多くの人の“大切なわたしのかけら”となることを願いまして…
ホーム作者の思考
作者の思考
作者の思考:846
«前のページ 1 ... | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | ... 43 次のページ»
2019年12月10日
12月に入り寒さが一層厳しくなってきました。
いろいろな意欲を根こそぎ奪っていく冬、可能ならば冬眠したいです(笑)
しかし「この季節での頑張りが翌年に大きな成果をもたらす」って事は経験則から学んでいるので、負けずに努力したいと思います。

それでは12月最初の探石記録を書きます。

その前に11月の追伸、最後の晴れ日に期待して押上の海岸へ行きました。
天気良し、風良し、だけど海は大荒れ…、浜は砂だらけだし、波が強すぎて近づけなかったです。





テトラにぶつかって舞い散るしぶきを見ながら数分いましたが、諦めて帰ったという話でした(笑)


気を取り直して12月の探石の話。
やっと晴れたのでお馴染みの押上の海岸に行きました。(12/10)
前日も快晴でしたが仕事(加工や品出し)が忙しくて行けず残念な思いをしましたが、3日ほど晴れが続くとの予報だったので集中して済ませました。(当たり前ですけど仕事が最優先)





気持の良い青空の下、待ちに待った探石を楽しみます。
浜の状態は波も風も弱めでしたが、小砂利が押し上がり歩きづらい状態でした。
人は殆どおらず左側は目の前の一人だけ、各々のペースで楽しむので追い抜いたからと言って怒られる事もありません。(一応、一定の距離をとって探すのが礼儀となります)


午前の強く黄色みの強い太陽光が全ての石を照らし、寝ぼけ眼では石の判別が難しいです。
小さめのヒスイ転石を探す環境だったので更に厳しい条件、僅かに膨張する光を頼りに歩きました。(午後に来れば良かったと後悔しながら(笑))


小砂利だらけの浜辺も折り返し地点まで来ると、石は大きくなり急斜面が崩れていました。
ここで大きめのヒスイ転石と出逢えれば良いのですが、今だ一度もこの場所では見付けた事がありません。(後方(道路側)で埋まっていたヒスイなら見付けた事あるけど…)


とりあえずここでは「紋様の面白い石」を重視して、やや大きめの流紋岩や石英斑岩を探すようにしています。


そんなこんなで一通り歩き、ピンク色が入ったロディン岩1個、黄緑色が入ったロディン岩3個、滅紫に染まる質の良いロディン岩1個を見付けました。


ピンク色が入ったロディン岩はピンクゾイサイト(灰練石)が混ざっているのかな?、桃練石とは言えないだろうな〜、でも座りも良いし綺麗だから磨いてみようと思います。

黄緑色が入ったロディン岩は2個がヒスイに良く似たタイプ(愛称は鶯石)で、もう1個は閃石類と混ざっているタイプ、サイズも良いので見本になるでしょう。(吟味します)

滅紫に染まるロディン岩は私がアケビ石と呼んでいるタイプ、ザクロ石の成分によるとの事ですが本当なのだろうか?、一応確認しようかと思います。(石質が良いので乾いても光沢がある)


小さめのヒスイ転石を探した結果、ネフライト2個、小さなヒスイ転石5個、シーグラス1個を見付けました。


ネフライトは大きい方の質が良く透明度が高い、磨けば綺麗に仕上がるでしょう。(カッサにも使えるかも?)

小さなヒスイ転石は下の2個は一目瞭然でしたが、上の3個は識別するのに苦労しました。
乾かしてヒスイ輝石と光沢が確認できたので大丈夫です。

シーグラスはこれ1個だけ、最近はあまり見かけません。
ちなみにこれらのガラスは漁業用の仕掛けや釣りの道具の欠片なのだろうか?、それともガラス瓶の欠片なのかな?、ちょっと気になりますが、どちらでも構わないです(笑)


今回はこれで終わり、久々に楽しかった〜。
もっと面白い石たちと出逢いたかったけど、まだまだチャンスはあるので次ぎの機会に期待したいと思います。



それにしても、もう12月か…、長かったような、短かったような、いずれにせよ今年も何とか越えられました。
ってまだ2週間以上もありますね(笑)、気を抜かず年末を向かえなくては…。

とりあえず最近に制作した指輪を紹介、淡い翠と淡い紫のヒスイを加工して作りました。
金具はシルバー925、サイズは小さめの10号〜12号くらい、身に付けられる人が購入して下さいね。(当たり前か(笑))


色彩からして「気分はもう春」だけど、これで冬の厳しさから一瞬でも逃れられるのなら幸いだと思います。(物産センターで買って下さいね)

その他にも作っていますので、仕上がり次第に掲載しようと思います。(寒すぎて意欲が湧かない時はご勘弁を…)
2019年11月25日
厳しい寒さに向かっているかと思いきや、ここ数日は天気が良く暖かい日が続いています。(台風の影響か?)
それでも日が落ちると気温が下がり暖房が必須で、確実に冬に近づいていのを感じますが、冬本番を向かえる前の「束の間の陽気」を楽しめる事はとても幸せです。(この機会にソーラーパワーを蓄えたいと思います(笑))

それでは11月最後の探石記録を書きます。

この日は朝から快晴で、絶好の探石日和となりました。(11/23)
通常は土日に探石は行わないのですが、貴重な晴れなので秋〜冬の間は積極的に海辺を楽しもうと思います。(最高の気晴らしになるので)

訪れたのはお馴染みの押上の海岸、二日前は大荒れでどうにもなりませんでしたが、今回はゆっくりと探せる状態となっていました。
この陽気に誘われて県外の人たちも多く訪れており、それぞれに海辺を楽しんでいました。





先ずは左側での探石、波と風はやや強めで浜は砂と小砂利の多い状態、あれだけ荒れてこの状態は残念な感じですが「小さめのヒスイ転石」や「紋様が面白い石」を重視して探しました。




午前中の太陽光で全ての石がキラキラ輝き眩しくて一苦労(笑)、自分の影の邪魔さも相まって探しづらくて仕方なかったです。
どうにか見付けられたのが、珪孔雀石の類?1個(分析中)、石英斑岩1個、流紋岩1個、シーグラス1個、小さな玉髄1個、鶯石(愛称)と呼ばないタイプのロディン岩1個、鶯石(愛称)と呼ぶタイプの小さなロディン岩1個、オンファス輝石2個です。


珪孔雀石の類?(分析中)は全面に色が入っているので見本に良いかと思います、でも弱い石(硬度も堅度も低い石)なので、乾いた状態で綺麗なままになるのか疑問です。(それよりも正確な名前が知りたい)

石英斑岩は薬石と言えるのかな?、一般的なトラ柄じゃないのでちょっと確信が持てない事も多いタイプです。(だからと言って流紋岩ではないな)
確実に言える事は、こっちのタイプの方が数が少ないです。

流紋岩は本当は裏側に面白い紋様があったのですが、撮影する側を間違えました…、それでも面白い紋様が見え隠れしているので伝わるでしょう(笑)

シーグラスはこれ1個だけ、多くの砂や砂利の下敷きになっているのだと思われます。

小さな玉髄も1個だけ、石英はありましたが玉髄と認識するのはこれだけでした。(これも多くの砂や砂利の下敷きになっているのでしょう)

鶯石(愛称)と呼ばないタイプのロディン岩は石質が良くスベスベ、オンファス輝石と間違える程に滑らかな肌をしています。(色も似ているし)

鶯石(愛称)と呼ぶタイプのロディン岩は明るい黄緑が特徴で、白地である事からも一番ヒスイと間違われる石だと思います。(普通に綺麗なので拾っても損はない)

オンファス輝石は堅牢そのもので、光沢がありスベスベ、似たタイプのロディン岩と比べながら撫でると、やはりオンファス輝石の方が滑らかで硬さ(堅さ)と冷たさが伝わります。(不思議に冷たさを感じる)


光と影に苦戦しながら歩き折り返し地点に到着、いつもは大きめの石が積み重なって坂になりがちな場所ですが、大荒れした後なので緩やかな浜辺になっていました。(この方が探しやすい)


次は影に追われる番、と思っていたら太陽が移動していて最初とあまり変わりがない位置になっていたのが残念でした。
「あくまで私の邪魔をするつもりか」と訳の分からない設定を自分の影に担わせ、ヒスイと出逢えなかった際の言い訳にしてみようかと思っているこの頃です(笑)


歩いてきた道を戻っていると不思議な形の石を発見、それは何とも微妙な石でヒスイの特徴を持っているのですが確信できないタイプです。
キラキラが見えて茶色の閃石類?(蛇紋石類?)が流れ、ロディン岩が張り付いている、質の良い曹長石にも見えるけど、ヒスイ輝石岩にも同じタイプがあります…。

ハッキリしないまま悩みながら歩いていると、波打ち際で完全なヒスイ転石と出逢えました(笑)
これにより「どっちでも良いか」という安心感が余裕となり、後で調べる事にしました。
少なからず「ヒスイとしたい」と言う願望があり執着したのでしょう、でもそれは上位互換により払拭され、本来見るべき魅力の「姿形」に戻された感じがします。(まだまだ未熟です…)

最後は変わった紋様の石を発見、あまり見ない石のように思えます。
球顆流紋岩か?、それにしてはガサガサしている気が…、凝灰岩や安山岩の類なのかな?
触った感じはトラ柄じゃないタイプ(少し滑らかなタイプ)の薬石に似ている、でも石英斑岩には思えないな〜。(これも聞いてみるか)

ちなみに、左側での探石で満足したので(疲れたので)、右側へは行きませんでした(笑)

と、言うわけで、その三点の石たちです。


一番上が解らない石(笑)、何であれ面白い石なので磨いてみたい。(火成岩には違いない)

真ん中がヒスイに似た面白い形の岩石、触り心地はヒスイそのもの、でも混ざり合っているので岩としての表記が良いと思われます。(同じく、何であれ形が面白いので磨きたい(笑))
帰って特徴を観察してみるとヒスイと混ざったりするブドウ石の類と一致する、正確な識別には機械分析が必用になるかと思われます。

