩(やや鶯石)、石英、シーグラス、小さなヒスイ転石2個です。


灰練石は滅紫に色づくロディン岩、ザクロ石の成分によるらしく愛称で「アケビ石」と呼んでいます。(ザクロとアケビで紛らわしいけど(笑))
今回のは少し明るめの発色、ロディン岩としては最も石質が良いタイプです。

ロディン岩は、やや鶯石(愛称)と呼べるタイプ、ロディン岩として灰練石と似ている部分は多いですが、一体感に欠ける感じがします。(これは海に返しました)

石英は水晶より白く透明度も低いです、石英としては綺麗な方ですが、石質が劣るので綺麗な艶が出ない事が多いです。(これも海に返しました)

シーグラスはさっきのと同じタイプ、集めて大きさを分け、それぞれに水と一緒に瓶に入れて工房に飾っています。(太陽光が当たると、すごく綺麗です)

小さなヒスイ転石は、少し緑が入ったタイプと白ヒスイの2個です。
サイズは残念ですが練磨・練度は十分で、とても可愛らしい姿をしています。
きっと「旅の思い出」にするなら、これくらいでも良いのでしょう。(住人が拾ってしまって申し訳ないけれど…)
それでも「お金で手に入れられるお土産」として活用してみます。(お金を使ってもらう事も大切なので)


帰る頃には空を覆っていた雲が少なくなり、青空が広がってきました。
それにつられてか海を訪れる人が増えて、それぞれに浜辺を楽しんでいました。




久々に晴天下で探石ができました。
気温は上がりましたが風は冷たくて心地よかった〜、経済は辛い年となっていますが、6月も探石を楽しめた事に感謝したいと思います。

これで今回の探石記録を終わります。
2020年06月29日
6月も終わりに向かい梅雨明けが近づいてきましたが、まだまだ景気は試練が続きます。(今年は覚悟を決めて乗り越える必用があります)
命が輝く躍動の夏を向かえたばかりなのに、冬の事を考えると気が滅入ります…。
必ず訪れる厳しい冬を無事に乗り越えられるように「良い季節での楽しい思い出」や、「創作活動の成果」を積み上げて、耐え抜く準備をしたいと思います。(キリギリスタイプですが、冬の備えは万全にします(笑))

それでは6月二回目の探石記録を書きます。

今回も河口での探石、梅雨なので曇りの日が多いですが、早朝や夕方は太陽が出る事が多いです。
画像はお昼頃(6/27)、生憎の曇天ですが暑さからは逃れられるので、集中して探す事ができます。




浜は波が強めで短く、風も強めで潮風が顔をベタつかせます。
砂と小石が多く光源も乏しい状態、海も濁っていて水底を確認する事は不可能でした。
あまり良い環境ではありませんでしたが、石との出逢いは運なので「面白くて美しい石」を求めて歩きました。(それが神々との交歓であり、私自身の信仰でもあります)




川との合流点まで歩き、薬石タイプの赤い石英斑岩、石英、流紋岩、薬石タイプとは少し異なる石英斑岩、鶯石の愛称で呼んでいるロディン岩を見付けました。


薬石タイプの赤い石英斑岩は加工に向いています。
なぜ赤いのかは鉄分によるのでしょうけど、酸化の具合によって発色が変化するのだろうか?(酸化鉄の沈澱による発色ではないのかな?)

石英は通常タイプ、結晶が霜柱みたいで面白かったので拾いました。
これだけ白いと水晶(玉髄など)との違いが明白なので呼び方に困らないです(笑)

流紋岩は紋様が面白い、硬度も石英斑岩に近いので加工に向いています。
たまに「表の紋様が良いのに中身は白」って事があるので、その特徴を覚えて切断しないと石が無駄になります。(白でも無駄なく作れば良いだけですが)

薬石タイプとは少し異なる石英斑岩は、石英のブロックが見えやすく赤褐色が流れています。
チャートっぽさも感じますが、混ざったりする事があるのだろうか?
石質が良いので、綺麗な光沢が出る石だと思います。


鶯石の愛称で呼んでいるロディン岩は、母石が通常タイプとは異なり少し脆さを感じます。(以前に見付けたハウライトっぽい石に似ている)
発色は綺麗な萌葱色(黄緑色)で、最も「芽吹タイプのヒスイ」と間違える事が多い石でしょう。
見本としては優秀なので、ロディン岩としてコレクションしたいと思います。(加工には向かない石質だと判断しました)


前回とは違って姫川は濁り、その濁りを海へと排出していました。
浜の先端も削れて、向こう岸との距離が更に伸びたのが確認できます。
川底は見えず川淵の深さも確認できないので、こういった状態の川では探さない方が無難です。





これもイザナギ(川)とイザナミ(海)の「神生みの一環」なのだと感じながら折り返していると、極上の玉髄と間違えるクラゲの死骸を発見。


この季節になると見られる事が多くなります、これ(クラゲ)もヒルコ神を象徴していて、やはり「神生みの一環」により打ち上げられます。
今回は「ヒスイではないヒルコ神を見付けたのだ」と、拾えなかった言い訳(納得する理由)にしてみたいと思います(笑)


最後は色と質の良いロディン岩(鶯石)、これは硬度があり光沢を出すのも容易です。
ヒスイに似すぎた姿をしていますが、最後の最後で「袂を分かった」って感じの石なので、「ある程度のヒスイの美しさ」を引き継いでいるのでしょう。(でもヒスイではない、だけど綺麗なので磨きます(笑))


ちなみに鉱物学で考えると、ヒスイは様々な成分が抜け出た後の「残りカス」との事です。
しかし、私としては「篩いにかけて最後に残った魂の器(母なる大地が練りに練った不屈で不滅の神器)」にしか思えないので、そこには考え方の相違があるようです。(残った存在(ヒスイ)の堅牢さや、発光に魅せられた者にしか解らないのでしょう…)
まぁ、見た目でも「抜け出たモノ」と「最後まで残ったモノ」の優劣は明確ですけどね(笑)


今月は探石する事が少なかったですが、それでも十分に楽しめました。
加工に専念していたり、後々の準備をしていると疲れてしまい記録が更新できなくなります…。
今優先すべき事に集中しながらも、探石に来られない人(糸魚川に遊びに来られない人)に疑似体験してもらえるよう、今後も画像と文章で伝えられたらと思っています。(動画は道化に徹する必用があるので却下(笑))

これで今回の探石記録を終わります。



次は制作した品の紹介、石英斑岩と流紋岩でペンダントを作りました。


まず浜辺で見付けた平たい石英斑岩(薬石)の上に並べてみました。
切断されているプレートより自然を感じるので、人間(私)が加工した品を並べると雰囲気が出て良い感じになります。

金属の素材はステンレスで摩耗にも汚れにも強く、気軽に身に付けられるかと思います。
このタイプ全てを「薬石」と総称しますが、楽しんでもらいたいのは「ピクチャーストーンとしての紋様(景色)」です。(石英斑岩・流紋岩としての魅力をメインにしています。)
よって「薬石としての謂われ」は付録となりますが、それが在ると無いとでは大違いなので、やはり魅力の一つとなるのは間違いありません。

石のまちとして「こういったアクセサリー」が在って良いので、色々な石で作ってみたいと思います。(とにかく光沢さえ出てくれれば活用の幅が広がります)


話は変わりますが、先日に私のブログを読んで会いに来てくれた青年がいました。
小さなヒスイの転石を勾玉に加工していて、その姿が素朴で持ち主の人柄を映しているようでした。(その勾玉の穴あけを受けました)
かつて私にもあった段階、きっと楽しくて仕方のない領域にいるのだと思います。
その記憶が僅かでも甦ったので良かった、このところ無駄に思える事を頑張っていますので、その甲斐があったのだと感じられました。


ひるがえり、未だに青海川でヒスイを破壊している乞食がいるそうです。
昔からの乞食なのか、新たに流れてきた乞食なのか、その両方なのか…。
通報があってヒスイ原石は保護されたようですが、同志による見回りからの通報なのか、取り分による仲間割れでの通報なのか、まるで分かりません。

いつまで続けるのだろうか?、どうせ原石売りの連中なのだから監視すれば良いのに。
人目の少ない青海川を狙う辺りも忌々しい、きっと工事関係者も共犯なのでしょうね。

この領域には半グレ爺が多すぎる、早くライセンス制にしてほしいと思うのは私だけなのだろうか…。
寿命で死ぬまで待っても良いけど、新しく出てくるのは「どうにかしてくれ」って思う。

一向に変わらない現状にはウンザリするけど、人間同士の戦争以外で人口を減らす方法は「人間以外の生物との生存競争」と「自然災害」しかないので、それにより変わっていくのを期待するしかないのでしょうね。(隕石とか宇宙からの干渉は例外)

その最中に私も消えていくのだろうか…、そうだとしても後悔しないよう未来(私が望む未来)に向かって努力したいと思います。

50歳までにはカタチにしたいなぁ…、作る側が胸を張って仕事ができる場を開拓しなくてはなりません。(正確には「再生」する感じなのだと思います)
2020年06月22日
梅雨に入り雨が続いた事や、加工に専念していたので、久々の探石記録となります。(5月に探石しまくったので丁度良い中休みだったかと(笑))
やる事があって忙しいのに「一銭にもならない」って言う意味不明な状態ですが、ここでの頑張りは未来へ繋がるでしょう。(確信してます)
今できる事に向き合って、私が求める未来へ進みたいと思います。

それでは6月一回目の探石記録を書きます。

久々の姫川河口での探石、先日(6/21)は快晴でしたが、物産の加工所で「パフォーマンスを兼ねた後々の準備」をしていたので行けませんでした。(それに日曜日だったし)
やっと時間ができたので訪れましたが、残念な曇天が広がっていました…。
しかし、植物は最盛期となり「昆虫の楽園」から「昆虫の帝国」となっていました(笑)




曇天の下で海を楽しんでいるのは釣り人だけ(笑)、でも釣果は良く無さそうでした。
浜の環境は砂が多く上がり波は強め、海水も濁っており自然光の乏しさと相まって水底を殆ど確認する事ができませんでした。(目の上が重くなる感じです)
この辺りの浜には目立った変化は見られず、荒れた日があったのか解りませんでした。




目を凝らしながら川との合流点に到着、先端付近は形状が変わっていました。
姫川自体は濁流となっておらず、水量は多めですが流れが強い訳でもありません。
川と海とが直接ぶつかっている所には多くの石が押し上がっていて、双方が拮抗した形跡が見られました。(若干ですが川(イザナギ)が勝ったような感じでした)




雨が降り続いた日々で、渇水気味だった姫川の水量が回復して流れ出たのでしょう。
とりあえず、前回に感じた水不足の不安は払拭されたように思えます。


それでは、この時点で見付けた石たち、ピンクゾイサイト1個、緑色石英岩(キツネ石)1個、ロディン岩(鶯石タイプ)1個、赤石(ジャスパー)1個です。


ピンクゾイサイトは久々の再会、ピンク色部分が少なくて鮮やかではありませんが、それでも出逢うのは難しい石です。
純度が低いので加工には不向きですが、見本にはなりそうです。(標準レベルのピンクゾイサイトです)

緑色石英岩は標準的なキツネ石タイプ、一定量が集まったら磨いてみます。

ロディン岩は鶯石タイプ、ちょっと黄緑色が隠れて見えませんが磨いて見本にしてみます。

赤石はジャスパーと言えるタイプ、部分的に瑪瑙を含んでいるので加工しても面白いかもしれません。(後は石質が一定でヒビが少ない事を祈るだけです)


折り返して歩いていると、また緑色石英岩(キツネ石)を発見、今度は違ったタイプ1個を見付けました。


上が通常のキツネ石で、下が母石が違うキツネ石、若干ですが紫がかっていて通常タイプより石質が良いです。
母石は流紋岩なのかな?、デュモルチ石が含まれたりする母石と同じように思えます。
このタイプなら艶が綺麗に出るかも、緑部分は凹んだりするでしょうけど全体的に綺麗に仕上がるように感じます。(あくまでも予想です)
試したいけど、このタイプのサンプルは2個しか持っていないので、もっと増やしてからにしたいと思うのは執着なのだろうか?


