多くの人の“大切なわたしのかけら”となることを願いまして…
ホーム作者の思考
作者の思考
作者の思考:825
«前のページ 1 ... | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | ... 42 次のページ»
2021年02月06日
明けたようで明けていない(気分的に)1月が終わり、経済や寒さが一番辛い2月に入りました…。
売上げは毎年死んだような季節ではありますが、今年は特に厳しく季節が移り変わっても回復する見込みが感じられないのが、一層気持を暗くします。
でもそれは私だけの話ではないので、光を見出しながら再生の季節に備えたいと思います。

それでは2月最初の探石記録を書きます。

雪が降ったり、雨が降ったり、曇ったりと嫌な天気が続いていましたが、やっと青空が見られたので久々の探石を楽しむ事にしました。(2/6)
今回は姫川河口での探石、まだまだ山は雪化粧の真っ最中で、河川敷にも生命色は見られません。




浜辺は波が強く冷たい風も吹き荒れている状態、午前中は空に大きな雲があったので照ったり陰ったりを頻繁に繰り返して探しづらかったです。(寒さも身に染みました…)




正真正銘の今度こそは、と期待しながら歩き川との合流点に到着。
コロコロと長さを変える先端は通常に戻っていて、雨や雪解けによる増水が確認できました。



現時点で気になる石は発見できずガッカリ、強風により川の水面も波立ち水底の石を確認できない…、白い石を端から拾い上げて確認するのですが、その度に冷水で目が覚めます(笑)

今回も駄目か〜、今年の初ヒスイは難儀しそうだなぁ、唯でさえ気持が沈んでいるので「もう出逢えなくなってしまったのでは?」とすら考えてしまいました…。


探しづらい川淵を諦め波打ち際に戻り、しばらく強い波が打ち寄せる景色を眺めている(ほぼ放心状態で(笑))と、太陽を隠していた雲が流れ陽光が射した瞬間、微かに膨張する光を海中から感じました。
ほんの僅かな兆し、勘と言っても過言ではないのでしょう、波が引いた瞬間に体が動き最短距離で直進、その発光体を手にしたと同時に元の場所に下がり手中の発光体を確認しました。(この時点で手応え(手触り)は確信に満ちています)

ようやく、そして突然に「その時」は訪れました!、しかも手にしたヒスイ転石(ヒルコ神)は通常レベルを超えて最高値に迫る勢い、今までの我慢が報われた気分になりました。





私が「万葉」と呼んでいるタイプで、翠と緑が入り交じる景色が美しいヒスイです。
角閃石からの流れに乗って発色しているのが分かりやすく、小滝系のヒスイの特徴が見られます。
河口としては練度が良く丸みを帯びていて、そのまま飾っても見栄えがするでしょう。
もっと透明度が高かったらレア度5〜5以上にはなったかと思いますが、今年の初ヒスイとしては申し分のないレベルです。(既に私の中で今年一番のヒスイ転石になる可能性あり(笑))

良かった〜、何よりも驚くのは「不安感」や「憂鬱」が一瞬で吹き飛び、大きな存在に肯定されたような感覚、励まされたような感覚が全身を駆けめぐります!
やっぱりヒスイってスゴイ、「そりゃお守りに成るよな〜」って心底感じます。(資質は必須)
この事で今年も頑張れそうだ(笑)、単純ではありますが必然でもあるので心強い、自分の信じた道を進む活力を得られました!


不思議なもので、こうなると他の石も魅力的に感じてきます(笑)
きっと余裕が出たのでしょうね、座りが良く雰囲気も良い水石素材も見付けました。


好みより少し大きいですが、良い感じで飾れそうなので試してみます。(活用できる人の手に渡れば幸いです)


時が経つにつれ太陽を隠す大きな雲が無くなりましたが、その代わり風が強さを増してきました。(大きな雲は吹き飛ばされて、散り散りになったのでしょう)


せっかくの晴れ間なのでもう少し楽しみたい!、なので青海の海岸へも行きました(笑)
「これから大荒れするのだろうな」って事が分かるような海、限られた時間の中で石たちとの出逢いを求め歩きました。





まずは水石素材を発見、石英が張り付いている部分が凹んでいて面白い、座りも良いし丸みもあって良い感じ、乾くと石英部分がキラキラするので見ていて飽きないです。




こっちはダルマみたいで面白い、可愛らしさも感じて上手く置けば観賞石として楽しめるような気がします。




ここでもヒスイ転石を発見!、最初のが良すぎて見劣りしますが、これが標準のヒスイ転石だと言えます。(むしろ石質は標準より少し上のヒスイ)
乾くと微細な翡翠輝石がキラキラと輝き、ヒスイである事を確信させてくれます。




ヒスイと思い拾い上げたロディン岩、裏に黄緑が張り付いています(笑)
これは曹長岩にロディン岩が張り付いているのだろうか?、景色が残雪の芽吹きみたいで良い、何かしら活用してみようかな〜。





最後もロディン岩で、曹長岩にロディン岩が張り付いている感じの石。
こっちは厚さがあるので加工にも向いているのでしょう、このツートンカラーを活かした方が良いのだろうな〜、曹長岩の石質次第になりそうです。



この黄緑タイプのロディン岩は広く見ると緑簾石の分類に入るのだろうか?、色的には翠簾石とした方がイメージに合っている気もします。(愛称は「鶯石」としていますが(笑))
マンガン量が足りないピンク色のは「含マンガン単斜灰簾石」とも呼ぶらしいので、それに倣う呼び名になるのかな?
黄緑の発色の起因が分からないので何とも言えませんが、しっくりくる名前が欲しいです。(勿体ないので)


今回も楽しめました、もう最高の結果だと言えるでしょう。
明日からは天気が崩れて雪が舞いそうですが、どうにか耐えられそうです。

最近は探石する人も増えてきて、本当なら今が「石好きの人たちとのコミュニティーの場」を築くチャンスなのでしょうね…。
その計画を進めて予算まで出る段階でしたが、横やりを入れられ断念したカフェも店員さんが退社する事になり無期限の休業になるそうです。(2/15までは営業しているそうです)
最初から私に任せれば良かったのに…、とは思いますが、そのすぐ後にコロナウイルス騒ぎとなったので「その時ではなかったのだな」と、思うようになりました。(やり方次第ではありますが、間違いなく影響は受けたでしょう)

観光物産センターも年始だけの休みでしたが、水曜日が定休日になるそうです。
不景気なので仕方ないですが、今後は「支える理由(支え甲斐)」を示していかなければ本命のお客さんを味方に付ける事はできないでしょう…。

私も頑張ろう!、今は「場」を優先せず「協力できる仲間」を探したいと思います、「石好きの人たちとのコミュニティーの場」は最低でもフォッサマグナミュージアムに協力してもらえばカタチになるでしょう、なので優先すべきは「作り手たちの理想郷」であり、それを糸魚川に作れたのなら未練なくあの世に行けるような気がします(笑)
まぁ、この理想郷は「正当に糸魚川のヒスイを扱える(加工できる)者が中心になった領域」なので、私や受け継いで行く者にとっての理想郷なのでしょう…、でも、そうであってもカタチにしたいので求め続けたいと思います。

今年はどんな出逢いがあるのだろうか?、人との縁に期待しながらも油断せず、感染対策を万全にして進みたいと思います。
2021年01月23日
大雪のピークは過ぎたのか、あれ以来は目立った降雪は見られません。(道を少し雪が覆う程度はありました)
このまま冬が過ぎてくれたら有り難いのですが、そう都合良く行かないのが自然でもあります。
再びの大雪に警戒して、身も心も備えたいと思います。

それでは1月二回目の探石記録を書きます。

前日に続き快晴となりましたので、押上の海岸へ探石に出かけました。(1/21)
積雪により車を止めるスペースがあるのか偵察ついでに向かいましたが、ある程度の雪が入口付近に見られたものの車を止める事は可能でした。(冬は晴れていても車を止められない事が多い)






波は長く強めでしたが、速くはなかったので奥の方まで見ることができました。
引き潮だった事もあり探せる範囲は広く、石たちも多く押し上げられていました。
「今度こそは」と、今年初めてのヒスイ転石(ヒルコ神)との出逢いに期待しながら歩きました。




一通り歩き折り返し地点、ここまで来ると浜辺の押し上がりが強まっていて歩きづらい…、なだらかになっていない分、波が強めに打ち寄せます。(時間の経過と共に波自体も強くなったようです)




この時点で見付けたのは「座りが良く形に魅力を感じたロディン岩」1個、所々に滅紫が見られるので「灰簾石」に分類できるかと思います。


丸みのある姿と中央の凹み(地割れみたいな)が面白い景色だと感じ、手に取ってみました。
水石素材として活用できるだろうか?、磨けば光沢の出る石なので研磨して飾石としても面白いかと思っています。(いずれにしても観賞石として楽しめるでしょう)


続いて帰り際に見付けたのは、黄鉄鉱が入ったヒン岩(かな?)、明るめのネフライト、小さなオンファス輝石です。


黄鉄鉱が入ったヒン岩(かな?)は、石英や石英斑岩より母石の肌が粗いですが黄鉄鉱の煌めきは「星屑」のようで美しいです。
座りも良いので観賞石として飾ると良い感じ、金(au)として求めると「愚者」になりますが、美石として求めるのは「賢者の楽しみ方」と言えるのでしょう(笑)

明るめのネフライトは、ちょっと珍しいタイプで硬度が少し低いように見えます。(白い筋は石英なのか?、長石類なのか?)
色が薄く(白っぽく)透明度が高いネフライトに見られる特徴ですが、その中でも硬度が高いのもあるので不思議、変成の環境が影響するのだろうか?、ちょっと分からないけど磨いてみます(笑)

小さなオンファス輝石は乾くとツルツル、こちらの無数に入った白い筋も石英や長石類なのでしょう。(多分)
このサイズは転石見本に使えるので嬉しい、なかなか見付けられなくなりましたので大切に活用したいと思います。

今回も楽しめました〜、でもヒスイ転石(ヒルコ神)には出逢えず残念…。
まぁ、そう簡単に「日を留める古き神」と出逢えるはずもないですね(笑)、その時を待ちながら焦らず探石を楽しんで行きたいと思います。

しっかしヒスイと言う存在は、「ヒルコ神の光」に集まってくる特定の人間に何を期待しているのだろうか?
夜に光るキノコは胞子を虫に運ばせる為に集めますが、ヒスイは(光り輝く鉱物は)子孫繁栄には無関係(生物じゃないので)、人の手を介して「在るべき場所(魂)」を探しているのだろうか?、或いは「納まるべき姿(器)」を求めているのだろうか?(きっと両方でしょうね)