一番下がヒスイ転石、遠目ではロディン岩かと思い一波躊躇しましたが、その波で引き込まれず向きだけを変えた姿を見たら「ヒスイの姿」だったので急いで手に取りました。
この大きさになると相当な波じゃない限り見失う事はないので焦る必用はありませんが、一瞬(一波)を躊躇したのは失礼だった気がしています…。
このヒスイは透明度は低いですが堅牢で光沢があり、緑と紫が混在する事があるタイプです。(黒い線も入る事が多く、翡翠輝石が確認しづらい特徴もある)
透過光を楽しむタイプではありませんが角張の強さを保つ強度があり、ヒスイを探す上での基本である「白くて角張った石」そのものです。(ザ・見本って感じのヒスイ転石)

押上の海岸としては大きい方、真冬になると五倍くらいのサイズが上がる事もありますが稀です。
先日の大荒れで「押上での丁寧な自然研磨」は成立せず、青海の海岸程度の錬磨となっています。
それでも触っているとツルツルなので石質の良さが伝わってきます。


今回も運が良かった、天気が良く、波や風が激しくなく、浜辺に石があり、ヒスイ転石と出逢える、理想的な環境と成果でした。(全部が揃うのは稀)
あとはヒスイのグレードですが、そこまで求めたら欲張りすぎですね(笑)
慌てずに「その時」を待とうと思います。

探石を楽しめた事を自然に感謝、同時にそれに向かえる時間をくれるお客さんにも感謝です!
この記録が同士の「気晴らしの一つ」になったのなら嬉しく思います。

これで今回の探石記録は終わります。
2019年11月22日
最近は急激に寒くなり、忍耐の冬の訪れを強く感じます。
冬眠できたのなら最高ですが、その特技を備えていないのでひたすら耐えて春を待つしかないでしょう(笑)
これからの季節は加工が辛くなりますが、まずは目の前の仕事に集中して一つ一つ仕上げたいと思います。

それでは11月三回目の探石記録を書きます。

この日は朝から雨が降っていましたが、10時頃から晴れ間が出てきました。(11/21)
絶好の探石日和?、と思い早めに仕事(加工)を済ませて押上の海岸へ行きました。
しかし、海は大荒れ…、もう白波しか見えない状態、天気が良くなってもこれでは探すどころの話ではありません(笑)





頻繁にテトラポットからしぶきが飛び散り目が痛い…、白雲と一体化したようなしぶきの前に逃げ帰るしか選択肢はありませんでした(笑)




場所を変えて青海の海岸に行ってみるも状況は同じ、満ち潮も相まって砂場しか見えませんでした…。(探す事なく数秒で帰りました)


今日は駄目なのかな〜、と思い「それならば」と河口の状態でも確認して行く事にしました。
山側の空は雲が多く、先日の寒波による初雪?で山は白く雪化粧していました。




水の流れで分断されていた場所は押し上がった石たちで出口が塞がれていて、大きな水たまりのようになっていました。


深いので渡れませんが、テトラを足場にすれば浜辺に行ける状態だったので、先客が歩いたルート(足跡が残る砂場)を頼りに渡ってみました。(乾いた部分もあるので波の驚異は低い)


久々に降り立った河口の浜辺、石の多さに嬉しくなりましたが、流石に先に進むのは危険です。
浜自体も砂が多く期待できない…、それにあったとしても拾いに行けません。




しかし川側は非常に穏やかで「ほぼ停滞」って感じ、たまに海水が川に流れ込みますが押し流されるような威力はなく、押されたとしても川の流れが弱いので流される危険もありません。(よって川側を歩きながら探石を楽しむ事にしました)





波自体は強かったですが引き込む波ではなく「砂を押し上げるタイプの波」で、風もかなり弱く午後になるにつれて雲がなくなり太陽光によって気温も上がりました。
波の状態を抜かせば最高の陽気、僅かでも探せる場所があって嬉しくなりました。


たまに流れ込む波に注意しながら川側を探し、キツネ石2個とロディン岩1個を見付けました。


キツネ石は加工には向かない素材ですが、表面を耐水ペーパーで擦ってあげると滑らかになり触り心地は良くなります。(要は艶消し仕上げです)
見本だったり飾石などにするには良いサイズ、いろいろと試したいと思います。

ロディン岩は明るい黄緑が入っていて、最近はあまり見かけないので確保。
水石ではなく景色を楽しめる飾石として磨いてみようかと思います、鶯石(愛称)として春を感じさせる飾石になったら嬉しいな〜。(ヒスイとの区別が重要になります)


更に灰色ヒスイを発見、チャートに似ていますが質感が違い乾くと翡翠輝石が輝きます。
先端には淡い紫(滅紫)が入っているようにも見えて、石質自体もしっかりしています。
角張も強い事から加工素材として活用するのが最良だと思われます。(ヒビも無いし)




期待していなかったけど今回はヒスイと出逢えました。
一般的に人気のあるタイプではありませんが、陽気も相まって嬉しい出逢いとなりました。
これは河(イザナギ)からの贈り物かな?、ヒルコ神でもあり、ヒノカグツチのカケラでもある、神話に重ねると面白い世界が広がります。

イザナミ(海)が育てた(錬磨した)ヒルコ神(小さなヒスイ転石)とは異なる姿形は、人の手によってカタチを得る定めなのだろうか?
そう信じて造形する者たちの信仰により高められ、作品としてのイザナミ(大珠)とイザナギ(勾玉)が誕生したように思えるのは私だけなのかな?

現在はレプリカだらけだけど、王道を辿る者が引き継いでいる領域が在るのだと信じたい。
そして「それ」を見極められる人たちが存在している事も願っています。(今までの経験で確信していますけど(笑))

なんであれ、私は「神々(自然)との交歓」によって創作活動を進めて行こうと思います。


お馴染みのように話が逸れましが、楽しい探石でした(笑)
これで今回の探石記録を終えます。
2019年11月14日
例年なら今頃から紅葉が綺麗に山を染めていきますが、どうも茶色が目立ち美しくありません。(先日に行った信州は見事な紅葉でした)
今年は遅いのかな?、海谷の山奥では紅葉が見頃と聞いたので標高にも関係がるのでしょう。(震え上がるほど寒い日が少ないからかな?)
でも山が美しくなるのは嬉しいけど、その代償が「寒さ」なら暖かい方が良いと思う歳になっています(笑)

それでは11月二回目の探石記録を書きます。

まずは押上の海岸、この日は久々に気持ちの良い秋晴れとなり最高の日和でした。(11/13)
人もおらず浜を独り占め状態でしたが、肝心の浜の状態が最悪でした…。





青い空と碧い海、風も弱く波は強めでしたが前回より激しくありません。
最高に気持が良い環境ですが、浜は砂だらけ、初っぱなから探す気さえ起こさせない程に砂で覆われていました(笑)


こればかりはどうにもならない…、とりあえず写真を撮影して探せる可能性が高い青海の海岸へ向かいました。(これだけ砂が多いと、どの海岸も砂が上がっています)


青海の海岸に到着、浜の砂場には大量の流木が打ち上がっていました。
海が荒れたのか、川が増水した際に氾濫したのか、毎年同じような感じにはなっています。




波打ち際へ向かうと、やはりこちらも砂が多く残念な状態でした。
探石を楽しむ人の他に釣り人も訪れていましたが、そちらの釣果もあまり良くないようです。





せめて面白い石を見付けたいと思い、乏しい状態の中で見付けた石たちです。
ある程度に珪化しているキツネ石1個、結晶片岩っぽいキツネ石1個、紋様が面白い流紋岩の大小2個です。(持ち帰ったのは結晶片岩っぽいキツネ石と紋様が面白い流紋岩の大)


「せっかく来たのだから成果を残したい」と言った心情、それは人間の弱さなのかな?
「執着と情熱の違い」を認識して向き合う事が重要です。(執着は目先、情熱は未来視)


海岸の右奥(河口側)にも行きましたが、やはり砂が多く良い出逢いはありません。
海と川の合流地点でロディン岩を見付けましたが、表面がガサガサで飾り石としては活用できそうにないので川に戻しました。





そうこうしている内に海が荒れだしてきました。(ちょうどお昼時)
川の流れと海の波とがぶつかり合って激しくうねり危険、巻き込まれたら最後です。


諦めが肝心と言う事で、今回はこれで帰りました…。
それでも環境は最高(何度も書きますが)、ソーラーパワーを充電できたし気晴らしになりました。(ちょっと多めに歩いたから疲れたけど(笑))

ヒスイが拾えた前々回と前回と比べると、拾えなかった今回の方が楽しかったな。
昔は違ったのに…、遠方から探しに来ると成果を重視しますが、近場だと執着が薄れるのでしょうね。(ヒスイに対しての慣れもある気が…)
更に「陽気が最高だった」って事があるのでしょう、このところはスッキリしない天気が続き気持的に滅入りがちになったのだと思います。

ここで感じるのは「やはり現実(自然)は凄い」って事で、人間社会と違い共同で幻想を維持しなくても、圧倒的な魅力(影響力・重力など)で人に真理を認識させます。
この力の一部でも良いので魂に宿せたなら、単体による幻想を維持する事が可能で、理想的な規模の「共有の幻想」を成せる気がします。(共同と共有は違う)

それが可能なのか、私の人生を使って試しみて結果を出したいと思います。(一人の人生では足りない気もするけど(笑))
2019年11月08日
最近は寒い日が続き、忍耐の冬が近づいているのを文字通り「肌」で感じます。
紅葉を楽しめる陽気が少なくて残念ですが、何よりも熊の多さが山から人を遠ざけています。
元々が人間以外の領域なので仕方ないかな…、でもますます幻想に閉じこもってしまうような気がして不安でもあります。(強さを失っていきそうだ)
「仮想(基本ゴミ箱)」「幻想(共同幻想)」「現実(自然領域)」、この違いとバランスを心がけたいと思います。