次はアケビ石と愛称で呼んでいる石、これはザクロ石の成分が混ざったロディン岩で、予想通り「灰簾石」に分類して良いそうです。


加工素材として拾いましたが、座りも良いので文鎮に出来そうです。
どうしようか…、とりあえず持ち帰り吟味します(笑)


久しぶりにヒスイと出逢いたいと思っていましたが、「こうも光源が乏しいと無理か…」、と諦めかけていた時、緑色石英岩(キツネ石)と思って拾い上げた石に光の膨張を感じました。



まず発色が違う、曹長石かとも思ったのですが、触り心地が異なります。(微妙な差です)
十分な陽光さえあったら数秒で解るのに…、ライトを持ってくるべきだったか…、などと思いながらストックしました。

ちなみに帰る頃、太陽が数十秒ですが顔を出しましたので確認した結果、圧砕タイプのヒスイで間違いありませんでした。(ラッキーでした)


こちらは曹長石岩かな?、ちょっと子泣き爺の顔に似ている気が…。(雪合戦中?)
面白かったので持ち帰りましたが、次の探石で海に帰すかもしれません(笑)




今度は、最初のよりもピンクが綺麗なピンクゾイサイトを発見。
こちらも通常レベルの範疇ですが、見本としては優秀な色と姿をしています。




最後は貝殻と思って拾ったら鉱物だった石です(笑)
これは菊花石とかの類なのだろうか?、化石ではないと思うのですが…、良く解らないので諸々含めて聞いてみようかと思います。




帰る頃に少し太陽が顔を出しました、山側は雲に覆われましたが、海側は雲が晴れて気温が上がりムシムシする暑さとなりました。


さっきまでの涼しさが嘘のように蒸し暑い…、曇天でも「この暑さを防ぐのなら大歓迎」だと感じた日でした(笑)

久々だったので目に映る石たちが新鮮に見えました。
ちょっと余計に石を拾ってしまった感じ、拾っては帰しを繰り返して「何やっているのだろうか?」って思う事もありますが、それも海(イザナミ)との交歓の一つなのだと思います。
奪い続けていると勢いを増して取り返しにきますので、その事だけは肝に銘じておく必用があります。(持ち続けると三途の川が渡れないので、冥土の土産にもならない)
神々との交歓が在っての遊びなので、その事は忘れないで下さい。

これで今回の探石記録を終わります。



ここからは創作活動の報告です。(一部ですけど)
まずは、鉢巻きのようにデュモルチ石が入っていた石と流紋岩を加工しました。
デュモルチ石は内部まで入っていました、厚みが無いのが残念ですがラインを活かします。




とりあえずペンダント用のルースを制作、なかなか面白く仕上がりました。


デュモルチ石とその付近は光沢が出たのですが、白い流紋岩と思われる部分の艶が出ず難儀しました…。(縞模様の流紋岩より柔らかい)
でもパウダーを使って優しく磨いたら艶が出たので、ペンダントとして販売できそうです。

縞模様があるタイプの流紋岩は、石英斑岩(薬石タイプ)に近づくにつれ石質が安定してくるようです。(加工した経験からの予想)
なかなか面白い紋様、皮脂に触れ続けないので変色も起こりにくいでしょう。
変色したら交換する時とも言えますので、気軽に楽しめるかと思います。


次は前から進めていたレザーブレス用のヒスイリング、やっと4個が仕上がりました。


ヒスイは「氷雪」を用いました、発色は「水湖」に似ていますが、水湖の石質が水(湖の水)〜霧氷に対して、氷雪は溶け始めた氷(かき氷)となります。
これから暑い夏が本領を発揮しますので、その中で涼を感じてもらえたらと思います。

他に「新雪(白ヒスイ)」や「青海(青銅ヒスイ)」でも作っている最中です。
リング単体で首飾りにもなるので、基本的には自由に楽しんで下さい(笑)
私としてはレザーブレスと首飾りを身に付け、その時々にリングを交換して楽しむ事を目的として作ったので、興味がある人は一度は試して下さいね。


今現在は何を作っても売上げが回復する兆しが見られませんが、だからこそ集中して進められる領域もあるので、この機を逃さず血肉にしたいと思います。(すべての試練を血肉にしてやろうと思います(笑))

低賃金労働は「発展途中の若者」か「もう成長が見込めない老人」しか担えません、双方ともに期限があり、前者は「発展しきるまでの間」で、後者は「寿命」です。
たまに「発展しきらず失敗したまま老人になって死ぬまで」って事もありますが、それは選択肢の多い現代の日本では成り立たない話しになっています。
それを他国に望むのか…、なんであれ後悔しないように向き合うのが良いかと思います。

ちなみに私は中年なので、もう存在を引き上げる方法しか道はありません(笑)
作家として成したい事もあるけど、作る側として成したい環境もあります。
両方を得られるとは思っていませんが、どちらか一方がカタチ(原型)になったなら、道半ばで倒れても悔いはないように思えます。(倒れないのがベストだけどね(笑))

とにかく頑張ろう、私としては少し進んだ実感があるので、焦らず、慌てず、確実に想い描く未来に近づこうと思います。
2020年06月07日
人間社会が好転しないまま無情に時が過ぎて行きますが、自然界は躍動の季節を前に準備万全のようです。
こうなったら「満喫するしかない」って話で、感染被害が報告されていない糸魚川を存分に楽しもうと思います。(糸魚川に住んでいる特権ですね)

それでは前回の続き、不動滝を十分に堪能したので移動しました。(6/4)
次は小滝のヒスイ峡へ!、途中に大きめの施設を作っているような工事現場がありましたが、何の建物なのだろうか?(発電関係?、浄水関係?)
ちょっと気になるので、今度は聞いてみたいと思います。

馬力の弱い軽自動車で長い坂道を上がりやっと展望台に到着、高浪の池付近は緑が生い茂り、明星山は水蒸気で霞んでいました。(暑い日でした〜)
数台の車が見えたので営業が始まったのかも、と期待して向かいました。


高浪の池の駐車場に車を止めて、食堂の建物に近づいてみると張り紙がありました。
まだ食堂は営業していないそうです…、7月からオープンする予定らしく、管理しているスタッフの人たちは花壇にたくさんの花を植えていました。(7月に向けて準備中でした)


池自体を楽しむ事は可能だったので、久々に浪太郎のオブジェを見に行きました(笑)
太陽光を受けてピカピカ、口のヒスイ原石も無事のようです。
すっかり愛着が湧いてしまっているなぁ〜、何年前から見ているのだろうか?(二十歳からの間柄(笑))




池も変わらず美しい、でもやはり少雪の影響で水量が少ないのだそうです。
5月前半は水が池から溢れているのが普通なのですが、今年は溢れていなかったそうです。
梅雨によって復活すれば良いのですが…、巨大魚も心配している事でしょう(笑)




こちらも芝が綺麗に刈られていて、思わず寝転がりたくなります(笑)
ここはキャンプを楽しむ人が多く訪れて最盛期は賑わうのですが、今年は感染の心配が常にあるので素直に喜べないかもしれません…。(ジレンマですね…、勿体ない!)


売店も準備中でしたが、自動販売機でジュースを買って休憩しました。(多少なりともお金を使って行くのが礼儀、見て帰るだけは無粋です)
準備中の売店にいたスタッフ(若い女性)と話し、「小滝にも若者がいて手伝っているんだ」と思ったら、小滝の住人ではありませんでした。
でも、遠くから通って来るのだから有り難い人材だと思います。(去年は子どもを連れて来たそうで、訪れた人たちに遊んでもらったそうです)

この環境で仕事ができるのは羨ましい!、益々ここに住みたくなります。(不動滝もそうでしたが、すぐに現実(自然)逃避します(笑))

でも改めて考えてみると、もし自給自足が必須な世の中になったなら、発電施設があって、水が豊富で、狩猟する獣や魚も多く(魚は池で養殖可能)、採取する山菜やキノコも多く、農耕する田畑があり、外からの略奪を防ぐ事が容易な環境(地形的に)…、冬は厳しいけど電力での暖房や温泉を掘ったりして、風呂に入って寝ていれば春になっていそうです(笑)
十分な保存食と頼れる同志で頑張れば、厳しい環境でも笑って生きられるでしょう。
よって最終段階での「候補の一つ」に認定したいと思います。(私が勝手に(笑)、ちなみに不動滝も候補の一つ)

そんなバカな事を考えながら、知人のスタッフにも挨拶を終え、いざヒスイ峡へ出発!
途中にあるフィッシングパークもお休み、どこもかしこもコロナショックで散々です…。


ヒスイ峡に着いての最初の景色、見上げるにも程がある(笑)
不動滝で巨大樹を見上げた負傷(ちょっと首が痛くなっただけ(笑))により、長時間は見上げてられない…、久々に見ても圧巻です。




懐かしくお馴染みの風景、今年は訪れる事ができました。
ちなみに、この坂は老い始めた身体には酷です(笑)




あの湧き出しまくっていた勾玉の池が枯渇寸前?、これも少雪の影響なのだろうか?
その影響もあるのでしょうけど、元栓を完全に解放していないだけかもしれません。(そうであってほしいが…)




やはり小滝川の水量も少ない感じ、上流の発電所や水門で調節しているのかな?
水質は白濁していて石灰分が多い感じがする…、この水量で蛇紋岩層が削れるとは思えませんが、もっと前は河口でも水量が豊富だったので、その際に大荒れしたのかもしれません。


こればっかりは住人に聞かないと解らない…、いや住人でも知らない人もいるでしょう。(興味なければ知らないですね(笑))
糸魚川は水が豊富なので、よっぽどの事がない限り水不足で困る事はないでしょう。(それにこれから梅雨に入るので、逆に水害に気を付けなくてはなりません)

楽しかった〜、気分爽快です。
完全に仕事から離れた気分転換、いやヒスイ(石たちも)とは離れていないので「かなり仕事から離れた気分転換」かな(笑)
移り住んだ者だから、糸魚川の魅力がダイレクトに感じ取れるのでしょうね。
ここで生まれ育った「興味を持っていない人たち」も、これを機に故郷に目を向けて欲しいです。(糸魚川は広いので、まだまだ魅力が溢れています)

いよいよとなったら完全会員制にして、同志だけで維持管理が出来るようにしたいなぁ…。
お金で協力してくれても良いし、労働力で協力してくれても良いし、とにかく「不屈で不滅の信仰心」を体現してほしいと思います。(その際は私も会員になっているでしょう(笑))

これから半年で一年が終わります、その時にどうなっているのか…、それぞれに不安はありますが、同志で乗り越えて行くしかありません。
この試練を乗り越えた先は、人間の都合の良い世界では無くなっているかもしれませんが、幸せを感じて生きられるのなら救い、その環境を前を見て歩ける者のみが存在を許されるのかもしれません。

ただ、新型コロナウイルスが「姿が見えて触れる大きさだったなら、ぶん殴ってやりたい」って思うのは私だけではないでしょう(笑)
同じく不完全な生物として、その力でねじ伏せたくなるのは本能なのかな?
どこまでも人間に似て姑息な存在だ…、もう「憎まれっ子、世に憚る」って感じだな…。

と、恨み言を並べても始まらないので(笑)、今やれる事を少しずつ進めて行きたいと思います。
2020年06月05日
雨の多くなる日が続くと思っていたのですが、未だ梅雨には入っていないようです。
ほぼ毎日が晴天、コロナショックがなければ観光としては最高の年になったかと思います。(少雪だったので早くに山へも入れたし)
なんて勿体ないのだろうか…、普段から探石を楽しんでいる私でさえ血湧き肉躍ります(笑)

と、言うわけで久々に「不動滝」と「小滝ヒスイ峡」へ行って来ました。

まずは不動滝へ、今井部落から上って行くと秘境感を更に楽しめます。
でも道が頭に入っていないと危険、対向車が来た際の対応を常に考えながら進む必用があります。
観光地への道としては整備が不十分かもしれませんが、それが「秘境」でもあります。
観光地として本気で賑わいを求めるのなら、今井や小滝の入口から「専用車に乗り換えて送迎するシステム」が必用になるでしょう。(求めるのならの話)

話を戻し、記憶を頼りに慎重に車を走らせ不動滝に到着。
警戒しながらゆっくりと上ってきましたが、ただの一台も対向車は来ませんでした(笑)
不動滝にも誰もいない、私としては最高の環境で気分が高まりました。


芝は綺麗に刈られていました、今井部落の人たちが行ったのかな?、暑い中で大変だったと思います。(この日の気温は28〜29℃となり、ここでも暑いくらいでした)
数年前に駐車場が作られたので、そこまで車で降りる事ができて助かります。(最近は老いを感じます…)


不動池は水量たっぷり、濁りは弱くカエルの鳴き声が響き、トンボ(イトトンボやギンヤンマ)が飛びまくっていました。
近くの木の枝には大きな泡状の玉が2個ぶら下がっていて、これが貴重で有名な「モリアオガエルの卵」だと解りました。(鳴いているのも、モリアオガエルなのでしょう、多分)
知らないと「巨大なカマキリの卵」に思えるかも(笑)、それはそれで面白いです。





不動滝の詩を記した石碑も健在、大きい石碑は全部漢字なので読めません(詩としての雰囲気は良い感じです)が、小さい石碑が内容を訳してくれています。




石の鳥居をくぐって、いよいよ不動滝とご対面です。
ここからはデカイ樹が多くなるので、アリス症候群のような錯覚を楽しめます(笑)
ちなみに礼儀としては、一礼してから鳥居をくぐるのが良いと思います。(個人的に)




滝の全貌が見えてきました、勢い良く流れていますが、例年より水量が少ない感じがします。
とにかく、先ずは水神様の祠にご挨拶、祠の前に立つと私の肩にトンボ(シオカラトンボのメス)が止まりました。(また何かと間違えたのだろうか?)



