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2014年04月14日
姫川へ鉱物探索に行ってきました。
流れる水は冷たく量も多くなっていて、渓谷の雪解けを感じさせてくれました。
この日は二つ面白い鉱物と出会えました!

まずはピンク色っぽい水晶です。


石英の塊かと思ったのですが、そこには水晶となっている部分や瑪瑙になっている部分があります。
これは紅水晶と言えるのだろうか?、それとも非常に淡い紫水晶なのだろうか?
発色の起因を調べれば分かりそうですが…、でも確実に言えることは「糸魚川にピンク色の水晶が在る」って事ですね。
淡い紫水晶が在るのは確認済みですが、紅水晶は未確認です。(私個人は)
石の擦れ方を見ると、そんなに遠くから流れてきたのでは無いかと思います。
無傷の結晶体を見つけたいなぁ〜。

次は私が惹かれている地味なオンファス輝石です。


これもヒスイで、見逃されている事が多く出会う可能性は通常のヒスイよりは高いと思います。(それでも少ないですが)
緑色の泥岩と良く似ているので間違えやすいですが、慣れると肌質や発色で判断ができます。
今回のは石英の脈の部分から割れたようで、残雪のように石英が張り付いた姿で出会いました。
この時期らしい風景で、加工しなくても眺めて楽しめそうです(笑)
このタイプのヒスイも集まってきてので、そろそろ何かに加工しようかと思います。
需要があるかは微妙ですが、良い作品には仕上がると思います。

こちらはキツネ石と呼ばれている変成岩に、薄緑の玉髄が分断するように入っている鉱物です。(以前に出会った面白い鉱物です)


縞模様は見られないので、瑪瑙にはなっていないかと思います。
この分断している薄緑の玉髄を、緑玉髄と言っても良いのだろうか?
裏まで回っているのでスライスしたら、この玉髄のプレートが取れそうです。
ちなみに、このタイプのキツネ石は稲荷色しているものが多く、それも由来の一つに思えます。(単にヒスイと間違うからと言うだけではない気がしますね…)
そもそもが珪質の岩石なので、こういった石英系の鉱物が入っても不思議ではないですね。
濃緑の玉髄が入るのは確認していますが、淡い緑のタイプも清涼感があって綺麗です。
そう言えば以前に、水色の玉髄が入った鉱物も見つけましたね…。


姫川には、まだまだ面白い鉱物があります。(トパーズも拾えるとか聞いたことがある)
白馬や小谷からの鉱物も含まれるので、非常に種類が豊富だと感じます。
砂鉄や黄鉄鉱が入っている鉱物も多く、地元では製鉄が行われていたという伝承もあるそうです。(奴奈川姫がそれを管理していたらしい?)
本当なのかはともかく、不思議で面白い土地だと感じます。
2014年04月11日
やっと糸魚川も春らしくなってきました。
でも昨日は日中の雨風が激しく、けんか祭り初日としては残念な日になりました…。
びしょ濡れになりながらも、御輿を担いでいる人達は本当に大変だったと思います。(午後からは中止になったようです)
去年も天気が良くなかったですね…、何故か毎年10日だけは天候が荒れている気がします。(何故だろう?)
八百万の神々が興奮しての事だとしたら、この祭りは求められているのだと言えますね。(特に昨日は素戔鳴が荒ぶりました…)
もしかしたら、その中でも続行していく「鋼の信仰」が必用なのかもしれません。

昨日が嘘のように、今日はとても天気が良いです。(少し風が冷たいくらい)



市役所付近の桜も満開、古い桜を切ってしまったのでボリューム感は以前よりありませんが、時が経てば以前のような「桜のトンネル」が復活する事でしょう。
でも個人的には「咲き乱れる」より「咲き誇る」の方が好きなので、十分満足できました。


今日の午後から始まる舞いの準備をしていました。
けんか祭りは「動」と「静」に分かれているそうで、今日は厳かに舞が行われます。
昨日の午後に中止になった子供たちの舞いも、一緒に行われるのだろうか?
また見に行ってこよう〜っと(笑)


奴奈川神社本殿への参拝も、お忘れなく。
午前中は扉が閉まっていましたが、お祀り中は開いていると思います。(去年は開いていた記憶がある)
って言うか開けるに決まってますね、秋の小さなお祀りの際も一時的に開けていましたし。
中には鏡があって、慎ましく質素な空間が広がっていました。
天津神社と同等に参拝するのが、糸魚川では望ましい姿なのだと私は思います。


けんか祭りは「闘うを忘れない事」も含まれた祭事だと考えています。
この事をどこまで受け取れるのだろうか…?。
張り合い嫉妬して消耗するのでは無く、自立して闘う事、この重要性を理解しているのだろうか?
こういった事は、時が経つほど薄れていくのでしょうけど…。(広く浅くって感じで)

10人に1人が公僕で、まちの半分が高齢者と言われている糸魚川、はたして古代人が残そうとした意志を継いでいけるのか疑問である。
2014年04月08日
思い出の石という事で、ペンダント加工を受けました。
糸魚川へ遊びに来た際に、姫川で出会ったのだそうです。


一つは「きつね石」と呼ばれている石で、珪質の変成岩がニッケルにより緑色に発色している岩石だそうです。
石としての名称は無く?、綺麗なのに見向きもされていない気がします(笑)
これにもピン〜キリがあって、ピンはそれなりに石質も発色も良く、ある程度の磨きが可能です。