確証はないけど「その片鱗」を感じるのは面白い、地球の一部(大地の細胞)である鉱物の中でも最も古くから人(文化)と共に在った石、道具から逸脱して神器にまで高まり心を満たす存在、神々(自然)と人との繋がりを悠久の時から守ってきた魂の器、この存在に魅力を感じないわけがない(笑)、その魅力を今後も創作活動を通じて同志たちに伝えて行けたら幸いです。

これからも厳しい試練が続きますが、耐え抜き適応して約束された未来に進みましょう!(頑張れ!、と自分にもエールを送ります(笑))
2021年01月15日
今回は、シルバーアクセサリーとコラボした作品を紹介します。

友人の紹介により知り合った作り手とのコラボ、ルースに加工した素材は友人が見付けたヒスイの転石です。(山系のヒスイの特徴が見られます)
青海方面の海岸で見付けた転石で、多少の「くすみ」はありますが光を受けると膨張しながら輝きます。(光が強ければ「くすみ」も飛びます)
裏面は四葉のクローバーの切り抜きがあり、ライトを当てると神秘的な透過光を楽しむ事ができます。(デザインを兼ねた窓です)



気軽に身に付けられるアクセサリーとして、シンプルなペンダントになっています。


こちらは「戦士」をイメージしたペンダントで、剣と楯にヒスイを入れています。
どうしても友人が作ってみたかったデザインらしく、剣と楯の加工も友人がしました。
大きめのサイズになりましたが、男が身に付けるには丁度良い、ワイルドさもあって良い感じです。(ネイティブ感が良い)


なかなか面白い、こういったスタイルのペンダントもヒスイと愛称が良いようです。
それぞれのカタチを丁寧に具現化すれば、いろんな可能性を見出せるように思えます。

他にも指輪やバングルなどもオーダーしているので、春頃には紹介できるかと思います。
また別の作り手とも知り合う予定なので、また違ったスタイルのアクセサリーを作っていけるかと思います。(なんであれ春が来てからです)



え〜、続けて今現在の報告です。
やっと雪かきが終わりました…、いや一旦休憩と言ったところでしょうか(笑)
あの午前中の快晴(1/7)から一変して大雪となり、連日の雪かきが続きました。(6日連続)
最初は珍しくパウダースノーだったので雪は軽く、除雪作業はスムーズでしたが、軽い分「嵩張る」ので雪の捨て場の処理が大変でした。(私しかやらないので…)
幸いな事にあらかじめ溶かしておいたので容量には問題ありませんでしたが、水で溶かし流れる量よりも積雪の方が多く、捨て場は溜まる一方、もう一人同じ事ができる人材がいれば良いのですが、頼りになったお爺さん(親父含む)も「寄る年波には勝てない」ようで無理はさせられません。

そしてこちらも中年(笑)、更に機械ではなく生物なので蓄積する疲労で全身が筋肉痛になりペースダウン、「二十代なら二倍は動けたのに」と実感しました。

そんな頃に待ちに待った除雪機の登場、除雪の通路として踏み固めてしまった雪を根こそぎ吹き飛ばしてもらい大助かり、その後に雪は止んだので休憩となっています。
しかし休んでもいられない、用水路には除雪機が入らないので人力で集積した雪を溶かし流す必用があります。

何度も言いますが「これをするのも私だけ(笑)」、この少しずつの作業が後々に大きな効果を出す事を故郷で学んでいます。(自然と親父から学んだ)
これから先に大雪にならなければ無駄な作業なのでしょうけど、先天的な弱者である生物(人間)が唯一の生命線である「慎重さ」を失ったら終わり、その時に右往左往したって無駄です。(それこそ無駄です)

しかもまだ一月…、すぐにではなくても大雪になる日は来るでしょう。
その際に「もっと有効な作業の手順」を備えておけば、老化しつつある肉体でも対応できるでしょう。(プラスに考えたら良い運動になりましたが(笑))

ちなみに、「不動滝はとんでもない事になっているだろうな〜」って思いながらも、その景色を想い浮かべると胸がワクワクする自分もいます。
数日でも良いから仲間と寝泊まりしてみたい、そんな怖い者知らずの気持がある内は健全に生きられそうな気もします(笑)

小滝・根知・能生などの皆さんには怒られそうですが、想う分には勝手なのでご勘弁くださいね(笑)

冬でもスニーカーで歩ける地域はコロナウイルスの対応で頭が一杯ですが、こちらは雪の処分(目の前の事)で頭が一杯、「これほど強い行動制限もないな」と改めて自然(神)の力を感じています。

雪国の皆さん、めげずに頑張りましょうね!(でも無理は禁物)
2021年01月07日
三日の大雪からは雨が続き、道路の雪は路肩にあるだけになりました。
集積した雪の処理も順調に進み、次に大雪が来ても問題なく捨てる事ができます。
糸魚川への来客は「風雪」と「コロナ自粛」で停滞の状態ですが、今は堪え忍びつつ、再生の季節の準備を着実に進めて行きたいと思います。

それでは1月最初の探石記録を書きます。

久々に早朝から晴れ間が見られたので、拾い初めとして押上の海岸へ探石に出かけました。(1/7)
天気予報では雨〜雪となっていて、一部の地域には波浪警報も出ていましたが、午前中の糸魚川は太陽が照りつける快晴でした。



海辺では良くある事ですが、確実に言える事は「午後からは天気が急変する」って事で、この機を逃すと当分は海に近づけなくなります。
浜辺には先客が一人いましたが、そちら側には行かないので問題なし(笑)、もっと早く(早朝)に探しに来た人がいた形跡(足跡)はありましたが、そんな事を気にしていたらキリがありません。
一時の祝福された時間を、存分に楽しむ事のみに集中しました。


風はありませんでしたが、太陽が出ていなければ寒さを感じたと思います。(そもそも太陽が出ていなければ来てないし(笑))
波は強く長く速め、海水で濡れている浜を見る限り注意して歩かないとズブ濡れになる恐れがある状態でした。


探石する環境としては良いですが、ちょっと石が押し上がりすぎているのが気になりました。(重い石が下に埋まっている感じ)
とにかく美しい石・面白い石を探しながら今年最初の探石を楽しみます!


時間制限があるので、歩く速度を上げて折り返し地点に到着。
この時点で少し風が出てきました、注意深く探して歩いたのですが気になる石は見付からず残念…、それでも帰りに期待して戻ります。




時間が経つにつれて風が強さを増し、波は当初のラインを大きく超えるようになりました。
どうにか時間内(約1時間半)で見付かったのは、バラ輝石岩、碧玉、ロディン岩、オンファス輝石でした。(ヒスイ転石とは出逢えませんでした…)


バラ輝石岩はピンク色の石灰岩に似ていたりして紛らわしいですが、石灰岩は削ると骨や歯や角を削った時のような「独特の匂い」があるので、簡単に識別する事が可能です。
これもヒスイと同じように練られた石質なら透明度を備えるので、そのレベルの転石を探し求めたいと思います。(今回のは加工素材として活用します)

碧玉はヒビが少なくて良質、ルースを作れるのかもしれません。
何かしら活用を試みたいと思います。

ロディン岩は黄緑色でツルツル、ヒスイ転石に見間違えるので憎らしい時もありますが、どこか愛着を持っている自分もいます(笑)
この石には罪はないので、こちらも何かしら活用を試みたいと思います。

オンファス輝石は、最もヒスイに近い転石、母体が翡翠輝石から成るのだからヒスイ(変種)としても良いのでしょうけど、「求めているヒルコ神」ではないので分けています。(まぁ、「日を留める古き神」としなければ、どの転石もヒルコだと言えますけど…)
見た目でオンファス輝石だと分かる転石も少ないので、見本などに活用したいと思います。


海岸の入り口付近に着いた頃には、海からドス黒い雨雲が迫って来て、冷たい風が吹いてきました。(午前中までは能登半島に守られていたのかな?)
タイミングとしては丁度良かったので、急いで探石を終えて帰りました。



今回は「ヒスイの拾い初め」としては残念な結果でしたが、探石としては楽しめました。
また晴れた日が訪れたなら海へ行きたいと思います。(その時にヒスイ転石(日を留める古き神)と出逢えるのを楽しみにしています)
2021年01月04日
明けましておめでとうございます、同志の皆さん今年もよろしくお願いします!
今年も無事に年が明けました〜、二日の夕方までは豪雪を免れていましたが、その夜から厳冬の洗礼を受けて三日目からは朝から雪かき…、もはやコロナウイルスがどうのこうのって話ではない(笑)、雪国では自然により自動的に行動自粛が成されています。

三日目の夜から霙となり日中は晴れ間が見られました、数少ない「探し初めのチャンス」ではありますが、今は雪かきで集積した雪山の処理が最優先、大きめの用水路を堰き止めて(ある程度の水量を雪で堰き止めて)水の流れを利用して溶かしながら流していきます。
これにより夜が明けた頃にはトンネルが開通し、その分の雪が無くなるので再びその場に雪を集める事が容易になります。(トンネルになった面積を再び雪で堰き止め続ける)
これをしないと捨てる場所がどんどんと遠ざかり、疲弊している終盤になる入り口付近に堆積して処理できなくなります。
体力のある最初の段階に対応しておけば、後々に除雪作業が楽になるので覚えておくと良いです。
近所が高齢者だけなので私がやっておけばスムーズに除雪ができて安心、けっこう疲れますが結局は自分の作業が楽になるので一石二鳥と言えるでしょう(笑)
ちなみに、近所のお爺さんには「ダンプみたいな馬力だ」って言われましたが、年々体力の衰えを感じています…。(昔はもっと力に満ちあふれていましたが、今は腕力に続き筋も弱くなっています(笑))

それでも体を動かすと細胞が目覚めるように爽快になります、ただの運動不足なのだろうか?
とにかく有事の際にも即座に対応できるよう備えたいと思います。


新年早々に雪かきの情報だけではつまらないので、ここで長らく仕上げていなかった異玉「千変の幼生」の紹介をします。

まずは先日の洗礼(大雪)を想わせる石英での異玉、新潟の雪質のように「やや水を含んだ雪」って感じの素材ですが、姿形を幼生にする事で再生の季節に向かう生命力を表現しています。


海岸転石から制作しているので、転石特有のヒビや内包物が多少は見られますが、それも含めての景色なので異玉としての完成度は高まっていると言えます。


こちらは雪を水で溶かしたような玉髄、ライチの果肉のような透明感の高い姿は冷たさを感じますが、不思議と雪解けの暖かみも感じます。(こちらも幼生にする事で生命力を表現しています。)


海岸転石としては珍しいサイズだったので加工素材するのに躊躇しましたが、仕上げてみたら美しい姿になったので良かった、こちらも多少のヒビや内包物が見られますが、私個人としては全く気になりません(笑)

