2021年02月06日
明けたようで明けていない(気分的に)1月が終わり、経済や寒さが一番辛い2月に入りました…。
売上げは毎年死んだような季節ではありますが、今年は特に厳しく季節が移り変わっても回復する見込みが感じられないのが、一層気持を暗くします。
でもそれは私だけの話ではないので、光を見出しながら再生の季節に備えたいと思います。
それでは2月最初の探石記録を書きます。
雪が降ったり、雨が降ったり、曇ったりと嫌な天気が続いていましたが、やっと青空が見られたので久々の探石を楽しむ事にしました。(2/6)
今回は姫川河口での探石、まだまだ山は雪化粧の真っ最中で、河川敷にも生命色は見られません。
浜辺は波が強く冷たい風も吹き荒れている状態、午前中は空に大きな雲があったので照ったり陰ったりを頻繁に繰り返して探しづらかったです。(寒さも身に染みました…)
正真正銘の今度こそは、と期待しながら歩き川との合流点に到着。
コロコロと長さを変える先端は通常に戻っていて、雨や雪解けによる増水が確認できました。
現時点で気になる石は発見できずガッカリ、強風により川の水面も波立ち水底の石を確認できない…、白い石を端から拾い上げて確認するのですが、その度に冷水で目が覚めます(笑)
今回も駄目か〜、今年の初ヒスイは難儀しそうだなぁ、唯でさえ気持が沈んでいるので「もう出逢えなくなってしまったのでは?」とすら考えてしまいました…。
探しづらい川淵を諦め波打ち際に戻り、しばらく強い波が打ち寄せる景色を眺めている(ほぼ放心状態で(笑))と、太陽を隠していた雲が流れ陽光が射した瞬間、微かに膨張する光を海中から感じました。
ほんの僅かな兆し、勘と言っても過言ではないのでしょう、波が引いた瞬間に体が動き最短距離で直進、その発光体を手にしたと同時に元の場所に下がり手中の発光体を確認しました。(この時点で手応え(手触り)は確信に満ちています)
ようやく、そして突然に「その時」は訪れました!、しかも手にしたヒスイ転石(ヒルコ神)は通常レベルを超えて最高値に迫る勢い、今までの我慢が報われた気分になりました。
私が「万葉」と呼んでいるタイプで、翠と緑が入り交じる景色が美しいヒスイです。
角閃石からの流れに乗って発色しているのが分かりやすく、小滝系のヒスイの特徴が見られます。
河口としては練度が良く丸みを帯びていて、そのまま飾っても見栄えがするでしょう。
もっと透明度が高かったらレア度5〜5以上にはなったかと思いますが、今年の初ヒスイとしては申し分のないレベルです。(既に私の中で今年一番のヒスイ転石になる可能性あり(笑))
良かった〜、何よりも驚くのは「不安感」や「憂鬱」が一瞬で吹き飛び、大きな存在に肯定されたような感覚、励まされたような感覚が全身を駆けめぐります!
やっぱりヒスイってスゴイ、「そりゃお守りに成るよな〜」って心底感じます。(資質は必須)
この事で今年も頑張れそうだ(笑)、単純ではありますが必然でもあるので心強い、自分の信じた道を進む活力を得られました!
不思議なもので、こうなると他の石も魅力的に感じてきます(笑)
きっと余裕が出たのでしょうね、座りが良く雰囲気も良い水石素材も見付けました。
好みより少し大きいですが、良い感じで飾れそうなので試してみます。(活用できる人の手に渡れば幸いです)
時が経つにつれ太陽を隠す大きな雲が無くなりましたが、その代わり風が強さを増してきました。(大きな雲は吹き飛ばされて、散り散りになったのでしょう)
せっかくの晴れ間なのでもう少し楽しみたい!、なので青海の海岸へも行きました(笑)
「これから大荒れするのだろうな」って事が分かるような海、限られた時間の中で石たちとの出逢いを求め歩きました。
まずは水石素材を発見、石英が張り付いている部分が凹んでいて面白い、座りも良いし丸みもあって良い感じ、乾くと石英部分がキラキラするので見ていて飽きないです。
こっちはダルマみたいで面白い、可愛らしさも感じて上手く置けば観賞石として楽しめるような気がします。
ここでもヒスイ転石を発見!、最初のが良すぎて見劣りしますが、これが標準のヒスイ転石だと言えます。(むしろ石質は標準より少し上のヒスイ)
乾くと微細な翡翠輝石がキラキラと輝き、ヒスイである事を確信させてくれます。
ヒスイと思い拾い上げたロディン岩、裏に黄緑が張り付いています(笑)
これは曹長岩にロディン岩が張り付いているのだろうか?、景色が残雪の芽吹きみたいで良い、何かしら活用してみようかな〜。
最後もロディン岩で、曹長岩にロディン岩が張り付いている感じの石。
こっちは厚さがあるので加工にも向いているのでしょう、このツートンカラーを活かした方が良いのだろうな〜、曹長岩の石質次第になりそうです。
この黄緑タイプのロディン岩は広く見ると緑簾石の分類に入るのだろうか?、色的には翠簾石とした方がイメージに合っている気もします。(愛称は「鶯石」としていますが(笑))
マンガン量が足りないピンク色のは「含マンガン単斜灰簾石」とも呼ぶらしいので、それに倣う呼び名になるのかな?
黄緑の発色の起因が分からないので何とも言えませんが、しっくりくる名前が欲しいです。(勿体ないので)
今回も楽しめました、もう最高の結果だと言えるでしょう。
明日からは天気が崩れて雪が舞いそうですが、どうにか耐えられそうです。
最近は探石する人も増えてきて、本当なら今が「石好きの人たちとのコミュニティーの場」を築くチャンスなのでしょうね…。
その計画を進めて予算まで出る段階でしたが、横やりを入れられ断念したカフェも店員さんが退社する事になり無期限の休業になるそうです。(2/15までは営業しているそうです)
最初から私に任せれば良かったのに…、とは思いますが、そのすぐ後にコロナウイルス騒ぎとなったので「その時ではなかったのだな」と、思うようになりました。(やり方次第ではありますが、間違いなく影響は受けたでしょう)
観光物産センターも年始だけの休みでしたが、水曜日が定休日になるそうです。
不景気なので仕方ないですが、今後は「支える理由(支え甲斐)」を示していかなければ本命のお客さんを味方に付ける事はできないでしょう…。
私も頑張ろう!、今は「場」を優先せず「協力できる仲間」を探したいと思います、「石好きの人たちとのコミュニティーの場」は最低でもフォッサマグナミュージアムに協力してもらえばカタチになるでしょう、なので優先すべきは「作り手たちの理想郷」であり、それを糸魚川に作れたのなら未練なくあの世に行けるような気がします(笑)
まぁ、この理想郷は「正当に糸魚川のヒスイを扱える(加工できる)者が中心になった領域」なので、私や受け継いで行く者にとっての理想郷なのでしょう…、でも、そうであってもカタチにしたいので求め続けたいと思います。
今年はどんな出逢いがあるのだろうか?、人との縁に期待しながらも油断せず、感染対策を万全にして進みたいと思います。