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2014年04月30日
翠雪のカケラで制作した、ストラップ(キーホルダー)の紹介をします。




神緑のカケラに近い発色ですが、やや緑が淡く、雪が徐々に生命色に染まっていくような表情をしたカケラを加工しました。
透明度と光沢は抜群で、まるで薄緑のシャーベットのようです。
緻密なので加工しやすく、艶も出やすい良質のヒスイです。

このタイプのヒスイは少なく、更にプレートに切断されている為、厚みが十分なものがありません…。
危険なヒビも多く、高い透明度によりヒビと石目を判断するのが少し難しいです。(透かすと脈もヒビに見えてしまう)
なるべく無駄にならないように致命的なヒビに沿って切断し、そのままの形で研磨しました。

革紐にウッドビーズ・シルバーパーツ・メタルパーツを使い、民族的な作品に仕上げました。
春〜夏の太陽光を受けて、より美しく輝いてくれると思います。



関係ない話ですが、今日でまた一つ年をとりました(笑)
ちゃんと年を重ねているのだろうか…?
糸魚川ヒスイを扱う者として成長しているのだろうか…?
今後も、なるべく時代に成長を奪われないように、努力して生きたいと思います。
2014年04月27日
※以前にも同じような事を書きましたが、重要なので今一度、書き記します。

今、糸魚川に最も必用なお客さんは「糸魚川ヒスイの作品」を買える人です。
これは何も自分の利益のみを考えて言っているのではなく、普通に考えたら分かる基準での話です。

糸魚川へ来て糸魚川ヒスイの品を購入する人達は、心もにもお金にも余裕がある人です。
生活必需品ではなく、道具でもない品を求める人は独自の基準を持っています。(自身の基準を)
それに何度も書いていますが「上位は下位を兼ねる」って事を忘れないで下さい。

簡単な話、ヒスイを買える人は、お菓子もお酒も買えます。
余裕があるので、糸魚川で食事もしていきます。
なので、この方々を呼び込めば通常の客層以外の売上げが見込める訳です。

要は糸魚川ヒスイの品を求める人を増やせば、自動的に他のお土産も売れる確率が上がるって事です。
この独自の基準を持った人達が、どれほど重要なのか再認識する必用があるでしょう。(糸魚川は)

再認識した上で「ヒスイを求める人」の見極めも大事になります。
まず、初級である者の場合、「自分で拾いたい」と言う気持ち半分、「タダで拾いたい」と言う気持ち半分です。
この段階の者では、糸魚川のメリットは見込めません。
車で来て車内で寝てヒスイだけを持っていく…、こんな不毛な状態を続ける人もいます。(糸魚川にとって不毛)
要は無料のヒスイとストレス発散にしか興味が無く、糸魚川には無関心と言う段階の人達です。

ですが一度は通る道でもありますので、その先へ進むよう導く必用があります。

中級ともなれば「拾う事の楽しみ」と「作品を所有する楽しみ」の、両方を楽しむ事ができます。
この段階では心の余裕が在り、糸魚川を楽しむだけの視野も広がっています。
それに、拾える限界も知っているし、それらの最終的な在り方を模索するようにもなります。

これにより上級へと進み「糸魚川でのヒスイ(石)拾いの思い出」と「そのヒスイ(石)で制作してもらった思い出の品」と「糸魚川で出会った自身のカケラ(作品)」の三つを合わせ持つ事になります。(三位一体みたいな感じ)
ここまで来れば、糸魚川でのメリットは大きいです。

●「糸魚川でのヒスイ拾いの思い出」
まず「糸魚川でのヒスイ拾いの思い出」ですが、素人はビギナーズラックで良質のヒスイを拾った場合、すぐに加工しようとします。
経験が浅いので「また拾える」と思ってしまい、下手に加工を依頼して良い部分を取られたり、腕の悪い加工人に加工されて「変な品」に仕上がったりします(笑)
これはあまりに勿体ない、腐る物ではないので活用は、もっと学んでからでも遅くはありません。
上級ともなれば、拾った良質ヒスイは一切加工しません。(次に出会える保証がないので)
その事で糸魚川の良質ヒスイは、自動的に守られる事にもなります。

●「そのヒスイで制作してもらった思い出の品」
次に「そのヒスイで制作してもらった思い出の品」ですが、こちらは魅力のある石であればヒスイで無くてもかまいません。
紋様や色彩など「面白い」って思えるものを加工し(してもらい)、思い出と共に身に付ける事が重要となります。(この段階で独自の基準が形成されて行きます)
自分の出会った石なので愛着があって、少しの短所も長所と見る事ができます。
この品は心持ちを具現化した存在であり、純粋な楽しみが詰まった「それぞれの宝」となります。

●「糸魚川で出会った自身のカケラ(作品)」
次は「糸魚川で出会った自身のカケラ(作品)」ですが、どうしても良質ヒスイの加工品が欲しい場合は購入される事を進めます。(ミャンマー産には注意して下さい)
理由としては良質ヒスイは昔に切断されていて、それらを優先的に加工した方が良いからです。
現在で出会った良質ヒスイを崩すより、既にプレートにされているヒスイを活用しなくては、糸魚川ヒスイの無駄使いになります。
バブル世代が糸魚川ヒスイに胡座をかいて出た産物…、当然拾い続けられるであろうと考え消費していった宝の残骸…、これらを作品として再生させるのは作る側の使命だと感じます。
この品は魂を具現化した存在であり、古代人の信仰と意志が宿った「それぞれのカケラ」となります。(糸魚川には「中国で加工された糸魚川ヒスイの商品」も販売していますので、糸魚川(日本)で作られた品が欲しい人は注意して下さい)

ちなみに私の場合は「ヒスイで制作した思い出の品」と「出会った自身のカケラ」の領域が合わさっていますので、ヒスイのグレードに頼らない作品をライフワークにしています。(良質ヒスイを使わないのでは無く、依存しないスタイルです)

一つ一つ着実に段階を踏んでいけば、人として成長する事が可能でしょう。
そして、この人達は糸魚川に良い影響をもたらしてくれると考えています。(金銭的な事だけでは無く)
成長により、この領域での基準を持った人ならば、幻想である人間社会を正確に判断する事ができるでしょう。(偽りを見抜ける)
そうすれば真面目に作られたお菓子やお酒も評価され、多くの人達に愛されるのだと思います。
もちろん作り手の姿勢も問われるので、より良い品を生み出す努力が必要不可欠となります。