どちらも自己満足としては最高値、自分が魅力を感じた転石で作ったのだから当然ではありますが、それでもその魅力を共有できたのなら嬉しく思います。



今年も年始から試練が続きますが、例え後遺症で寿命が半減するとしても若者は「若者としての時間」を犠牲にしたりしないでしょう。
それが出来た(と言うか強制された)のは戦時中の若者だけ…、その者たちのような犠牲を強いるには「老益より老害が強すぎる」のだと思います。
守りたいのは自分の両親だけ、そう言う答えが出ているのでしょう。(自分たちが20〜30代前半の頃を思い出せば解る事です)

経済の事を本気で考えるようになるのは30後半〜40代からでしょう、その頃には「多勢で稼ぐ」か「少数精鋭で稼ぐか」が分かれていきますので、それぞれのスタイルで対応して行くのでしょう。

どれが正解なのかは分かりませんが、今現在の方向としては「人口と寿命を減らす事」に進んでいますので、それを理解しつつ適応して行くのが生物としても、人間としても正しい選択なのでしょうね…。

生まれながらの強者である熊は、生まれながらの弱者である人間を相手にする場合にも「より弱い老人を狙い」、更には「背後から突然襲いかかる」って念の入れよう…、それを特に恐れ現実(自然)から逃げて今の人類に進化したはずが、同じ事(逃げたはずの事)を人間同士でやり合う始末、その事が「絶対的に有利(利益)になる事」だけは理解しているだけに質が悪い、何事にも正面から向き合えない「弱者の皮を被る事だけが得意な生物」、この事が証明されるのは時間の問題なのでしょうね…。

でも、それが証明されたとしても「自分だけはそうじゃない(そうで在りたくない)」って胸を張って言い切れる人になりたいなぁ…、そしてそう言う人たちと協力して行きたい、そんな同志との未来に思いを馳せながら進んで行こうと思います。(その未来が訪れないのだとしても)

今年は、まだ出会えていない同志を探そう、人材の確保が最優先される年になりそうです。
2020年12月23日
今年も残り10日を切りました、なんともメリハリのない年だったように思えるなぁ…。
しかも、冬に入って早々2月のような気温にまで下がったのでウンザリ、雪も降り出したので大雪になる事を覚悟しましたが、その後は雨になり今は殆ど残っていません。(一安心です)
このまま年を越すのか…、それとも年末にドカ雪になるのか…、油断できない状況ですが新型コロナの驚異は低いのが幸いと言えます。(経済的な打撃は受けていますけど…)
忍耐の冬の到来、今まで以上に厳しい冬になるでしょうけど、耐え抜きたいと思います。

それでは12月最後の探石記録を書きます。

待ちに待った晴れの日の到来、やっと探石を楽しむ事ができました。(12/23)
早朝は暗い雲に覆われていてガッカリでしたが、午前10時頃から青空が見え始めました。
存分に探石を楽しむ為に仕事(加工)を早めに終わらせ、午前11時頃に海へ向かいました。

まずは久々の押上の海岸、晴れ渡った気持の良い空が向かえてくれました。
美しい空と海、散らばっている海洋ゴミが景観を損なっていましたが、きっと最後の晴れ日になるであろう「探し納めの日」に感謝しました。





浜は押し上がり引き締まった状態、風はなく気温も高め、波は強めでしたが短めで探しやすい環境でした。(海風がないのが一番嬉しかった)




久々の探石に胸を躍らせながら歩きました。
どの石もキラキラと輝いて見えて全く飽きない、初心に返ったような気がしました。
夢中に探し歩いているうちに折り返し地点に到着、ここまで来ると押し上がり方も激しくなります。(ちょっと歩きづらくなる(笑))




この時点で見付けたのは、ネフライト1個、オンファス輝石1個、バラ輝石岩1個、ヒスイ転石2個です。


ネフライトは色の薄いタイプ、やや硬度が低いように思えます。

オンファス輝石は滑らかな肌質、最近は小さな欠片も見付けられなくなりました…。

バラ輝石岩は色が濃いめ、段々と特徴が分かるようになったように思えます。

ヒスイ転石は小さいのが探し初めて数分で見付けました、この時点で探し納めとしては成功と言えました(笑)
白色がとても綺麗で、乾かしすと微細な翡翠輝石がビッシリ見えます。(濡れていると陶器に見えてしまうタイプです)
もう一つ(中央の)は、淡灰色で部分的に緑が入っているタイプ、押上にしては練度(自然研削)が乏しいですが、練磨(自然研磨)により乾くと光沢が見られます。(翡翠輝石もキラキラと輝きます)

まずまずの結果に満足しながらも、「目の覚めるヒスイ転石(ヒルコ神)との出逢いは来年に持ち越しかなぁ〜」と納得しつつ、「まだ時間があるから河口にも行こう、晴れる日は最後なのだから」と、もはや夢想状態で歩いていると「その時」は突然訪れました。

押し上がった小砂利しかない浜辺に、ポツンと佇む発光物が目に入りビクっとなりました(笑)



こんな事も在るのか?、と思えるような出逢い、これを数回経験しているから耐性はありますが、最初は「誰かが置いたのではないだろうか?」って疑ってしまったのは私だけではないでしょう。(同時に「ドッキリにかけたところで意味がない」って事に気が付きます(笑))

アルビタイト(曹長石)かとも疑ったのですが、手に取った瞬間の重みと質感でヒスイである事を確信しました、念のため乾かして確認すると翡翠輝石が見られ光沢もあり、疑いようのない姿となりました。
このタイプは色の入り方により「芽吹」「彩雲」「水雪」と呼んでいるヒスイで、霜降りのような模様からも「極上の脂身」に見えます(笑)
玉(ぎょく)で言う「羊脂玉」みたいな姿、白一色に見えますが極淡の翠が全体を染めています。(レア度は4.5で良いかと)

これで探し納めも最高潮、これ以上を求めると数十年に一度のレベルになるので贅沢は言えません。
素直にイザナミ(海)からの贈り物に感謝したいと思います。

ちなみに、合流した父は石英斑岩に黄鉄鉱が入った鉱物を見付けていました。
これはこれで美しい!、黄鉄鉱の量もサイズも姿形も良い、素晴らしい飾石に(鉱物サンプルにも)なるでしょう!



とても満足しましたが、ここで「まだ時間があるから河口にも行こう、晴れる日は最後なのだから」と言う事が再び頭を過ぎります。
風も吹き初めて気温が下がってきましたが、どうにも勿体ない日和、ここは心を決めて河口にも行く事にしました(笑)


と、言う事で午後1時頃の河口付近、恒例の撮影場所は逆光で眩しいです(笑)




こちらは砂が多く上がっていてる状態、これを見て「押上の海岸に行って良かった」と心底思いました…。




また長くなった先端を目指して歩き、再び逆光の風景を撮影、なかなか神秘的に写ったので良しとします(笑)




ここでもヒスイ転石を見付けました、見た瞬間はロディン岩?って思いましたが、吟味した結果はヒスイ転石で大丈夫でした。(一番ロディン岩と間違える「芽吹」タイプのヒスイ)





今日は山々が綺麗でした、故郷を思い出させる風景で懐かしい、でも寒さあっての雪化粧なので晴れた日にしか見たくないですね(笑)




最後は…、サイクロプス?、一つ目の鬼を発見、忌み嫌われる存在なのでしょうけど、天の邪鬼なので仲良くやれると思います(笑)




楽しかった〜、来年も楽しめると良いなぁ〜。
希望を胸に再生の季節を待とう、休息の季節でも少しずつ準備をして「約束された未来」に向けて力を溜めながら研鑽して行こうと思います。

「良いお年を」と言えるほど楽観できる状況でもないし、明けたとしても「明けたところでおめでたくもない」と言った年末年始になるでしょうけど、そう言う時こそ声を上げて挨拶した方が良いのでしょう。
そう言う事なので、皆さま良いお年をお過ごし下さい!(ちょっと早めの挨拶です(笑))
2020年12月13日
今回は、前回に少し掲載した「豊穣のブレスレット」と「シルバーペンダント」の紹介をします。(コラボ作品の紹介です)

まずは組み紐とのコラボである「豊穣のブレスレット」の紹介です。
幾つか作ってもらったスタイルの1番目、ヒスイの丸玉(淡緑と淡紫のヒスイ玉)に流紋岩の円盤形2個を合わせたタイプです。
紐は茶色と緑色の二色を使い、螺旋状にしてもらいました。
紐の素材には悩みましたが、耐久性を重視してナイロンの紐を選びました。(3年程度は余裕で保つとの事でした)






2番目のスタイル、円盤形のヒスイビーズを合わせたタイプです。
「シンプルなブレスレット」を重視して紐を一色で統一していますが、中央にあるヒスイビーズの色を変えています。(ワンポイント的な感じ)
ビーズ3個を違った色に変えても、面白いブレスになるかと思っています。







3番目のスタイル、ヒスイの丸玉3個(白と黒と淡緑と淡紫と碧のヒスイ玉)に流紋岩の円盤形2個を合わせたタイプです。
1番目の応用ですが、ヒスイ玉の数と種類が増える事で面白さと豪華さが増します。
紐は一色ですが「難しい編み方をしている」との事で、通常より手間が掛かっています。






4番目のスタイル、菱形(キューブ形)のヒスイビーズを合わせたタイプです。
最初に菱形(キューブ形)を制作していて、「どうにか活用できないだろうか?」と考え続け、上下に2カ所の穴を開ける方法を試した品です。
頭の中で描いていた以上に上手くカタチになりました、コラボしてくれた仲間に感謝です。(キューブを増やしたり、円盤形を合わせたりしても面白いでしょう)




どのスタイルも「豊穣のブレスレット」として穀物の種(植物の実)を表現し、身につける人に「実りのある人生」の願いを込めています。(菱形は、ヒシの実やソバの実になるのかな?)