それでは11月初めの探石記録を書きます。

お気に入りの押上の海岸、この日は午前中は晴れでしたが午後から曇ってきました。(11/7)
晴れていた午前中に来たかったのですが仕事(加工)を優先し、午後1時頃からの探石でした。
車から降りてすぐに感じた強い風、これは「満足に探せないだろう」と思いました。





前回よりも激しく打ち寄せる波、まずは基本の「海水で濡れている部分」を確認して安全地帯を見定めます。(刻々と変わっていくので随時確認が必要です)
探せるのは右側の半分程度、普段は小石と砂が多い浜辺ですが、晩秋〜初冬にかけては大きめの石が集まります。(そして真冬には探せるどころの話ではなくなります(笑))




ギリギリ晴れ間が見られたのは幸いでしたが、何よりも強風が厄介、小1時間程度の探石でも3時間くらい必死で探したような疲労となり、波しぶきで目が霞み体感温度も急激に下がります。
正直に言って「楽しくない」、滝行クラスの修行をしているようで辛くなります(笑)
探石で最も辛い状況は、雨でもなく、雪でもなく、ただただ「強い風」だと解ります。(季節に関係なく最も厄介)
直立を維持する労力もそうですが、目をあいていられないのが致命的…、目は石を探す行為でも疲労するので余計に疲れるのでしょうね。(その前に加工で目を使っているので尚更なのでしょう)
年齢で差がありますが、やはり数倍は疲れるので探すなら短時間にしましょう。(危険も数倍になるし)
(そう言えば帰り際に大勢の小学生たちがバスで海岸に訪れましたが、あんな危険な状態の海では満足に野外学習は行われなかったかと思います。(最後まで見届けていないけど…))


そういった中で、どうにか見付かったのはネフライト1個、ロディン岩1個、流紋岩1個、玉髄1個、ヒスイ転石1個でした。


ネフライトとロディン岩は見本には良さそうかな?、持ち帰り吟味してみます。

流紋岩は…、ちょっと石英の斑点みたいなのが見られるけど石英斑岩と混ざっているのだろうか?、でも流紋岩の特徴の方が強いでの流紋岩で良いのでしょう。
サイズと紋様が良いので首飾りにしてみたいと思います。

小さな玉髄は磨いて見本やインテリアとして活用しようと思います。

小さなヒスイ転石は、一見ではヒスイに見えませんが、光に当てると細かい長方形の翡翠輝石がキラキラと輝きます。
小さいのでこれが無いとロディン岩なのか、曹長石なのか、珪石類(チャート等)の区別が難しくなりますが、今回のはハッキリと見えるので見本としても活用できそうです。

現地での判別が難しい場合は、とりあえず持ち帰って蛍光灯下で判別すると良いです。(それでも微妙な石だった場合は海に帰すのが良いかと)

首飾り用にサイズと紋様の良い石を重点的に探しましたが、いざ探してみるとなかなか見付かりません。
模様が良くてもサイズが合わず、首にかけたら首や肩が凝ってしまう石ばかかり…。
私としてはヒスイ以外の石は極力削る事なく最終的には海に帰せる仕様としたいのですが、それを優先すると難しくなります。
穴あけ程度は仕方ないのかな…、人が関わった痕跡を残すのも文化として面白いので後々には遺物として珍重されるかもしれません。(数千年後の話ですけど(笑))
それに穿孔しないと石をネットに包む方法が主となり、装飾品としては「光沢」や「紋様」を活かしきれない品となります。(自己満足であればネットから出して眺めれば良いけど…)

編み手の労力を無視すれば側面を編み上げる技術がありますが、厚みが一定でない自然石に適応すると「より手のかかる品」となり、コストパフォーマンスが悪くなります。(この手法は「編める側の人」の特権でしょうね)

しかし切断や研削をすると量産が可能となり有り難みが薄れますね…、そもそもに希少価値の低い石たちなので、やはり選別するなら「海岸転石の状態での優劣」を優先したいと思います。

ヒスイは「作り手の才能と魂の質量」で高め、ヒスイ以外の石は「自然が創った姿と素朴さ」で高めて行けたらと思っています。
これにより無駄な量産はなくなり、ヒスイ以外の石に限っては「海に帰せる」ってメリットもあるので理想的な気もします。(ヒスイの転石も海に帰せますけど)

ちなみに艶出しは海に帰せば自然研磨で人工的な光沢は失われるので大丈夫、平面に研磨しない限りは問題ないと思います。
また薬石などで作る湯飲みとかは別、道具として作る品は海に帰す事はありませんので「壊れるまで使い続ける」のが目的だと言えます。(用途が違う、ヒスイに限っては「お守り」なので一生持ち続けるのが普通)

装飾品は豊かさを担っていて、その中でも自然石を楽しむ方法は「素朴」であった方が良いと考えています。(でも雑貨レベルでは駄目)
「自然石の活用に人生を懸けてる」ってレベルの人なら作る品が別格なので、その場合は表現を優先しても良いと思っています。(乞食じゃ駄目、才能で証明できるレベルの人に限る)

まぁ、これは私自身の考えなので、「私のスタイルなのだ」と認識してもらえば良いです(笑)



話は変わり友人が持ち込んだヒスイの欠片から、ペンダント用のルースを制作しました。


紫ヒスイと翠ヒスイのペンダント、金枠はシルバーの既製品ですが「気軽に身に付けられるアクセサリー」として楽しんでほしいと思います。(当然ですが、糸魚川のヒスイなので(私が加工したので)お守りの要素を含んでいます)
親族に贈るとの事で、その人たちの好みは解りませんが、喜んでくれると嬉しいです。

友人は転勤で勤務先が遠くなり、探石は1ヶ月に1回程度になってしまったようですがヒスイ愛は変わる事なく、より一層強くなっているようです。
「そういった人たちが楽しめる場を創りたい」と思いながらも10年以上が経ってしまっていますが、いつかカタチにしたいと思っています。(人材の確保・資金の確保が非常に困難)

もっと知り合わなければならない人たちがいるのだろうなぁ…、「いつ」「どこで」が重要な気がしています。
2019年10月29日
台風が過ぎてからも淀んだ天気が続きましたが、現在はようやく安定してきたようです。(雨の日が多く肌寒いけど…)
行楽の季節に各地で甚大な被害が出て観光業は散々で気が滅入りますが、水害に遭われた方々を思うと「この程度で落ち込んでいる場合じゃない」って強く感じます。
まずは精神の健全さを優先し、楽しい事を見出して進めたいと思います。(悩んでも現状は変わらないし)

それでは10月三回目の探石記録を書きます。(二週間くらい前の記録ですが…)

10月初めての押上の海岸、朝から晴れたので遊びに出かけました。(10/18)
海は荒れていて満足に歩くスペースはありませんでしたが、その中でも釣りをしていたり、転石を探したりしている人が二人ほどいました。





ボーっとしていると突然海水を被る環境、まずは浜の濡れている位置を確認するのが基本です。(そこまで波が来る証拠なので)
目で探しながらも耳で音を聞く、これを両立させる事で危険回避の確率が上がります。(一番は近寄らない事だけど…)
この波の強さだと一瞬が勝負、それを逃すと目の前から消えて無くなります(笑)
でもたまに残ったりもするので、焦らずその時を待つのが理想と言えるでしょう。




波打ち際の数歩後ろから見ていると、強力に光を膨張させる小石を発見。
この膨張感は「ヒスイ」か「白い陶磁器」の二択レベルだったので、波の引き際に走って掴み取りました。(まだ瞬発力には自信あり(笑))


結果、白地が綺麗なヒスイ転石を手にする事ができました。(上のはその前に見付けたネフライトです)
淡い翠も流れていて綺麗、翡翠輝石がキラキラと輝くので一目瞭然のヒスイ転石です。
7分くらいで出逢えたのでラッキーでした〜、長居すると危険だし波を見過ぎると酔ってくるので、ここら辺が引き際となります。


次は姫川河口、大雨でどんな感じになったのかも気になり訪れました。
山側は雲が広がり、河川敷は草が生い茂り、浜への道には部分的に泥が溜まっていましたが、大きな氾濫にはなっていない事が解りました。(ほぼ普段通りでした)




肝心の浜は殆どが水没、かなり削られていて護岸のテトラが見え隠れしていました。
浜は川の流れで分断されていて、無理に渡ろうものなら「冥土に直行」となるでしょう。
濁りはそこまで強くありませんが、それでも水底を確認するには適していません。






ここは大人しく分断された内側で探すのが無難。
注意深く探していると一部分だけ顔を出していたヒスイを見付けました。
これは小滝の紫が入るタイプですが、これには入ってなさそうです…、でもヒスイなので加工すれは美しい姿になります。(ヒルコ神の原形って感じかな?)