ヒスイの話から、どうしてこういった話になるかと言うと「上位は下位を兼ねる」って事が言えます。(何度も書きますが…)
例えるなら「先進国が新興国に過剰に干渉する原理」と同じと言えるでしょう。
急激に引き上げられると、必用な時間(成長)を飛ばしてしまい、結果的に無知が増えます。
それだけヒスイは強力な存在なんです。(貴金属や宝石全般にも言えるけどヒスイは特に強力)

これにより、生きる手段を選べない者・稼ぐ手段を選べない者は「成長を奪われた者」だと言えます。(年輩者なら尚更の事)

上位の存在に依存しすぎて時間を飛ばさない事を、ゆめゆめ忘れない事です。
依存しすぎた者達が、どういう結末を向かえるのかは、糸魚川へ移り住めば近い内に見られるでしょう。
それを教訓に、同じ過ちを犯さないよう未来へ繋ぎたいと思います。
2014年04月24日
お客さんよりオーダーがあり、大珠のペンダントと大珠の垂飾を制作しました。(素材の翡翠は、私の手持ちで対応しました)

まずは、大珠のペンダントを制作した翡翠プレートです。




翠と緑が入り交じる、私が万葉ヒスイと呼んでいるヒスイを加工しました。
発色が良く、このタイプには珍しく質もしっかりしている稀少なヒスイです。
現在では入手が困難で、見つけても高額だったりします…。

その万葉ヒスイで、大珠のペンダントを加工しました。




SVチェーンで身に付けられるように孔は上部に開けています。
厚さが5mmとギリギリでしたので、曲線は慎重に削り出しました。
なるべく大きなペンダントを要望されていましたので、バランスがとれる限界まで大きく加工しました。
大きな方が色や紋様が入り、より魅力的な作品に仕上がります。
その分、身に付け難くもなっていくのですが、このサイズなら問題ないと思います。(大きくて薄いと曲線も出し難くなります)
新緑と深緑が輝く、これからの季節にはピッタリのペンダントに仕上がったと思っています。
このタイプは普通の光源では暗い色に映りますが、太陽光などの強い光の下では美しく輝きます。


次は、大珠の垂飾を制作した翡翠プレートです。




こちらも万葉ヒスイと呼んでいるヒスイを加工しました。
どちらかと言えば翠の方が多く、質も更に良質なものとなっています。
入り交じるのではなくピンポイントに翠が湧きたち、鮮やかな生命色が映えています。
このタイプでの、練れているヒスイは珍しいです。

その万葉ヒスイで、大珠の垂飾を加工しました。





ウッドビーズを合わせ、革紐で調節可能の垂飾にしました。
大珠の身に付け方は、このスタイルが一番良いように思っています。(私自身が)
要望のシンプルな感じを反映しつつ、首元が寂しくならないようにデザインしてみました。
もっと大きな孔を開けようと思ったのですが、翠を削ってしまう恐れがあり最小限に止めています。
表にも裏にも翠が入り、白色に見える部分も薄緑に色づいています。
木葉のような魅力的な脈も入り、まるで葉脈のように光に透けて輝きます。(厚さ8mmでも透けます)
光に満ちた「生命そのもの」のカケラとして、仕上げる事ができたかと思います。


両方とも、以前に生玉を購入された方の依頼で制作しました。(ありがとうございます!)
非常に上手く仕上がったので、自分でも満足しています。
この作品が、これから進む未来の「光(希望)のカケラ」となる事を願っています。
2014年04月20日
天気が良かったので、海岸へヒスイの標石を拾いに行きました。
ちなみに標石とは「標本になるレベルの波間に漂っている漂石(転石)」の事で、私の解釈で区別しているヒスイの転石です(笑)

今回はとても小さいですが、綺麗な青ヒスイの標石に出会いました。




青ヒスイにもピン〜キリがあり、これはかなり良質な青ヒスイのカケラです。
青色がこれ以上濃くなると紺色になり、透明度が低くなります。
かなり練られた良質な青ヒスイで、良く見ると小さなヒスイ輝石がキラキラと輝いています。
海による自然研磨で艶が出ているので、磨きをかけたらピカピカになる事でしょう。
日本海をそのまま閉じこめたような色彩で、まるで「海そのもの」のカケラと出会ったようです。
(加工作業により爪が汚くてすみません(笑))

白地に青が入るコンサワ系の青ヒスイは質が粗いのが多く、磨きが出しにくかったりします。
でもその分、青色は鮮やかに入るので、丁寧に研磨してあげると良いかと思います。
その系の青ヒスイって、海ではあまり見かけないんですよね…。(ちょっと不思議です)
キメが粗いので残らないのかもしれませんね。



以前に姫川で出会った青石で、勾玉を作ってみました。




当初は鮮やかな青色が入っていたのですが、乾式での研磨あたりから緑っぽく変色したように思えます。(黄色も混ざっていたけど変色して渋い緑色になった)
摩擦熱によるものなのか、酸化によるものなのか、両方の理由からなのか…、よく分かりません。(気のせいって可能性は無いかと)
蛇紋石などは、酸化によって枯れ草のように変色したりするので、同じ理屈なのかもしれません。
もっと不純物が少なければ、もっと紺色が保たれるのかもしれません。(光源によっても色が違って見えたりもします…)
きっと青緑〜濃紺が限界で、磨いた場合に青色になる事は無いのでしょう。
肌が粗い状態では光が乱反射して白っぽくなり、紺色が青色に薄まって見えていたのだと思います。
その上で、熱あるいは酸化により変色し、より青色から離れたのだと思います。

青石の多くは、リーベック閃石や苦土リーベック閃石や藍閃石などの角閃石が混ざった鉱物で、アルカリ角閃石岩という総称で呼んだ方が無難なようです(笑)
これにもピン〜キリがあって、質が良くなると紋様が少なくなり良質なネフライトのような肌質になります。(ネフライトよりは柔らかい)
色も濃紺になり、不純物が少ないのでピカピカに仕上がりやすくなるようです。(このタイプで作れば、最低限の変色で抑えられるかと思います)
そういった青石は稀少で、滅多には出会えない「底なる玉」の分類に入るかと思います。

加工した感じだと、角閃石と言うよりは蛇紋岩の硬さに近いです。
ネフライトと比べているからかもしれませんが、非常に加工しやすく削った粉がヌルヌルして何度も手から落ちてしまいました(笑)
不純物が多いと良い紋様が出ますが、ちょっとした亀裂が見られ気になる人は気になるかと思います。(そこが魅力でもあるんですけど)
とても魅力的な石ではありますが、経験を積んで仕上がりが予想できるレベルになってから加工した方が、より良い作品が作れるかと思います。