雲母みたいな脆い部分があり、どうしても表面に多少の凹凸が見られますが、魅力的な紋様と強い緑色を生かす事で補えるように思えます。(使い方次第かと…)
糸魚川以外では、あまり見かけない鉱物のようにも思えるのですが…、珍しくは無いのだろうか?
「ヒスイと間違える=ヒスイの偽物」のような扱いは、ちょっと可愛そうな気もしますね。(勝手に間違えたのは人間なんだし(笑))

もう一つはチャートで、茶色一色に焦茶色の紋様が流れている石です。
まるで金属の表面のような肌質で、燃えさかる炎のような紋様がとても魅力的です。
濃い茶色の部分の方が艶が出やすいので、更に紋様が際立ちました。

ある程度、均一な質なので磨きやすいですが、珪石である分、ヒビが入りやすく硬度はあっても堅牢さに欠けます。(摩擦熱に弱いです)
石英系の鉱物はデリケートなので、ヒスイと同じように研磨すると割れたりヒビが入ったりします。(あと艶が出なかったり…)
ちなみに、これも鉄石英に入るのだろうか?、硬度は同等ですが発色はどうも違う気がしますね…。(酸化しすぎたとか?)
そもそも茶色一色の石自体を、あまり見かけないです。(一般的な鉄石英はよく見るけど)


二つとも珪石に分類されるのでしょうが、研磨の手応えは全く違います。
変成岩の方が硬度は低いけど柔軟性があり、加工中にパキッと割れる事はなさそうです。(良質の場合は)
チャートの方は堅牢さが無いですが、硬度があるので艶やかに仕上がり質感も良いです。

まだまだ糸魚川には、魅力的な鉱物がたくさんありますね。
私も出会いを求めて、また姫川へ遊びに行って来ようかな〜(笑)
2014年04月07日
今、石ガールなるものが流行っているようです。
そう言えば、山ガールとか釣りガールとかもありましたね。
この手の流行りでは、過ぎた頃に残るの本物は一割もいないでしょう。

ですが私にしてみれば、一割いるだけで成功だと言えます。
これにより元々の愛好家以外にも、新たに石の魅力を感じる「感性の開花」を体験した人は、間違い無く残る事でしょう。

更に低確率で「自分で拾いたい!」って思いに到達する者が現れ、日本の鉱物に興味を示すようになります。(そして最終的に糸魚川に辿り着きます)
またまた更に低確率で「自分で加工したい」って者が現れるでしょう。

その前段階(拾う段階)で「どこまでが許されて、どこまでが許されないのか」と言う制限(ルール)も学ぶ機会を得ているかと思います。
それを学んだ上で「生涯に一個は、自分で拾った石を加工して身に付けたい」って人達の誕生を、私は心待ちにしています。

多分、その者達は女性であった方が無難なのだと思っています。
理由としては、感性が男とは段違いというのが大きいです。(男でもセンスとモラルがあるなら問題ない)

それに身体能力的な制限もあり、女性が山で盗掘する事もありませんし、川で巨石を破壊する事も不可能でしょう。(そういった確率が非常に低い)
魅力を見出した下流での鉱物や海での転石を加工する方法で、十分に魅力を引き出せるセンスも期待できます。(冒険の類いは必要なく、せいぜい探検の範疇が望ましい)

そういった女性が増えても、保護としての実害は非常に低いと考えられます。

問題は加工技術ですね…。
研磨機に石を当てても掴んでいられる握力は、最低でも必用でしょう。(時間はかかるけど、回転数を落とす方法もある)
更に爪が削れてオシャレができない…。
制作をルースだけにすれば解決できますが、作品の幅が狭まる等の問題は多数あります。

ですが自分で身に付ける品の加工なので、そこまで突き詰める事もないんですよね。(慣れるまでは)
全部できたら私の立つ瀬がないですし(笑)
その時は加工人が受ければ問題なし、その為の加工人なのですから。

この一時のブームではありますが、そこから本物に育つ人達がいて、やがて辿り着くであろう糸魚川の魅力にふれて、古代から続く人に不可欠な「何か」を、見出してもらえる事を願っています。

そうなった暁には、一緒に遊びましょうね(笑)
2014年03月31日
神玉の「月読命」と「素戔鳴尊」が仕上がったので紹介します。




月読命「翠月」の三作目として制作しました。
大サイズを加工可能で、テーマにも合っている糸魚川ヒスイが少ないので難儀しました。
小滝のヒスイらしく、美しい白地に明るい翠がフワッと湧いています。
雪解けの芽吹きを思わせるような景色が、とても魅力的なヒスイです。

春の夜空に浮かび、再生の象徴である生命色に染まって成長を促す月神を表現しています。
私は太陽だけが生命の源では無く、月も欠かせない成長の源なのだと感じています。

月読命はバランスを担っているので、とても重要な存在だと言えます。
当初は天照と素戔鳴だけに需要があったので、様々な面で両極端な流れとなっていました。
でも去年から月読命の需要が増えた事で、そのバランスは保たれ緩やかとなっています。
きっと、月読命の重要性が認識されたのだと思います。