肩にトンボを乗せたまま(笑)久々の挨拶を済ませ、滝つぼへ向かいます。(滝つぼに降りたら飛んで行ってしまいました)


まず光に満ちあふれて目が痛い(笑)、やはり滝は水量が少ないようで、少雪だった事が大きく関わっているように思えます、それと相まって遅い梅雨入りにより水が不足しているのかもしれません。(姫川自体に水が少なかったので)


通常なら辺りの温度を2〜3℃ほど下げるのですが、今現在は1℃くらいの差しが感じられませんでした。(それでも気持の良い環境でした)


帰りは巨大樹の木漏れ日を浴びながら歩きました。
見上げすぎて首が痛くなりましたが、緑(翠)の風が心地よく吹き渡り、キャンプをするなら今がベストの環境だと感じました。(まだウルルも出ていません)




参道を少し逸れると、不動滝から流れ出た水の小川があります。
ここは玄武岩(梅輪石タイプ)の産地らしく、見渡せば選べるほど転がっていますが、その中から「景色が良く姿の良い石」と出逢うのは困難です。(運ですね(笑))




試しに、どんな種類の石があるのか調べてみました。
まずは縞瑪瑙、今井部落を流れる虫川から昔は瑪瑙(メノウ)が出たと聞いていましたが、不動滝付近からも出るようです。(一個だけなので、断言するにはもっとデータがいる)
不動滝は虫川の上流になるのかな?、だったら出ても不思議ではないですね。




次は玄武岩、梅輪石と言うよりは「玄武岩と石灰石が混交した岩石」って感じ。
なかなか面白い姿、こういった石が不動滝にある事を憶えました。(石は川に返しました)




緑色石英(キツネ石)とは違いますが、銅による発色なのか…、緑色を示す石もありました。
石としては安山岩なのだろうか?、ガサガサで脆く砂利が集まって出来た感じです。
所々に粘土っぽい感じの部分があるので、珪孔雀石の類(のなり損ない)が混ざっているかもしれません。(石は川に返しました)


なかなか面白い、キャンプしながら調べると最高だと思います。(鉱物好きには最高)
ウグイスの美しい鳴き声を聞きながら楽しんでいると、それとは別の美声が聞こえてきました。
最初は鳥の鳴き声だと思いましたがどうも違う(川から聞こえるので(笑))、心当たりがあるとすれば、あの有名な「カジカガエル」です。
下手な鳥より遙かに美声(笑)、透き通った声は胸の奥まで響きます。(魂に届く感じ)


再び不動池へ、またまたモリアオガエルの卵(と思われる泡玉)を発見、今度の姿は巨大な(或いは大量の)アワムシの巣に間違えそうです(笑)


この池(不動池)は人工池だと思いますが、元々ここに沼があったように思えます。
それを人が整備して今の姿になったのではないだろうか…、天敵の魚がいないのでカエルやヤゴの生態が守られています。
このまま未来に残してほしい最高の場所です。

不動滝は命に満ちあふれ輝いていました、命が生まれ消えていく頻度は人間社会とは桁違いの領域、そんな中でも「美しさ」と「生命力」が満ち溢れているのは何故だろうか…?
これが「生命は死に続ける事で進化する」って事に繋がっているのだろうか?
なんであれ、その強さのカケラでも良いから欲しい!、きっとこれを私は渇望し続けて生きるのだと思います。

久々の不動滝は相変わらず最高の場所でした、変わらない景色が向かえてくれて嬉しい、思わず住みたくなりますが、現実(自然)は甘くありませんね(笑)
これから毎年5月〜10月までの間に訪れて、疲弊した魂を癒したいと思います。(6月後半〜9月前半までは、最狂のウルル(大量のアブ)に注意が必要です)


次回は、同日に訪れた小滝ヒスイ峡(高浪の池含む)の事を書きます。
2020年06月03日
6月に入りましたが気温は7月並に高く、無風の熱帯が続く日もあり早くもバテそうです。(夜になると涼しくなるのが救い)
日中は水分補給に気を付けて加工に勤しんでいますが、集中すると暑さを忘れてしまうので、気が付けば汗だくになっている事も多いです(笑)
そろそろクーラーの出番かな?、本当は自然の風を受けて加工するのが一番ですが、そういう環境に行くと生活は不便だし、虫が大量発生して機械の故障にも繋がります。(湿気で錆まくったりもするし)
いろいろと理想は思い浮かぶけど、何事も「程度」ですね(笑)
今現在の環境が制作にはベストなのだと感じます。(何だかんだで導かれて来た場所だし)

それでは6月最初の探石記録を書きます。

6月最初の記録なのですが、5月末の事を書きます(笑)
この日は快晴、気持ちの良い青空が広がっていました(5/30)
今回は青海の海岸で探石、押上と河口は行き過ぎて飽きてしまいました。(5月は行き過ぎた…)



浜は穏やかな波で、釣人や探石人がそれぞれに楽しんでいました。
気温が高かったので「泳げるんじゃないのか?」って思いましたが、シャワーやトイレなどは閉まっているので海開きした後に楽しみたいと思います(笑)


ここで見付けられたのは、水盤のような姿の石とネフライトです。


水盤のような姿の石は、パッと見はコンクリートですが吟味すると礫岩だと解りました。
安山岩にも似ているタイプがありますが、石英の多さから礫岩で大丈夫だと思います。
とにかく自然石で良かった(笑)、座りも良いので飾石としては優秀、サイズも手の平サイズなので置き場所にも困らないでしょう。
在るようでいて無い魅力的は石(水石)なので、こういった面白い石は集めています。

ネフライトは海水を弾く程の肌艶、浜に打ち上がっていたのを見付けました。
ここでは珍しい練磨(自然研磨)の良さ、特別に硬度が高い感じでもないので不思議です。
小砂利により磨かれていたら、突然の強い波に乗り打ち上がった感じだろうか?
最近は海が荒れる事が少なかったので、どの海岸も練磨が良くなっていたのかもしれません。(好みの姿ではなかったので、このネフライトは海に返しました)


海岸の駐車場付近には、ハマヒルガオが咲き乱れていました。
晴天下で見ると美しさも倍増です、今年も命が輝く夏がやってきました!




白雲も両手を伸ばして歓迎してくれます。(自己解釈)
世の中の嫌な事が嘘のように思える景色、この時間だけは何も気にせず楽しく過ごせます。(あと創作活動の時も(笑))




今回は礫岩の水盤だけ、海辺は人が多めだったので早めに探石を切り上げました。(土曜日だったし)
これから厳しい暑さになりますので、短時間で探石を終える事が多くなります。
その中でも良い出逢いがあったのなら、とても幸運な事なのだと思います。

これで今回の探石記録を終わります。



いろいろと準備を進めていますが、今年の基本は「制作に専念」となります。
まだまだ売上げの回復は見込めないので、普段は「労力的に見合わなくて避けていた、ヒスイ以外の石」を加工してみました。(良い機会かと思っています)


赤い石英斑岩・縞模様の石英斑岩・斑模様の流紋岩のルース3点です。

赤い石英斑岩は、薬石タイプの「赤バージョン」って感じの石、薬石は免疫を高めると言われていますが、これは色的に血行が良くなりそうです(笑)
薬石の効果は個人差があるようですが、私は「美しくて面白い存在」であれば、勝手に身体が適応するので問題ないです。(私個人の話)
今回は赤色が強いタイプを加工しましたが、灰色と混ざったタイプもあるので、それも加工すると面白いかもしれません。

縞模様の石英斑岩は、年輪のような紋様を示していた海岸転石です。
あまり見ないタイプの石ですが、加工すると面白く仕上がりました。
縞模様の色がグラデーションになっているのも良い感じ、ちょっと不純物が混ざる事があって、その有無を加工前に確認するのに苦労します。
場所によっては縞模様が歪んでいたりしいて、面白い景色を魅せてくれます。

斑模様の流紋岩は、石英斑岩の薬石に似たタイプの流紋岩です、こういった紋様の石英斑岩・流紋岩の全てを「薬石」として呼んでいるようです。(このタイプの総称(愛称?)なのでしょう)
夕焼け(朝焼け)の山を想わす景色が美しく、空には鳥に見える小さな黒色の模様が浮かんでいます。
光沢が最も出た良質の流紋岩で、メリハリがある芸術的な景色を楽しめます。
これだけ締まった石質の流紋岩は珍しく、なかなか見付からないのは残念ですが、これからも探石を楽しんでいれば自ずと集まってくると思います。(多分)

今回は試作のルース3点、何枚かプレートを切り出したので引き続きルースを作ろうと思います。(仕上がりの状態も確認できたし)
画像では大きく見えますが、ルースのサイズは12mmです、主にペンダントにして販売しようかと思っています。
石のまちとして、こんな感じのアクセサリーがあっても良いかと、気軽に楽しめる装飾品(金額的にも手頃な装飾品)は、お土産として必用になるかと思います。

労力的にはヒスイを加工するのと大差が無く(笑)、だったら単価が高いヒスイのルースを作った方が良いのですが「面白さ」を追求するのなら、他の石たちも活用した方が良いです。(特に紋様が面白い石は活用すべきかと)

何を作っても売上げが上がり難い今だからこそ、取り組む意味があるのでしょう。(素材は集まっているし)
もっと石の種類を増やして「面白いルース」を作ってみようかと思います。
ただ、石英系は硬度が高い(ヒスイよりも高いのもある)ので、工具が消費しまくるのが悩み…、モース硬度5〜5.5位の面白い石(更に光沢が出る石)が理想的だと言えます。(売れれば工具代も気にせずに進められるのですが…)

それと同時にヒスイの創作活動も進めなければ…、やる事は多いなぁ〜。(ヒスイのブレス用リングもバリエーションを増やさねば…)

辛い世の中なので、せめて探石と創作活動だけは楽しんで進めたいと思います。
2020年05月30日
芽吹きの季節は終わり梅雨の季節(躍動の前段階の季節)を向かえます。
本来なら大型連休の疲れを癒すタイミングですが、今年はコロナショックの影響で「別の意味での疲弊」を癒す時期になりそうです。(精神的な疲弊を癒す時期かと)
これからどうなっていくのかは解りませんが、やれる事は進めて見極めて行きたいと思います。(予想は出来るので、準備はしておきます)

それでは5月終盤の探石記録をまとめて書きます。

この日は午前中が晴れていましたが、午後から次第に曇ってきました。(5/26)
平日ではありましたが数人が訪れていて、それぞれに海辺を楽しんでいました。
先日の24日(日曜日)は賑わっていたようで、多くの車が止まっているのを確認しました。(こういう時は邪魔にならないよう、探石を控えています(笑))





浜は波が弱く濁りもない状態、小さめの石が多く上がっていました。
それでも水底の石を確認する事ができたので、探し甲斐のある環境ではありました。
ただ、曇天気味の天気により目の上が重く感じ、乏しい光源での探石は普段より疲れました。(やはり晴天での探石が一番です)




一通り歩き折り返し地点に到着、探し始めよりは明るくなりましたが、能生方面も霞んだ空に覆われたままでした。
しかしデメリットだけではなく、直射日光が遮られたお陰で厳しい暑さからは守られました(笑)




この日に見付けられたのは、ネフライト(大小)2個だけでした。


大きいネフライトは良質、中の上クラスかな〜、磨けば綺麗に仕上がると思います。
発色も黒ずんでいないので透明感があり、目立ったヒビもないので加工素材としても使えるかと思います。(とりあえずは、そのまま磨きます)