でも、この過程が楽しく、全てが分かってしまったら面白くなくなるんだろうな…、と思いました(笑)
2014年04月17日
知恵と知識、この二つには大きな違いがあるかと思います。
簡単に言えば、知恵は「発想」であり、知識は「情報」であるのだと思います。
更に分かりやすく言えば、知恵は「創作」に必用で、知識は「商売」に必用なのだと考えます。

ここで疑問に思うのは、アダムとイヴに「知恵を与えた蛇」の扱いです。
蛇は発想(アイデア)を与えただけで、それを元に選択し行動したのはアダムとイヴ(人間)です。

要するに与えられた発想から「ある一方の情報を学んで選択した」って事だと思います。
その結果、エデン(楽園と言われてる領域)から追放されたわけですね…。
ならば、それの結果は人間の選択によるもので、知恵をもたらした蛇が原因では無いかと思います。

知恵のリンゴとして登場する存在も、実は知恵を与えてくれるのでは無く、人間が選択した結果の産物なのだと考えます。
蛇から知恵を得て、その結果リンゴを食べる選択したわけですから、リンゴ自体には何の力もなかったのでしょう。(人間のみに都合の良い物体だったと考えます)

なのに何故、蛇は神の敵対者とされるのか…?
学ぶ事は誰にでも可能ですが、発想は資質によるものだからでしょうか?(ただの妬みから?)
もしそうだとしたら、とんだ勘違いですね…、選択を誤るのは常に人間なのですから(笑)

普通に考えても分かると思いますが、生物は必用なものを得て、不必要なものを排出します。
その不必要なものも、ある生物にとっては必用であり、それが繰り返されるのが地球の摂理です。

でも人間が作る物、例えば車とかは原理は似ていますが、排出されたものを分解するシステムがありません。
そこは地球に丸投げで、見て見ぬふりを続けています。
毒を作る際には解毒剤も作るのが鉄則ですが、そもそもに毒と認識していないので、その対処が不十分なのでしょうね。

これを発展させて考えると、原発の廃棄物も同じ事になるのだと思います。
まずは地球に埋めて、埋める所がなくなると宇宙にでも捨てるのでないでしょうか?
月などの惑星にでも、埋める気なのかもしれません…。(将来的に)

どうにも理解できません、これは原発の善し悪しの問題ではないです。
簡単な話、人による解毒剤(解毒システム)があれば良いだけでは?
最初のちょっとしたズレが、年代を重ねる毎に完全に的から外れて行く。

これは射撃を経験した事がある者ならば、体感として簡単に認識できると思います。
完全な「的外れ」、これは選択を間違えている証拠なのでは無いだろうか…?
そして、この結果がもたらす事は、恐らく追放という名の「排除」なのでしょう。

リンゴを食べるのではなく、ナシを食べる選択をすればどうなるのだろうか?
人間が人へと成長して行ければ、この問題も解決するのでしょうが、それまで地球は待ってくれるのだろうか?
近頃の海底の異変の理由は「死が溢れているから」です。
だから黄泉の国である海底(深海)に住む、大王イカなどが出てきているのも当然なんですよね。(深海生物を見て喜んでいる場合じゃないかと…)
全ては人間の選択した結果で、別の選択を見ようとしなかった事に原因があります。

ただ「死が溢れる」と言っても、これは人間にとっての話であり、他の生物にとっては「命が溢れる」って事になります。
とても簡単な話で、生態のパワーバランスが崩れるわけで、再び人間が喰われる側になるって事です。

これが「エデンからの追放」に相当する話なのだろうか?
だとしたらもう一度、蛇が与えた知恵を元に学び直さなくてはなりませんね…。(要はイザナギがもたらした究極逃避を、更に発展させる必用があるわけです)

もう一度書きますが、そこへ向かう原因の「人による解毒剤」が必用なわけです。
これが無理な場合、地球(他の生物)による解毒が始まります。(兵器で闘う選択も無駄、根本的にあれらは人間を相手にする為に作られていますので、抑止力にもならない)

どちらも同じ解毒ですが人間にとっては死活問題、今後の「選択」がカギとなってくるでしょう。



話は変わりますが、専門家がSTAP細胞に否定的なのは当然です。
そもそもに否定から入るのは、科学の鉄則ですから(笑)
科学も商売と一緒で「素人にでも分かる基準を示さなくては肯定されない」って事です。
ですが科学も、人間が成した業(わざ)だと言う事も忘れてはいけません。
なので確証がなくても信じる事はできるわけです。(個人の自由ですから)

ちなみに私としては、人間のみに都合の良い細胞なんてどうでも良いです。(若返りなんて迷惑だし)
その細胞から、寿命を半分にし幸福感を2倍にする細胞が誕生するのなら別ですけど…。

でもジジイ達より若い女性を応援したくなるのは、時代の流れなのでしょうね。(笑)
2014年04月16日
制作した「勾玉の首飾」と「変成岩のペンダント」の紹介をします。

前回に加工したキツネ石と呼ばれいる変成岩で、再びペンダント制作を受けました。


今回は、少しシャープなデザインで加工しました。
模様や発色も良く、よく見ると所々に入った黄鉄鉱が輝いて綺麗です。
どうしても表面に凹凸が残りますが、粗を探そうと間近で見ない限りは気にならないでしょう。
緩やかな曲線により柔らかな光沢を出したので、自然石の魅力を引き出せたかと思います。


付け心地の良いスエードを使い、勾玉の首飾を制作しました。




普段でも付けられるように小さめの勾玉を制作して、ウッドビーズやシルバーパーツで合わせています。
淡紫と白黒の首飾にはヒスイの珠を二つ合わせて、より古代風にしてみました。
私の勾玉には決まった形があまり無く、かなり自由に作っています。(神玉が定型である分、その反動で勾玉が自由になっている気がする…)
ちなみに伊邪那岐と勾玉との違いは、サイズにより区別しています。(お守りの意味合いが強い、大きな勾玉を「伊邪那岐」としています)

それぞれが魅力ある作品に、仕上がったかと思っています。
2014年04月14日
姫川へ鉱物探索に行ってきました。
流れる水は冷たく量も多くなっていて、渓谷の雪解けを感じさせてくれました。
この日は二つ面白い鉱物と出会えました!