まだ数が少ないので、ゆっくりとですが作っていきたいと思います。





同じく素戔鳴尊「以心伝心」の三作目として制作しました。
荒々しさの中に華やかさを持つ紫ヒスイで、大サイズを素戔鳴を制作しました。
雄大な渓谷を彩り慎ましく咲き誇る花をテーマとして、このヒスイを選びました。
残雪に見える景色など、自然の創った模様を大切にしながらも、自身が込めたい意志を込めました。

文字を必用としなかった縄文人が、きっと可能であったであろう以心伝心。
そんな「最高の共有」を願い、自然とすらも対話できた理想の「人」に想いを馳せています。
人の間である人間を、人へと進める鋼の意志、その力をもたらす龍神を表現しています。

素戔鳴尊は、とても激しい神なので人間にとって厳しい事ばかり目立ちます。
でもそれは試練であり、乗り越えるべき現実として課せられているのだと思います。
乗り越える度に人へと近づく、日本の八百万の神はそれぞれに役目があり、人と共に在ろうとしているのだと私は感じます。

なので生きていく限り、ライフワークである神玉を作り続けたいと思います。


消費税が上がりますが私が制作販売する際は、これまで通りに内税で対応して行きます。
委託販売している物産センターでの作品は、4月より8%の消費税が必用となりますので、ご了承ください。
2014年03月27日
私の文章を称賛してくれる方々がいます。
非常に光栄な事で嬉しい反面、自分の未熟さも見えてきます。
そもそも文章とは劣化したデザインの集合体、ここまで並び立てなくてはならないのは、表現力の未熟さからくるのだと思います。

縄文時代には文字が無かったと言われています。
以心伝心が成されていたって事だろうか…?、かなり伝達能力が高かったのは事実だと思います。(同時に受けとる感受性も高かったかと思います)
現在のような複雑な社会では無かったのも理由かもしれませんが、体感する全ての事を基準として共有していたのだと感じます。

その領域に少しでも近づくよう、今は文字を使って錬磨を重ねて進みたいと思います。
この期間がないと、その先へは進めないかと…。(じゃなきゃ本物なのか偽物なのか分からんし)
例えるなら「デッサンのできない画家」、そんな画家は在りえる筈もないです(笑)

けれど、この成長過程の言葉遊びは、ここだけにしたいと思います。(自分の思いを書いているのは神玉工房か、ibitsのサイトだけです。)

縄文人が必用としなかった文字を、所構わず発信しまくるのは「ただの撒餌」でしかなく、節操がない気がします。

時代の流れとは言うものの、本質からは外れないように心掛けたいものです。

と、言うことで今回は短めにしてみました(笑)
2014年03月23日
やっと天気が良くなったので、姫川下流で鉱物探索をしました。
この前まで天気が荒れていたので、川の形が随分と変わっていました。
主流さえも変えてしまうのですから、自然の力は半端じゃないですね…。

この日も風が強く冷たかったので、海風に背を向けて探してみました(笑)


まず見つけたのは苦土リーベック閃石。(だと思います)
青蛇紋(青石)とも言われていて、海岸ではネフライトに似ているので間違える事もあります。
魅力的な紋様と深い青色が特徴で、加工にも向いている良質の鉱物です。

石綿系は発ガン率が高くなるとかで敬遠されていて、この石は特に高いとされています。
ですがそれは「石綿として細かい粉末にして大量に吹き付ける」って状態に限っての確率なのだと思います。

何故ならば、この石は姫川で削られながら流れています。
その数は結構な量で、川で削られ乾いた粉末は川沿いや糸魚川市内にだって舞っている筈です。(風などで)
海岸にだって舞っているでしょう、でもガンの発症率が際立って高いという事実は糸魚川にはありません。
結局は「そう言われている」って事で、木屑でも吸い込み過ぎれば病気を発症するでしょう。
なので、ちょっとした加工では何の影響も無いかと思います。(加工時はマスクをすれば良いし)
更に言えば、身に付ける事でガンを発症するなんて事は有り得ないかと思います。

そんな誤解で、この鉱物が敬遠されるのは勿体ないと私は感じています。


二つ目は、ロディン岩とアルビタイトが混在している岩石かと思います。


あまり重くなく、堅牢でもなく、でも質感は良くて黄緑色が流れています。
表皮には蛇紋石がくっついていて、多分ロディン岩の方が多いのだと思います。(もうロディン岩と言っても良いのかも…)
ロディン岩と言ってもピン〜キリがあって、質が良く綺麗な黄緑色が入っているロディン岩は加工に向いています。
ただヒスイと良く似ていて、加工する事で見分けがつき難くなるので素人は騙される危険があります。(キノコでいえばモドキであり、毒キノコではないのですが原石での貨幣価値は全然違います…)

作り手や売り手のモラルが、一番顕著に表れる鉱物ではないだろうか…?
ちゃんと加工をし、ロディン岩と表記して販売すれば、それなりの値が付くと私は思います。
きっと「それなりの値」では、満足できない者が偽るのでしょうね…。
でも有名な作家となれば、ロディン岩であれ高額にできるんだろうな〜、と思っています(笑)