今回の微睡んだような景色は「今現在の人間社会」を映しているようで、この晴れも曇りもしないメリハリのない環境は人の心を暗くするようです。
気晴らしとしては不十分だったなぁ…、いや、この1個があっただけでも幸い、来た甲斐があったと言うものです。(美しい石たちが、私に一筋の光明を見出させてくれます)

手にした成果を素直に喜びたいと思います。



そして2日後、前回の暗い天気を払拭するかのような晴天が広がりました。(5/28)
目に映る全ての色が輝きに満ちている、最高の探石日和です!
青空に浮かぶ雲も、喜びで躍っているかのようでした。(個人的感想)




普段より遅い午後1時頃からの探石、陽が長くなった事が嬉しく感じました。
浜は波がやや強かったですが、透明度を増した海では水底を確認する事ができました。
晴天の割には風が冷たく、探石の最中に汗をかく事はありませんでした。(心地良い風でした)




濁流だった姫川はヒスイ色へと変わり、豊富な水量で本流を満たしていました。
思わず飛び込みたくなる美しさ、しかし恐ろしさも兼ねているので実践すると瞬く間に冥土へ直行となります。





この時点で見付けたのは、ロディン岩(鶯石)2個、緑色石英(キツネ石)1個、ヒスイ転石1個です。


パッと見てヒスイ転石が最もヒスイに見えないなぁ…、拾い上げ乾かして吟味するまでチャートとの見分けがつかなかったし(笑)

とりあえず上のロディン岩(鶯石)は、大きい方は発色が良いですが石質は良くありません。
小さい方が良質なので、大きい方は海に返しました。(砕けて研削・研磨された後に再び会えたらラッキーです)

緑色石英(キツネ石)は、珪化が強いと言うよりは母体が石英多めのタイプで、磨けば綺麗になりそうだったので拾いました。(試してみます)

ヒスイ転石は、最初に書いたようにチャートにそっくり(笑)
これは青銅色を示したりするオンファス系の特徴で、くすんだ淡い碧色(灰色)に見える部分には翡翠輝石を確認する事ができます。
濃い碧色部分は光沢を示すので、チャートとの区別は乾かしてから観察すると良いです。
ちなみに、このタイプのヒスイは透明度は皆無ですが光沢が抜群に出てピカピカになります。


帰り際では、小さめの緑色石英(キツネ石)1個、ロディン岩(鶯石)1個を発見。


この緑色石英(キツネ石)は発色がヒスイに似ているタイプ、石質も良くチャートに似た質感で柔らかい光沢も示したりします。
裏側には茶色の筋が見られ益々紛らわしい…、「キツネ石と言われる由来」を備えたタイプなので見本には良いかと思います。(ヒスイと比べた由来であり、石本体の由来ではない)

ロディン岩(鶯石)は、でべそ部分が黄緑を示しています(笑)
サンプルとしては良いサイズと発色、白い部分にはソーダ珪灰石が混ざっているのかな?
純粋なロディン岩は白なのだろうか?、とも考えたのですが、岩石なので純粋もなにもないですね(笑)
ゾイサイトが多めなのか、ソーダ珪灰石が多めなのか、ってくらいの違いなのだろうか?


最後は姿が魅力的な梅輪石、鉱物としては玄武岩だったかな?


何故か惹かれる姿をしていたので手に取りました。
丸みがあって、凹んでいて、白い斑点があって、座りが良くて、手の平サイズで、色々と可愛らしい(笑)
ヒスイの魅力のような「揺るぎない力強さ」ではなく、素朴で落ち着く感じ、この自然研削・自然研磨が絶妙なのでしょう。

ヒスイ転石にも肉球みたいな癒しの姿があり(押上での転石に)、それに通じた魅力を備えながら侘び・寂びの世界にも通じている感じ、うまく説明できないけど「民芸」って感じです。
とにかく面白いので持ち帰り飾って楽しみます(笑)


5月も楽しい時間を過ごせました、今ほど糸魚川に移り住んで良かったと感じる事はないでしょう。
完璧な幻想逃避(人間社会からの逃避)ですね(笑)
生きる上での経済的な事からは逃げ切れませんが、どれだけ逼迫しても人の世からお金が消えた事は唯の一度もないので、そこから逃げる事は考えず正面から向き合いたいと思います。(誘導される事なく、自身の頭で決断したい)

これで今回の探石記録を終わります。



6月からは物産センターで石の簡易的な識別を始めたいと思います。
基本的に土日のどちらかは常駐したいと思っています、雇われているお爺さんがいない日に代わりに居る感じなので、平日でも何かしら作業していると思います(笑)

個人的には「賑わいに左右されないスタイル」を目指してやってきました。
この仕事は大勢を相手にする仕事ではないので、自分に必用となる人たちを見極めながら今までやってきました。(支えてくれた皆さんに感謝です!)
しかし、全く大量消費の恩恵を受けていなかった訳でもないと思いますので、これからの体験は貴重なデータとなると思います。(現に独立したばかりの年の売上げレベルに落ちているし…)

この時期を延命に専念するのならば、その先の未来を示さなくては死に金になります。
「遅かれ早かれ」って状態になってしまったら遅すぎる…、その前段階での行動が揺るぎない未来を示す証明となり、生き金とする唯一の方法だとも言えます。

良く考えて生きなければなりません。
とにかく、まずは石の簡易的な識別、この行動に報酬は発生していません。
物産センターも「それどころではない」って状態なので、そんな時期に請求できないです(笑)
それに本音を言えば「束縛されたくない」って事もあるので、自分のペースで行いたいと思います。
穿孔や切断は加工所として受けて手伝いますが、その他の委託加工は私の場合だとオーダーメイドになるので料金が跳ね上がります。
よって通常の委託加工は、お爺さんに依頼するのが良いかと思います。

密集する事を注意しなくてはなりませんが、14年前でも識別で並ぶ事などはありませんでした。
フォッサマグナミュージアムでの識別は「仕掛けが大がかり」だったのでしょう。
夏休みに向けたイベントだったし、国石となった時だったし、何よりもコロナウイルスが発生していなかったので大行列になったのだと思います。
なので、そこまで心配する事もないかと思っています。(今現在、ほとんど人がいないし)

注意点としてマスクは着用して下さい、後は物産センターで買い物もして下さい。(ジュースやアイス程度でも良いです)
学者じゃないので解らない石もあります(笑)、いない日もありますので悪しからず。

これは作家としての活動と言うよりは、加工所の未来の活用を考えての事なので、作家として支える場合は作品を買って下さいね。(先日に購入して頂いた方、改めて有り難うございました!)

在るべき姿は見えていますが、そこまで辿り着くのに試練が多すぎる…。
これが40代の試練か…、まさに千波万波だな…、「乗り越えてやろうじゃないか!」って程に若くはないですが、迂回する道も無いので木っ端微塵になるまで進みたいと思います(笑)

今年は夏から秋が正念場となるでしょう。
賑わいの恩恵を受けずに生きる方法を確立するのか、再び大量生産・大量消費に戻そうとするのか、世の中の動向も見ながら慎重に進めたいと思います。(私の仕事は性質上、前者に進んで行くのですけれど…)

なんであれ、覚悟を決めて行動したいと思います。
2020年05月25日
日を追う毎に陽が長くなり始め、緑の匂いが躍動の季節の到来を伝えてくれます。
早めの梅雨に入ったのかと思いましたが、最近は晴れる日が増えてきました。
人間にとって嫌な事ばかりが続いていくのは残念ですが、それを引き起こしたのも人間なので因果応報なのでしょう…。
日々を生きられる事に感謝しながら、人類が招いた試練を乗り越えたいと思います。

それでは5月六回目の探石記録を書きます。

この日は「午前中が晴れ」との事でしたが、空には雲が多く山々は隠れていました。(5/22)
時々、雲の切れ間から太陽が顔を覗かせるので、その光源が頼りになります。




浜の状態は波が速くて短く、濁りは薄れ水底を確認する事が可能でした。
青海側は曇り空が広がり、能生側は青空で快晴、ここは地層の分岐点ですが、天気も綺麗に分かれる事が多いように思えます。(親不知に行くと、また天気が違っていたりします)





姫川の濁りと流れは穏やかになり、無くなっていた浜辺の先端も姿を現しました。
ギリギリ川淵の石を確認できましたが、まだ川での探石は先になるでしょう。





この時点で見付けた石たち、どれがヒスイと言えるのか解るでしょうか?


まず、上のは白ヒスイに酷似した石灰石、良質な大理石と言った方が良いのかな?
乾くとキラキラと細かく輝く結晶が見られて紛らわしい、これでパサつきが無かったら目視での識別は困難を極めたでしょう。
でも硬度が違うので、ナイフなどを強く当てて擦ると削れます(笑)

左のは緑色石英で、特に珪化が強く緑の石英部分はクリソプレースに近い状態になっていると思われます。(もっと純度が高い緑色石英もあります)
こちらは初心者が間違える石で、それがキツネ石の名の由来なのだそうです。(石としてはダサイ名前…、愛称くらにしてほしかった)

そして灰色のがヒスイ転石で、乾くと微細な長方形の輝石が見られます。
姿形は美しくなく、発色も灰色、「鉱物としてヒスイと言うだけ」の感じですが、翡翠輝石を示すのでサンプルにはなります。(加工素材としてはヒビが多く、とても使いづらい)
一体感が少なくボソボソ感が強いように思える、ヒスイの魅力の一つである堅牢さが感じられず、干からびた消しゴム感が強いです(笑)
曹長石を多く含んでいるのだろうか?、そうなるとヒスイ輝石岩になりますね。


次は玉髄、表面にキラキラと輝く微細な結晶が見られます。


水に濡らすとキラキラが解りづらくなるので、乾いた状態で撮影しました。
剣水晶に成りかけていたのだろうか?、普段見付かる丸みのあるタイプではなく、薄いペースト状で「アゲート」と言うよりは「カルセドニー」って感じです。(剥がれ落ちた感じかな?)
このタイプは側面だけを磨いて、紋様を出してみても面白いかもしれません。


更に、色んな所が凹んでいる座りの良い石です(笑)


自然に凹んだのだろうか?、人工的には見えません。
何か面白いなぁ〜、眺めていても飽きなかったので持ち帰ります。(扱いに困ってきたら海にかえします)


帰り際、僅かに光を膨張する角張った石が波打ち際で目に入りました。



拾い上げて確認すると、灰色の地に僅かに翠が入るヒスイ転石でした。
このタイプは紫も混ざるのですが、どこにも紫は確認できませんでした…。
先程の灰色ヒスイより石質が良く堅牢さを感じます、乾くと表面に微細な翡翠輝石が大量に輝くので綺麗、乾かして見ている方が楽しめる転石かもしれません。
加工素材としても使えそうですが、どうするか…、とりあえず保留です(笑)


浜辺で私を迎えてくれたヒルガオ(ハマヒルガオかな?)のように、美しい紫が入って欲しかったなぁ…。(と、贅沢を心の中で言ってみました(笑))




少し時間があったので青海の海岸にも行ってみました。



「どうしてこうも右と左で景色が違うんだ?」って思うほど明暗が分かれています(笑)
こちらは釣り人が多い浜なので、お互いに気を付けて距離をとりながら楽しむのが良いです。


晴天から曇天へと一通り歩き、オンファス輝石とソーダ珪灰石を見付けました。


ソーダ珪灰石は形が面白いので拾い上げました、これも白ヒスイに酷似していて間違いやすい、混ざったりする事もあるので余計に紛らわしいですが、石としても優秀なので加工が可能です。
しかしメリハリが無いので面白さに欠ける…、ロディン岩やブドウ石と混ざって初めて真価を発揮する石なのかもしれません。

オンファス輝石は通常よりも少し脆い感じで石質は良くありませんが、面白いのは「表面の白っぽく見える部分がヒスイである」って事で、乾くと全体に翡翠輝石がキラキラと(大量に)輝きます。(斜めに分断している白いラインは石英脈です)
オンファス輝石に翡翠輝石が確認できる(目視できる)のは稀な事で、これによりヒスイからオンファスへと変わって行く事(ヒスイが母体となっている事)が解るかと思います。
サンプルとしては貴重だと思う、ここまで明確に解るサンプルは初めてなので、他者に説明する際には非常に役立つと思います。(一目瞭然なので)
これをヒスイ輝石岩と言うのか、オンファス輝石岩と言うのか、ちょっと悩みますが母体がヒスイなのでヒスイ輝石岩(オンファス輝石タイプ)で良いように思えます。