まずはピンク色っぽい水晶です。


石英の塊かと思ったのですが、そこには水晶となっている部分や瑪瑙になっている部分があります。
これは紅水晶と言えるのだろうか?、それとも非常に淡い紫水晶なのだろうか?
発色の起因を調べれば分かりそうですが…、でも確実に言えることは「糸魚川にピンク色の水晶が在る」って事ですね。
淡い紫水晶が在るのは確認済みですが、紅水晶は未確認です。(私個人は)
石の擦れ方を見ると、そんなに遠くから流れてきたのでは無いかと思います。
無傷の結晶体を見つけたいなぁ〜。

次は私が惹かれている地味なオンファス輝石です。


これもヒスイで、見逃されている事が多く出会う可能性は通常のヒスイよりは高いと思います。(それでも少ないですが)
緑色の泥岩と良く似ているので間違えやすいですが、慣れると肌質や発色で判断ができます。
今回のは石英の脈の部分から割れたようで、残雪のように石英が張り付いた姿で出会いました。
この時期らしい風景で、加工しなくても眺めて楽しめそうです(笑)
このタイプのヒスイも集まってきてので、そろそろ何かに加工しようかと思います。
需要があるかは微妙ですが、良い作品には仕上がると思います。

こちらはキツネ石と呼ばれている変成岩に、薄緑の玉髄が分断するように入っている鉱物です。(以前に出会った面白い鉱物です)


縞模様は見られないので、瑪瑙にはなっていないかと思います。
この分断している薄緑の玉髄を、緑玉髄と言っても良いのだろうか?
裏まで回っているのでスライスしたら、この玉髄のプレートが取れそうです。
ちなみに、このタイプのキツネ石は稲荷色しているものが多く、それも由来の一つに思えます。(単にヒスイと間違うからと言うだけではない気がしますね…)
そもそもが珪質の岩石なので、こういった石英系の鉱物が入っても不思議ではないですね。
濃緑の玉髄が入るのは確認していますが、淡い緑のタイプも清涼感があって綺麗です。
そう言えば以前に、水色の玉髄が入った鉱物も見つけましたね…。


姫川には、まだまだ面白い鉱物があります。(トパーズも拾えるとか聞いたことがある)
白馬や小谷からの鉱物も含まれるので、非常に種類が豊富だと感じます。
砂鉄や黄鉄鉱が入っている鉱物も多く、地元では製鉄が行われていたという伝承もあるそうです。(奴奈川姫がそれを管理していたらしい?)
本当なのかはともかく、不思議で面白い土地だと感じます。
2014年04月11日
やっと糸魚川も春らしくなってきました。
でも昨日は日中の雨風が激しく、けんか祭り初日としては残念な日になりました…。
びしょ濡れになりながらも、御輿を担いでいる人達は本当に大変だったと思います。(午後からは中止になったようです)
去年も天気が良くなかったですね…、何故か毎年10日だけは天候が荒れている気がします。(何故だろう?)
八百万の神々が興奮しての事だとしたら、この祭りは求められているのだと言えますね。(特に昨日は素戔鳴が荒ぶりました…)
もしかしたら、その中でも続行していく「鋼の信仰」が必用なのかもしれません。

昨日が嘘のように、今日はとても天気が良いです。(少し風が冷たいくらい)



市役所付近の桜も満開、古い桜を切ってしまったのでボリューム感は以前よりありませんが、時が経てば以前のような「桜のトンネル」が復活する事でしょう。
でも個人的には「咲き乱れる」より「咲き誇る」の方が好きなので、十分満足できました。


今日の午後から始まる舞いの準備をしていました。
けんか祭りは「動」と「静」に分かれているそうで、今日は厳かに舞が行われます。
昨日の午後に中止になった子供たちの舞いも、一緒に行われるのだろうか?
また見に行ってこよう〜っと(笑)


奴奈川神社本殿への参拝も、お忘れなく。
午前中は扉が閉まっていましたが、お祀り中は開いていると思います。(去年は開いていた記憶がある)
って言うか開けるに決まってますね、秋の小さなお祀りの際も一時的に開けていましたし。
中には鏡があって、慎ましく質素な空間が広がっていました。
天津神社と同等に参拝するのが、糸魚川では望ましい姿なのだと私は思います。


けんか祭りは「闘うを忘れない事」も含まれた祭事だと考えています。
この事をどこまで受け取れるのだろうか…?。
張り合い嫉妬して消耗するのでは無く、自立して闘う事、この重要性を理解しているのだろうか?
こういった事は、時が経つほど薄れていくのでしょうけど…。(広く浅くって感じで)

10人に1人が公僕で、まちの半分が高齢者と言われている糸魚川、はたして古代人が残そうとした意志を継いでいけるのか疑問である。
2014年04月08日
思い出の石という事で、ペンダント加工を受けました。
糸魚川へ遊びに来た際に、姫川で出会ったのだそうです。


一つは「きつね石」と呼ばれている石で、珪質の変成岩がニッケルにより緑色に発色している岩石だそうです。
石としての名称は無く?、綺麗なのに見向きもされていない気がします(笑)
これにもピン〜キリがあって、ピンはそれなりに石質も発色も良く、ある程度の磨きが可能です。

雲母みたいな脆い部分があり、どうしても表面に多少の凹凸が見られますが、魅力的な紋様と強い緑色を生かす事で補えるように思えます。(使い方次第かと…)
糸魚川以外では、あまり見かけない鉱物のようにも思えるのですが…、珍しくは無いのだろうか?
「ヒスイと間違える=ヒスイの偽物」のような扱いは、ちょっと可愛そうな気もしますね。(勝手に間違えたのは人間なんだし(笑))

もう一つはチャートで、茶色一色に焦茶色の紋様が流れている石です。
まるで金属の表面のような肌質で、燃えさかる炎のような紋様がとても魅力的です。
濃い茶色の部分の方が艶が出やすいので、更に紋様が際立ちました。

ある程度、均一な質なので磨きやすいですが、珪石である分、ヒビが入りやすく硬度はあっても堅牢さに欠けます。(摩擦熱に弱いです)
石英系の鉱物はデリケートなので、ヒスイと同じように研磨すると割れたりヒビが入ったりします。(あと艶が出なかったり…)
ちなみに、これも鉄石英に入るのだろうか?、硬度は同等ですが発色はどうも違う気がしますね…。(酸化しすぎたとか?)
そもそも茶色一色の石自体を、あまり見かけないです。(一般的な鉄石英はよく見るけど)


二つとも珪石に分類されるのでしょうが、研磨の手応えは全く違います。
変成岩の方が硬度は低いけど柔軟性があり、加工中にパキッと割れる事はなさそうです。(良質の場合は)
チャートの方は堅牢さが無いですが、硬度があるので艶やかに仕上がり質感も良いです。