この鉱物が、日の目を見る時期も近いかもしれませんね。


三つ目は、ロディン岩と桃簾石が混在している岩石かと思います。


それなりに重く、ロディン岩らしい肌質と白色、そして部分的に淡い桃色の桃簾石が入っています。
もっと桃色が濃ければ嬉しかったのですが、淡い桃色も春先を想わせてくれるので魅力的ではあります。
桃簾石ではありますが「桜」を感じる事ができ、ロディン岩を雪と見れば「雪見桜」を表現できるかも…、とか色々と考えてしまいます(笑)

桃簾石は拾える確立が低く、あっても今回のようにロディン岩中に淡い桃色として発見するのが普通です。
濃い桃色の桃簾石は、くすんだ濃い緑(角閃石みたいな)の鉱物と混在している事が多いように思えます。(母石はロディン岩かと…)

って言うかロディン岩って何なのだろう?。
ロディン岩にマンガンが入り桃色に発色すれば桃簾石となるのだろうか?(ヒスイの発色の原理と同様なのかな?)
それとも全く関係ない別の鉱物同士が、混在しているってだけなのか…?

と、疑問を持ち調べたところロディン岩は変成岩の一種であり、桃簾石はロディン岩に近くマンガンで発色した鉱物を言うのだそうです。(正確には単斜灰簾石にマンガンが入って発色した鉱物なのだそうだ)
やっぱりヒスイと同じ様な原理だったんですね。

それに「岩」なんだから、ロディン岩は総称なんのでしょうね。
細かい事は鉱物学者さんに任せるとして、この魅力を見出さなくては!、と思います。


加工仲間にも提供しましたので、面白い品が仕上がるのではと期待しています。
最近では「磨斧に穴をあけて携帯できるようにしては?」と提案したところ、加工仲間が形にしたようです。(岩笛と同じ赤碧玉での磨斧の首飾りも、早速納品されたようです)

これが糸魚川発での「大珠の原形」だったように思えたので、私は提案しました。(あくまでも私個人の考えです)

事実はどうあれ、これも一つのカタチなのだと思います。
2014年03月19日
前々から形にしたかった品を試作しました。(試作コラボです)





この品のコンセプトは「自身の出会いを大切にする」です。
海岸で出会った転石(どんな鉱物でも)を、思い出の品として身に付ける事が重要となります。
ヘンプのデザインを用いながら、紐などの素材を変える事で安価な印象を抑えました。(どうしてもヘンプは安価なイメージがあり、手作業のメリットを無くしている気がします)
全く新しいスタイルではないので、違和感なく身に付けられるような気がします。

この品の領域では、他者との比較は必用ありません。
なぜならば「自分の思い出」と「他人の思い出」を、比較しても意味がないからです。(当然ですね)
自分が出会った石の中で、より気に入った石を選べば良いと考えています。

このスタイルは、作られた品を購入していくお客さんとは異なり、主に糸魚川へ来て海岸での鉱物拾いを楽しむ人達を対象にしています。
そういう人達に向けての提案も、糸魚川には必用だと考えています。

試作で使用している転石は私が拾ったヒスイで、サンプル用で足りているヒスイを磨いたものです。(磨いた方が魅力が出るタイプです)
画像最後の首飾りは、ヒスイ転石の表面を使いながら加工した品となっています。

思い出の石を加工して包んでも良いし、そのままの姿を包み込むのも良いかと思います。(本人の自由です)


画像2番目のストラップは、転石を取り出し可能としています。(協力者が提案してくれました)
これなら石を取り替える事もできますので、使い勝手が良いかと思います。

このスタイルを活かすには、オーダーでの制作が必用になると思っています。
人間というものは、自身で拾った石ならば見てくれは気になりませんが、他人が拾った石の場合は見てくれの良いものを選び、更に安価な品を求めます。
この場合、私が拾い、加工し、編んでいるのならば価格も抑えられますが、コラボでは限界があります。(転石を編むだけのシンプルな品の場合は、編む人に直接頼めば価格は抑えられるかと…)

なのでオーダーとして、転石以外にも加工したビーズ(丸玉とか)を組合せながら仕上げるのが一番良いかと考えています。

後は、それに共感して頂けるお客さんが「どのくらい存在するのか?」ですね…。
こればっかりは何とも言えませんが、これが一つの活用法である事は確かだと思います。

まぁ最悪の場合、私だけが自己満足で身に付けてるかもしれませんね(笑)
2014年03月17日
今回は、お客さんから受けて作成した品を紹介します。


うっすら紫色に見える玉髄と、灰色に薄緑が入ったヒスイをペンダントに加工します。
ヒスイでペンダントを二つ制作し、その一つを婚約相手に送るそうです。

このヒスイ、明らかに切断した後にバレルで艶消しされています…。
宮崎海岸で拾ったとの事でしたが、誰かが客寄せに撒いているのかもしれません。
加工する分には問題ないですが、海岸転石を求めている人達には迷惑な行為です。
拾った当人も納得しての加工ですので、今回は気にせず加工します。


まずは白の玉髄でのペンダントです。
元々の原石にヒビは少なく良質だったので、綺麗に仕上がりました。
瑪瑙のような紋様はありませんが、うっすらと紫色に見える感じは加工後も残っています。(ミルキークォーツとでも言うのでしょうね)
ライチの果肉のように半透明で、優しい光を放っている作品になりました。
こういった石での加工も面白く、手をかけてあげると良いものになります。