数珠タイプのブレスはコストパフォーマンス的に大量生産(低賃金労働)が必用ですが、このスタイルなら小規模(私個人)でビーズは作って行けそうです。
後は、そのビーズを有効活用できる(作品として高める事のできる)人を見付けるだけ、その一人と縁を結べた事は嬉しい限りです。


次はシルバーペンダントの紹介、友人の紹介で知り合った作家さんとのコラボです。
そのままの形で磨いたヒスイの欠片(ルース)に、同じ姿形のシルバーを合わせて矢尻のようなデザインのペンダントを作ってもらいました。
鋭利なデザインにしてもらい、ワイルドさを強調したペンダントです。


この品はルースの切り出しが私(千徒)で、ルースの磨きは友人(ヒスイ転石を見付けた者)で、ペンダント制作がシルバーの作家さんです。
3人のコラボになりますが、主に友人とシルバーの作家さんとのコラボと言えるでしょう。


こちらはヒスイを太陽(星)に見立てたペンダント、ルース制作は私(千徒)、ヒスイの提供(ヒスイ転石を見付けた者)は友人、ペンダント制作がシルバーの作家さんです。
銀を多めに使っているのでドッシリと重厚で、ワイルドさが更に増しています。


「古くから伝わるデザインのアレンジ」って感じのペンダントなので、気軽に身に付けられるかと思います。
加工したヒスイは矢尻タイプと同じに見えますが異なっていて、深い発色ですが透明度は低いタイプとなり、その発色が活きるよう磨き上げました。
太陽が煌めく躍動の季節に、胸元で輝いてくれると嬉しいです。


コラボにより表現の幅が広がりました、「売れるのか?」は活動次第(避けられない課題)として、今後も仲間を探し続け「それぞれのカケラ」を生み出せたのなら、私の活動も無駄では無かったと思えるでしょう。(来年の出逢いに期待します!)



え〜、作品紹介とは全然関係ない話ですが、12月初めの探石で「しばらく晴れないだろう」と思っていたのですが、次の日も普通に晴れました(笑)
その後も晴れる日が続き探石したくて疼きましたが、当然ながら遊んでもいられないので未だ海へは行けていません…。
今年の締め括りとして1日は行きたいなぁ…、来週から雪が降るとの事なので難しいかも…。
今現在は大雨(時々止むけど、いきなり大雨になる)、これが雪に変わるかと思うと気が滅入る、これから雪かき三昧になるのだろうか?

まぁ、なったらなったで雪をかきまくってやろうと思う、今年はサイレントクリスマスにもなるだろうから、覚悟を決めて乗り越えたいと思います。(皆さん頑張りましょう!)
2020年12月05日
今回は、委託加工で制作した「奴奈川の勾玉」と「ビーズと組み紐とのコラボの作品」を紹介します。

糸魚川に移住した同郷の青年から、勾玉の制作を依頼されました。
以前にも何度か依頼を受けていて、今回も退職する職場の恩人にお守りを贈るのだそうです。
自分で見付けたヒスイ転石から勾玉を作る事を鉄則にしていて、最近ではなかなか出逢えない「加工可能なヒスイ転石」を数ヶ月かけて探してきたそうです。
とても糸魚川らしい贈り物で素晴らしいと思うのですが、意外に地元の人はヒスイに興味がなく、そういった贈り物をする住人は減る一方です。(ちょっと残念ですが、皆無ではないし、一度知るとハマる人が多いのは救いです)

素材となったヒスイは驚くような発色ではありませんが、石質が良く落ち着いた緑が淡緑の地に流れていて気品が感じられます。
糸魚川のヒスイらしさを強く感じるヒスイで、素材(原石)のサイズも十分だったので、あと3〜4個は勾玉を作る事が出来るでしょう。


要望として「ストラップ(根付け)にも出来るサイズで」との事だったので、25mmほどの勾玉を作りました。(以前も同じくらいのサイズでした)
委託加工なのでオーダーメイドほどの料金にはならず、現在は昔馴染みの人(波長が合う人)しか委託加工は受けていません。

今回も美しく仕上がって満足、あとは贈られた人のお守り(魂の器)となる事を祈るだけです。(鍛え高められた魂で在りますように!)


次はヒスイ(流紋岩含む)のビーズに組み紐を合わせた作品です。
クラフトフェアで知り合った女性に依頼して、気軽に身に付けられるブレスを作りました。(正確には作っている最中です)
ビーズには流紋岩も試してみました、ヒスイも丸玉だけではなく菱形(キューブ形)を使用し、あまり見かけない?デザインにしてみました。



デザイン性を重視したタイプと、シンプルなタイプの二種類を制作したので、それぞれの好みにあったブレスを選んでもらえたら嬉しいです。

ちなみに私は、シルバーアクセサリーも好きだし、組み紐でのアクセサリーも好き、どちらも身に付けていられない体質なのが残念ですが、好みのアクセサリーを作れるのは幸せです。
コラボしてくれた仲間に感謝!、それを購入してくれる方にも感謝!、気持が暗くなる季節と景気にもかかわらず糸魚川へ来て買ってくれるお客さんがいるのは有り難いです。

最近は嫌な事が多かったので腐りがちでしたが、作り手がそんな事では話しになりませんね(笑)
頑張ろう、頑張ろう!、もっと良い空間にしよう、来年こそは「石好きのコミュニティーの場」を作りたい!、そもそも群れて騒がないのだから進めようはあるはずです。

仲間とも相談して協力を得たいと思っています。
旅の思い出をカタチにする、これこそが糸魚川で体現しなくてはならない未来なのでしょう。
同時に私個人が体現して行く未来(創作)も進めます!(欲張りかなぁ…)

同士の皆さん、これから厳しい冬と辛い景気に向かいますが、耐え抜いてその先に(一緒に)進みましょう!
2020年12月02日
12月に入り今年も残すところ1ヶ月弱となりました。
長かったような、短かったような、よく分からない年でしたね…、コロナ禍で学ぶべき事は学べたのだろうか?、それを続いて行く未来へ繋げられるのだろうか?、来年から結果が出てくるのだろうなぁ。
生物としての結論は明確に出ていますが、そこから逃げた人類の結論は出せないまま(出さないまま?)後にツケを回して生きて行くのでしょうね…。(選択肢が在って無いような生物だな…)
何も決められないまま、生物としての道理に飲み込まれて行くような気がしていますが、どうなろうとも適応して自分らしく生きる事を優先したいと思います。

それでは12月最初の探石記録を書きます。

今週から来週にかけて、おそらくは最初で最後となるかもしれない晴れの日。(12/2)
貴重な青空を活用すべく、押上の海へ探石に出かけました(笑)





浜の状態は入口付近に石が溜まり、そこから先は砂だらけ、波は強くて長く時折テトラにぶつかって波しぶきが上がっていました。
風が弱めだったのは幸い、気温も低くはなく(でも高くもなく)、体感温度も寒さを感じる事なく楽しめる環境でした。(最初の30分くらいの状態では…)


探せる面積は少なく、ちょっとでも油断をすると波を被る危険がありました。
どうにも期待できない状態ではありますが、貴重な晴れ日なので気を抜かず注意しながら探石しました。(石が少ない分、目と耳は波に集中できました)


一通り歩き折り返し地点に到着、入口から石・砂・砂利・石の順番でした(笑)
最初と最後の石の部分が期待大と思うかもしれませんが(それも事実ですが)、意外に砂利の部分を入念に探すと収穫が多い事があります。




と、言うわけで、小さな転石(小さすぎる?)を多く発見しました。
上は石英斑岩2個、左はロディン岩3個、右はネフライト5個、下はヒスイ転石7個です。


ロディン岩は、桃簾石としてはマンガン量が足りないタイプが1個ありました。
これを桜簾石とか、白桃簾石とか、そんな感じで呼んでいますが(私個人が)、やはり神話との繋がりを考えると白桃としての意味合いを名前に加えたいと思っています。
まぁ、私個人の規模で呼んでいるだけなので、どう名付けても問題ないでしょう(笑)

ヒスイ転石は中央のが一番良質なヒスイ転石(ヒルコ神)です。
これより小さくなると「ヒルコ神のカケラ」と言った方が良いのかも、やがて砂礫で無くなって行く小さなヒスイたちなのでしょうけど、それでも100年は余裕に存在し続けるでしょうね(笑)
然るべき人の手に残れば更に永く人と在り続けるので、探す価値は十分にあると思います。

とにかく綺麗な石は集めておいて、手放す時が来たなら海へ帰せば良いでしょう。
その時が来ない「選ばれた石」は、人類が滅亡する日まで共に在り続けるので、それまで楽しめば良いと思います。


そう言う事なので、帰り際も小さな転石を集中して探しました。
次第に風が強まり波が激しさを増してきて、より押し寄せる波を注意しながら探す事になりました。(こういった時が最も危険なので油断大敵です)
それに加え、波しぶきが顔面に降り注ぐので辛い…、体感温度も下がり海(イザナミ)が「引き際」を教えてくれます。

集中して探した結果、更に10個のヒスイ転石と出逢えました。
数としては多いですが、サイズが小さいので通常の転石の1個分くらいでしょう(笑)


下の3個が特に石質が良くて、「白地に黒が入ったヒスイ、白の透明度が高いヒスイ、青色の良質なヒスイ」と、バリエーションにも富んでいます。

こんな小さなヒスイのカケラをどうするのか?、と思う人もいるかと思いますが、「識別用のサンプルデータ」としては貴重な存在だと言えます。
このカケラの特徴を全て覚えれば、ヒスイの産地の識別にも役に立ち、自分で判断する際の基準になります。
これは加工する人には大切な事で、本業とする者には必須の能力とも言えます。
人間なので100%までは高められませんが、可能な限り高めて「誤る可能性を最小限にする必用」があります。(判断できなのは扱わない、とすれば誤る事は「ほぼ無い」と言えます)

王道を辿りたいなら必須、道を外れるのなら不要、そんな感じで小さなカケラの活用に違いが出ます。(そもそもに浜辺でヒスイ転石を見付けられる時点で、ある程度の識別能力を有している事は分かりますけどね(笑))

とにかく、今回も楽しめて良かった〜。
太陽光も充電できたし、今月も頑張って生きられそうな気がします(笑)
2020年11月27日
先日は気温が一気に上がり、小春日和を越えて初夏のような暑さとなりました。
しかし残念な事に連休前の快晴…、そして連休は「自粛の連休」になり、天気も曇りや雨の日が続きました。(初日が晴れたのは幸い)
まぁ、この時期ではコロナ禍じゃなくても同じ事、これが普通であり今後は通常となって行くのでしょう。
AI(人工知能)化が進む前段階としてタイミングが良すぎる気もしますが、この経験により「職を奪われる事への耐性」と「大義名分(正当な言い訳)」が誕生したのでしょうね…。
シナリオ通りに進んでいる感が否めませんが、そんな中でも自分の能力を活かして進みたいと思います。

それでは11月三回目の探石記録を書きます。

11月最後の晴れになりそうだったので、押上の海岸へ探石にでかけました。(11/27)
この季節になると「晴れていても海が大荒れして歩けない」って事が多くなるので心配しましたが、この日はギリギリ波打ち際を歩ける環境でした。





波は長めで強かったですが、風は弱く波しぶきで苦しむ事はありませんでした。
速い波ではなかったので引いては進み、押しては下がるを繰り返しました(笑)


砂や小石の多い状態でしたが、詰まり引き締まった浜辺は足が沈まず、歩きやすく疲れませんでした。
打ち寄せる波の音を聞きながら突如の大波に警戒しつつ、面白い石、美しい石を探しました。(波の音を聞いていないとズブ濡れになります…、最悪は海に引き込まれるので要注意です)