今回はこんな感じ、どちらの浜でもヒスイと出逢えて良かった。
それ以上に姫川の状態が致命的じゃなかったのが救いだと強く感じました。(水害レベルで荒れた方が喜ぶバカもいるけど…)
今後も注意深く現実(自然)の一部と関わって行きたいと思います。



話は変わり、今月に開催されたクラフトフェアで、コラボできる人を探してみました。
まずはレザークラフトの青年に会い、使い込んで交換の依頼を受けたブレスを見せ、交換用のレザーブレスを作ってもらいました。(正確には「作って来てもらった」です)
変わらずに丁寧な仕事、知り合えた事を嬉しく思います。

次ぎに初めて出展した女性と知り合い、その丁寧な作りを見てコラボしてもらいました。
基本はヒスイを合わせてありますが、個人的にはネフライトがお気に入りです。


顔と品を見れば大体その人の特徴(タイプ)が解るので、出展物に似通った品があった中でもこの人にお願いしました。

とにかく重要なのは「情熱」で、生まれつき「器用」ってだけで「その者の意志を挫いてはならない」って事が何よりも重要です。
情熱がないと「いずれぶつかる壁」の先には進む事は不可能で、どうせ進めないのなら「進める者(情熱を持つ者)」に任せた方が無駄になりません。

何でもかんでも張り合って「可能性を持つ者」を潰すのは無駄でしかなく、先に進めない器用貧乏ほどいらない存在はないと言えるでしょう。

しかし思うに「それ」が壁なのでしょうね(笑)、それを越えて行くのだから張り合ってきたって「情熱は挫かれない」のだと思います。
願うのならば「不満」や「怒り」を原動力にせず、心の豊かさを優先して進んでほしいと思います。(それは私にも言える「理想の心持ち」です)
「それ」がいないと成長しないとか言いますが、いなくても成長するし、同じタイプの共感で穏やかな成長となるので、最終的には糸魚川のヒスイに相応しい魅力的なカタチになると考えます。(お守りが原点なので)

自分の時代で「良い所取りしよう」と考える動物には一生理解できない真理ですが、もうそんな時代でもないし、勝手に死んで行くので相手にする意味もないです。

「情熱と言う才能」を持って生まれた若者は頑張って下さい!、と言える程に年寄りでもないので「一緒に頑張りましょう!」って言いたいと思います(笑)

ちなみにヒスイ以外と合わせると工賃を含めた料金になりませんが、作り手同士なので「労力で差引」や「物々交換」が可能となります。
これにより多様な石(糸魚川の石)にも対応可能で、「石のまち」としての幅も広げられるように思います。(何よりも物産センターに必用となってくるカテゴリでしょう)

そういう人たちを糸魚川で抱えられる程の資本力が欲しいですが、作家(芸術家)として生きていく以上は無理ですね(笑)
でも「孤独」は嫌なので、相性の良い人を今後も探して行こうと思います。(創作活動自体は「皆それぞれが孤高」ですけど)
2019年10月22日
今回は、月読命「朧月」の二作目を紹介します。

濃い灰色の地に黒の斑模様を映すヒスイで、小サイズの月読命を制作しました。
テーマの朧月に合うよう「叢雲」として分類しているヒスイを用いました。(私個人の分類です)
背景には、一面の空を覆いつくす雨雲をイメージし、その淀んだ曇り空の中でも「ぼんやりと光り道を指し示す希望の三日月」を表現しています。



黒ヒスイの分類に入るヒスイですが、ダークグレーの中には緑も含まれています。
「月影」に用いている黒ヒスイとの違いは「透明度の有無」にあり、これにより「朧月」としてのテーマが成り立ちます。(黒〜灰色系では珍しいタイプのヒスイです)
原石では黒が強い部分と濃い灰色が強い部分とがあり、黒に近くなるにつれて透明度が確認しづらくなります。(石墨の量が決め手なのでしょう、漆黒になるとブラックオニキスとの区別が難しい…)
石質も非常に良く艶やかな光沢を備える事が可能で、灰色ヒスイとして分類するのなら「最高位にある灰色ヒスイ」だと言えます。



空は雨雲に覆われていても「月は煌々と輝いている」、どんなに辛く困難な試練が訪れても「精神の健全さ」を失わないよう願いを込めています。
暗闇の中で空を見上げた時、ぼんやりとでも光を見出せたなら、人は前に(未来に)歩んで行けるのだと信じています。


光にかざすと「透明度の有無」や「緑の有無」がハッキリと解ります。(石墨の入り方もドット状で面白く、緻密なヒスイである事が見てとれます)
この光を受けて輝く景色は「まさに朧月が如く」と言えるかと思っています。





今回も満足のいく作品に仕上がりました。
9月から制作していた作品でしたが、図らずも現状を表すようなテーマとなりました。
今回の台風では前回ほどの強風も感じられず「梅雨時期の1日」といった感じでいましたが、甚大な被害が出ている地域があるとの事なので「運が良かっただけだった」と強く感じました。

スサノオの大軍勢が何をしに進軍して行ったのかは人間には解りませんが、通るだけで甚大な被害をもたらす現実は「人間が自然を破壊する「それ」を上回る刹那」だと解ります。
現象として捉えるのなら因果があり、原因があっての現状なのでしょう…、それによる反動が平等ではなく無差別に来るのだから堪らない…、神(自然)が人間を見ていない現状は辛すぎますが、現実逃避で進んできたのだから仕方のない事でもあります。

然るべき時に備えなければなりませんが、それを越えたとして、その先の未来に適応できるのかは疑問に思ったりもします。
それでも生まれたからには進まなければ存在の意味がない、願うのならば過剰な幻想から脱却できる世界になる事を祈ります。(大規模な自然災害で人類の半分が死滅する意外の方法を見出してほしい)
2019年10月05日
台風から温帯低気圧に変わったものの、依然として強い風力を保ったまま日本海を通過して行きました。
糸魚川で大雨にならなかったのは幸いで、雷鳴による驚異からも免れました。(腹の底に響き渡る轟音は本能的に恐ろしく感じる)
10月中旬頃には秋らしい気温になるそうなので、天候が落ち着いたら高浪の池や不動滝にも遊びに行きたいと思います。

それでは10月二回目の探石記録を書きます。

今回は初めから青海の海岸で探石。(押上の海岸は砂だらけだったので…)
こちらもかなり砂が多く期待していた見本探しは出来そうにありませんでした。(10/2)
波自体は強くて長めで良い感じ、この波に乗った平たいタイプがあればラッキーだと言えます。





と、言う事で波打ち際を探石、波打ち際より先は見えづらく、あったとしても拾いに行ける状態ではありません(笑)
ここは大人しく「砂と砂利の狭間を探そう」と思い歩いていると、僅かにボーっと輝く光が目の片隅に映りました。
砂に埋もれながらも僅かな光を膨張する特徴はヒスイの可能性大、すかさず拾い上げて見てみると直感でヒスイだと思いました。

しかし、これと良く似た珪石(チャートや石英など)が沢山あるのがこの海岸、午後の黄色い日差しの中での確認なので慎重に見ながら裏返すと、ここで初めてヒスイである確信が持てました。



翠より緑が強めで、更にくすんでいるので解りづらかったですが、間違いなくヒスイでした。
乾かすとより特徴が明確になり、これによりもう珪石と間違える事もありません。

大きめの海岸転石が海で割れたカケラなのか、河川で割れたカケラが海に流れて錬磨されたのか、どちらにせよ狙った通りの平たいタイプのヒスイを発見できました。
目が覚めるような発色ではありませんが、光に透過すると生命色に輝くのが「このタイプの特徴」と言えます。(「芽吹」と「万葉」の間のタイプ、模様によっては「彩雲」としている)

ここではこのヒスイ1個だけ、運が良かったな〜。
今回はシナリオとして合格か?、あとは私が若くて超美男子か、あるいは美しい女性であったなら物語として完成度が一気に増すのでしょうね(笑)
まぁ、私は幻想と現実の狭間に生きているので「今のままで良し」とします。(誇るべきは創作能力と魂を錬磨する姿勢ですから)


帰り際に姫川河口にも寄りました。
一層と草が茂っていて、実りに向けて最後の力を開放している感じでした。(ちなみに桜つづみの堤防では、大勢が草刈りをしていました)




こちらは全てが砂だらけ…、予想してはいましたが残念な状態でした。
でも運が良ければ砂浜で「普通に打ち上がっているヒスイ」と出逢う事ができます。




浜辺を歩き先端に到着、海の藻屑となっていた地点は復活していました。
これから冬にかけて無くなったり現れたりして、頻繁に状態を変えていくのでしょう。



逆光であったので影に追われながらの探石で見やすかったですが、浜自体も閑散としていて「見やす過ぎた」ので物足りない感じでした。

河口では何も見付けられず終いでしたが、前半でヒスイと出逢えただけで帳消しです(笑)
後はどう活用するか、見本素材とするか…、加工素材とするか…、どちらにも使えそうなので悩みます。(やっくりと考えてみる)

黄昏時の海はとても良い雰囲気で、充実感すら感じられるのが不思議です。
しかし、この恩恵に甘えすぎると危険なので、やるべき事は進めて行くよう努力したいです。(この魅力(重力)に引っ張られ過ぎると「世捨て人」になりそうだ…)

それでは今回の探石記録を終えます。
2019年10月03日
最近は天気の良い日が続き、残暑と言うには余りにも季節はずれな陽気となっています。
それでも季節の変わり目らしく、朝晩の気温の変化が著しくなっているので体調管理には気を付けたいと思います。(また台風の影響を受けそうだな…)

え〜、10月に入りましたが、9月最後の探石記録を書きます。

いつもの押上の海岸、前回から2日しか経っていませんが秋晴れに誘われて遊びに来ました。
午前中(9時頃)だったので釣りを楽しんでいる人がいましたが、探し始める頃には帰って行きました。(時間帯で交代できるのも良いバランスですね(笑))





浜の環境は前回(2日前)とは全く変わっていてイマイチ…、平らだった波打ち際は押し上がりつつありました。(この状態が通常なのでしょうね)




またも自分の影を追いながらの探石。(目障りな影め(笑))
時々後ろ向きに歩くなどして見え方を変えながら探して折り返し地点に到着、ここは更に浜が押し上がっていて歩きづらかったです。




一通り歩き、ネフライト3個、玉髄5個、シーグラス3個、ロディン岩1個、オンファス輝石1個、ヒスイ転石6個を見付けました。


どれも小さめですが、練度・錬磨は良い感じ、磨くものと磨かないものとを分けて、それぞれに活用したいと思います。


この後に右側を探しましたが何も見付からず残念、砂や小砂利が多すぎたので仕方ないでしょう。(運が無かったとして諦める)





気を取り直して青海の海岸へ行きました。
やはりこちらも浜辺には通常より小さな石たちが目立ちました。(でも凄く良い天気)





ここも一通り歩いて、ロディン岩6個、キツネ石2個、ヒスイ輝石岩1個を見付けました。


ロディン岩は見本として集めましたが、使えそうなのは左のと右のだけでしょう。(サイズと姿形的に)
キツネ石はその分類でも特に綺麗なのを拾いました、サイズ的にも良い感じだと思います。

ヒスイはちょっと曹長石と混ざっている感じ、なのでヒスイ輝石岩としています。


光沢を示しているので大丈夫だと思いますが、念のため持ち帰り調べてみます。
ここでの転石は錬磨が乏しいのが多いので、微妙な石(純度が高くない石)の判断が難しかったりします。