面白いと言えば波打ち際で、美しい水色が特徴のアオスジアゲハが私の周りをグルグルと(5周くらい)飛び回り、しばらく後をヒラヒラと付いてきたのは不思議でした。
私を何かと間違えていたのだろうか?、何と間違えればそんな行動をとるのだろうか?(さすがに波打ち際が縄張りとは考えられないので、縄張り争いではないでしょう(笑))
昆虫にも興味があるので理由を知りたいなぁ〜、自然は不思議で溢れています。(美しく面白い存在が溢れている、もう妖精にしか見えません(笑))


今回も楽しめました、ヒスイは拾えたし、面白いサンプルも見付かったのは幸いでした。
まだまだ知りたい事があるし、知らねばならない事もある、「知ったから何なんだ?」って事もあるけど、それを未来に活用するのが知性なので、これからも考え続けたい(探求し続けたい)と思います。

石との縁と、人との縁、これらが私が成長(進化)する上での近道だと感じています。

これで今回の探石記録を終わります。
2020年05月21日
各地で自粛の「一定の解除」がされましたが、雰囲気的には自粛モードを強く引きずっている感じです。
ウイルスと言う見えない敵の対応に苦労しますが、不安と言う脅迫めいた感情も手強く簡単には払拭できません。(不安を越える安心がないと無理なのでしょう)
交通事故と同様に常にある危険ではありますが、避ける術が乏しく被害者と加害者の区別も困難、萎縮するのも当然なのでしょう。(高齢者は特に…)
油断せず、でも臆病にもなりすぎず、少しずつ人とのコミュニティーを再開したいと思います。

それでは5月伍回目の探石記録を書きます。

連日が雨の予報でしたが、どう言う訳か晴れ間が広がりました。(5/19)
これはチャンスと思い姫川河口へ直行、河川敷は昆虫の楽園がほぼ完成し、再生から躍動の姿に変わっていました。(後は昆虫たちの成長を待つだけでしょう)




山側は青空が広がっていましたが、やはり海側は雲が多く、青海側には濃い霧のような薄暗い雲?が見られました。(やたら低空で、霞みのような感じ)
浜は波が長くて強く、海が濁っているので水底は見えません。(濁っていなくても波が強いので水底を見てられない…)




この晴れ間は長くは持たないだろうと思い、晴れている間に見付けた石を撮影。
上の大きめの石(2個)がロディン岩で、左の小さめの石がアルビタイト、下の平たくて大きめのがヒスイ転石です。


ロディン岩は座りが良いタイプと、発色が良く「鶯石」と呼んでいるタイプの2個です。
座りが良いタイプは文鎮か飾石にでもと思いましたが、吟味した結果、海に返す事にしました。(もう少しメリハリのある景色が欲しい)
もう一つ(鶯石)は良質、表面は穴凹が多いですが中身は詰まっている感じです。
磨きを出せる特徴が見られるので、加工素材として活用してみます。(ヒスイとの区別が必須の石です)

アルビタイトは濡れているとヒスイに見えるタイプ、明るい緑(やや黄緑色)も部分的に見られ初心者が間違えやすい石です。
河口での転石なので乾かしてもパサつく(練磨の低い)ヒスイがありますが、アルビタイトは更にパサついているので違いは解るでしょう。
ギラギラと輝く大きめの結晶が見られるのも特徴だと言えます。

ヒスイ転石は波の影響を受けやすいプレート(板)タイプ、端には僅かに紫が入っています。
紫ヒスイは翡翠輝石を確認するのが困難だったりしますが、練度(自然研削)や練磨(自然研磨)が低くてもヒスイとしての特徴を多く確認できます。
これは「カグツチの欠片」ですね、加工する事で今以上の美しさを備えるので加工素材として活用したいと思います。


案の定、川との合流点に着いた頃には辺りは暗くなり始め、こちらに薄暗い霧(雲?)が近づいているように感じました。(後に確信に変わります(笑))
川は相変わらず連日の雨で濁流、そこまで流れは強くありませんでしたが、だかと言って濁りが治まる気配はありあせん。(そして、ここでやる事もありません(笑))





引き返していると、更に辺りが暗くなり最終的にはホワイトアウトのような状態になりました。(風雪じゃなくて霧(雲?)ですけど…)
山だったら遭難しているレベル、神秘的であり幻想的な景色ではありますが、同時に恐れも感じる自然現象、これが美しさの本質だと言えるのでしょう。


それも数分後には風で流されて行き、雲の切れ間から太陽が顔を覗かせる程度の曇天となりました。
そろそろ引き際だと感じながらも、太陽が顔を出したチャンスにロディン岩を撮影。


これも鶯石タイプ、通常より黄緑感が薄く翠感が強いですが、やはり発色がヒスイとは違います。(良く似てはいますけど)
白い部分はソーダ珪灰石が多いのかな?、その特徴が強く見られます。(合体している感じ)
加工素材と言うより文鎮や飾石にできるかも?、光沢は出るかと思う(サンプルデータにより判断)ので試す価値はありそうです。


ついでに最初のヒスイ転石も改めて撮影、そこまでグレードの高いヒスイではありませんが、河口ならではの姿をしていて参考になるかと思います。



紫が入っていなかったら悩むタイプかも、このタイプは白地にロディン岩と良く似た部分が含まれる特徴があります。
表皮側にも僅かに紫ヒスイの特徴が見られ、中にも色が入っている可能性を見る基準になります。(一つの判断基準です)
平たいので波に乗って浜辺まで運ばれていました、これが丸ければ「波打ち際の数歩奥」を探す必用があり、今回のような環境だと確実に波を被る事になったでしょう。(それ以前に濁っていて見えないけどね(笑))
これは小滝系の紫ヒスイかな?、青海川にも出ますけど、このタイプが多く見られるのは小滝川だと思います。


満足する結果で家に帰り数分後、雷鳴が轟き夕立のような大粒の雨が降りました。
いろいろと運が良かった…、特に雷鳴は久々に聞く轟音、まるで「本能による恐怖の神髄」って感じで、腹まで響く神鳴は人間を行動させません。(動けば死ぬ、と本能が判断する感じ)

これが日常で鳴り響けばもう終末、ウイルスなんて比じゃない程に人間を恐怖で縛る事でしょう。
今回は30分程度で雨は上がり晴れ間も出ました、建御雷は正に武御雷ですね…、疾風の如くスサノオ(暴風)と共に駆け抜けていきました。
これからの季節は天候の急激な変化に気を付けて、事故のないよう探石を楽しみましょう。

これで今回の探石記録を終わります。



やっと観光物産センターも営業を開始するようになりましたが、お客さんが戻るのには時間が必用となりそうです。(天候にも左右されます)
ちなみに今月の16日から営業していたらしく、連絡がなかったので昨日(20日)まで知りませんでした…。
18日の朝に確認しに行った際は閉まっていて、入口に31日まで休業と張り紙があったので「5月末までの休業」と思っていましたが、開店時間が午前10時〜午後5時に変更され、更に張り紙は「観光案内所の情報」だったようです。(店員曰く、勘違いする人が多いようです)
もっと早く連絡して欲しかった…、それでお客さんが増えるわけでもありませんが、主要な作品(神玉)は休業中に引き上げていたのでガラスケースのメイン作品が無い状態が4日も続いたわけですね…。
それはさすがに無様なので、物産センターに数人しか訪れていなかったとしても失礼だったと思います。(怒るお客さんはいませんが、残念に思うお客さんはいたかもしれません)

なんであれ営業開始、人を集める事が危険視されているので思うように活動できませんが、ある程度の賑わいがなければ仕事としては成り立ちません。(それに面白くない)
なるべく石を識別する環境を整えながら、密集する事のないように気を付けたいと思います。

ちなみに石の識別は「観光物産センター(いとよ(食堂)やLINK(カフェ)を含む)を利用した人」に行いたいと思います。
慈善事業でもないし、お金を使ってもらわなくては意味がない、本当なら私の品を購入した人だけの特権にしたいところですが、今の景気を考えると「少しでもお金を使ってくれる」ってだけもで有り難いです。(現地に来てお金を使ってくれる事が重要)

ただ私は学者ではないので、かなり詳しく知りたい人は分析に出す事をお勧めします。(学者に見せる前段階の識別って感じです)
14年程前の私が加工所にいた頃のような簡易的な識別だと思って下さい。(6月くらいから始めようと思います)
同志に協力をお願いすれば、ある程度は賑わいを復活させる事も可能ですが、それで「利を得ない者」には迷惑な行為に見えるでしょう…。
せっかく協力してくれたのに迷惑がられては本末転倒、まずは単体で行動する人に向けて少しずつ(小規模で)対応したいと思います。


この仕事をしてきて今が一番の不景気でしょう、ここが底であるならば乗り越えさえすれば「これ以上の災難」が訪れない限り前に進めるので、この地雷だらけの世の中を突破してやろうと思います。
もっと底があるとすれば辛いな…、心が折れないよう気を付けたい、特に両親が感染しないよう私が警戒しなくてはなりません。

どちらにしても後悔しないよう気を付けたいと思います。(慎重に進めたい)
2020年05月17日
最近まで天気の良い日が続いていましたが、今週末から雨の降る日が続くようです。
早めの梅雨に突入したのだろうか?、まだ気温が高めなのが救いです。(躍動の季節に向かっているのが救いだ)
もし冬を向かえる季節だったら景気の悪さも相まって滅入っていたでしょうね…、でも油断は禁物、きっとコロナショックは冬まで続くでしょうから、覚悟して備える必用があります。(心と体の準備が必用です)

それでは5月四回目の探石記録を書きます。

天気が良かったので押上の海岸へ探石に出かけました。(5/14)
やや濁りが見られますが河口ほど強くはなく、気持ちの良い浜辺となっていました。
数人が訪れてはいましたが密集には程遠い人数、ここが危ぶまれる状態になるとすれば夏の海水浴の時期になるのでしょう。(右側の浜辺だけですが)





浜はなだらかで波は短くて速め、風は弱く石たちが多めに上がっていました。
波打ち際の奥を探すのは苦労する状態だったので、海水で濡れている部分を重点的に探し「面白い石・美しい石」との出逢いに期待して歩きました。




ほぼプライベートビーチと化した浜辺を歩き、折り返し地点に到着。
ここまで来ると所々に押し上がった形跡が見られ、1〜2日前に海が荒れた事が解りました。
しかし大きめの石はあまり見られないので、小石を押し上げる波だったようです。(主に海面が荒れただけなのかな?)




この時点で見付かったのは石英斑岩(薬石タイプ)4個、ネフライト2個、ヒスイ転石1個、淡緑の石英1個、シーグラス2個です。


いつも通り石英斑岩(薬石タイプ)は紋様が綺麗なのを選別、目に付くと拾ってしまいます(笑)
アーモンドチョコみたいな姿のが好みで、あまり穴凹が多いのは私好みではないです。(用途が違うからですね(笑))

ネフライトは、どちらも石質が良い感じで色も明るめです。(透明度があるタイプ)
時間をかけて磨けば綺麗に輝いてくれる事でしょう。

ヒスイ転石は、濃緑で「オンファス輝石に近いタイプ」のカケラ、この時点で強い光沢を示し触り心地はツルツルのスベスベで「押上仕上げの代表作」って感じです(笑)
発色の違いや透明度を示す事などで、通常のオンファス輝石との区別が付きます。(あくまでもヒスイで、鉄分が通常より多くオンファス輝石に近い(含む)状態になっているのでしょう)
一番最初に見付けたので、開始から気分良く探石できました(笑)

淡緑の石英は、拾った際はヒスイかと思いドキッとしましたが、乾くと白くパサついてきます。
石英としては綺麗でしたが、表面に僅かな光沢も見られないので結晶化はしていないと思われます。(よって海に返しました)
クリソプレースとは言えないタイプなのでしょう、良質なのは簡単には見付かりません。

シーグラスは久々の登場、最近は見かけない気がします。(理由はあるのかな?)
押上でのシーグラスを好むのは「姿形が良いから」ですが、今回のは不十分、まだまだ練度(自然研削)がたりません…。(よってこれも海に返しました)
ちょっと思うのは「海洋ゴミとの区別が難しい」って事で、人工物なのでゴミには違いないのですが自然とのコラボで美しさを示します。
素材も石英(シリカ)などで自然に返りやすいから良いのだろうか?、でもビール瓶のような発色が綺麗じゃないガラスはいらないので完全にゴミですね…。(まず見かけないけど)
山でも、川でも、海でも、宇宙でも、人間が関わればゴミで溢れますが、僅かな光は見出したいと思います。
仮想空間もゴミだらけですが、仮想ゴミなので現実(自然)への影響は低いのだろうか?、その空間を維持する際に大量の幻想ゴミ(人間社会のゴミ)を出すのだろうか?