まだまだ糸魚川には、魅力的な鉱物がたくさんありますね。
私も出会いを求めて、また姫川へ遊びに行って来ようかな〜(笑)
2014年04月07日
今、石ガールなるものが流行っているようです。
そう言えば、山ガールとか釣りガールとかもありましたね。
この手の流行りでは、過ぎた頃に残るの本物は一割もいないでしょう。

ですが私にしてみれば、一割いるだけで成功だと言えます。
これにより元々の愛好家以外にも、新たに石の魅力を感じる「感性の開花」を体験した人は、間違い無く残る事でしょう。

更に低確率で「自分で拾いたい!」って思いに到達する者が現れ、日本の鉱物に興味を示すようになります。(そして最終的に糸魚川に辿り着きます)
またまた更に低確率で「自分で加工したい」って者が現れるでしょう。

その前段階(拾う段階)で「どこまでが許されて、どこまでが許されないのか」と言う制限(ルール)も学ぶ機会を得ているかと思います。
それを学んだ上で「生涯に一個は、自分で拾った石を加工して身に付けたい」って人達の誕生を、私は心待ちにしています。

多分、その者達は女性であった方が無難なのだと思っています。
理由としては、感性が男とは段違いというのが大きいです。(男でもセンスとモラルがあるなら問題ない)

それに身体能力的な制限もあり、女性が山で盗掘する事もありませんし、川で巨石を破壊する事も不可能でしょう。(そういった確率が非常に低い)
魅力を見出した下流での鉱物や海での転石を加工する方法で、十分に魅力を引き出せるセンスも期待できます。(冒険の類いは必要なく、せいぜい探検の範疇が望ましい)

そういった女性が増えても、保護としての実害は非常に低いと考えられます。

問題は加工技術ですね…。
研磨機に石を当てても掴んでいられる握力は、最低でも必用でしょう。(時間はかかるけど、回転数を落とす方法もある)
更に爪が削れてオシャレができない…。
制作をルースだけにすれば解決できますが、作品の幅が狭まる等の問題は多数あります。

ですが自分で身に付ける品の加工なので、そこまで突き詰める事もないんですよね。(慣れるまでは)
全部できたら私の立つ瀬がないですし(笑)
その時は加工人が受ければ問題なし、その為の加工人なのですから。

この一時のブームではありますが、そこから本物に育つ人達がいて、やがて辿り着くであろう糸魚川の魅力にふれて、古代から続く人に不可欠な「何か」を、見出してもらえる事を願っています。

そうなった暁には、一緒に遊びましょうね(笑)
2014年03月31日
神玉の「月読命」と「素戔鳴尊」が仕上がったので紹介します。




月読命「翠月」の三作目として制作しました。
大サイズを加工可能で、テーマにも合っている糸魚川ヒスイが少ないので難儀しました。
小滝のヒスイらしく、美しい白地に明るい翠がフワッと湧いています。
雪解けの芽吹きを思わせるような景色が、とても魅力的なヒスイです。

春の夜空に浮かび、再生の象徴である生命色に染まって成長を促す月神を表現しています。
私は太陽だけが生命の源では無く、月も欠かせない成長の源なのだと感じています。

月読命はバランスを担っているので、とても重要な存在だと言えます。
当初は天照と素戔鳴だけに需要があったので、様々な面で両極端な流れとなっていました。
でも去年から月読命の需要が増えた事で、そのバランスは保たれ緩やかとなっています。
きっと、月読命の重要性が認識されたのだと思います。

まだ数が少ないので、ゆっくりとですが作っていきたいと思います。





同じく素戔鳴尊「以心伝心」の三作目として制作しました。
荒々しさの中に華やかさを持つ紫ヒスイで、大サイズを素戔鳴を制作しました。
雄大な渓谷を彩り慎ましく咲き誇る花をテーマとして、このヒスイを選びました。
残雪に見える景色など、自然の創った模様を大切にしながらも、自身が込めたい意志を込めました。

文字を必用としなかった縄文人が、きっと可能であったであろう以心伝心。
そんな「最高の共有」を願い、自然とすらも対話できた理想の「人」に想いを馳せています。
人の間である人間を、人へと進める鋼の意志、その力をもたらす龍神を表現しています。

素戔鳴尊は、とても激しい神なので人間にとって厳しい事ばかり目立ちます。
でもそれは試練であり、乗り越えるべき現実として課せられているのだと思います。
乗り越える度に人へと近づく、日本の八百万の神はそれぞれに役目があり、人と共に在ろうとしているのだと私は感じます。

なので生きていく限り、ライフワークである神玉を作り続けたいと思います。


消費税が上がりますが私が制作販売する際は、これまで通りに内税で対応して行きます。
委託販売している物産センターでの作品は、4月より8%の消費税が必用となりますので、ご了承ください。
2014年03月27日
私の文章を称賛してくれる方々がいます。
非常に光栄な事で嬉しい反面、自分の未熟さも見えてきます。
そもそも文章とは劣化したデザインの集合体、ここまで並び立てなくてはならないのは、表現力の未熟さからくるのだと思います。

縄文時代には文字が無かったと言われています。
以心伝心が成されていたって事だろうか…?、かなり伝達能力が高かったのは事実だと思います。(同時に受けとる感受性も高かったかと思います)
現在のような複雑な社会では無かったのも理由かもしれませんが、体感する全ての事を基準として共有していたのだと感じます。

その領域に少しでも近づくよう、今は文字を使って錬磨を重ねて進みたいと思います。
この期間がないと、その先へは進めないかと…。(じゃなきゃ本物なのか偽物なのか分からんし)
例えるなら「デッサンのできない画家」、そんな画家は在りえる筈もないです(笑)

けれど、この成長過程の言葉遊びは、ここだけにしたいと思います。(自分の思いを書いているのは神玉工房か、ibitsのサイトだけです。)

縄文人が必用としなかった文字を、所構わず発信しまくるのは「ただの撒餌」でしかなく、節操がない気がします。

時代の流れとは言うものの、本質からは外れないように心掛けたいものです。

と、言うことで今回は短めにしてみました(笑)
2014年03月23日
やっと天気が良くなったので、姫川下流で鉱物探索をしました。
この前まで天気が荒れていたので、川の形が随分と変わっていました。
主流さえも変えてしまうのですから、自然の力は半端じゃないですね…。

この日も風が強く冷たかったので、海風に背を向けて探してみました(笑)


まず見つけたのは苦土リーベック閃石。(だと思います)
青蛇紋(青石)とも言われていて、海岸ではネフライトに似ているので間違える事もあります。
魅力的な紋様と深い青色が特徴で、加工にも向いている良質の鉱物です。