それでも磨けば解るので、それは加工人の特権だと言えるでしょう(笑)

鉱物見本を探しながら「ヒスイ(ヒルコ神)に出逢う」と言ったシナリオとしては不十分か…、それでも諦めずに物語を綴れば、きっと「その時」が来るかと思います。(その時が来た後は大抵のヒスイに驚かなくなり、今までの感激が半減しますけど…)

糸魚川が「いしのまち」となり内も外も色々と動き出している人たちがいるようです。(くれぐれも「虎の尾」を踏むことのないよう気を付けて下さい)

願わくば「楽しい領域になるように」と祈りながらも、私は自身の表現を高めるべく努力して生きたいと思います。

それでは今回の探石記録を終えます。
2019年09月26日
先日の連休は残念な天気が続き、最終日は強風が吹き荒れて身の危険を感じました。(家の中でも)
温帯低気圧に変わってもあの風力…、まともに影響を受けていたら夜は寝ていられなかったでしょう。
数時間でおさまったのは幸いで、自然の驚異の一端を肌で感じた1日でした。(「一端」の規模ですんだのは幸いと言えます)

それでは9月下旬の探石記録を書きます。

いつもの押上の海岸、気持の良い秋晴れとなりましたので探石に出かけました。(9/25)
連休も過ぎたので閑散としているだろうと思ったのですが、意外に訪れている人が多くいました。(釣りや石探しを楽しんでいる人たちでした)





浜辺の環境は理想的で、長く、遅く、強い波が平らになった浜に寄せていました。
以前のような砂や小砂利は少なくなり、打ち上がりやすい(下からも出やすい)状態となっていました。


泡だらけの波が引く前に次ぎの波が来るので、ちょっと見づらかったですが、何より邪魔に感じるのは「自分の影」です(笑)
ここまで自分の影を邪魔だと思う状況も珍しいかと…、歩く先に(追うように)あるのが最も邪魔。
なるべくなら「追われるような時間帯」を選びたいですが、太陽の位置が変わっているので難しいです。(秋になってきたので右側から探すと良いのかも)


折り返し地点に到着、ここら辺は石が押し上がり坂になっていて歩き難いです。
今だ大きな石たちが姿を現さないので、押し上げる力の方が強いのだと思われます。




左側を一通り歩き、キツネ石1個、オンファス輝石2個、ネフライト2個、ヒスイ転石3個、アケビ石(愛称)1個を見付けました。


キツネ石は緑が多く綺麗なタイプで見本には良いかな?、オンファスは石質とサイズが良いので見本用に、ネフライトも質が良いので見本用にします。

ヒスイ転石は小さい2個は磨いて、灰色のは翡翠輝石が部分的に見られるので未研磨で活用します。(配列が悪いのか、不純物があるのか、翡翠輝石のキラキラがちょっと雑なのが残念)

個人的に集めているアケビ石(愛称)はサンプル(未研磨)で保管します。
このオンファスに匹敵する石質の良さは魅力的、ゾイサイトの類なのかな?、なんであれユニークな石です。(石として一定のレベル(私が認識している基準)を満たしている)


次は海岸の右側、常連のジイさん曰く「こっち側の方が拾える」そうです。
私としては拾えなくなった感があるのですが、タイミングや季節によって変わるのでしょう。(回数にもよるでしょうし)


私がここを探す頃には多くいた人たちの姿は無く、プライベートビーチ化していました(笑)
探された後ではありますが、これだけ良い波が寄せるので環境は常に変わり続けます。(あまり執着しても面白くない、楽しんでこその気晴らしです)


まずは行きで見付けたのは、ロディン岩1個、ネフライト2個、玉髄1個、ヒスイ転石1個です。


ロディン岩1個は見本で使えるだろうか?(使えなければ海に返す)、ネフライトはサイズも質も良いので見本用にし、玉髄は大きく透明度も高いのでサンプルとして保管(活用も考える)。

ヒスイ転石は紫が入るタイプですが色が見られず残念、でも微細な翡翠輝石が輝くので見本にはなりそうです。(このタイプのキラキラは微細で、石英のキラキラと良く似ている)
姿形も「ザ・ヒスイ」なので解りやすいかと、でも誰もが見て解る「神・ヒスイ」には見本は必用無いでしょうね(笑)

次は帰り際で見付けたオンファス輝石1個、ロディン岩1個、キツネ石2個、玉髄2個です。


オンファス輝石は大きめなので磨いて飾石に、ロディン岩は見本用にする(それとも海に返すか考え中)、石英部分の多いキツネ石は磨いてみる(クリソプレースと言えるのかな?)、玉髄は縞模様があって綺麗なので「縞瑪瑙」として磨いて見本用にします。


少し汗ばむ気温ではありましたが清々しい日で、晴天の下での探石を楽しめました。
豊富な種類の石たちと出逢えて良かった、なによりもオンファス輝石(サイズの良い)とアケビ石(愛称)が在ったのは嬉しい限り、意外に集まらず見本ケースが埋まらないのですよね〜(笑)

今回の探石記録は終わり、また秋晴れの海を楽しみたいと思います。
2019年09月16日
秋らしく不安定な天候が続いてはいますが、夜は過ごしやすい気温になりました。
数日前から夜空には「中秋の名月?」が輝き、とても美しく夜を照らしています。
現代は季節の変わり目が解りづらくなっていますが、注意深く探してみると「小さい秋」を見付ける事ができますので、試してみて下さい。

それでは今回も9月中旬の探石記録を書きます。

まずは青海の海岸、先日の状態が嘘のように穏やかな海が広がっていました。(9/15)
波は短く弱い状態で、濁りもなくなり底も見放題、まさにヒスイ日和って感じの環境でした。
ちなみに押上の海岸は人が多く、楽しめる状態ではありませんでした…。(それはそれで良い)





お昼頃からの探石だったので気温は高く、頭がクラクラしましたが時折吹く風が暑さを忘れさせてくれました。
面白い石を探しながら歩いていると、さっそくヒスイに似た石を発見。
これは「珪孔雀石の類」とか聞いた事があるなぁ…、乾くと白くパサパサになります。
鉱物としては面白いかと思いますが、サンプルとしてはイマイチな感じがします(笑)




次はヒスイ転石を発見、やはり荒れたので打ち寄せられていました。
最初は曹長石とロディン岩が混ざっている感じだと思いましたが、側面を見たり乾かして確認すると「紫が入るタイプのヒスイ」だと解りました。(青海側には多いタイプに思える)



多少の緑(白が混ざったような緑)も入っていて、その特徴もヒスイを示しています。
開始2〜3分で見付けたので、この後の集中力が散漫し「ある意味でのハングリー精神」が薄れてしまいました。(でも、そこまで良いヒスイ転石でもありません(笑))


続いて閃緑岩を発見、これは以前にフォッサマグナミュージアムにて教えてもらったので間違いないでしょう。(多分)
「二つの円が繋がる様子」を映している感じで面白い、サイズも丁度良いので飽きるまで飾ろうかと思います。(飽きたら海に返す)




私が別の楽しみに浸っていると、親父が「ヒスイの凝縮」って転石を見付けていました。
これがもっと大きかったら最高だったのに…、と思うのは私だけではないでしょう(笑)
それでもサンプルとして(ヒスイ転石としても)優秀、このレベルが現在でも見付かる事を証明してくれる存在となります。





私はと言うと、蛇紋岩が張り付いたロディン岩を見付けてサンプルにするか悩んでいました(笑)
ありそうで無いタイプだと思うので悩みましたが、微妙に大きいので海に返しました。





青海の海岸の探石を終え、帰りに姫川河口に寄りました。
先日と同様に植物と昆虫の楽園となっていて、まだまだ夏の印象が強いです。




ここも穏やかな環境となり海水の濁りもなくなっていました。
ちなみに、家族連れが釣りを楽しんでいたのが印象的でした。(あまりこの場所では見かけないので)




折り返し地点は分断されたままで、今度は逆の浜辺(対岸)が長く繋がったようです。
姫川も清流に戻り穏やか、数日でおさまったので大した荒れ方ではなかったのでしょう。
水底も見られるようになりましたが何も見付からない…、まぁ、誰かが見付けたかもしれないし、そうでないかもしれないし、タイミング(運)なので次ぎに期待します。





ここでの出逢いは蛇紋石、本当は濃緑の塊だったら嬉しいのですが、白いタイプでした。
このタイプは何かと混ざっている感じで、本来より硬いですが、太陽光による劣化の影響が強いように思えます。(バラバラになる事がある)


特に淡青(水色)タイプがそうで、不純物が影響しているのだと思われます。
半透明や濃緑タイプは劣化に強めで、見た感じでも不純物が少ない事が解ります。

これはどこまで保つのだろうか?、ちょっと試してみようかと思います。

今回も楽しかった、また秋の探石を楽しもうと思います。
2019年09月13日
ようやく秋の日差しとなり、晴天となっても涼しい風が吹くようになりました。
このまま穏やかに秋へと向かえば良いのですが、更なる試練(台風などの自然災害)が訪れそうなので、気を引き締めて備えたいと思います。(状況確認などの観察を怠らないよう気を付ける)

それでは9月中旬の探石記録を書きます。

今回は久々の青海の海岸(須沢海岸)、ここでは面白い(ユニークな)鉱物が見付かったりしますので、期待しながら探しました。(9/12)



波は強く長めで、ボーっとしていると波を頭から被る恐れがあります。
前日(山側は連日か?)の雨により海は濁り、普段の美しさは損なっていました。


波に注意しながら一通り歩き、ロディン岩3個、キツネ石3個を見付けました。
一番上のは曹長岩と言った方が良いのかも、一番下はクリソプレースの成りかけか?
どれも強い波で表面がパサパサしていて、錬磨の荒さが目立ちます。




海水に濡らすと激変し(特にキツネ石が)、このままなら鉱物見本にしても映えるでしょう。
でも乾くのが残念、手で擦って皮脂などで滑らかにするのが良いのかもしれません。(クリアラッカーでは表面の特徴(触り心地も)が解らなくなるかと…)