何よりも自身で出会った石なので、思い出が詰まっている大切なものでしょう。
ちょっと切断するまでは中身が心配でしたので、問題なく仕上がって安心しました。



こちらのヒスイでは、形をそのままにスライスし、同じ形のペンダントを二つ制作しました。
お揃いでの品なので、同型が良いのではと提案して作りました。
女性の方が少し小さめで、薄緑が入るように仕上げています。
ヒスイ自体の質は練られていて良質、この厚さなら光を少し透すタイプの灰色ヒスイです。
なので艶も綺麗に出て、良い感じに仕上がりました。
その身に映す模様も雪解けの渓谷のようで、小さな春の訪れを感じさせてくれます。

これは青海系の山石なのだと思います、それを「バレルして撒いた」って事だと思います。(捨てたのならバレル加工はしていない筈)
その行為自体は不愉快ですが、今回のお客さんが喜ぶのならと思い加工を受けました。

ちなみに本来、これを受ける筈の施設が機能していない為、私に制作依頼がきました。
あそこの爺さん…、ただの飾りだな(笑)

でも、私に連絡したのは賢い選択だと思いますよ!





こちらは私が拾った赤碧玉とオンファス輝石を、加工仲間が加工し石笛に仕上げました。
さっそく二つとも納品されたようです、良かった〜、提供した甲斐がありました!(これもコラボの一つの形なのだと思っています)
ちゃんと魅力を理解される人はいるんですよね、こういった鉱物の使い方も進めなくてはなりません。

でも私はヒスイの加工で手一杯で、更になぜか他の鉱物に手を出し過ぎると、ヒスイが応えてくれなくなったりします。
詳しく言えば、おかしな事で割れたり、模様が上手く出せなかったり、フォルムが崩れたり、仕事が減ったり、など「気のせい」とも言えるのですが、確かに感じる威圧感…、浮気したような気まずさ…、「あんまりチョロチョロするなよ」って言われている気がします(笑)
(まぁ、硬度と堅度が違うのだから、加工の勘が鈍るのも当たり前なのですけどね…)

私の深層心理が影響しているのかもしれませんが、どちらであろうとメリットが無い…。
まずは自分の目指す道を進み、協力し合える人と底上げが出来れば、結果的に私が求める姿になります。
全部を抱え込まず、任せられる人と共に進めたらと思います。

ちなみに私は今、大サイズの月読と素戔鳴の仕上げに入っています。
この二体が台座にないので、どうもバランスが悪い…、早く揃えたいと思います。
後はコラボ用に紫ヒスイの丸玉を制作しています。
工具を改良したので制作は以前よりは楽になりましたが、それでも大変…、もう「ただ形にしてみたい」ってだけで開発しているような気がします(笑)

やる事がいっぱいですが、とにかく頑張ろうと思います。
2014年03月10日
命名は古代丹後の玉造りが活躍した「奈具岡遺跡」から頂いております。
今回の玉も、布留玉「神明」と同じ原石から造りました。




「奈具」「神明」を含め同じ石から数点の作品を造っておりますが、原石をカットした部分により石質がだいぶ異なっています。
ダイヤモンドのような単結晶鉱物にはない翡翠という石の面白いところです。
この布留玉「奈具」は玉としての大きさは少し、小ぶりではありますが発色の具合は良く「しっとり」とした感じの肌合いです。

特に透明感があり光の透過具合が良いので、透過光の鑑賞でもお楽しみ頂けると思います。
丁子頭もバランス良く入り、上品な仕上がりになりました。
2014年03月07日
今回は、最近に縁の繋がった方を紹介したいと思います。

紹介と言っても名前を出すわけでは無く、私が感じた印象を書こうと思います。

まずは最近納品しました「包み込む慈愛の海」の所有者さんの印象です。
おそらくは私よりも年下で、余裕があっての購入ではなかった筈です。(違ったらゴメンなさい)
ですが心を決めて私に連絡をしてきたのだと、数回のメールで感じる事ができました。

今はこんな世の中、若者にとっては大金だったと思います。
それでも持ちたいと願う姿に、強い信念を感じる事ができました。
自身に「誓いを立てる事」を見出し、その「証」と出会ったのだと思います。

それが私の作品だった事を、心から嬉しく思います。
身に付け方のアドバイスを求める姿勢に、いじらしさを覚え無償で首飾りに仕上げました。



それだけ嬉しかったのだと、自分でも思います。
作品が生玉だった事や、若者が審美眼を持っていた事が、その理由なんだと感じました。

生玉が、いつまでも共に在る事を願っています。


次に紹介しますのは、神玉工房の黎明期に知りあった方です。
久しぶりに連絡がありました。
基本的に、誰であれ私から連絡する事は滅多にありません。
理由としては「受身が性に合ってる」って事だけなんですが(笑)

この女性は、とてもユニークで、生き方が情熱的で芸術的です。
当初は、その片鱗が見えていただけですが、時を重ねて「本領発揮」って感じです。
本質的に私と目指す領域は一緒ですが、私よりも行動力があり、天真爛漫さを強く印象付ける魅力を感じます。
私はこの方に「解き放つ者」としての、印象を強く感じています。(私が勝手に)