一通り歩き折り返し地点に到着、こちらには大きめの石がゴロゴロしていました。
この辺りから太陽が雲に隠れる事が多くなり、辺りが暗くなったり明るくなったりを繰り返していましたが、急激に温度が下がるような事はありませんでした。(この15分後には快晴となり、午後2時頃からは曇りになりました)




この時点で見付けたのは、石英斑岩(薬石)2個、オンファス輝石2個、ネフライト3個、ヒスイ転石6個、シーグラス1個です。


どれも小さな転石でしたが、綺麗な姿形をしています。
今回はヒスイ転石が多く拾えました!、小さいので識別に苦労しますが、乾いた際の光沢やキラキラ(翡翠輝石)が確認されたので間違いありません。
やはり「長めの波」で、「浜が小砂利で引き締まっている状態」だと、小さめのヒスイ転石が上がりやすくなるようです。
何度か経験していたので、勘を頼りに砂利だらけの浜辺を重点的に探しました。(その勘が的中しました(笑))


今日は「小さな転石の日か〜」、と満足しながら戻っていると、浜に打ち上がった「角張った石」に目が行きました。
光の膨張は乏しいのですが、どうにも姿形に既視感がある、灰色部分が見えていたので質の良いチャート?とも思いながら拾い上げると、それは海岸では珍しい黒系のヒスイでした。



乾かしてヒスイだと確信した感じ、濡れていると珪石との見分けが難しかったです。
角張の余韻を残しながら練磨された黒ヒスイ、青海の山から流れ出たのだろうか?(山系のヒスイの特徴が見られる)
黒には緑も混ざっていて面白い、灰緑部分は強い光なら透すので良質だと分かります。

これは玄人でなければ気が付かないヒスイ転石、初心者では目に入る事すらないでしょう。
目が鈍っていなくて良かった(笑)、老眼が始まってはいますが探石能力は維持できているようです。(あと10年くらいは維持したいなぁ…)

ともあれ、良いサイズのヒスイ転石(ヒルコ神)に出逢えたので最高です!


最後に見付けたのは、色が明るくマゼンタっぽい灰簾石。


タイプとしては私が「アケビ石」と読んでいる滅紫の灰簾石ですが、くすみが少なくて綺麗な色をしています。
ピンク・クリノゾイサイト(マンガン量が足りない桃簾石に近い灰簾石)とは違い、あくまでも色は紫ベースです。(これをパープル・クリノゾイサイトとか、バイオレット・クリノゾイサイトとか言うのだろうか?)
そういう灰簾石は稀に見付かるので集めています、石質がオンファス輝石並に良いので、とても優秀な石だと言えるでしょう。(練磨・練度も抜群です)

久々に楽しかった〜、この「神々との交歓」も私の活動を支える原動力になっています。
これから寒い季節が本領を発揮して行きますが、それに耐えながら少しずつ「理想のカタチ」に向かって努力したいと思います。
2020年11月22日
今回は、シルバーアクセの作家さんとコラボした作品の二作目を紹介します。

月兎のペンダントに続いて、ヒスイのルースを合わせた「神緑の指輪(リング)」を作ってもらいました。
合わせたルースは名前の通り「神緑」のカケラで、色・透明度・光沢のバランスがとれた高品質なヒスイを加工したものです。
指輪の紋様にはコゴミを想わせるデザインを用い、落陽の季節の中でも成長を感じられる品に仕上げてもらいました。(芽吹き後の躍動を込めた指輪です)




指輪のスタイルは螺旋型を基本とし、ある程度のサイズ調整が可能な仕様になっています。
厚さも最小限に抑えてもらったので軽量化され、女性にも身に付けやすくしてもらいました。(サイズは18号なので、女性なら中指や人差し指にも付けられるでしょう)





ヒスイの透明度を活かす為、ルースの裏側に窓を開けてもらい光が抜けるようになっています。
ちょっとした透過ではありますが、太陽光を受けた際に膨張する輝きを楽しめるかと思います。




二作目も満足のいく作品になりました、このコラボはとても楽しいです!
不定形のルースを自由に作れるので、小さな欠片も無駄なく活用できます。
まだまだ作りたいデザインやカテゴリがあるので、一つ一つ進めていきたいと思います。(年末に向けて作家さんのスケジュールも詰まってきているので、急がず慌てずカタチにして行きます)


世の中はコロナ渦で大変…、私も来年の行く末が全く分からない状態ですが、創作活動をしている時は何もかも忘れて純粋に楽しめます。

現実逃避と言いますか…、まぁ、その中(逃避の手段の中)でも「高尚な方法」と言えるのではないだろうか(笑)
イザナギ(男)が逃げ回るのは神話の時代からだし、「現実逃避の究極体」として人間が進化してきたのも事実なのだから仕方ないなぁ。

それでも逃げ切れない現実は在るので、その現実には正面から向かい合い道を切り開きたいと思います。(同士がいれば進めない道は無いでしょう!)
2020年11月14日
上旬は天気の不安定な日が続きましたが、中旬に入ってから次第に空が晴れるようになりました。
午前中は日差しが強くて暖かく、太陽が雲に陰らない限り肌寒さは感じません。
ヒスイ日和でもあるし、創作日和でもある、どちらを優先するか悩みますが、両方進めるのが理想的と言えるのでしょうね(笑)
不景気で憂鬱な中でも「心の豊かさ」だけは忘れないよう、活動したいと思います。

それでは11月二回目の探石記録を書きます。

前日のガイドで「ヒスイとの縁」を強く感じたので、次の日も探石に出かけました(11/12)
この日は快晴、1日ずらせたら最高の環境だったのでしょう、しかし「ヒスイと出逢えた事実」には代えられないので後悔はありませんね。(双方ともに)




前日の大荒れが嘘のように穏やかとなった海、やや長めの波が浜に打ち寄せていました。
ちょっと小さな石が多い感じの浜辺、重い石は下に埋まってしまったように思えます。
仕事(加工)を終えて午後から来たので、もしヒスイが上がっていたならば午前中に拾われてしまったのかもしれません。(運なので仕方ない(笑))




恒例のように姫川を横断、雨が多かった割には増水しているようには思えません。
長時間の大雨ではなかったので、上流にある水門などで調節できたのだろうか?




あれだけ浜が長くなっていた海との合流点は通常に戻り、勢いよく川の水が海へ出ていました。
川(イザナギ)の勢いが勝ったと言うよりは、海(イザナミ)が大荒れして浜辺を削ったのでしょう。(多分、川(イザナギ)が勝るのは梅雨時だけなのかもしれません(笑))




この時点では何も見付からずガックリ、面白い石も探していたのですが見当たりません…。
前日の「短時間での出逢い」に自信を持ったのですが、やはり美石との出逢いは簡単ではありませんね(笑)


今回は無しか…、と、波打ち際の数歩後方の「海水で濡れている浜辺」を歩いていると、酸化鉄(錆)で赤褐色になっている石英が目に入りました。
「瑪瑙になっている部分はないだろうか?」と思い拾い上げて確認すると、裏面に黄鉄鉱がキラキラと輝きました!



これは良い感じ、金華石と呼べる状態なのかは分かりませんが、座りも良いし景色も良い、美石である事には変わりません。(手の平サイズなのも嬉しい)

石英自体も、黄鉄鉱自体も珍しい鉱物ではありませんが、双方が共生して魅力的な姿形を示すと、特別な存在になります。
こういった出逢いが「探しに来て良かった〜!」と、心の底から思える瞬間でしょう。(石好きの人に限るけど(笑))


これに気分を良くしながら歩いていると、綺麗なロディン岩も発見。


鶯石(自称)と呼ぶに相応しい発色、石質も良いので光沢も出るでしょう。
基本的に黄緑色ですが翠に近い色を示すタイプなので、ヒスイと間違える初心者は多いかと…。
白地の違いなどの特徴を覚えて間違えないように気を付けて下さい。(綺麗な石である事は変わらないので、ヒスイとの区別だけを重視すれば良いでしょう)


まだ少し時間があったので、押上の海岸にも行ってみました。
美石とは出逢えましたが、少し未練があったのでしょう(笑)、いつもよりも歩く範囲を狭めて最後のチャンスとして探石しました。


見て分かるかと思いますが、こちらの浜辺は砂利だらけ…、普段は大きめの石が上がる所でも砂利が目立ちました。(足が沈んで歩きづらく、普段より疲れました)
これは期待できないなぁ…、と思いながら歩いていると、砂利の僅かな隙間から膨張する光を感じました。


その不思議な光に呼ばれて砂利を退けてみると、切望していた美しいヒスイ転石(ヒルコ神)が姿を現しました!



まるで波打ち際で眠っていたかような姿、練度も練磨も見事です。(赤ん坊のようだ)
うっすらと白地に流れる翠が美しく、手にとれば誰もがヒスイである事を認識するでしょう。
レア度は標準よりやや上の3くらいかな?、なんであれ前日に続いてヒスイ転石と出逢えた事に感謝したいと思います。(押上の海岸を歩いて良かった(笑))

ガイドした日は海が大荒れで、押上の海岸は探せる状態ではなかったので選択肢にもなりませんでしたが、再び糸魚川に訪れてくれた際には、ヒスイ日和の中で「神々との交歓」を体感してもらいたいと思います。

今回も楽しめました!、これを力にして前に進みたいと思います。
2020年11月12日
11月に入り、日に日に寒さが厳しさを増しています。
秋が終わって冬が始まりました、去年は少雪でしたが今年はどうなるのだろうか…。
コロナ渦の冬は、例年より長く厳しいものになるでしょう、それでも耐え抜いて理想のカタチを追い求めたいと思います。

それでは11月最初の探石記録を書きます。

気持ちの良い青空が広がったので、海へ探石に出かけました。(11/5)
久々に来た青海の海岸、今回はここで探石します。(波が高かったので、押上の海岸は探せる状態ではありませんでした(笑))
やや砂の多い浜辺となっていましたが、ここには常に大きめの石が残っているのが救いです。





天気は良く、波も良い感じに強いので環境としてはベストですが、それだけではヒスイ(ヒルコ神・カグツチのカケラ)とは出逢えません。
どうにか見付かったのは、一時はよく見かけたバラ輝石岩とロディン岩です。


バラ輝石岩は、最近では見かけなくなりました、やはり珍しいと言える鉱物なのでしょう。
以前に多く見付けられたのは河川工事があったからなのかな?、なんであれ光沢(良い感じの樹脂光沢)を出す方法を見付けたので、加工素材として活用できると思います。