期待していた鉱物(綺麗なロディン岩やデュモルチ石など)とは出逢えず残念、ヒスイも見付けられませんでした…。
またの機会に挑戦したいと思います。(ちなみに甥は夏に黄色いカーネリアン(と言って良いであろう転石)をこの場所で見付けました)


新たな出逢いを求めて、帰りに姫川河口に寄りました。

ここも久しぶり、河川敷は植物と昆虫の楽園となっていました(笑)




こちらは砂が多く上がっていて残念は状態、あまり期待しないで歩きました。




いつもの折り返し地点は途中から破壊され、「海の藻屑」って感じになっていました(笑)
以前に大きなヒスイを見付けた時もこんな感じでしたが、ここまで濁っていると何も解りません。(全くと言って良いほど見えない(笑))




姫川は濁流となり、一層海を濁らせていました。
これでは川の底も見えない…、こればかりは清流になるのを待つしかありません。




ここでの成果は、まず開始5分で見付けたロディン岩とヒスイ転石です。
黄緑が入っている方(上)がロディン岩で、滑らかな方(下)がヒスイ転石です。




こちらも海水で濡らしてみました。
ロディン岩は乾いた部分の色が際立ちますが、ヒスイ転石は淡紫に見えていた模様が灰色だと解る程度の変化しかありません。


このヒスイ転石は、特に質の良いロディン岩に似たタイプなので識別に苦労します。
でも「触り心地」や「光沢」や「キラキラ」を確認できれば、違いは解るかと思います。
この波の状態でもツルツル、同じ状況下での石と比べれば更に解りやすくなります。


続けてロディン岩2個を発見、1個は座りが良く左右対称っぽいのが面白い(飛行機(ロケット)みたい)、もう1個はサイズが丁度良く石質も良いので見本として活用できそうです。




青海の海岸よりは良い成果かな〜、見本として使えるロディン岩があったのは幸いでした。

やはり珍しい鉱物じゃなくても「その中でのユニークな石」を探すのが面白い、活用する側での役目は「優劣」を認識させる事にあります。(好奇心を「探求心に変えて絞り込む」のが役目)
「どれもが美しく楽しい」と言う理想は保護する側の役目で、それも大切な事なので進めて行けば良いと思います。

両方が機能する事が大切で、双方とも成長に繋げる道筋を見せる必用があります。
まずは「鉱物〜石が好き」って感じで幅を広くし、双方の判断基準を備えれば、楽しさも2倍になるでしょう。
そうすれば「思い出をカタチにする事」の幅が広がり、物産センターの加工所も本来の役目を果たす事ができるようになるかと思います。(再生が必用)

誰がどうと言う訳ではなく、活用する道理の問題で、様々な活用を可能にする作り手(石の加工人だけじゃなく)が、そのカタチを魅せる必用があります。

そういった人材が集まったのなら「石のまち」としての活用(現実)と保護(理想)は成り立つように思えます。

まぁ、これも私の理想なのでしょうね…。
そんな日が来るのか来ないのか解りませんが、なんであれ「やるべき事」に努力しながら「気が付けばそうなっていた」っていう未来(筋書き)に期待しようかと思います。(これは「鉱物標本を集めていたら、突然ヒスイと出逢った」っていうシナリオに類似しているかと)

それぞれがそれぞれのカタチを追い求め、やがて共有する一つの基準に行き着く、そうなればお互いの言っている事が解るようになるでしょう。(よって無駄な競い合いは無くなる)

自然には大切な事が溢れているので学ぶべき事が多いな〜、きっと無駄な事などないのでしょね。

今月も引き続き「気晴らしを兼ねた探求(探石)」を楽しみたいと思います。
2019年09月11日
今回は、天照大御神「陽炎」の伍作目を紹介します。

新緑から深緑へと移り変わる景色を映したヒスイで、中サイズの天照大御神を制作しました。
緑と翠が交ざり合うタイプのヒスイ「万葉」を用いて、真夏の景色を閉じ込めてみました。
背景には激流に耐える渓谷の岩肌をイメージし、「真夏の陽光を受けて揺らめく生命の輝き」を表現しました。



圧砕ヒスイの中でも安定している素材を選び、その中でも特に石質の良い部分で作りました。
所々に流れる白い筋はヒビではなく石目で、その景色が日差し(木漏れ日)を想わせてくれます。(このタイプの特徴でもあります)
丁寧に磨いた事により艶やかな光沢を備え、かつて存在したであろう「生命の森」さえも感じさせる作品になりました。(姿形は、その森を照らす太陽)




光にかざすと生命色が湧き出るように輝きます。
青々と茂る木々の葉から水蒸気が揺らめきながら出ている、そんな景色を感じて「陽炎」の新作として表現しました。




本当はテーマに相応しく8月(葉月)に紹介する予定でしたが、9月(長月)になってしまいました…。
でも誕生したのは8月(葉月)なので、作品としての意味合いは損なう事はありません。(私の中での納得が一番重要(笑))

それぞれの作品を見る度に、その時の季節を思い出せるので、特に寒さが厳しい(創作意欲を根こそぎ持っていく)冬に眺めて耐え抜く力に変えたいと思います。

そういった想いで創った作品が、私だけでなく共有する人たちの支えにもなったのなら「魂の器」を創る意味もあるというものです。(それが現在であれ、未来であれ)

今後も自身の創作活動に尽力し、いろいろと進めて生きたいと思います。
2019年09月09日
土日は台風の影響により気温が真夏に戻りましたが、豪雨や強風の被害はありません。
現在は気温も落ち着いてきましたが、やはり日中になると厳しい暑さとなります。(台風の被害がなかっただけでも幸いだと思います)
ピークは超えましたが、くれぐれも熱中症には気を付けて過ごして下さい。

それでは9月初旬の探石記録を書きます。

お馴染みの押上の海岸、この日(9日)は午前中に依頼の加工を行い、探石には午後1時頃に訪れました。
午前中は晴れと曇りを繰り返していましたが、午後になると快晴となり一気に気温も上がりました。(暑かった〜)





先客は少年(中学〜高校生くらい?)が一人、日傘を立てて砂利を掘っていました。
波は強めでしたが速くはなく、前回同様に砂利が多く押し上がっていました。
見渡す限り小砂利、これは「小さなヒスイ転石を探すしかない」と思い歩きました。




歩けども歩けども小砂利ばかり、見やすいし密度も高いので歩きやすかったですが「何もない」って事も解りやすいので、見付からないと退屈します(笑)
やっと折り返し地点に到着、今度は自分の影を追うように浜を歩きます。




左側の浜を一通り歩いて、石英多めのキツネ石1個、玉髄3個、シーグラス2個、ロディン岩2個、ヒスイ転石2個を見付けました。


石英多めのキツネ石はクリソプレースと言えるのだろうか?、ちょっと質が悪いので艶は出ないでしょう…。(何かが違う気がするが…)

玉髄は氷みたいなの1個がとても綺麗、暑いので舐めたくなります(笑)
ちなみに、これは水晶と呼んだ方が良いのでしょう。

シーグラスは通常タイプ、もっとあるかと思ったのですが2個だけでした。

ロディン岩は黄緑が流れるタイプで、見本として活用すると良いかと思います。

ヒスイ転石は左のに緑が入っていて解りやすい、でもこのタイプは翡翠輝石が際立たないので磨いた方が良いかと思います。(もう1個の小さい白ヒスイも磨こうかな)


次は海岸の右側、こっちはもっと小さな砂利と砂が押し上がっていました。
海岸に下りてくる人が4〜5人ほどいましたが、この暑さに耐えきれず数分で引き上げて行きました。(これに懲りずに、涼しくなったら遊びに来てね)




一通り歩き、透明度の高い玉髄3個を見付けました。
左のは「水晶」って感じだろうか?、石英の分け方(呼び方の分け方)は難しい時がありますね(笑)


一応、白〜半透明で艶がないのを石英と呼び、透明度が一定以上で艶がないのを水晶と呼び、半透明〜透明で艶があるのを玉髄と呼び、その上で縞模様があるのを縞瑪瑙と呼んでいます。(海岸転石なので完全に透明な石(艶を備えたまま透明な石)は無いですが…)
まぁ、全部が石英ですけど、イメージ的に伝わりやすい名前で呼ぼうと思っています。


そろそろ帰ろうかと思いながら波打ち際を見ていると、僅かな光の膨張が見えたり隠れたりするのに気が付きました。
半信半疑で「その光を放つ場所」に手を伸ばし、一部分しか出ていない石を掴み出してみたところ、それは淡紫が入った大きめのヒスイ転石でした!