以前に、この方の依頼を受けて大型の大珠を制作しました。
私にとって大珠はイザナミであり、女性の資質を具現化した存在です。

現在では、その大珠を使いこなし自身が信じる「世界」を体現しています。
なかなかできる事ではない…、その影響を受けて思い立つ人達もいるようです。

私と相通じる反骨精神、まさに「解き放つ者」ですね…。

魂は純粋な信仰のロマネスク、現代は信仰が腐敗したゴシック、目指す未来は再生のルネサンスって感じが私の生き方です。(分かりやすく言えば)
そして、その後に訪れるであろう技巧のバロック、そこに守るべき伝統が息づいている事を期待します。

きっと、この想いも共有できるはず、信じる道を進んでいけば、やがて道が交わる事もあるかと思います。
その時には協力し合えれば良いなと思います。(どちらにも依存せず対等に)
2014年03月03日
シルバーペンダントの作品紹介です。
皆様のおかげで、シルバーアクセにも開発資金を回す事ができました。
これからも神印などを揃えていこうと思います。

私がルースを作成し、WAPITIの池津さんにシルバーアクセに仕上げてもらいました!

紫ヒスイのペンダント




鮮やかな紫色が映えるヒスイで、菱形のペンダントを制作しました。
灰色の地に入る紫ではなく、薄紫の地に鮮やかな紫色が流れるヒスイで制作しました。
分断されたように流れる鮮やかな紫の中に、桃色に色づくインクルージョンがあります。
それが「朝焼け」や「夕焼け」に染まる雲のようで、とても魅力的です。


透明度も抜群で、自然光で華やかに透き通ります。
春を間近に向かえ、色づく季節の喜びを感じさせてくれる作品に仕上がったと思います。


青ヒスイのペンダント




淡青の地に青緑の模様が入ったヒスイで、ペンダントを制作しました。
強い光を受けると青色が薄く見えてしまいますが、黒系の服に合わせると青色がより際立ちます。
まるで水の流れを映したようなヒスイで、豊富な湧き水のある小滝を想わせてくれます。
水そのものを表現した作品なので、夏には涼しげに輝いてくれるかと思います。


裏の仕様で若干、光が透りづらくなっていますが、自然光でも透ける透明度があります。
光源が暗くなると紺色に見えるのも、このヒスイの魅力の一つだと思います。


白翠ヒスイのペンダント




美しい白地に翠が浮かぶヒスイで、ペンダントを制作しました。
うっすらと白地を染める翠が美しく、雪の下から芽吹く生命を想わせてくれます。
小滝系のヒスイなので、そこには雪解けを待つヒスイ峡の植物を映しているかのようです。
純粋な白ヒスイの魅力を感じる事ができる、作品となりました。


こちらも裏の仕様で若干、光が透りづらくなっていはますが、自然光でも透ける透明度があります。
より翠が映えて彩雲にも見えるので、季節を問わず楽しめる作品だと思います。

今年はコラボ作品にも力を入れて行けたら良いな〜、と思っています。



伊邪那美(大珠)ですが、以前に計画しているバージョンの他に黄泉バージョンの「八雷神」も作ろうかと考えています。
伊邪那美の特徴は、むしろ黄泉にある気がします。(当然なのかな…)
デザイン案も出来たので形にしてみようかと思っていますが、他にもやらなければならない事がいっぱい…。(焦らず活動して行こう、と自分に言い聞かせてみる(笑))

まだまだ寒い季節ですが、一歩一歩着実に進んで行こうと思います。
やがて来るであろう私の思い描く理想へ向けて、準備を整えて行こうと思います。
2014年02月27日
天気も良くなってきたので、久しぶりに姫川へ鉱物探索に出かけました。(今年の糸魚川は、雪が少なくて助かります)

春も近づき気温も上がってきましたが、風はまだまだ冷たいです(笑)
この日も海風が強く、ビュービューと吹いていました。

海岸側へ行けば、もっと風が強くなるし、波を被る恐れがあるので逆側へ歩く事にしました。
こうすれば、冷たい風に背を向けて歩く事ができます。(この間と同じように)

少し歩くと質の良い蛇紋岩を発見!
ヒビも無く、ガサガサしていない表皮、濃淡のある紋様など、とても魅力的です。
加工しても良いし、飾り石でも良いし、いろいろと楽しめそうです。

それとオンファス輝石も拾えました!
緑色の泥岩に良く似ているので注意が必要ですが、肌の質感や堅牢さが全然違います。


こちらは海岸で拾える転石のオンファス輝石です。(目印になる標石と言えます)


表面はツルっとしていて、乾いても白く変色しません。
緑色の薄いのもあり、濃い緑と交じり合って魅力的な模様を見せてくれます。
太陽下で見ると、緑色が膨張しているように見えて、もっと綺麗に見えます。
特に普通の石の中で探していると、目が普通の石に慣れてる事もあってか、見つけた時はより輝いて見えます。(不思議な事に)

こちらは川にあるオンファス輝石です。


川擦れしているので、乾くと表面が白くなります。
この状態だと緑色岩(総称)にそっくり、でも硬く堅いので角張っているし非常に重いです。
水で濡らして見ると色が湧き出て、その魅力が分かりやすくなります。
この微妙な違いが分かる人は「魅力ある鉱物を探す目」の基準が、高いように思えます。