ロディン岩は黄緑色が淡く入っているタイプ、質の良い部分を磨けば光沢が際立ちます。
ヒスイとの区別に困る岩石でもあるので、識別できる人に向けるのが良いのでしょう。
優秀だけと最も使いづらい(騙す人間にとっては使いやすい?)、糸魚川では「そういう存在」になっている岩石です。


次はオンファス輝石、角張が強く姿だけなら「ヒスイそのもの」って感じです(笑)



色を失った世界(モノクロ)だったら、きっとヒスイと区別が付かないでしょう。
そもそもにヒスイを母体としているので、似ているのは当然ですね(笑)
発色の明るさと透明度が乏しいですが、石質は良いので優秀な素材と言えます。(透過光を楽しめないのが残念…、でもそれを模様と光沢でカバーします)


表面がボコボコしたネフライトも発見、この海岸では珍しく丸みが強めですが、やはり石の表面には海岸の特徴が出るようです。


ある程度の透明度を示す綺麗なネフライト、このまま磨けば面白い飾石になりそうです。
色の濃い部分の硬度が若干低いのだろうか?、なかなか面白いサンプルです。


最後は玉髄、これは瑪瑙(メノウ)と言った方が良いのでしょう。


中央には水晶が見られ、その外側には縞瑪瑙が見られます。
表皮は溶岩のようにボコボコしていますが、光を透すので綺麗です。
この割れた面を磨けば美しさが際立つかな〜、乾くと縞模様が見えづらくなるのが勿体ないです。


午後3時の青海の海岸、1時頃から始めたので2時間くらい探石を楽しみました。


多少の肌寒さは感じましたが、たくさんの太陽光を浴びる事ができて良かった、これで創作への活動力を充電できました(笑)

今回もヒスイとは出逢えず残念、それでも楽しかったので良しとします。



昨日の11日に、シルバーアクセをコラボした方が旦那さんと遊びに来てくれました。
天気は曇りで小雨が降ったりして残念でしたが、探石をガイドしている最中は雨も降らず幸いでした。(波はかなり強かったですが…)
安全を考えて青海の海岸で探石しました、普段歩ける浜にも押し寄せるくらいの強い波でしたが、「石を動かす事」においては期待できます。

あまり歩き回らず後方で波を見ながら、引いては近づき、押しては遠ざかり、波との追いかけっこを3人で楽しみました。
そうこうしている内に、テトラ近くでヒスイ転石を発見!、まさか出逢えるとは思わなかったので血沸き肉躍りました(笑)

レア度としては標準の2.5くらい、白地にモスグリーンが入り、キラキラ(翡翠輝石)が見えづらですが、滑らかな肌が特徴のヒスイでした。
早々に見付かったので、それを目安(見本)にしてもらい探してもらいました。
これで「前もって見本を用意しておけば良かった」と言う後悔は無くなりました(笑)、でも撮影するカメラを忘れました…。(詰めが甘かった…)

しかし、その後に見付かるのはチャート・石英・ロディン岩・曹長岩だけ…、1個でも見付けられたのは本当に運が良かったとしか言いようがありません。
これも縁なのだと思い、そのヒスイ転石はご夫婦にプレゼントしました。(石運は、奥さんか旦那さんに在ったのかもしれませんし)

その後は工房で新作コラボの打ち合わせし、色んなアイデアを出し合いながら楽しい時間を過ごしました。(付き合わせてしまった旦那さんには申し訳なかったです)

楽しかったなぁ〜、なによりも最高の結果を出せたのが良かった、旅の思い出をカタチにする方法は「一つではない」って事を実感しました。(更にコラボ作品としてカタチになるので、一石二鳥です!)

良い縁に恵まれました、それをもたらした友人にも感謝したいと思います。(ありがとう!)
2020年11月06日
今回は天照大御神「翠昇」の六作目を紹介します。

明るく優しい翠が全体を染めるヒスイ「翠雪」を加工し、天照大御神を制作しました。
前作と同じ母石での制作で、このヒスイでの神玉はこれで最後になるでしょう。
背景には紅葉を想わせる流紋岩と常緑の葉を配置し、氷雨に濡れた晩秋の渓谷の中、これから訪れる厳しい冬に備え「力を蓄える命の輝き」を表現しています。




前作同様に細かな石目はあるものの、それが模様となって美しい景色を映しています。
光沢も抜群に備え、段差のない肌は滑らかであり柔らかくも見えます。
その姿はまるで「氷雪に閉じ込めた生命力そのもの」で、テーマ(名前)に相応しく湧き上がる(昇る)ような翠がとても魅力的です。





透明度が高いタイプのヒスイなので、光に透かすと全体が生命色に輝きます。
細かな石目も浮き上がり葉脈(龍脈)のような景色が現れ、今にも動き出しそうな姿を楽しめます。(太古から命の鼓動が聞こえてくるかのようです)




どうにか中サイズを作る事に成功、それにより生命色も多めに取り込む事ができました!
この母石としては最後の神玉になりますが、欠片から垂飾り(ストラップ含む)やルースを作る事は可能ですし、同じタイプのヒスイ原石が手に入る可能性もあります。
人とも、ヒスイ(石)とも、今後の縁に期待したいと思います。(それにより作品は不滅となります)


神玉は素材選びが難しいのですが、今回も納得できる「お守り」に仕上がりました。
誰かを照らし励ます太陽になってくれたら幸いです。
2020年11月03日
今回は、主にシルバーアクセサリーを制作している職人さんとのコラボ作品を紹介します。(金やプラチナも扱っている方です)

友人の紹介により縁を持つ事ができた職人さんとのコラボ、以前から「女性の彫金ができる作り手」を探していたので、さっそく工房を訪ねました。(友人と一緒に)

工房の雰囲気はとても良く、並んでいる品にもセンスを感じました。
どちらかと言えば「作家じゃなくて職人寄り」との事でしたが、技術もさることながらデザインも任せられるレベルなのでどっち寄りでも構いません(笑)

コラボしたのは以前から制作していた12mmのラウンド形のルースで、どうにか女性に似合うアクセサリーに仕上げられないかと悩んでいたルースです。
色は女性に相応しい紫色、形は若者にも似合うラウンド形、若干サイズが大きいのでちょっとしたアクセサリーではなく「芸術性を宿し、曲線美を備える品」をお願いしました。(その前に趣旨を伝え損なってしまい、作り直しをさせてしまった事を後悔しています…)

ともあれ出来上がった品に大満足、私主動ではないアクセサリー(コラボ)は初めてなので、「任せられるって良いものだ」と感じました。

こちらがそのコラボ作品、「月兎のペンダント」です。(私の命名です)




紫ヒスイを満月に見立て、シルバーで三日月を表現したペンダント、名前の由来の「兎」は裏面にシルエットとして存在します。
合わせた紫ヒスイのルースは淡紫と混ざり合っていて、それが朝焼けの空、あるいは夕焼けの空を映しているかのようです。(季節が春であれば開花も想わせる)
ペンダントと一体化したチェーンにより、高い独創性を備えた品になっていると思います。


光に透かすと幻想的に輝き、より美しい紫色を楽しめます。
裏面では透過光と兎のシルエットを両方楽しめるので面白い、「ちょっとしたお月見」を手軽に楽しめる感じです(笑)



やはり女性に任せて良かったなぁ〜、男の私には絶対に思い付かないし似合わない…、まぁ、女性用のペンダントを依頼したのだから当然ですけど(笑)

まずば1点が仕上がりました、まだまだ作りたい品がたくさんあります。
レザーブレス用のリングもシルバーで作ってみたい、きっと格好良い品が出来るでしょう!(三人の作り手のコラボになりますね)
近々、糸魚川にご夫婦で遊びに来てくれるとの事なので、糸魚川の地の魅力を存分に紹介したいと思います。(糸魚川の恥(一部の人間)の残念さは見せないようにします…)
感染者の出ていない土地からの来訪なので安心、それでも感染対策はお互いに心がけます。

この縁を未来に繋げて理想をカタチにしたい!、やはり私が進むべきはこっちでしたね(笑)
変な遠回りをしてしまったな…、人間の醜さしか見えなかったのでウンザリでしたが、この地が重要であって「この地に生まれてきたってだけの人間」には用はありませんね(笑)
よって今後も人との縁は外で結ぼうと思います。(でも中には良い縁を結んだ糸魚川人もいますので、その人とは引き続き付き合っていきます)

友人には感謝です、今回の縁もそうですが友人の情熱(ヒスイ愛)を見ていると昔の自分を思い出します。
楽しい事だけだった「あの頃(あの段階)」、懐かしく今は求めても留めておけない「探求の湧き上がる意欲」、それを分けてもらったように思えます。

孤独に愛されなければ芸術は成り立ちませんけど、時には人との繋がりに癒しを求めても良いはず、肝心な事は「対象(相手)」で、見極めに失敗すると失望し続ける事になります。
もっと眼を養おう、失敗したとしてもそれを血肉にして、必ず「約束された縁(えにし)」を繋ぎたいと思います。(いつか会える日を楽しみにしています!)

後半は話が逸れましたが、これでコラボ作品の紹介を終わります(笑)
2020年10月31日
最近は雨が降り続いて気温も気分も下がり気味でしたが、最終日は気持の良い秋晴れとなりました。
これから本格的な冬へと向かうので、なるべく多くの太陽光を体に溜め込みたいと思います(笑)

それでは10月最後(本当に最後)の探石記録を書きます。

前回よりも青空が広がり、最高のヒスイ日和となりました。(10/31)
河川敷の植物からは緑が薄れ、黄色みの強い「実りの色」へと変わっていました。
外来種と思われる花が咲き乱れていましたが、見ている分には綺麗な景色となっています。(生態系などには大きな影響を与えるのでしょ…)




波は強くて長め、風も強くて石の動きが活発になっているように見えました。
段々と冬の海に近づいているのでしょう、まだ暖かいのが救いです(笑)




姫川の流れは穏やかで、相変わらず直線の出口に蓋をされている状態でした。
ここら辺から砂が多くなり、砂浜と化した波打ち際には求める石たちの姿はありません。




浜辺は相当な長さとなり、先端に近づくにつれ波の危険度が増します。
少しの気の弛みが命取りになる状態、ここは長居は無用なので引き返した方が賢明です。





この時点で見付けのは緑色石英(キツネ石)と通常の石英です。


緑色石英は、キツネ石にしては石英が多いタイプです。
特に下の明るい発色のは綺麗、でもヒビが多く石質も安定していないので加工には向かないでしょう…。(クリソプレースの成り損ないって感じかな?)