シーグラスがゴミであるとしても、「猶予を与えるだけの価値は残しているゴミ」として、後々に回収する事は許される気はします。(私的解釈です)


話を探石に戻し(笑)、帰り際にネフライトとヒスイ?(曹長石?)を発見。


このネフライトは美しい!、かなり良質なタイプです。
稀に見付かるネフライトで発色と石質が段違い、こういったタイプを加工するのでしょうね。
でも勿体ないので、とりあえずそのまま磨いて飾ろうと思います。(加工はいつでもできるし)

ヒスイ?(曹長石?)は微妙な感じ、光沢を示しますが部分的に脆さも見られます。
混ざっている感じですが、どちらが多いのかがハッキリしない、ヒスイ輝石岩なのか、僅かにヒスイを含む曹長石岩なのか…。(どちらにしても欠片ですが)
今まで集めてきたサンプルでのデータを参照すると後者になるので、ヒスイとはせず「曹長石」として識別しました。
今回のような違和感があるタイプはヒスイから除外しています。(曹長石とした石がヒスイであったなら一時の恥で済みますが、ヒスイとした石が曹長石であったならトラウマになりそうだし(笑))


最後に淡青を示す珪石を発見、これはデュモルチェライトを含むのかな?


普通なら青い筋で流れる事の多い鉱物ですが、これは全体に広がっています。
同じ特徴を示す珪石を数点持っていて、それらの特徴からデュモルチェライトによる発色だと考えています。(一応、答え合わせはしてありますが機械分析はしていません)
もっと色が濃ければハッキリするのですが…、線上だと糸魚川石にも似ていて間違えやすいですが、母石がヒスイではないので区別はできるでしょう。(横川の青ヒスイは糸魚川石と間違えるかも?)

在るようでいて無い石でもありますので、貴重なサンプルとして保管したいと思います。


今回も貴重な晴れ間を楽しめました、これからは「晴れても灼熱」って季節に向かうので、できるだけ涼しい時期に探石を楽しみたいと思います(笑)

これで今回の探石記録を終わります。



仕事として5月は死んだも同然、6月も期待できないなぁ…。(1月から死に続けている)
もう会員制にして「地獄の沙汰も金次第」って事を優先した方が良いのだろうか?
でも資本主義の免罪符の一つである「お金を使う事」が、成立しなくなっている感じがする…。
そういう時代が訪れたのなら、それに適応して行くのが道理なのかもしれません。(そこには相応の犠牲と覚悟が必用になりますが…)

この1年は覚悟していましたが、これが2〜3年続く事も視野に入れて活動内容を組み替えたいと思います。(なんにせよ後悔しないよう頑張りたい)

ちなみに今は、レザーブレスに脱着可能なヒスイリング(輪)を制作しています。
工具の都合で止まっていましたが、準備ができたので様々な発色・模様のヒスイで加工する予定です。
無傷のプレートを切り出すのは困難ではありますが、1個ずつ作って行きたいと思います。
2020年05月14日
季節は春から初夏の様相を強めてきました。(山菜の時期が終わりに近づいています)
新緑から深緑へと移り変わっていく風景を見ると、躍動の季節がすぐそこまで来ているのが解りワクワクします。
これからの季節はマスクなんてしていられないでしょうね…(野外では特に)、政府から届く予定の布マスクも田舎であればあるほど「必要ない」って状態になっています(笑)

義務教育に手話を取り入れていたなのら、聴覚障害者にも優しく、ウイルスや菌による感染リスクも抑えられたのかもしれませんね。(完全回避は無理ですが…)
最近は仮想空間に誘導されているような気がして、どうも「ある種の不信感」を感じるのは私だけではないでしょう。(もう、そこにしか進めないのだろうか?)

それでは5月三回目の探石記録を書きます。

この日も快晴、このところは良い天気が続いています。(5/11)
山の雪も溶けて僅かにしか残っていません、山頂では本格的な雪解けが始まったようです。
河川敷の植物も再生色を強め、生命力溢れる姿で来訪者を向かえてくれます。




雪解けの影響なのか、夜間に雨が降ったのか、溢れんばかりの濁った水が河川を流れ満たしていました。(上流〜下流の貯水を流したのかな?)




天気が良くても強風だったりする事が多い時期ですが、今回は川の濁流により海が濁っている状態でした。(風は弱くて助かった、強風が一番疲れます)
海は波打ち際から茶色・碧色(モスグリーン)・紺色って感じの三色に分かれていました。(初夏へと向かう季節ならではの景色です)




歩きやすいけど濁っていて探しづらい浜を歩き、川との合流点に到着。
濁り水量を増した川の水が勢い良く流れていて、川淵であろうとも水底が見えません。
川幅が増えた分、浜の先端が削り取られ短くなっていました。(もはや、ここでする事は何もないです(笑))





この時点で見付けられたのは、緑色石英(キツネ石)とロディン岩とネフライトです。



緑色石英は、一般的なキツネ石とは少し違い面白い姿をしています。
茶色に凹んだ部分は何なのだろうか?、方解石部分か?、それとも雲母部分なのか?
硬い石英部分が残っていることだけは解ります(笑)

ロディン岩は「鶯石」と呼んでいるタイプ、白地に黄緑のオーソドックスな姿で解りやすい。
サンプルに使えるので持ち帰り活用します。

ネフライトは右側が良質な感じ、通常よりは色が明るめで透明度もあります。
加工素材として使えるかも?、こればかりは切断して確認しないと正確には解りません。
とりあえず左側を叩いて割ってから右側を切断したいと思います。(割っておけば、海に返す際に人工的な切断面(真っ平らな面)が左側には残りません)


さすがにこの浜の状況ではヒスイは無理かな…、と思い、目が回るので乾いている浜辺部分を歩いていると、オンファス輝石と思われる石を発見。
しかし、良く見ると乾いた表皮にキラキラと輝く部分がある、色も碧系で「通常のオンファス輝石の発色」ではありません。



吟味した結果、これは碧のヒスイ転石で大丈夫でした!(オンファスに近いヒスイ)
なかなか不思議な発色、姿形からしてカグツチの欠片の要素が多いです。(よって加工向き)

致命的なヒビさえ無ければ「スサノオ」を作ってみたくなる色合い、一色タイプなので石質も良く仕上がりも美しくなるでしょう。
プレートを切り出す方向を吟味して、何かしら作ってみたいと思います。


最後の最後にロディン岩(鶯石)2個と、淡紫が入ったヒスイ転石1個を見付けました。


ロディン岩(鶯石)は大きい方は加工しても良い感じ、今更もうヒスイと間違える事もない気はしますが、他者には必ず説明する義務はあります。
小さいのは転石サンプルとして活用します。

淡紫が入ったヒスイ転石は、カグツチの欠片と言えます。
姫川河口での転石見本とするか、加工素材として活用するか、ちょっと悩みますが今は保管して後で考えます(笑)


この日はイザナギ(川)が暴れていましたが、本格的に大暴れするのはこれからの季節(梅雨の時期)、イザナミ(海)も迷惑だろうな〜、と思いますが、この事が「二柱の創造」であるのならヒルコ神やカグツチの欠片が現れるのも頷けます。

二柱の大神が生みし光の神々(カケラ)を手に、約束された未来に向かって努力する、これぞ信仰であり「神々との交歓」と言えるのだと私は感じています。(これは私自身の信仰です)

なんであれ、この地に「本来の聖地としての役割を果たす日」が来る事を願っています。

これで今回の探石記録を終わります。
2020年05月11日
忍耐の連休は終わりましたが、まだまだ世の中は自粛ムードです。
観光物産センターも「しばらくの間は休業」となりましたが、休業を終える目安(大体の日程)が伝えられていないので困惑します。
どうも伝達の機能が不完全らしく、従業員にも説明されていないようです。(ウイルス対策なのか、運営上の問題なのか、いまいち現状が解りません…)
まぁ、それがどうなろうとも、やるべき事は進めて行きたいと思います。

それでは5月二回目の探石記録を書きます。

5月に入って最初の探石、一回目は押上の海岸へ向かいました。(5/4)
この日は真夏のように暑く、海からは水蒸気が上がっていました。
自粛連休の真っ最中ではありましたが、それでも気持の良い海へ訪れる人たちが見られました。(ほぼ県内ナンバー、たまに長野・松本・富山・前橋(群馬)もありましたが、休日としては「いつも通り」ではありました)





浜は波が弱く透明度も高い状態、歩くにも探すにも楽で気持の良い環境でした。
人も密集している訳ではなく、これで感染したのならもう人間は地下に棲むしかないかと…。
単体でモグラのように生きる選択肢もあるのでしょうけど、抗体を持った方が楽しい人生を過ごせますね。(生物としての力が試させる感じかと)




暑さに苦戦しながら折り返し地点に到着、本気モードで探石を楽しんでいたのは私と画像のオッサンだけでした。(私もオッサンですが(笑))
最近は気晴らしモードから、本気モードになる回数が増えたように思えます。(探石する支度は長靴だけ)




この時点で見付けたのは、オンファス輝石3個と石英斑岩(薬石タイプ)3個。
本気モードになったからと言っても「運」を完全にコントロールする事は不可能です(笑)


オンファス輝石は小さいのは良質、大きいのは少し粗く微妙、飾石にも加工素材にもなりそうにありません。(よって海に返しました)

石英斑岩(薬石タイプ)は穴凹が少ないタイプ、見た目が綺麗なので集めました。
水と一緒に瓶に入れて眺めるだけでも癒されます、お風呂に入れたり、ご飯を炊く際に入れる人もいるそうです。(漬け物石として使っている人もいるとか(地元の人曰く))


帰り際に瑪瑙が混在するジャスパー(と言えるであろう石)を発見、なかなか面白い感じです。


赤石と言うには黄色い部分が多く、碧玉(ジャスパー)と言うには石質が不安定な感じ、表面の穴凹は中まで入っているのでしょう。(不純物が多いタイプかと)
加工するにはリスクのある石ですね…、でも中身を見てみたいなぁ〜。(試しに切断してみようかと思います)


面白い石たちは少なかったですが、今回も楽しめました。(この暑さで泳いでいる若者もいて羨ましく思えました(笑))

今後は常に感染の危険が付きまといますが、これは規模の問題なので、過剰な脅迫観念に縛られず考えて生きれば乗り越えられるでしょう。
最終的に人口が激減すれば治まるのは歴史が証明していますが、その結末になる前段階で対応してみせるのが人の知性だと思います。
今は「人の文化(英知)」と言うものが試されているのでしょう、「必用なもの」と「不必要なもの」を選別できる基準を備えるのが特に重要なのだと感じます。(何が「とどのつまり」になっているのか判断する必用がある)

これで今回の探石記録を終わります。
2020年05月06日
5月に入り一層と気温が上昇してきました。(先日は真夏のような気温となり海で泳いでいる人もいたくらいです(笑))
美山公園の牡丹桜(八重桜)の並木は見事で、本来なら多くの人の目を楽しませたのでしょう。(地元の人は知らなかったりするけど…)
連休明けには少しずつ賑わいが戻れば良いのですが、「人との関わりのリスク」が高まっているので、規模を考えて進めたいと思います。

それでは5月一回目の探石記録を書きます。

まずは四月最後の日から、誕生日プレゼントを求め?河口へ探石に出かけました(笑)
気温が上がった事で雪解けが進み、山側の空は霞みに包まれたような景色でした。(4/30)




浜は波が短くて非常に弱く、とても歩きやすく探しやい環境でした。
波打ち際の数歩奥の水底も見える状態、環境としては久々のベストな状態でした。




歩きやすさから普段よりもペース速めで歩き川との合流点に到着。
川の流れは強くありませんが水量は豊富、多少の濁りはありますが「ヒスイ色」として例えられる美しさは見られました。(山々からの天然水で満たされている感が強かったです)





この時点で見付かったのは緑色石英(キツネ石)1個、オンファス輝石1個、バラ輝石1個、ピンクゾサイト(灰簾石)1個、鶯石(ロディン岩)3個、ヒスイ転石1個です。



緑色石英は珪化が強め、何かしら加工できると思います。(磨きは優先しない)
特に発色が良く珪化の強そうなタイプを集める事にしています。

オンファス輝石は滑らかな感じ、でも面白味に欠けるので海に返しました。(加工素材としても、飾石としても中度半端な感じでした)

バラ輝石は小さいサンプルをゲット、識別用(確認用)などに使えそうです。

ピンクゾサイト(ピンク色を示す灰簾石)は通常よりも質が弱め、母石が大理石だからかな?
透明感はあるけど発色が明るくないタイプ、この手の石は「雲母の成分による紫」を示す事が多いので、それと多少混ざったりしているのだろうか?(硬度も低めだし)

鶯石(ロディン岩)は黄緑を示すタイプ、小さいのでサンプルとして活用します。
蛇紋岩(クリソタイル?)の部分は凹んでいて、その部分の艶は良くなりません。

ヒスイ転石は平べったく波の影響を受けやすい形、天然のプレートになっていて加工した方が良い姿形をしてます。(ちょっと小さいけど)
姿からして「ヒルコ神」と言うよりは「カグツチのカケラ」でしょう、でも少し質が粗いタイプで、正方形のヒスイ輝石がチカチカして「ややアルビタイトに近い印象」を個人的には受けます。(でも加工すると硬くて艶が出る)


折り返して今度は乾いている浜辺を探石、先日まで波が押し寄せていた形跡がありました。
そこでイザナミ(海)から「金色の花束」を贈られました!(イザナギ(川)からなのかな?)