残念ながら今の糸魚川の業者が、ヒスイについて知っている事は「容易に換金できる」って事だけです。
なので原石として需要のないヒスイは、美味い商売にはならないわけです。(原石で需要があるヒスイは、加工しても売り易いから)
よって、それ以外は注目もされていません。(それはそれでメリットがあるけど)

でもその「需要のないヒスイ」の中には、加工するのに非常に相性の良いものが存在します。
このオンファスト輝石も、その一つです。

艶の出し易さだけを考えれば、かなり優秀なヒスイです。
鉱物自体の需要は低くても、それらを加工して高めるのも加工人の存在意義だと思います。
ちなみに、知り合いに少し分けたところ、さっそく石笛(いわぶえ)を作ったようです(笑)

私個人としても、太陽下で「緑青(ろくしょう)」のように輝く、この侘びた色合いが好きなので古代を感じさせる作品に使いたいと思います。
2014年02月24日
命名は、古代丹後王国の王の眠る“神明山古墳”より頂いております。



こちらの翡翠を加工し、布留玉「神明」が誕生しました。


丹後では古代王朝の勾玉・玉類が多数発掘されており、玉の素材・大きさも大小様々で、各時代により大きく変遷がありますが、発掘される数・遺跡からしても、玉造りの専門集団がいたのであろうと思われます。
この古代の玉造り達の造る玉は他の地域にみられない独特の造形美があり、大変見事であります。


この布留玉「神明」は、丹後で発掘されている“玉”を強く意識して造りました。
この玉は淡い色合いながら透明感は比較的に高く透過光も綺麗です。造形は面長であり頭から尾にかけての、しなやかな曲線美をたずさえています。


丹後の玉らしい味わい深い玉に仕上がりました。
作品より古代の息吹を少しでも感じて頂ければ幸甚の至りです。
2014年02月17日
今月の8日に、遺跡調査の報告会がありました。

前日から雪が降り、この日も荒れましたが50人ほど参加者が集まっていました。(現在まちには、殆ど雪は残っていません)

中には懐かしい顔ぶれがあり、去年を思い出しました(笑)
みなさん、元気で何よりです。

調査報告は素人にも分かりやすく、丁寧に説明していました。(時間の制限があり急いでいたのが残念です)
ここで埋設土器の説明があり、これが「お墓の原形」であるのだなと改めて感じました。(亡くなった赤ん坊を、土器に入れて埋葬していたとも言われているそうです)

何らかの「形式に基づく儀式である事」が最も考えられるようで、もしこの頃から付喪神の概念があったのなら、そういった儀式的な習慣があっても不思議ではないと感じました。(使い古し捨てた土器に対しての、感謝を表す意味で行った儀式もあるかと)

埋没土器自体に供えたと見られる土器も一緒に出るそうで、上に石を乗せる形態も、お墓っぽいです。

当然ながら体験した遺跡の報告が一番分かりやすく、スクリーンに映し出される画像の位置関係などが頭の中でイメージできました。

内容は現時点の報告であり、まだまだ遺物を調べて行くのだそうです。

やっぱり体験してると違いますね。
数カ月の体験でも違うので、もっと前から挑戦していれば良かったなぁ…。(創作活動と両立も可能なんだし)

最後の質疑応答では、「糸魚川の遺物を糸魚川主導で展示できないのか?」と言う質問がありました。
非常に分かる意見なのですが、糸魚川には出土した遺物を研究する機関も無く、人材もいません…。
結局は糸魚川自体の「考古学に対する意識や知識の不十分さ」による原因が大きいんですよね。(ヒスイも同じですが)
応答も、研究が必要の為、新潟県で管理する必用があるという内容でした。 (いずれは返ってくるそうですが、かなり先になるのでしょうね)

別の質問では「実際に遺跡発掘をした事のある人がどれだけいるのか?」と言う問いかけがありました。
この悪天候の日に会場に集まった人達の中でも、経験者は半数にも満たない人数でした。

これが現実なんですよね…。
何度も書きますが、御膳立てされた情報を得るだけでは、本当の成長は望めません。

三反田遺跡も、新幹線工事の工期の都合により調査が不十分な所があったようです。
その部分は「詳しい記録が永遠に失われた」って事なんですよね…。

人は「過去を知って未来に進む事」と「過去を知らずに未来へ進む事」では、雲泥の差があります。
いくら建物を新しくしたって、そこにいる人も成長しなければ「ただのハリボテ」です。

ちなみに、新しい駅は糸魚川らしさが全く感じられない…、「都会に憧れた田舎の駅」って感じです。
もっと「糸魚川らしさ(田舎風)」を演出したら良いのに。(田舎では無く田舎風、海や奴奈川姫などの古代神話を感じられるような)

建物のレベルを上げるって事は、そこで働く人のレベルも上げる必用がある事を理解するべきでしょう。

何であれ、自分たちが生きている土地の歴史くらいは、知っておいた方が良いと思いました。
2014年02月07日
私は和食と糸魚川ヒスイの本質は、よく似通っていると思います。(あくまでも私個人の見解です)

まず双方の魅力の根幹には、「質素」というものが大きく影響しているように思えます。
それは、和食では「旨味」に当り、糸魚川ヒスイでは「色合」に当たるのだと思います。