通常の石英は、形からヒスイだと思い拾い上げましたが、白すぎる事や軽すぎる事などで石英と判断できました。
河口には練度(自然研削)・練磨(自然練磨)が足りないヒスイの欠片が多いので、角張った石英は間違いやすい石の一つとなります。


私が石英たちと戯れている間に、親父がヒスイを見付けていました(笑)



淡い青銅色を示す碧のヒスイ、オンファスに近いタイプなので透明度は乏しいですが、磨けば光沢が抜群に出ます。
見たところヒビは無いので、加工素材として活用できるかと思います。
これはイザナギ(川)からの贈り物でしょう、イザナギが分解したヒスイ(カグツチのカケラ)を、同じ男(同性)に向けて「活用してみせろ」って言われているかのようです。

遥か古代の人たちも同じ事を感じたのだろうか…、ちょっと同タイプの先人と繋がった気分になれました(笑)

その後しばらく海を見ていたのですが、とうとうヒスイとは出逢えませんでした…。(私は見付けられなかった…)
風が強くて波しぶきが顔面に降り注ぐのは辛かったけど、最高の陽気だったので楽しかった、憂鬱な気分も吹っ飛びました。


河川敷では、初旬に始まったテトラの製造が終盤となっていました。
これも秋の風景、不景気な世の中ではありますが、護岸の備えは万全のようです。(石のまちとして、最も利益を上げているのが石灰石なのでしょうね(笑))




10月の最後に来られて良かった、更にヒスイも手に出来て最高です。(親父が見付けたヒスイだけどね(笑))
更に驚いたのは、まだギンヤンマが飛んでいた事でした。
凄い生命力、さすがはヒスイの聖地だと改めて感じます、あとは「人間自体が認識する事」で、あまりにも無知蒙昧な者が多いのは残念です…。

いつの日か「定められた役割」が果たされる事を願います。
2020年10月27日
10月も終盤になり、冬の寒さの片鱗を強く感じる日が多くなりました。
これからの季節には期待できないなぁ…、毎年厳しい冬になりますが新型コロナウイルスにより、非常に厳しい経営環境になるでしょう。
更に大雪が続けば「泣き面に蜂」ですね…、最悪の事態を覚悟して冬を向かえなければなりません。(備えあれば憂い無しです)

それでは10月最初で最後?の探石記録を書きます。

快晴となりましたので、久々に押上の海岸へ出かけました。(10/27)
先日(石を海に返しに行った日)は海が荒れてテトラを越える波しぶきが見られましたが、それが嘘のように静まっていました。





浜は小砂利で押し上がって丘となり、波は強めだけと遅く探石するには良い環境でした。
「イザナミ(海)に抱かれて幾星霜」ってレベルのヒスイ転石(ヒルコ神)に出逢えるかもと期待しながら歩きました(笑)




ワクワクしながら歩くにつれて、求めるタイプの石が「ことごとく見当たらない」って現実を認識せざるおえなくなりました…。(玉髄・ネフライト・綺麗な灰簾石・ヒスイ輝石などの気配がない)
そのまま折り返し地点に到着、空は雲が広がり青空を隠すようになり、黄色が強まった太陽光は探石の難易度を上げています。




この段階で見付けたのは石英斑岩(薬石)3個と石英(水晶)1個。


石英斑岩は相変わらず魅力的な紋様、手軽に見付かるし手軽に活用できるので優秀な素材と言えるでしょう。
でも硬度は高いので工具の減りは水晶並です。(石英が含まれているから当然か)

石英は水晶と言える透明度だと思います。
氷の溶けかけみたいで綺麗、丸玉くらいなら作れそうだけど「労力に見合った仕上がりになるのか?」は加工してみないと完全には分かりません。


帰り際にオンファス輝石、緑色石英(キツネ石)、シーグラスを見付けました。


オンファス輝石はツルツルで触り心地が良い、抜群に光沢が出るので好きな石です。

緑色石英はヒスイと見間違える「まさにキツネ石」って感じ、石英部分が多くて石質が良い、緑色は一体感が乏しく雲母が混ざっている感じです。(石質の粗いアベンチュリンみたいな感じ)

シーグラスは丸くて可愛い姿、とても淡い水色で綺麗です。(瓶に入れて集めています)


少し時間があったので右側の浜辺も探してみました。
満潮だったのかな?、浜の面積が小さくて普段より後ろの浜を探す状態でした。




折り返し地点まで歩きましたが見付からない…、白い石自体が少なかったです。
秋晴れで探石の環境としては最高でしたが、石との出逢いには恵まれなかったです。




最後の最後、入り口付近でネフライトとオンファス輝石を発見。


ネフライトは薄っぺらじゃなくて厚ぼったいタイプ、何かしらに活用できそうだけど悩みます。(薄っぺらいタイプの方が穴を開けるだけで使える事が多い)

オンファス輝石は最初のより石質が劣りますが、それでもツルツルです。
模様も面白いので見本として使えるかと思います。


そして、やっとヒスイと言える転石を発見。


レア度は通常より下の2程度、灰色のロディン岩にも見えますが部分的に翡翠輝石を確認できます。
角閃石も見られ、石質の脆い部分もあるので「ヒスイ輝石岩」と言った方が良いのでしょう。
それでも出逢えて良かった、保管するかは吟味しますが、持ち帰って「このヒルコ神」との交歓を楽しみたいと思います。

きっと海に帰せば時間のヤスリでヒスイ部分だけが残るのでしょう、それまで生きてはいませんが(笑)


久々に探石を楽しめました、最近はつまらない事で不愉快になる事が多かったですね…。
状況も二転三転して、とりあえず物産センターの加工所での行動は一旦延期になりました。(爺さんと婆さんが騒いだのでしょう)
まぁ、これから鐘や太鼓を叩いてもお客さんは来ないし、あの場にいる意味がありません。
幼稚なイタチごっこに付き合ってもいられないので、遅かれ早かれの現実を傍観したいと思います。(もう学級崩壊状態だし(笑))

それに夏からの行動でデータも十分に取れました。
やはり求めるコミュニティーは望めないですね…、それよりも行動した事により改めて感じたのは「あの金魚鉢の中で一人でいるのはクソつまらない」って事です(笑)

お客さんの相対をしている最中は楽しいのですが、お客さんが去ると何も出来ない(機械・工具が古すぎる)中途半端な場所でやる事がないです。
仲間とコラボ商品などの相談や開発をしたりする事で補えるのですが、今はその仲間を探している最中なので場所があっても人材がいない状態となりました。

「先に場所を」と考えたのですが、先に仲間を優先した方が良いようです。
結局、まともに商売する事を望まない者が会社側にも、業者側にもいるので未来へ進みようがありません。
その点、人材さえ揃えば場所はどうにでもなる、別にあそこに拘る必用もありません。

初めから解っていた事ではありますが、行動により経験則として認識できました。
今は4人ほど候補がいますので、焦らずに協力関係を築いて行きたいと思います。(とりあえず近日中にコラボの品が出来上がるので、その際に改めて紹介します)


しっかしゴミを捨ててヒステリーを起こされるって意味分からん、それらを捨てるのに結構な費用を必用としたようですが、私のゴミじゃないので恨まれる意味も分からない(笑)
まぁ、「別のゴミ箱をひっくり返した」って事なのでしょうね…、企業は「人なり」って言うけど、そう言う意味では「末期」だと思います。

それも時間が解決する事なので、今は自分の事を進めて行きます。

同じ作る側とのコミュニケーションは楽しい、探石などの自然と触れ合う遊びも楽しい、それらを理解してくれる人との出会いも楽しい、それ以外は楽しくないので関わらない方が得策ですね(笑)
2020年10月17日
今回は、先日にオーダーを受けた品の紹介をします。

9月後半の連休にタイピンの制作依頼を受けました。
依頼人の方は、どこに頼めば良いのか分からず探していたようで、ちょうど物産センターにいた私に尋ねてきました。
確かに今の糸魚川にはオーダーを受けられる業者は少ない(ほぼいない)ので、探しようがないのも無理はありません…。

私も「受けられる」ってだけで得意という訳ではなく、リスクを考えるとあまり受けたくない仕事ではあります。
それでも、わざわざ遠方から訪れて来てくれたので、どうにか対応できないか考えました。(受けるに値する金額だった事も大きい)
依頼品は「贈り物としてのタイピン」で、通常のルースをはめたスタイルではなく、棒状のヒスイを金具に付けたスマートなタイプの品でした。

まず問題は金具、最近ではタイピンは需要が減少して金具自体が生産されなくなっています。
生産されているのもルースをはめ込む使い回せるタイプで、バリエーションがありません。(ルースのサイズが違うくらいの差しかない)
実際に見て金具を選んだ方が良いので、可能性のある知り合いに相談したところ、どうにか対応できる金具を見付ける事ができました。
もし金具が見付からなかったら、この依頼は断るしかなかったでしょう。(まとめて仕入れる必用がありましたが…)




と言う事で、オーダーメイドを開始。
まずは「予算に見合う素材(ヒスイ)」を、吟味するところから始まります。
全体が緑で透明度が高く光沢が際立つヒスイ、となれば「神緑」のヒスイしかありません。



このタイプはヒビが多いのが辛いところ(糸魚川のヒスイ全般に言えますが)、なるべく「無傷で長く切り出す事」に専念して、どうにか長さ34mmの棒状にしました。
透過光で浮き出る「僅かなヒビ」は削り落とす事を考え、最も発色の良い部分を表面にします。(少し暗めのヒスイなので、僅かでも明るい発色の側を表にします)


加工自体の難易度は高くありませんが、正確さは必須なので神経を使います。
最終的に金具の幅に合わせ、長さ34mm、幅4mm、厚さ3.3mmにしました、厚さはスマートに見えるギリギリの寸法にして、側面から透過光を楽しめる仕様にしました。





どうしても正面からは光が抜けず透明感が分かりづらくなりますが、それを際立つ光沢が補ってくれていると思います。

依頼者からも「もう少し透明度が欲しかったかな」と伝えられましたが、今の私の手持ちでは限界、予算も上げないとこれ以上は無理ですね…。
きっと金具の底に光を透す窓があったなら最高だったのでしょう、ヒスイ自体の透明度を増すと色が薄くなって底の金具が見えてしまいます。(厚さを薄くしても同じようになる)

それでも「メールで送られた画像通り」との事で満足して頂きました。
これで一安心、どうしても出来上がった状態を見て購入する訳ではないので、仕上がりの確認には不安が付きまといます。
職人さんは「毎度、この緊張感の中で仕事しているのだな」と思うと、私は作家で良かったと心底思います(笑)


なんであれ対応できて良かった〜、手ぶらでガッカリさせて帰らせたのでは「旅の思い出をカタチする場」を目指している意味がありません。
やはりあの場には「訪れる人たちの好奇心を凌駕する情熱を備えたプロ(本業)」が必用なのだと感じました。(訪れた際に「自分が嬉しくなるであろう場所」にする必用がある)