見事な金華石、前回よりも大きく瑪瑙が多めで晶洞まであります。
母石は頁岩かな?(チャートなのかな?)、そこに黄鉄鉱を含んだ玉髄(瑪瑙)が流れて分断した感じだろうか、黄鉄鉱が多すぎて華と言うよりは花束だ(笑)、とても重く満足する手応えです。

この歳になると誕生日は嬉しくないですが、「神々(自然)から祝福してもらったかのように錯覚できる体験」は、私にとっては嬉しく魂から力が湧き出てきます。
悩むのは活用の仕方で、このまま姿石で飾るのか、表面を磨いた方が良いのか、輪切りにして磨くのが良いのか、なかなか難しいです。
まぁ、焦らず飾りながら考えたいと思います。


満足して残りの帰り道(波打ち際)を歩いていると、透明度を増した水底に膨張する光を発見。


見た瞬間にヒスイだと解りました(笑)、すかさず手に取ると見えていた部分より砂利に埋もれていた部分の方が多く、思っていたよりも大きなサイズでした。

特徴からして碧ヒスイに分類するタイプ、オンファス輝石に近くなるタイプですが鉄分が少ないのか強い青銅色ではありません。
石質は良い(角張が強い)けど透明度が低め、石英の脈が入る事が多く、右側部分はその石英脈から割れているのが見て解ります。(でも昨日今日で割れた練度ではない)
なかなか興味深いサンプルとなりました、糸魚川ヒスイの種類として後々に伝えられると思います。(識別のサンプルになるかと)

駄目押しのヒスイ転石でお腹が一杯(笑)、この日は大満足して帰りました。


私個人としての「歳の初め」は幸先の良いスタートになりました!、経済的にはガタガタで最悪(世の中も)ですが、その中でも光明を見出して願う未来へ進みたいと思います。

これで今回の探石記録を終わります。
2020年04月30日
連休に入りましたが、今年のゴールデンウィークは自粛の休日となっているようです。
天気が良いだけに勿体ない…、でもここを耐え抜いて「約束された未来」に備えたいと思います。
糸魚川でも県外ナンバーを見ると敵視する人が多くなりましたので、はやる気持ちを抑えて慎重に行動して下さい。

それでは4月七回目の探石記録を書きます。

ちょっと不安定な天気でしたが、晴れ間が出たので押上の海岸へ探石に出かけました。(4/28)
午前中は青空が広がっていましたが、お昼頃から暗い雲が山側から流れてきました。
急に陽が陰り小雨まで降る始末、このまま続けるか迷いながら歩きました。





風は強くて冷たく、波は短くて速く、光源は乏しい、あまり良い環境ではありませんでした。
何よりも冷たい風が顔面を直撃するので辛い、来なければ良かったと思いました(笑)




でも「せっかく来たのだから」と思い我慢して歩いていると、折り返し地点に到着する頃には淀んでいた雲は何処かに流れ青空が広がってきました。




この時点で見付けたのはネフライト2個と、オンファス輝石1個。


ネフライトは透明感は無いですが質は良さそうです、なので磨いて飾ってみます(笑)

オンファス輝石は相変わらず滑らか、小さいので加工には適しませんが見本にはなります。
色が明るめでも石質が良いタイプがあるのは、母体となるヒスイの影響を強く受けているからなのでしょう。(オンファス輝石自体の純度も影響しているのかな?)


次は石英斑岩3個と玉髄1個です。


石英斑岩は2個が薬石タイプで、1個が赤色を示すタイプです。
赤色タイプは薬石と言わないのだろうか?、薬石も石英が取れて穴凹だらけなタイプもありますね…。
どちらが良いのかは用途によるかと、加工素材としては「詰まっているタイプ」が良いし、お風呂などに入れて楽しむのは穴凹だらけタイプが良いのかも。(吸水性が高め?)
穴凹だらけタイプを湯飲みなどに加工したら、中身が漏れて使えませんね(笑)
まぁ、私としてはどちらにも使える「詰まっているタイプ」を優先しています。(作り手なので)

玉髄は小さいですが綺麗な紋様が見られます、表面の白い部分を削り磨けば更に良い景色が現れるかもしれません。


それと「なんか面白い流紋岩」を発見、思わず手に取りました。


何だろうか、紋様も姿形も面白い(笑)、サイズ感も良いので飾りたくなります。
この「手にしたら手放せなくなる不思議な魅力」はなんだろうか?、持ち歩くには邪魔なサイズだけど、持ち帰り飽きるまで眺めたいと思います(笑)
注意すべきは「これを繰り返すとゴミ屋敷みたいになる」って事で、一定数が集まったら手放す石を選び海に返すのが良いです。(選別していく事が大切、活かせるのなら加工した方が良い)


帰り際にオンファス輝石2個と、ヒスイ転石1個を発見!


オンファス輝石は先程と同じく滑らかで良質、加工に適したサイズではないので見本として活用します。(磨くとピカピカになります)

ヒスイ転石は久々のレア度3.5クラス、特徴を見る限り碧ヒスイのタイプでしょう。
石目が多く茶色の脈が流れ、一定の透明度を示し乾くと微細な翡翠輝石がキラキラと輝きます。
石質自体は良く自然研磨でも光沢を備えている状態、残念なのは外側(表皮側)のカケラなので不純物がやや多く、茶色の染みが広がる部分があります。(裏側は表皮を残しています)
でも押上海岸のヒスイ転石は「加工素材」と言うよりは、「転石標本(標石)」となるので、練度と練磨が高めの転石を「そのまま楽しむ」のが良いのでしょう。(加工しようと思えば可能なので、焦る必用はない)


あれだけ吹いていた冷たい風は緩やかになり、帰る頃には気温も急激に上昇しました。
「どうせならこの時間に来れば良かった」とも思いましたが、良い出逢いがあったので良しとします(笑)



ちなみに、最初と同じような位置に人影が見えますが別人、たまたま同じような風景となりました。(天気の変わり方が解りやすいかな?)

今回はヒスイ転石(ヒルコ神)と出逢えました〜、こればかりは運なので予想できませんが、だからこそ面白いと言えますね!
観光物産センターが休業しているので売上げは最悪(ほぼゼロ)ですが、ここで暮らしている恩恵は受けられて嬉しい、めげずに乗り越えたいと思います。

これで今回の探石記録を終わります。



ここで集めてきた石たちで作った品を紹介、異玉の「千変の幼生」を幾つか作ってみました。


左から鶯石(ロディン岩)、オンファス輝石、玉髄、石英(水晶に近い石英)です。
主に「加工したらどうなるのか?」のサンプルとして作ってみました、まだ磨きが不十分なので仕上げの段階にあります。

特徴として、鶯石(ロディン岩)は硬度の不安定な部分があり形状が歪みやいけど光沢が出る、黄緑も綺麗でヒスイとの区別は慣れると可能です。

オンファス輝石は基本的に石質が安定していて、流れる石英脈も凹凸とならずに均一に磨けます。
若干ですが濃淡部分の肌理が違い、そこの艶を一定にする作業が必用となります。

玉髄は石質は完璧、ヒビや空洞さえ気を付ければ無傷の品となるでしょう。
でも無傷だと面白味は薄れ、人工物との区別が難しくなるので、縞瑪瑙部分や致命的じゃないヒビ(秘めたる美)を活かす必用があると個人的には感じます。

石英(水晶に近い石英)は石目とヒビ(非なる美)の区別を見極める必用があります。
茶色い砂岩のような内包物もあり、それを残すと面白い景色にはなりますが、その部分の磨きが一定にならず粗に見えてしまいます。(よって取り除く)
この品では背中と中足部分に入ったので削り取りました、天然のコーティング(水晶と溶け合った状態)だったなら、残す価値はあったかもしれません。

大体こんな感じかな、異玉は海岸転石で制作するルール(自分で設定したルール)なので、完全に無傷にはなりませんが、愛着が高い作品に仕上がります。
なので楽しんで加工が出来ました(笑)、それと改めて感じるのが「ヒスイの高い万能性」で、他の石を加工すればする程に強く感じます。

別格と言うか…、桁違いと言うか…、さすが「神の石」だと改めて感じました。
素材として加工可能なヒスイ転石(姫川河口でのヒスイ)も溜まってきていますので、それでも異玉を作りたいと思います。(万化の蛹も作らねば…)
異玉の「千変の幼生」と「万化の蛹」は姿形(デザイン)に「鍵」のイメージも込めていて、「新たな扉を開け放つ事(新たなる成長)」を使命として作っています。(よって千変万化をテーマにしています)

なんであれ、どの石も可愛らしく美しい、それぞれの美しさを最大限に引き出して、未来に残せる作品に仕上げたいと思います。


私事ですが、またオッサンから爺さんに一歩近づきました…、なんだか40代は時間の流れが遅い気がするなぁ…、それだけ充実しているし試練も多いと言う事だろうか?
やりたい事が多いので好都合ではありますが、遅々として進まない現状はストレスになります。(それは私だけでは無いですね)

思い通りにならないのは世の常、せめて後悔のないよう生きたいと思います。
2020年04月25日
ようやく気温も20℃近くまで上がるようになり、先週の寒さが嘘のような陽気になってきました。
人の世の経済は真冬となって辛い試練が続きますが、「腐る事」なく前向きに再生の季節を過ごしましょう。(だからと言って開き直るのも迷惑)

それでは4月六回目の探石記録を書きます。

やっと晴れたので姫川河口へ探石に出かけました。(4/25)
先日は山に雪がチラつきましたが、順調に溶け始めているようです。(少し雪が増えた?)
河川敷の芽吹きも本格的になり、昆虫たちの楽園の準備が着々と進んでいます(笑)




まず気が付いたのは人の少なさ、この事で普段は県外者が多かった事を改めて感じます。
浜は波が短くて速く、濁りが強くて水底を見る事が困難でした。(幸いにも石は多く上がっていたので、探石自体は楽しめました)




川は濁っていて、これが海の濁りの原因だと誰もが解るでしょう。
前日の雨が原因なのかな?、雪解けと相まったのだろうか?、これは上流を確認しないと解らないですね(笑)




この時点で見付けたのはバラ輝石(と思われる石)2個、意識して探してみると見付かるようになりました。


どうも他の鉱物と混ざる事もあるような気配、きっとヒスイと同じく「バラ輝石岩」って分類の岩石もあるのでしょうね。
高純度を探すのが難しいのでしょう、原石で見てキラキラが綺麗なのはサンプルにしたいと思います。(いい加減、答え合わせもしないと(笑))


次は赤石(ジャスパー)、乾くと光沢が出るタイプです。


少しハート型にも見えますが、やはりピンクゾイサイトの方が可愛いかと(笑)
加工すれば光沢も出るので、ストックしておきます。


久々の快晴だったので青海の海岸にも行きました。
こちらの方が風が強く肌寒い環境、探石人や釣り人など数人が浜を訪れていました。
浜の状態は河口と変わらず、とにかく見づらい波打ち際を歩きました。





まずは石英、これは水晶と言っても良いタイプかな〜。


透明度もあり厚さもあるので加工できそう、致命的なヒビさえなければ異玉を作ってみたいです。(ヒビがあったら母岩を残したまま、一面を磨いてみようかと)


次は赤石(ジャスパー)と、珪化が強めの緑色石英(キツネ石)です。


赤石はさっきのより色が濃いめ、ちょっと純度が低い気もしますが乾くと光沢を示します。
磨けない事はないと思うので、これもストックします(笑)

珪化が強めの緑色石英は、どうにか使えないものだろうか?
この系の大きい石は、いっそ磨かず艶消しで勝負するのもアリかもしれません。
発色が強い分、姿形で補えるような気もしています。(東北地方の遺跡からも出ているし)


最後は碧玉、ちょっと変わった発色をしています。


これもある意味で珪化が強い石英(珪石)、どちらかと言えば水晶より「ガラス」に近い感じなのだと思います。(ジャスパー系は軽いので)
茶色い部分も光沢が出るので、それを含めて加工するのも面白いのかもしれません。(でも光沢に差が出るかも…)

残念ながらヒスイとは出逢えませんでした、でも楽しかったので良しします。(またのチャンスに期待します!)