所々に不純物(沸石?)が抜け落ちた痕が見られ、紫ヒスイの特徴を多く示しています。
微細な翡翠輝石もキラキラと輝き見本としては優秀ですが、ちょっと大きめなので「飾り石を兼ねた文鎮」でも良いかもしれません。


と、言う事で海水に濡らした状態にして確認、艶を出しても良い感じになりそうです。


後は茶色の部分(不純物が抜けた部分)ですが、洗浄するか、削り飛ばずか、悩むところですね…。
とりあえず自然な姿を優先して「そのまま」を基本にし、削らずに磨こうかな。(底が平らで座りも良いし)
加工素材としても活用できるサイズなので悩みます、もっと錬磨が進んでいたら「海岸転石(標石)」として一切手を付けなかったでしょう。

このヒルコ神(ヒスイ)から異玉を作っても良いなぁ、中身が気になるなぁ、様々な興味をもたらすヒスイ転石と出逢えました。(しばらく眺めながら活用を考える)

また出逢いを求めて浜辺を歩きたいと思います。
2019年09月05日
9月に入っても雨の多い日が続き、どうにも気が滅入ります。
寒暖の差も激しくなってきていてクーラーの使い所が難しく、体調を崩す恐れがあります。
特に両親が心配、普段より気を付けて温度管理(体調管理)をしたいと思います。

それでは9月初めの探石記録を書きます。

9月も押上の海岸、「石好き」と「鉱物好き」とで若干ですが好みの海岸が違うようです。
この日(9/5)は午前中が晴れとの事だったので、暑さ対策も兼ねて9時頃に探石しました。
2〜3人ほど先客がいましたが、賑やかだった夏の海は役目を終えたようです。





浜の状態は濡れている石を見ても解るように、波は短めで押し上げる感じでした。
再び密度を増したので歩きやすくなりましたが、前半は自然光が乏しかったので光沢やキラキラ(翡翠輝石)を確認するのが困難でした。(でも暑さからは守られた)




一通り歩き折り返し地点に到着、ここまでで1人の釣り人しかおらず、プライベートビーチ感を楽しめました(笑)
前回では良質の縞瑪瑙を見付ける事ができた場所でしたが、今回は欠片もありませんでした。(キノコじゃないので群生する筈もないが…)




左側での成果はヒスイ転石4個、デュモルチ石が入った石1個、ネフライト1個、玉髄5個、シーグラス1個でした。(一番上のヒスイは戻りで見付け、残りは行きの段階で見付けました)


大きめの(一番上の)ヒスイは、灰色と混ざった紫が入るタイプで小滝系に多いです。
アケビ石(愛称)とは違った滅紫で、「青紫の濁った感じ」になります。(地が白なら美しい青紫になります)

デュモルチ石を含む石は所々に青色(デュモルチ石)が入り、黒色部分(フォイト電気石?)の周りには淡紫が見られます。(この淡紫もデュモルチ石の成分なのかな?)

ネフライトは形とサイズが良いので、編み紐と合わせれば首飾りになるでしょう。

玉髄は透明度が高くて良質、磨けば綺麗に仕上がると思います。(見た目はシーグラス並に綺麗)

この時点で満足したし、疲れたので帰ろうかと思ったのですが、念のために右側も探石しました。


最近はあまり良い結果が出ていない海岸右側、こちらに来た時には遠くに1人の姿しか見られませんでした。(今回も期待せずに歩きした)




一通り歩いた結果、まずは緑を含む石英1個、黄緑を含むロディン岩1個、無色のシーグラス2個、ネフライト1個、ヒスイ転石3個を見付けました。




更に白く艶やかなヒスイ転石1個、透明な石英を含むチャート?1個、最後に淡紫を含んだヒスイ転石1個を見付けました。



率直に「なんだ、あるじゃん」って思いました(笑)
今回に限っては左側よりヒスイ転石はありました、でもデュモルチ石や玉髄は無かったので、「やはり両方探してみるのが一番良い」との結論に達しました。(当たり前か(笑))

まず緑を含む石英、この緑部分はクリソプレースになっているのだろうか?
それとも別の成分が起因なのかな?、よく解らないけど磨いてみるかな。

黄緑が入ったロディン岩はサンプルとして保管、鶯石(愛称)として磨いて集めています。

シーグラスは大きめなので瓶には入らない…、貝殻と合わせて飾って置くか?

ネフライトは質が良いので磨いてサンプルとして活用します。

透明な石英を含むチャート?は、まず母岩が何なのかを調べ、その後に磨いてみます。(石英斑岩なのか?、珪石の類だとは思うのですが…)

ヒスイ転石は見本として活用、これなら誰が見ても解りやすいと思います。(乾かせば光沢や翡翠輝石を確認できるので)

今回は魅力的な石を多く拾えました!(右側を探してみて良かったな〜)

後半から青空が広がってきて、強い太陽光が辺りを照らしたので識別はしやすかったですが、とても暑かった…。
人も増え始め、それぞれが海を楽しんでいましたが、熱中症には注意が必用です。


遠くに見えていた人はイスラムの女性みたいな日焼け対策?をしていて、女性なのか男性なのか、若いのか年輩なのか解りませんでした。(体系は女性っぽいけど華奢な男も多いし)
忍者(くのいち)なのか!?、まぁ、それが解ったところで何の意味もないのですが(笑)
性別や年齢に関係なく「日焼け対策が必須な人」はいますので、自由で良いと思います。(あまり不審に思われないような支度が良いかも)

こんな感じで今回の探石記録を終えます。
2019年09月04日
今回は「万葉の垂飾(ニタイ)」を紹介します。

深緑へと移り変わる森林を映すカケラ「万葉」で、垂飾を制作しました。
このテーマに用いるのは圧砕ヒスイに分類される素材で、全体が緑と翠で交ざり合う部分(しかも石質の良い部分)を切り出しました。
このタイプは石質が安定しない事が多く艶が出なかったり凹んだりしますが、経験により鍛えられた目で吟味すれば「このタイプの上位」を見極める事ができます。




テーマのニタイ(森)に相応しい「新緑から深緑へと向かう躍動の景色」を磨き上げ、生命の森を凝縮した作品に仕上がったと思います。
安定した石質には艶やかな光沢が備わり、僅かに流れる石目は「葉から零れる陽光(木漏れ日)」として感じられるよう制作しました。



革紐にウッドビーズを合わせ、シリーズを通してカジュアルな首飾りに仕上げています。(ある程度、革紐の長さを調節できます)


透明度は高く、光に透かすと全体が生命色に輝きます。
それはまるで森林浴を楽しんでいる気分、古代人もこの景色に魅了されたのでしょう。
通常時では濃緑(深緑)が優っているヒスイではありますが、その内に秘めた翠を光が照らし出し、遥か古代の記憶さえも呼び起こす不思議な感覚を楽しめます。





制作したのは8月初旬だったのですが、いろいろと忙しく紹介が9月になりました…。
他にも8月中に「万葉」で制作した作品がありますので、その紹介もしなければなりません。

なるべく季節に添った創作活動をしているのですが撮影と紹介文が間に合わない(笑)
でも、そこに拘っているのは私だけなので、見ている人には関係のない話なのが幸いです。

お金は作って売っているだけでも手に入りますが、生きている間だけでしか「自身で作った品の完成度を自分自身で高められない」ので、後悔のないよう努力したいと思います。(死んだ後は100%他者に価値の向上を期待する(笑))

後は「こんな作り手もいたんだ」って、未来でも憶えていてもらえたら最高、更に意志を継いで魂を鍛え磨く者が出てきたら「その者にとって私の生き方は無駄ではなかった」と言えるでしょう。
まぁ、その時には死んでいるので「期待したまま」を楽しみたいと思います(笑)

魂を備えた者が「魂の器を持つ」のは道理、魂を鍛え磨いた者だけが「魂の器を創れる」のも道理。
先祖(両親)のレプリカとして生きている者には、「自分オリジナルと唯一言える存在である魂」を備える事は無理なのでしょう…。
普通に「勿体ない」と思うのは私だけではないでしょうね。(個人の自由だから良いけど…)

それはそれとして、私は私の成すべき事に集中して頑張りたいと思います。(同士の皆さんの応援には、とても助かっています、感謝です!)
2019年08月31日
月の終盤から雨が降り続いていますが、今のところは糸魚川で大きな水害はないようです。
秋らしい気温となり朝晩は過ごしやすくなってきましたが、まだまだ日中は暑さが身に染みます。(空が明るくなると(薄日が射すと)特に蒸し暑くなります。)
晩夏だからと言って油断は大敵、引き続き熱中症に気を付けて過ごしましょう。

それでは8月最後の探石記録を書きます。

今回も押上の海岸、この日は朝から晴れて絶好のヒスイ日和でした。(8/31)
土曜日ではありましたが午前11時頃の浜辺は人が少なく、気兼ねなく探石を楽しめる環境でした。
連日の雨による川の濁流が海の一部分を濁らせてはいますが、青空と広い海は気分を晴れやかにしてくれます。





探石としての環境は波が短く早めで、波打ち際に絶え間なく押し寄せるので目が回ります(笑)
相変わらず小砂利が多く、あまり探しやすい状態ではありませんでした。
砂利の密度も弛んだようで歩きづらく(足が沈む)、風も強かったので目が乾きました。
でも、その風により涼しさも感じられたので、汗だくにはならずに済みました(笑)




いつものように左側から歩き折り返し地点に到着、この場所にまで小砂利が上がっていて、大きめの石が少なくなっていました。
こういった状態だと何かしら良い石たちがありそうなので、いつもは可能性が低いこの場所を入念に探してみました。




まずは途中で見付けたロディン岩1個とシーグラス1個です。


このロディン岩には僅かに滅紫が入っていて、このタイプはヒスイと同レベルの艶を備えるので一般的なロディン岩と同じには思えません。(個人的に)
私がアケビ石と愛称で呼んでいる石を含むタイプは非常に艶やかで、その質感は「何か」を伝えているようにも感じます。
でも詳しく調べていないので解らず終い…、「きっと誰かが明らかにしてくれている」と思うので知るべき時に知るのでしょう(笑)


次ぎは折り返し地点での出逢い、縞瑪瑙1個と玉髄1個です。
どちらも良質な玉髄ですが、右のは縞瑪瑙と称した方が通りが良いでしょう。
念の為に集中して探してみて良かった、このレベルは簡単には見付かりません。(また良いサンプルが増えました!)