従業員の爺さんや婆さんのヒステリーを相手している場合ではないな(笑)、本気で出雲や燕三条にでも行こうかと思ったけど、出て行くべきは私じゃないですね。
作り手の理想郷にもなってくれたらと思って頑張ってきたのだから、これからも「訪れる人」や「訪れるであろう人」に向けて努力したいと思います。

先日(金曜日)にも物産センターを訪れたら(名刺を置きに訪れた)、連続でお客さんの対応をする事になりました。
タイミングが良かったのか、そういう日が今までにもあったのか解りませんが、担当が休みだった事もありヒスイの売場に店員がおらず、迷っているお客さんが数人いました。

誰に声をかけて良いのか遠慮している感じだったので、私から声をかけたら安心したように購入したい品の相談を始めました。
そう言う人たちは多いのだと思います、特に産地が気がかりなようで、ちゃんと説明すれば納得もしてくれます。
とにかく「ヒスイ自体の産地」と「誰が作ったのか」と「何処で作ったのか」が大事で、ヒスイ単体の産地が糸魚川であっても、糸魚川以外(市外)で作られた商品もあるし、日本国外で作られた商品もあります。
まずは「どこまでを求めているお客さんなのか」を認識する必用があり、人によって度合いが違うので、それに合わせて品を紹介するのが基本となります。

要望を突き詰めた結果、妥協して違う商品を購入する人もいるし、初志貫徹する人もいるし、人それぞれの選択をするので、求めている情報を伝えるのが販売の仕事と言えます。

ただ「それが出来る人」って意外に少ないのですよね…、だからヒスイの売店に入りたがらない店員が多いのだと思います。
これは勿体ない、本来は売る事のできる状態なのに十分に対応できていないのか…。
担当の他に対応できる店員を育てる必用があるのでしょうね…、希望を言えば業者が相対するのがベストですが、そこまでの努力をするだろうか?(業者の本気度にも温度差がある)

とにかく協力できる人とは協力して行き、この数年続くであろうコロナ渦を生き抜かなければなりません。

同士の皆さん、ご心配をかけましたが「期待できるであろう状態(存在)」に戻りました(笑)ので、引き続き応援をよろしくお願いします!

業者モドキ・店員モドキ・お客モドキには要注意、毒キノコと一緒です。(キノコでのモドキには可食もあるけどね(笑))
2020年10月04日
引き続き前回のトラブルの続きを書きます。
まず、いろいろな疑問に答えが出た気がします、最初に感じた店員への違和感、現場の雰囲気の悪さ、ゴミを溜め込むような不安定な精神状態、これらは全て圧迫感からきているようです。

最初に感じた「ある店員」への違和感は、「答えを出されたら不都合だったから」でした。
要は産業廃棄物の処理に使う費用すら躊躇する状態で、それらが給料に影響するから先延ばしにしたかったのでしょう。
全ての要因がこれに集約されていて、基本的に仕入のない委託販売側(売店)が、仕入(経費)の必用な加工所・いとよ(食事処)・LINK(カフェ)に対して圧力をかけている事があるようです。
でも月に一千万円位を売り上げないと委託販売で利益を出す事は不可能、利益率が低いのでテナント代や人件費などを引けば残るのは微々たるものです。(しかも毎月その売上げを継続する必用があるし)

「誰かを辞めさせたら自分が生き残れる」って状態でしょうか…、同じパート従業員なのに。
泣かされた店員もいれば、うつ病になりかけた店員もいる、この状態は危険な気がします。

ゴミを溜め込むのも精神の不安定さを表しているので、そういった圧迫感や不安感から生じた事なのだと思います。(主にストレスでしょう…、年齢的な事もあると思いますが)
もし私が辞めさせる為に来たと思ったら大きな誤解、何故なら加工所は「ローテーションで担うのが理想だから」です。(辞めさせたら一人になるので無意味)
それと雇用を求めて来たわけでもない、現段階で私が雇用に頼っていたら「今までの努力が無意味」になりますから。

どの会社でも同じですが、最初に退職を勧められる年齢の従業員、この者の焦りと執着は凄まじいのでしょう…。
情報を集めると様々な問題の原点が見えてきます、しかし結局は金(マネー)をバラ撒かない限りは解決しないですね…。
全てが「資本力の乏しさ」からきているのですから…、もっと共産力があったなら違う生き方もできただろうに、死ぬまで雇用にしがみつくのか…。
昔は働く事(会社に勤める事)が美徳とされていたから、その習性が染み付いているとすれば仕方がないのかな…。

結局は私じゃないにしても、業者たちがローテーションして相対するスタイルになると、店員が減らされると考えビクビクするのでしょうね…。(売上げ云々の前に)

これから先の時代では「逃げ切ろうとする者」の姿が明らかになるでしょう。
「雇用の恩恵が一番必要になる世代」はどうなるのだろうか?
その人たちを雇用できる力(資本力や発想)が最も求められる時代になるのだろうな。

なんか「全ての原因の縮図」って感じでウンザリする。

あの場での「販売を疎外(阻害)する行為」は同士に監視してらい、証拠を積み上げて「しがみついた金」を根こそぎ引き剥がせば問題ないでしょう。(法的処置で)
そのお金は若者に投資してもいいなぁ、作り手の発展に使えば無駄にならないでしょう。

もう新型コロナでコミュニティーの開拓が無理になったのだから、進めようとしていた計画は延期するべきなのですよね。
何のメリットも無く、大した結果も出せないだろうから…。(感染のリスクの方が高い)

また孤独を孤高に引き上げる努力をするのか…、覚悟を決めて向き合うしかないですね。
それと同時に、もっと外の作り手を見てこなくてはなりません。

また気分が上がる出会いがあったら嬉しいな…。
2020年10月02日
つい最近にあったトラブルの事を書こうと思います。
まず発端は「加工所に蓄積(数年間)された研磨ゴミ」、これは以前に「捨て方が分からない」と相談されていました。(加工所の爺さんに)

私がいた頃は埋め立てゴミで対応できていたのですが、今は状況が違うし量が多くて産業廃棄物として処理しなくては無理だと思われます。
普通に考えたら、そう言ったゴミが出る事を踏まえて「専用のゴミ処理業者と提携している」のですが、店員の誰に聞いても分からず終い…。
調べる気配も全く無し…、疑問に思いながらも市に委託されているゴミ処理業者の電話番号を渡しました。

早速に連絡を取ったようで業者が見に来たのですが、「ちょっと考えさせて欲しい」で終わり。
その後の連絡は無し…、いよいよ訳が分からない、その後は爺さんも放置を決め込みゴミ屋敷化の気配あり、どうにか解決できないのだろうか考える。

加工所を半分は借り受けている状態なので、この状態に違和感を感じた事が原因なのだろうか…。
いや、そもそもに会社からの説明が無く、私が加工所を借り受けている事(ローテーションで)が不愉快だったのか、「社員でもないのだから余計な事をするな」と言われ一悶着。

今のご時世は隙があれば誰かを責め立てる時代、何もしてこなかった数名の店員も参戦し、結局の所は「自分の立場を必死で維持しようとする様」が露わになりました。
時間も減らされ、時給も減らされ、「これ以上は奪われてたまるか」って感じなのでしょう。
そこまで現場が切羽詰まった状態なのは間違いないです。(誰を辞めさせるか、強迫観念で縛り合っている感じ)

発端は単純なゴミの処理問題だったけど、根深いストレスが露見する状況になってしまった…。
雇用の場所に無給で努力する人間がいると目障りなのだろうなぁ…。
私がいる加工所にはお客さんの需要はあり、加工所を空にしておくよりは多少利益は上がるのですが、それ自体も気に入らないのでしょうね…。(焼け石に水って感じだけど)

でも我が物顔で職場を歩かれると不愉快なのは理解できる、しかし結局、お客さんは私を呼んで商品を見たり、説明を聞いたりするし、ほとんどヒスイ売場に店員がいないのでレジまで店員を呼びに行くのが面倒なのですよね…。
それに「それをお客さんにさせている」って事が多少なりとも売上げに影響している気がします。(特に購入するか迷っている人に)

まぁ、お客さんには私が無給で対応しているなんて分からないし、関係ない。
とにかくヒスイの真贋と魅力を細かく説明すると喜んでくれます。
それが私の商品でなくても対応するし、良い面と悪い面も伝えています。

そう言えば、お客さんの方が商品(ペンダント)の磨き残しに気付いて指摘されました。
それを業者に伝えた方が良いと店員に言いましたが、対応したかは分かりません…。

最終的に現場の上司である人に連絡をして、「以前からのゴミ処理業者がいるのか調べる事」と、「私が加工所でパフォーマンスと販売の手伝い(促進)をする事の説明」を依頼しました。
でも、どう説明しても納得はしないだろうなぁ…、いろんな事に不満がある中での出来事ですし…。
もっと早く全員で対応していれば、ゴミが蓄積する事もなかったのですが…。(そういう職場にならなかったのでしょう)

しかしこれで私の品を売りたがらない店員が出るでしょうね…。(最低でも二人は)
これが糸魚川の(田舎の?)救えない習性、もう「売るか売らないか分からない店員」がいる場所で頑張る意味があるのだろうか?
「糸魚川は商売が難しい」って言うけど、この事なのだろうな…。
殿様商売を決め込んで「業者が頭を下げるのを待つ」ってのは他の業者さんも経験しています。

考えてみれば加工所の爺さんも可愛そうで、入った時には誰もおらず、よって誰にも聞けず、誰からも教えられず、自分なりに努力してきたのだと思います。
私が教える事もできたのですが、その時の物産センターは「そういう雰囲気じゃない」って状態で、今だから(新幹線の恩恵が終わり、コロナショックの最中だから)、半分とはいえ加工所を借りられたのだと思います。
ちょこちょこ提案書を出していたし、やる気だけはあった事も理由でしょう。(多少は)

通常二人で交代が基本と考えているので、次ぎに来る人にはその苦労はさせないと思いますが、その時に教える人がいなければ、その人も同じ苦労をするでしょう。(加工のプロが入れば別)
まぁ、次ぎに誰か来るの分からないし、雇えるのかさえも分からないですが、もし運良く求めた人材が現れたのなら、基本から丁寧に教えたいと思っています。


しかし今はその夢も儚く消えていく気が…、どれだけ待っても「あの場」は変わらないのだろうか…。
外に新天地を求めるしかないのかな…、本気で考えなくてはなりません。

こんな事なら、ゴミの相談なんて無視していれば良かったなぁ…。
あ、それは切欠に過ぎないか…。
«前のページ 1 ... | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | ... 42 次のページ»
  Powered by おちゃのこネット
ホームページ作成とショッピングカート付きネットショップ開業サービス