これで今回の探石記録を終わります。



帰り際、再び「ひめかわみなと公園」で休憩、今回は牡丹桜が見頃になっていました。





前回より、こちらの方がピンク色が強くて花もボッテリしています。
故郷の庭先に同じく牡丹桜あり、幼少期に登って遊んでいたら枝が折れて怒られた事を思い出します(笑)
背から落ちてしばらく息が出来なくなった事もあったなぁ…(笑)、今はソリッド(頑丈)に生んでくれた両親に感謝しています。

先日まで強風が吹き荒れたので、殆どの牡丹桜は散る前に花が千切れてしまい残念な姿をしていましたが、ここのは最高の状態、さすが防風林に囲まれた公園だと関心します。

二回目の花見に大満足、ツツジも咲き始めているので今後が楽しみです。



河川敷や海辺で県外ナンバーを見ると、今までとは違った意味で気になります。
いつもなら県外からの来訪は嬉しい(私としては嬉しい)のですが、現在だと迷惑がられるのは悲しい事ですね…。(今も昔も乞食タイプは嫌われているけど)
自粛の際に資本主義が陥りやすい心境は「金の切れ目は縁の切れ目」で、繋がりがなくなると敵視するようになるので気を付けなくてはなりません。

しっかし呪いの果てに生き残った「最も強い毒」が、ウイルスだったなんて冗談にもならない…、人間同士の競争だと思い込んでいた事自体が間違いだったのだろうか?(生物である事を忘れていたのでしょうね…)

「どこに潜んでいたんだ?」って思うけど、見えないだけで大昔から人間と共に在ったと言えますね。
疑問に思うのは「共生するメリットは?」って事で、何かしらの恩恵はないのだろうか?
細菌系の病気にかかり難くなるとか、ガンに耐性を持つとか、ただ一緒に死んでいくだけの関係だとしたら生物とは言えない気がするのですが…。

まぁ、それは人間も一緒か、「死なば諸共」や「赤信号みんなで渡れば怖くない」って感じで増えているだけに思える…、そして地球に何のメリットも与えない、知性をもってしても乗り越えられない性(さが)があるのだと痛感します。

でも死にたくはない、それは誰でも同じ、悩みながら迷いながら、少しずつでも先に進める未来を信じたいです。
2020年04月23日
ヒスイ王国館内の糸魚川観光物産センターが「4月25日(土)〜5月6日(水)」まで、休業する事が決まりました。
予定としてはゴールデンウィークまでの休業との事ですが、状況次第では5月後半まで伸びるかもしれません。
来店を楽しみにしていた方には残念な事ですが、感染拡大を防ぐ為なのでご協力ください。

私としても残念…、やっと「私の範囲での識別」を行って、石好きの人たちと楽しみたかったのですが…。(コミュニティーの場の第一歩を進めたかったのに)

ここは我慢のしどころ!、とは言え、最終的な決着は「抗体を備える」か、「特効薬が出来る」か、の二つなのでしょうけど、長い闘いになりそうですね…。
天気も下り坂で、昨日は山に雪が降り再び厚化粧(雪化粧)となりました。
気温も低く冬に逆戻り、こんな陽気では探石も楽しめません。(探石意欲が湧かない)
しばらくは大人しく加工に精を出す事にします。


と、言う事で集まったバラ輝石を加工してみました。
加工の手応えとしては「硬すぎず、柔らかすぎず」って感じ、ある程度の堅牢さを示し、硬度は近いけどネフライトのような加工負荷もありません。
流紋岩や石英斑岩に似た手応えかな?、無数に入る長石の脈は面白い景色となりますが、脆い部分もあり割れたり凹んだりします。
やはりオンファス輝石と同じで「模様が少なく濃い色」のタイプが安定しているようです。

とりあえず、粘りがありそうな原石を選び異玉を制作してみました。


左が「千変の幼生」で、右が「万化の蛹」です、同じ原石ですが場所によって発色に微妙な違いがあります。
「千変の幼生」の方が長石が多い部分で、ややオレンジがかっている感じ、「万化の蛹」は長石が少ない部分で、小豆色に近い感じです。

磨きの行程はヒスイと同じ方法では不十分で、バフなどでの仕上げが必用です。
光沢においてはオンファス輝石や翡翠輝石には及びませんが、なかなか魅力的な素材である事が解りました。(純度にもよるのでしょうけど、樹脂光沢が限界かと…)
切断や研磨の際に出る粉は淡い紅で、赤石を加工した時のような「血塗れ」って感じにはなりません(笑)

加工時に独特の臭いもしないし、加工途中に割れる事もないので不快ではないです。(切断時に脆い長石から割れる事はある)
硬度が低い分、スムーズに作業が進みヒスイの約1.5倍ほどの早さで仕上がります。

気になるとすれば、やはり「脆い長石部分」と「際立たない光沢」、これはコーティング技術で解決できるのでしょうけど、「そういった商品」にする気もないです(笑)
民芸品としたならば、気になる点は「味」となり、身に付けている時間で輝きは増すでしょう。(油分が備わるので)
これは見極め(加工する部分を吟味するセンス)が在った上での話で、最大限に美を引き出してから備わる魅力です。

まとめとして、素朴な風合いからして異玉にピッタリの素材、石によって色の濃淡が違うので淡いタイプも加工してみる必用がありそうです。
発色は強いコントラストがある訳ではありませんが、不思議な魅力を宿し光源で微妙に雰囲気が変わります。(強い光を当てると僅かに表面が透けます)
これも輝石の特徴なのだろうか?、それとも相性が良いので「そう感じる」のだろうか?

ルースとして勝負するには発色と純度が足りませんが、造形をする事で美しさを備えます。
輝石なので艶消し仕上げでも面白く仕上がるのかもしれませんし、ダイヤモンドパウダーを使う事で更に艶を出せるかもしれません。

まだまだ試す事は多そうです、とにかく新たな美石と出逢えてた事に感謝したいと思います。

また新しい情報が分かり次第に報告します。(同志への報告です(笑))
2020年04月17日
4月も中旬、本来ならゴールデンウィークに備えて活動しているのですが、今年はコロナショックで駄目そうです…。(どこもそうですが)
楽しみにしていたヒスイ峡の「高浪の池」も営業を休むそうで、この田舎にも致命的なダメージを与えています。(観光地が壊滅状態)
これも人の試練、これを乗り越えた先には今までとは違う経済体系が構築されるでしょうから、それに適応できたなら、大抵の困難には動じない力を備えるでしょう。

しかし人との接触を8割減少って…、今までの私の生活と変わらない(笑)、これを基準にすると停滞どころではなくなる気がするが…。(悔しいですが、今は選択肢をウイルスに奪われている)
「そろそろコミュニケーションを」と思っていた矢先だったのでもどかしいですが、賑わう前だったのは不幸中の幸い、この経験を今後に活かしながら未来に進まなくてはなりません。

それでは4月五回目の探石記録を書きます。

最近は晴れる日が多く、一層探石の意欲が湧いてきます。(明日からは下り坂…)
今回も姫川河口での探石、石の種類が豊富なので素材集めにはピッタリの場所です。(4/15)
いつもとは違うアングルからの撮影、霞がかった山には僅かに残雪が見られます。




海は満ち潮で短く速い波が寄せていて、波打ち際を確認するのに苦労する状態でした。
前日に荒れたようで、後方の押し上げられた浜(石が乾いた浜辺)には大きめの石がゴロゴロしていました。




海との合流点は川の流れが強く、水量も増していて濁っていました。
この流れに巻き込まれたら抗う術はないでしょう…、陽気の良さに油断して転ばないよう気を付けなければなりません。(最近は足が縺れる事が多くなった…)




この時点ではバラ輝石と思われる石を2個見付けました。


波打ち際は速い波によって目が回るので、後方の押し上がった浜を探していると、膨張するピンクの石が目に付きました。
ピンクゾイサイトよりは紅が強めで、表面と割れ目に微細なキラキラが見られます。
特徴からしてバラ輝石で良いかと、上の方が石質が良い感じがします。(粘りを感じる)

下は角砂糖(砂岩)のように微細なツブツブが集まり固まっている感じ、原石で見るのには綺麗ですが、粘りが乏しい感じで加工には不向きかもしれません。
サンストーンのように光沢が出るなら嬉しいのでが…、試してみたいと思います。


これはバラ輝石に良く似たタイプの石、チャートを含む珪石だと思われます。


特徴が良く似ている、でも発色の違いとキラキラ(輝石)の有無、形状(丸み)が異なります。
こちらの方が硬度が高いのでしょう、石英なので7くらいかな?
バラ輝石は5.5〜6って感じ、不純物によって若干の違いが出ているように思えます。(長石の類?が、多めに入っている感じがする)


今度は紅みが強いバラ輝石、だと思われる石(笑)


共通する特徴が見られ、ワインレッドのような色をしています。
バラらしい発色の綺麗な石、でも石質は少し脆そうな感じがします。(加工に向かない?)
オンファス輝石もそうだったのですが、「石質によって加工に向かないタイプ」を憶える必用がありそうです。
輝石の集合体なので、結合が弱く脆い部分があるのでしょう。(不純物も関係しているかと)
これは加工による経験からでしか得られないデータなので、試してみようと思います。


次ぎもバラ輝石と思われる石、でも色は薄く石質も脆そうです。


ここで疑問に思ったのは「こんなにバラ輝石って拾えるのか?」って事です。
何か間違えているのだろうか…、でも今までは見付けられなかったので、今回は運が良かっただけなのだろうか?

拾えたら拾えたで不安になるな〜(笑)、なんであれ素材としては集まったので、加工しながら違いを憶えたいと思います。


最後にヒスイ転石とロディン岩を発見。


ヒスイ転石は河口にしては練度が良い、乾くと翡翠輝石がキラキラ輝くタイプです。
一目瞭然なので見本として活用できるでしょう。(乾いていた方が綺麗なタイプかと)

ロディン岩は「鶯石」と呼んでいるタイプですが、白地が綺麗じゃない…。
見本や「ちょっとした飾石」にはなるので、磨こうと思います。

なかなか良い素材が集まりました、特徴を憶えて素材として活用するのと、原石として保管するのとに分けたいと思います。(答え合わせもしなければ(笑))


これで今回の探石記録を終わります。



ここでコラボ作品の紹介、糸魚川で開催されたクラフトフェアで知り合った人に首飾りを編んでもらいました。


ヒスイの表面を活かした初期の作品をメインにして、ヒスイの丸玉と石英斑岩(薬石タイプ)の丸玉2個を合わせて首飾りにしました。
自分用としてお願いしたデザインの首飾りですが、私は装飾品を身に付けられない残念な体質…、よって似合う人がいたら身に付けて楽しんで下さい(笑)


こちらは「青ヒスイ」と「碧ヒスイ」のルースをメインにした首飾りです。


デザインは矛と楯、太陽と月、男性と女性をイメージしているとの事です。
私としては大満足、ルースは「流青(イザナギ)」と「青海(イザナミ)」を合わせたので、そのコンセプトも込めてくれたのだと思います。(説明してなかったのに)
背中に回るヒスイの丸玉部分もお洒落な仕様、女性にピッタリだと思います。

私の目に狂いはなかった!って感じ、独りでは成せなかったであろう姿となり、作った品も喜んでいるように思えます。
こういったコラボ作品にも力を入れて行きたい、活用する石の幅を広げて楽しめる領域を開拓したいと思います。

独りで積み上げた「真なる信仰」を土台として、同志で繋げる未来を創りたい。
それぞれの人の魅力、それぞれの石の魅力、全てを合わせて「我らが信仰」を成す。
それ即ち「神々(自然)との交歓」なり!

って感じで頑張りたいです。
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