石綿系は発ガン率が高くなるとかで敬遠されていて、この石は特に高いとされています。
ですがそれは「石綿として細かい粉末にして大量に吹き付ける」って状態に限っての確率なのだと思います。

何故ならば、この石は姫川で削られながら流れています。
その数は結構な量で、川で削られ乾いた粉末は川沿いや糸魚川市内にだって舞っている筈です。(風などで)
海岸にだって舞っているでしょう、でもガンの発症率が際立って高いという事実は糸魚川にはありません。
結局は「そう言われている」って事で、木屑でも吸い込み過ぎれば病気を発症するでしょう。
なので、ちょっとした加工では何の影響も無いかと思います。(加工時はマスクをすれば良いし)
更に言えば、身に付ける事でガンを発症するなんて事は有り得ないかと思います。

そんな誤解で、この鉱物が敬遠されるのは勿体ないと私は感じています。


二つ目は、ロディン岩とアルビタイトが混在している岩石かと思います。


あまり重くなく、堅牢でもなく、でも質感は良くて黄緑色が流れています。
表皮には蛇紋石がくっついていて、多分ロディン岩の方が多いのだと思います。(もうロディン岩と言っても良いのかも…)
ロディン岩と言ってもピン〜キリがあって、質が良く綺麗な黄緑色が入っているロディン岩は加工に向いています。
ただヒスイと良く似ていて、加工する事で見分けがつき難くなるので素人は騙される危険があります。(キノコでいえばモドキであり、毒キノコではないのですが原石での貨幣価値は全然違います…)

作り手や売り手のモラルが、一番顕著に表れる鉱物ではないだろうか…?
ちゃんと加工をし、ロディン岩と表記して販売すれば、それなりの値が付くと私は思います。
きっと「それなりの値」では、満足できない者が偽るのでしょうね…。
でも有名な作家となれば、ロディン岩であれ高額にできるんだろうな〜、と思っています(笑)

この鉱物が、日の目を見る時期も近いかもしれませんね。


三つ目は、ロディン岩と桃簾石が混在している岩石かと思います。


それなりに重く、ロディン岩らしい肌質と白色、そして部分的に淡い桃色の桃簾石が入っています。
もっと桃色が濃ければ嬉しかったのですが、淡い桃色も春先を想わせてくれるので魅力的ではあります。
桃簾石ではありますが「桜」を感じる事ができ、ロディン岩を雪と見れば「雪見桜」を表現できるかも…、とか色々と考えてしまいます(笑)

桃簾石は拾える確立が低く、あっても今回のようにロディン岩中に淡い桃色として発見するのが普通です。
濃い桃色の桃簾石は、くすんだ濃い緑(角閃石みたいな)の鉱物と混在している事が多いように思えます。(母石はロディン岩かと…)

って言うかロディン岩って何なのだろう?。
ロディン岩にマンガンが入り桃色に発色すれば桃簾石となるのだろうか?(ヒスイの発色の原理と同様なのかな?)
それとも全く関係ない別の鉱物同士が、混在しているってだけなのか…?

と、疑問を持ち調べたところロディン岩は変成岩の一種であり、桃簾石はロディン岩に近くマンガンで発色した鉱物を言うのだそうです。(正確には単斜灰簾石にマンガンが入って発色した鉱物なのだそうだ)
やっぱりヒスイと同じ様な原理だったんですね。

それに「岩」なんだから、ロディン岩は総称なんのでしょうね。
細かい事は鉱物学者さんに任せるとして、この魅力を見出さなくては!、と思います。


加工仲間にも提供しましたので、面白い品が仕上がるのではと期待しています。
最近では「磨斧に穴をあけて携帯できるようにしては?」と提案したところ、加工仲間が形にしたようです。(岩笛と同じ赤碧玉での磨斧の首飾りも、早速納品されたようです)

これが糸魚川発での「大珠の原形」だったように思えたので、私は提案しました。(あくまでも私個人の考えです)

事実はどうあれ、これも一つのカタチなのだと思います。
2014年03月19日
前々から形にしたかった品を試作しました。(試作コラボです)





この品のコンセプトは「自身の出会いを大切にする」です。
海岸で出会った転石(どんな鉱物でも)を、思い出の品として身に付ける事が重要となります。
ヘンプのデザインを用いながら、紐などの素材を変える事で安価な印象を抑えました。(どうしてもヘンプは安価なイメージがあり、手作業のメリットを無くしている気がします)
全く新しいスタイルではないので、違和感なく身に付けられるような気がします。

この品の領域では、他者との比較は必用ありません。
なぜならば「自分の思い出」と「他人の思い出」を、比較しても意味がないからです。(当然ですね)
自分が出会った石の中で、より気に入った石を選べば良いと考えています。

このスタイルは、作られた品を購入していくお客さんとは異なり、主に糸魚川へ来て海岸での鉱物拾いを楽しむ人達を対象にしています。
そういう人達に向けての提案も、糸魚川には必用だと考えています。

試作で使用している転石は私が拾ったヒスイで、サンプル用で足りているヒスイを磨いたものです。(磨いた方が魅力が出るタイプです)
画像最後の首飾りは、ヒスイ転石の表面を使いながら加工した品となっています。

思い出の石を加工して包んでも良いし、そのままの姿を包み込むのも良いかと思います。(本人の自由です)


画像2番目のストラップは、転石を取り出し可能としています。(協力者が提案してくれました)
これなら石を取り替える事もできますので、使い勝手が良いかと思います。

このスタイルを活かすには、オーダーでの制作が必用になると思っています。
人間というものは、自身で拾った石ならば見てくれは気になりませんが、他人が拾った石の場合は見てくれの良いものを選び、更に安価な品を求めます。
この場合、私が拾い、加工し、編んでいるのならば価格も抑えられますが、コラボでは限界があります。(転石を編むだけのシンプルな品の場合は、編む人に直接頼めば価格は抑えられるかと…)

なのでオーダーとして、転石以外にも加工したビーズ(丸玉とか)を組合せながら仕上げるのが一番良いかと考えています。

後は、それに共感して頂けるお客さんが「どのくらい存在するのか?」ですね…。
こればっかりは何とも言えませんが、これが一つの活用法である事は確かだと思います。

まぁ最悪の場合、私だけが自己満足で身に付けてるかもしれませんね(笑)
2014年03月17日
今回は、お客さんから受けて作成した品を紹介します。


うっすら紫色に見える玉髄と、灰色に薄緑が入ったヒスイをペンダントに加工します。
ヒスイでペンダントを二つ制作し、その一つを婚約相手に送るそうです。

このヒスイ、明らかに切断した後にバレルで艶消しされています…。
宮崎海岸で拾ったとの事でしたが、誰かが客寄せに撒いているのかもしれません。
加工する分には問題ないですが、海岸転石を求めている人達には迷惑な行為です。
拾った当人も納得しての加工ですので、今回は気にせず加工します。