やはり押上なので錬磨が良いですが、どうせならピカピカに磨いて濡れている状態をキープしたくなります。(その方が縞がハッキリして綺麗だし)


左側を終えて今度は海岸の右側を探石、この時間帯から訪れる人が増えてきました。
釣り人の青年は熱中症対策(風対策?)なのか忍者みたいになっていましたが、この日の風と波に苦戦しているようでした。




一通り歩き、こちらで見付けたのはオンファス輝石の欠片1個でした。
押上では珍しい形状ですが剥がれた欠片が自然研磨により、ある程度の角をとったのでしょう。(角張っているけど断面は滑らか)




今回は見本となるヒスイには出逢えませんでしたが、魅力的な石には出逢えたので良しとします。

どうも私は玉髄との縁も在るようですね…、何かに活用できれば良いのですが、今は思い付かないので素材(サンプル)として保管しようと思います。(いずれ活用するか、未来で活用されるか、どちらにも可能性を残そうと思います)

今回はこれでお終い、次回も「可能性の海」を楽しもうと思います。(仕事(創作活動)も頑張って進めて行きます)
2019年08月26日
このところ糸魚川では夜中に大雨警報が発令されたりしますが、身の危険を感じるような降水はありません。
きっと山側に集中しているのでしょう、未だに姫川が濁流なのはそれが原因かと思います。
大気の不安定は精神の不安定にも繋がりますが、それに適応してこその「生物の進化」なので、備えながらも日々を楽しんで生きたいと思います。(曇っても、陰っても、月は輝き続けているのだから)

それでは8月下旬(二回目)の探石記録を書きます。

先日に探石を楽しんだのですが、やはり押上の海岸で探したいので再び訪れました(笑)
本当は午前中が理想なのですが用事があり、今回はお昼時での探石となりました。
前回よりも訪れている人は少なく、気温も上がりきっていなかったので探石するタイミングとしてはギリギリ間に合いました。





浜の環境は相変わらず波は強めで、小砂利が多くあまり期待できません。
ですが「小さなヒスイ転石」を探すには絶好の機会、自然研磨も小砂利による細かな研磨となるので光沢が出やすくなっています。(硬度の高い石は特に光沢が出る)




押し上がり密度を高めた小砂利の浜辺は意外にも歩き易く、見通しも良いので私好みの石たちを探すのには最適でした。
いつも通り海岸の左側から歩き折り返し地点に到着、ここらは常に大きめの石がありますが、一度もヒスイ転石を見付けた事はありません。(見付けた話は聞いた事はありますが…)




左側を一通り歩き、いろいろな石たちと出逢う事ができました。
まずは玉髄2個とシーグラス8個、玉髄は左のが良質で、シーグラスは左下の淡紫色のが珍しいです。(押上の海岸では珍しい色)




思った通り小さなヒスイ転石を拾えました。
オンファス輝石3個、玉髄(瑪瑙)を含んでいる珍しいアルビタイト1個、ヒスイ転石9個、ほとんどが歩き始めに拾いました。


これだけ小さいと識別に苦労しますが、光沢さえ確認できればヒスイとロディン岩の二択にできます。
次ぎに触り心地で「キシキシ感が強いのがロディン岩」で、「ツルツル感が強いのがヒスイ」です。(同時にキラキラと光る翡翠輝石を確認する)
判断に困るタイプもありますので、確信が持てない場合は海にリリースします。
淡青のヒスイは珪孔雀石に分類される石に似ていますが、硬度が違うので乾かすと一目瞭然です。(ヒスイはピカピカ、似た石はパサパサ)

先程も書きましたが、海で小砂利による自然研磨が行われている状態だと、普段よりも光沢が出ますので、この環境で光沢が無い石は「硬度が低い」って事になります。
よって良質な石灰石も白くキラキラ結晶が輝きますが、光沢が無いのでヒスイとの違いが解り易くなります。(押上の海岸では、ほぼ小砂利で自然研磨されている)

小さいヒスイ転石で気を付ける石は「ロディン岩・アルビタイト・石灰石・陶器の破片」で、この内で光沢を示すのはロディン岩だけと言えるかと思います。
とにもかくにも光沢、これを確認するのが、一番手っ取り早い方法となるでしょう。
そして家に持ち帰りルーペなどで再確認すれば、より安全だと思います。
もしそれがヒスイでなかったとしても、その石(鉱物)の中では良質なタイプとなるのでサンプルとして保管しても損はないでしょう。(ヒスイが光沢を示す状況下で、同じく光沢を示すのは硬く石質が良いからです)

これはバレル研磨と同じ原理ですね、いやバレル自体が海の環境を模倣しているのだから、元々が自然から学んだ原理なのでしょう。


長々と書きましたが探石記録に戻り、最後はネフライト2個です。
右は特に良質、また白っぽくて石質が良いのは珍しく、僅かに緑も流れています。


これを見ると軟玉として、ヒスイと混同されたのも解るような気がします。(なかなか良いサンプルです)


左側の探石を終えた頃には暑さが最高潮となり、人も増えてきたので右側は諦めました。(疲れたので…)
楽しんでいる皆さん、くれぐれも熱中症には気を付けて探して下さいね。



私が好きなアケビ石(愛称)が無かったのは残念…、次の機会に期待しようと思います。
2019年08月24日
お盆の最中には40℃近く気温が上がったようですが、今は雨雲が広がり暑さが和らいでいます。
一時は「姫川が干上がるのでは…」と思う程に川の水が無くなり水不足が心配でしたが、その心配は最近の大雨で一気に解決しました(笑)
今のところは水害の知らせがありませんので、糸魚川にとっては「恵みの雨」となったのだと思います。

それでは8月下旬の探石記録を書きます。

久しぶりの探石、最近は厳しい暑さと忙しさで海には行けていませんでした…。
ようやくどちらとも落ち着いてきたので、8月最初の探石を楽しみました。(8/24)
まずは押上の海岸、予想はしていましたがやはり夏休みでもあるし、土曜日でもあったので、多くの人が浜に訪れていました。



しかも風が強く(波も強く)浜は砂だらけ…、人の多さと浜の環境を考え、ここでの探石は諦めました。(楽しんでいる人たちの邪魔をしたくないし)
でも多くの人が訪れている事は嬉しい限りです。(お土産も買って下さいね(笑))


こういった時に訪れるのが姫川河口、ここは海水浴に適していないので家族連れで賑わう事はありあません。(海水浴の邪魔にならない場所です)
空は青く、河川敷は生命色に満ちていて、まだまだ躍動の季節を感じさせてくれました。




海の状態は押上で見てきた通り、しかもこっちは川の濁流により海は濁っていました…。
砂も多く上がっていて探石する環境としては最悪…、良かったのは晴れた事と強い風により涼しかった事です(笑)




まぁ、久しぶりでもあるし「気晴らしとして楽しもう」と自分に言い聞かせて、半ば諦めながら歩いていると膨張する光を発見、その瞬間に走り出した事に自分でも驚きながらも握りしめた「その膨張する光」を確認すると、それは艶やかなヒスイ転石でした。



これは青海の紫ヒスイのタイプで、透明度は低いですが磨けば光沢が出やすいヒスイです。(今回のは非常に薄い紫が見られます)
まるで私を待っていたかのような出逢いだったので嬉しいなぁ〜、ノルマでもないのに安堵する自分がいるのも不思議でした(笑)
ヒスイとの縁と言うのか…、絆みたいなものを再確認できたのが嬉しかったのだと思います。

イザナミ(海)とイザナギ(川)から生まれ、磐楠船(イワクスブネ)に乗って人と出逢うヒルコ神、母から闇の魅力を得て、父から輝く光を得て、乗せられた船から堅牢さを得る、まさに陽が留まる子なのか、昼の子なのか、日巫女の語源なのか、いろいろと考えさせる存在です。(日輪と考えると手足が無いと考えるのも当然だな)
未熟児としたのは人の手でカタチを得るからなのだろうか?、でも自然研磨だけでも素晴らしい姿に成るのは面白い特徴ですね。

同じヒスイ転石(ヒルコ神)の中でもグレード(優劣)はありますが、その全てに神が宿っているのでしょう。
本当に糸魚川の海には浪漫があります!



話を戻して姫川本流は濁りまくっていました。
先日まで在った(常連に確認しました)浜は押し流され、跡形も無くなっていました。
この濁りでは水底が確認できない…、在った所で解らないので諦めが肝心です。(危険だし)





今回は開始2〜3分で見付けたヒスイ転石のみ、その後は海岸で知り合った青年と話しながら1時間くらい探しましたが何もありませんでした…。(いろいろ話して楽しかったので良しとする(笑))

そう言えば河口に着いた時に、私を「千徒さん」と作家名で呼ぶ年輩の女性と会いました。
以前に知り合って石の識別をしたり話をしたりする方ですが、「最近はヒスイ日和が更新されていない」と残念がっていたので、急いで更新してみた次第です(笑)

他にも楽しみにしてくれている人がいるかもしれませんが、気長にお付き合いしてもらえると助かります。
経年により全盛期の60%になっているので、ご勘弁を。
でも数時間なら気合いで90%には引き上げられると思います。(そう思いたいだけか?(笑))
2019年07月29日
今回は月読命「水月(みなづき)」の一作目を紹介します。

全体が淡青に染まるヒスイで、小サイズの月読命を制作しました。
私が「水湖」と分類しているタイプのヒスイで、一見すると半透明の白色に見えるくらい繊細な水色をしています。(シリーズの月光に似ていますが、並べて見ると違いが解ります)
背景には青々とした葉が浮かぶ(映す)水面をイメージし、「時には水面に映る三日月、時には水面を映す三日月」を表現しました。




このタイプ(淡青)のヒスイは脈で入る事が多く、石質が安定していない事も多いのですが、稀に練られたタイプが見付かります。(海で出る可能性あり)
石質が安定すると暗めの発色になる(くすむ)のですが、こちらは爽やかな発色のままです。
湖面を思わせるモワモワとした景色も魅力的で、艶も十分に引き出す事ができました。





透明度も高く、光にかざすと内から光を放つかのように輝きます。
僅かですが淡青も確認しやすくなり、これにより白ヒスイではない事が解るでしょう。





本当は六月に仕上げたかった作品ですが、いろいろと忙しくて七月の末にズレました。
まるで梅雨がズレた事と重なったかようで不思議…、面白い偶然もありますね。
地方によっては大変な被害があった梅雨でしたが、その最中でも「月は煌々と輝き見守っていた事」を忘れないように気を付けて制作しました。

人間の希望としては「月の重力で雨雲を持って行ってほしかった」と思うのですが、そんな都合は通用しませんね…。(でも願ったし、祈ったので、精神的には救われました)

今後も私なりの「神々との交歓」を進め、魂を鍛えつつ磨き、ヒスイに匹敵する魂の質量を備えて生きたいと思います。(初期の老眼が始まったけど、まだまだ頑張れます(笑))
«前のページ 1 ... | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | ... 43 次のページ»
  Powered by おちゃのこネット
ホームページ作成とショッピングカート付きネットショップ開業サービス