まずは白の玉髄でのペンダントです。
元々の原石にヒビは少なく良質だったので、綺麗に仕上がりました。
瑪瑙のような紋様はありませんが、うっすらと紫色に見える感じは加工後も残っています。(ミルキークォーツとでも言うのでしょうね)
ライチの果肉のように半透明で、優しい光を放っている作品になりました。
こういった石での加工も面白く、手をかけてあげると良いものになります。

何よりも自身で出会った石なので、思い出が詰まっている大切なものでしょう。
ちょっと切断するまでは中身が心配でしたので、問題なく仕上がって安心しました。



こちらのヒスイでは、形をそのままにスライスし、同じ形のペンダントを二つ制作しました。
お揃いでの品なので、同型が良いのではと提案して作りました。
女性の方が少し小さめで、薄緑が入るように仕上げています。
ヒスイ自体の質は練られていて良質、この厚さなら光を少し透すタイプの灰色ヒスイです。
なので艶も綺麗に出て、良い感じに仕上がりました。
その身に映す模様も雪解けの渓谷のようで、小さな春の訪れを感じさせてくれます。

これは青海系の山石なのだと思います、それを「バレルして撒いた」って事だと思います。(捨てたのならバレル加工はしていない筈)
その行為自体は不愉快ですが、今回のお客さんが喜ぶのならと思い加工を受けました。

ちなみに本来、これを受ける筈の施設が機能していない為、私に制作依頼がきました。
あそこの爺さん…、ただの飾りだな(笑)

でも、私に連絡したのは賢い選択だと思いますよ!





こちらは私が拾った赤碧玉とオンファス輝石を、加工仲間が加工し石笛に仕上げました。
さっそく二つとも納品されたようです、良かった〜、提供した甲斐がありました!(これもコラボの一つの形なのだと思っています)
ちゃんと魅力を理解される人はいるんですよね、こういった鉱物の使い方も進めなくてはなりません。

でも私はヒスイの加工で手一杯で、更になぜか他の鉱物に手を出し過ぎると、ヒスイが応えてくれなくなったりします。
詳しく言えば、おかしな事で割れたり、模様が上手く出せなかったり、フォルムが崩れたり、仕事が減ったり、など「気のせい」とも言えるのですが、確かに感じる威圧感…、浮気したような気まずさ…、「あんまりチョロチョロするなよ」って言われている気がします(笑)
(まぁ、硬度と堅度が違うのだから、加工の勘が鈍るのも当たり前なのですけどね…)

私の深層心理が影響しているのかもしれませんが、どちらであろうとメリットが無い…。
まずは自分の目指す道を進み、協力し合える人と底上げが出来れば、結果的に私が求める姿になります。
全部を抱え込まず、任せられる人と共に進めたらと思います。

ちなみに私は今、大サイズの月読と素戔鳴の仕上げに入っています。
この二体が台座にないので、どうもバランスが悪い…、早く揃えたいと思います。
後はコラボ用に紫ヒスイの丸玉を制作しています。
工具を改良したので制作は以前よりは楽になりましたが、それでも大変…、もう「ただ形にしてみたい」ってだけで開発しているような気がします(笑)

やる事がいっぱいですが、とにかく頑張ろうと思います。
2014年03月10日
命名は古代丹後の玉造りが活躍した「奈具岡遺跡」から頂いております。
今回の玉も、布留玉「神明」と同じ原石から造りました。




「奈具」「神明」を含め同じ石から数点の作品を造っておりますが、原石をカットした部分により石質がだいぶ異なっています。
ダイヤモンドのような単結晶鉱物にはない翡翠という石の面白いところです。
この布留玉「奈具」は玉としての大きさは少し、小ぶりではありますが発色の具合は良く「しっとり」とした感じの肌合いです。

特に透明感があり光の透過具合が良いので、透過光の鑑賞でもお楽しみ頂けると思います。
丁子頭もバランス良く入り、上品な仕上がりになりました。
2014年03月07日
今回は、最近に縁の繋がった方を紹介したいと思います。

紹介と言っても名前を出すわけでは無く、私が感じた印象を書こうと思います。

まずは最近納品しました「包み込む慈愛の海」の所有者さんの印象です。
おそらくは私よりも年下で、余裕があっての購入ではなかった筈です。(違ったらゴメンなさい)
ですが心を決めて私に連絡をしてきたのだと、数回のメールで感じる事ができました。

今はこんな世の中、若者にとっては大金だったと思います。
それでも持ちたいと願う姿に、強い信念を感じる事ができました。
自身に「誓いを立てる事」を見出し、その「証」と出会ったのだと思います。

それが私の作品だった事を、心から嬉しく思います。
身に付け方のアドバイスを求める姿勢に、いじらしさを覚え無償で首飾りに仕上げました。



それだけ嬉しかったのだと、自分でも思います。
作品が生玉だった事や、若者が審美眼を持っていた事が、その理由なんだと感じました。

生玉が、いつまでも共に在る事を願っています。


次に紹介しますのは、神玉工房の黎明期に知りあった方です。
久しぶりに連絡がありました。
基本的に、誰であれ私から連絡する事は滅多にありません。
理由としては「受身が性に合ってる」って事だけなんですが(笑)

この女性は、とてもユニークで、生き方が情熱的で芸術的です。
当初は、その片鱗が見えていただけですが、時を重ねて「本領発揮」って感じです。
本質的に私と目指す領域は一緒ですが、私よりも行動力があり、天真爛漫さを強く印象付ける魅力を感じます。
私はこの方に「解き放つ者」としての、印象を強く感じています。(私が勝手に)

以前に、この方の依頼を受けて大型の大珠を制作しました。
私にとって大珠はイザナミであり、女性の資質を具現化した存在です。

現在では、その大珠を使いこなし自身が信じる「世界」を体現しています。
なかなかできる事ではない…、その影響を受けて思い立つ人達もいるようです。

私と相通じる反骨精神、まさに「解き放つ者」ですね…。

魂は純粋な信仰のロマネスク、現代は信仰が腐敗したゴシック、目指す未来は再生のルネサンスって感じが私の生き方です。(分かりやすく言えば)
そして、その後に訪れるであろう技巧のバロック、そこに守るべき伝統が息づいている事を期待します。

きっと、この想いも共有できるはず、信じる道を進んでいけば、やがて道が交わる事もあるかと思います。
その時には協力し合えれば良いなと思います。(どちらにも依存せず対等に)
2014年03月03日
シルバーペンダントの作品紹介です。
皆様のおかげで、シルバーアクセにも開発資金を回す事ができました。
これからも神印などを揃えていこうと思います。

私がルースを作成し、WAPITIの池津さんにシルバーアクセに仕上げてもらいました!

紫ヒスイのペンダント




鮮やかな紫色が映えるヒスイで、菱形のペンダントを制作しました。
灰色の地に入る紫ではなく、薄紫の地に鮮やかな紫色が流れるヒスイで制作しました。
分断されたように流れる鮮やかな紫の中に、桃色に色づくインクルージョンがあります。
それが「朝焼け」や「夕焼け」に染まる雲のようで、とても魅力的です。


透明度も抜群で、自然光で華やかに透き通ります。
春を間近に向かえ、色づく季節の喜びを感じさせてくれる作品に仕上がったと思います。


青ヒスイのペンダント




淡青の地に青緑の模様が入ったヒスイで、ペンダントを制作しました。
強い光を受けると青色が薄く見えてしまいますが、黒系の服に合わせると青色がより際立ちます。
まるで水の流れを映したようなヒスイで、豊富な湧き水のある小滝を想わせてくれます。
水そのものを表現した作品なので、夏には涼しげに輝いてくれるかと思います。


裏の仕様で若干、光が透りづらくなっていますが、自然光でも透ける透明度があります。
光源が暗くなると紺色に見えるのも、このヒスイの魅力の一つだと思います。


白翠ヒスイのペンダント




美しい白地に翠が浮かぶヒスイで、ペンダントを制作しました。
うっすらと白地を染める翠が美しく、雪の下から芽吹く生命を想わせてくれます。
小滝系のヒスイなので、そこには雪解けを待つヒスイ峡の植物を映しているかのようです。
純粋な白ヒスイの魅力を感じる事ができる、作品となりました。


こちらも裏の仕様で若干、光が透りづらくなっていはますが、自然光でも透ける透明度があります。
より翠が映えて彩雲にも見えるので、季節を問わず楽しめる作品だと思います。

今年はコラボ作品にも力を入れて行けたら良いな〜、と思っています。



伊邪那美(大珠)ですが、以前に計画しているバージョンの他に黄泉バージョンの「八雷神」も作ろうかと考えています。
伊邪那美の特徴は、むしろ黄泉にある気がします。(当然なのかな…)
デザイン案も出来たので形にしてみようかと思っていますが、他にもやらなければならない事がいっぱい…。(焦らず活動して行こう、と自分に言い聞かせてみる(笑))

まだまだ寒い季節ですが、一歩一歩着実に進んで行こうと思います。
やがて来るであろう私の思い描く理想へ向けて、準備を整えて行こうと思います。
2014年02月27日
天気も良くなってきたので、久しぶりに姫川へ鉱物探索に出かけました。(今年の糸魚川は、雪が少なくて助かります)

春も近づき気温も上がってきましたが、風はまだまだ冷たいです(笑)
この日も海風が強く、ビュービューと吹いていました。

海岸側へ行けば、もっと風が強くなるし、波を被る恐れがあるので逆側へ歩く事にしました。
こうすれば、冷たい風に背を向けて歩く事ができます。(この間と同じように)

少し歩くと質の良い蛇紋岩を発見!
ヒビも無く、ガサガサしていない表皮、濃淡のある紋様など、とても魅力的です。
加工しても良いし、飾り石でも良いし、いろいろと楽しめそうです。

それとオンファス輝石も拾えました!
緑色の泥岩に良く似ているので注意が必要ですが、肌の質感や堅牢さが全然違います。


こちらは海岸で拾える転石のオンファス輝石です。(目印になる標石と言えます)


表面はツルっとしていて、乾いても白く変色しません。
緑色の薄いのもあり、濃い緑と交じり合って魅力的な模様を見せてくれます。
太陽下で見ると、緑色が膨張しているように見えて、もっと綺麗に見えます。
特に普通の石の中で探していると、目が普通の石に慣れてる事もあってか、見つけた時はより輝いて見えます。(不思議な事に)

こちらは川にあるオンファス輝石です。


川擦れしているので、乾くと表面が白くなります。
この状態だと緑色岩(総称)にそっくり、でも硬く堅いので角張っているし非常に重いです。
水で濡らして見ると色が湧き出て、その魅力が分かりやすくなります。
この微妙な違いが分かる人は「魅力ある鉱物を探す目」の基準が、高いように思えます。


残念ながら今の糸魚川の業者が、ヒスイについて知っている事は「容易に換金できる」って事だけです。
なので原石として需要のないヒスイは、美味い商売にはならないわけです。(原石で需要があるヒスイは、加工しても売り易いから)
よって、それ以外は注目もされていません。(それはそれでメリットがあるけど)

でもその「需要のないヒスイ」の中には、加工するのに非常に相性の良いものが存在します。
このオンファスト輝石も、その一つです。

艶の出し易さだけを考えれば、かなり優秀なヒスイです。
鉱物自体の需要は低くても、それらを加工して高めるのも加工人の存在意義だと思います。
ちなみに、知り合いに少し分けたところ、さっそく石笛(いわぶえ)を作ったようです(笑)

私個人としても、太陽下で「緑青(ろくしょう)」のように輝く、この侘びた色合いが好きなので古代を感じさせる作品に使いたいと思います。
2014年02月24日
命名は、古代丹後王国の王の眠る“神明山古墳”より頂いております。



こちらの翡翠を加工し、布留玉「神明」が誕生しました。


丹後では古代王朝の勾玉・玉類が多数発掘されており、玉の素材・大きさも大小様々で、各時代により大きく変遷がありますが、発掘される数・遺跡からしても、玉造りの専門集団がいたのであろうと思われます。
この古代の玉造り達の造る玉は他の地域にみられない独特の造形美があり、大変見事であります。


この布留玉「神明」は、丹後で発掘されている“玉”を強く意識して造りました。
この玉は淡い色合いながら透明感は比較的に高く透過光も綺麗です。造形は面長であり頭から尾にかけての、しなやかな曲線美をたずさえています。


丹後の玉らしい味わい深い玉に仕上がりました。
作品より古代の息吹を少しでも感じて頂ければ幸甚の至りです。
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