双方の保護を考えた場合、本質を守るのなら「限られた者」でしか不可能となります。
何故ならば、本物の旨味を知る人は少数ですし、本物の色合を知る人も少数だからです。

和食が何故「質素を本質とするのか?」は、古代からの食事にあるのだと思います。
旨味は悪く言えば「詫びしい」となるかと…。(貧しいとは違います)

まぁ、飽食では無かったって事なんですが。

糸魚川ヒスイも同じで、身の周りに南国のような鮮やかな生物もおらず、そう言った存在に触れる機会も長い間なかったからだと思います。
(そう言えば幼少の頃、絵の具で初めて水色を作り感動しましたが、風景画として使う場所が無かった事を思い出します、空も川もあんな色をしてないんですよね)

その中で見出した「独特の感覚」であり、色で言えば「白」に例える事ができると考えます。

それを特徴をとしているので、現在のようなパレットに数多の色が混在している状況の中では、守れる者も限られると言うわけです。
白色は、どんな色にも「混ざってはいけない」、それが絶対条件であり、限りなく脆い存在でもあるかと思います。

こんな脆弱な存在を果たして守れるのだろうか…?

そこで考えられるのは、白色以外を混ぜて黒色にする事ですね。
これがどういう事なのかを言及すると、色々と面倒なので各々で考えて下さい(笑)
(これは大昔から在る、人の世特有の現象のようなものです)

とにかく、こうする事でそれらの意識は高まり、結果的に本物を守る「一つの役割」を果たします。

これは現代ではどうしようもなく、幼少の頃から味覚を壊され(和食での基準で)、視覚まで乱されてしまいます。(糸魚川ヒスイの基準で)
本物だった頃の基準を保てない、そんな時代ですから…。

しかし強すぎる光(白)は人の目を潰し、強すぎる闇(黒)も人から視力を奪います。(それに多彩な色と白色が混ざったら、より美しくなる場合がある事も事実です)

ここでも規模が重要であり、これを間違えると何も守れなくなります。

この理は個人の中にも存在していて、このバランスを保てないと「生きてる」ってだけになります。

それが何より必用って状況も確かにありますが、人生振り返ったら「ただ生きてた」って事にならないように、かつて間違いなく成り立っていた「本物の基準」に想いを馳せて頂きたいです。

そうなれば、黒色を劇的に濁せる存在である白色を基準として、物事を見る事ができるのだと私は考えます。(糸魚川ヒスイは不滅なので、基準を残し易いかと思います)

まぁ、これは逆の考え方も成立してしまうのですが…。(要は本質からズレればズレるほど、商売としては成り立ちやすくなるって事なんですよね)


しっかし、この二つの色から成る灰色。
これが「人間社会の象徴色」に見えるのは、私はだけでは無いはずです…。
2014年02月04日
今回は、開花のストラップを制作しました。

開花のストラップ




紫ヒスイを球型と楕円型に加工して、鹿革とウッドビーズを使ってストラップにしました。
玉の一つ一つを開花間近の蕾に見せると同時に、楕円型を四つ集める事で「花そのもの」も表現しています。
上にあるほど紫色が強く、春の温かい日差しを受けて咲く感じを込めました。
ibitsロゴも付けてオリジナル感もバッチリ、ちょっとの事で完成度も高まります!

この作品は、ある方のアイデアを受け作ってみたのですが、なるほど!、こうすればより花を感じる事ができますね。(この方とは別の作品でコラボする予定です)
新しいスタイルの作品にもなったので嬉しい限り、感謝します!
素朴な感じの中にも華やかさを表現したかったので、これなら糸魚川ヒスイにもピッタリだと感じています。
まぁ、玉の加工はけっこう大変なんですけどね(笑)

鹿革は私が革好きなので、合わせてみました。
普段の革紐ではなく、鹿革を使ったのは可愛らしく見せるためです。
私の作品は大抵が男っぽくなっていて、女性向きが少ないです。(自分が欲しいのを作っているので、男っぽくなるのは当然なのですが…)
なので今回は、女性のみに向けて作ってみました。
明るい紫ヒスイも使っているので、これは女性の方が断然似合うと思います。(デザインも花で、テーマも開花だし)

ちなみに淡青ヒスイでも作ってみました。


こっちの方が玉が大きく歪です(笑)
組合せも微妙に変えて、どんな雰囲気になるか試してみました。
こればっかりは形にしないと分からないし、好みも人それぞれなので難しいですね…。
でもきっと「誰かのカケラ」となると、信じています。(こっちは男でも似合うかと)


紫のヒスイは夜の蛍光灯下で見ると、日中では確認できなかった部分に淡い紫色を確認できる事があります。
白色や灰色に見えるヒスイでも、夜に見てみれば「うっすら色づいている」って事がありますので、確認してみるのも面白いかと思います。(ヒスイが生きている感じを受けます)

二月になり立春となった今日、待ちこがれた春を向かえ創作意欲も高まって来ました。
とにかく寒さが創作意欲を根こそぎ奪っていく季節が、早く終わって欲しいです…。

少しずつですが、春らしい作品を作って行こうと思います。(今日の糸魚川は雪が舞っていますが…)
2014年01月27日
前々から気になっていた事なのですが、糸魚川翡翠の魅力を先天的に感じとれる人は、何故か限られている気がします。
やはりこれは、古代から繋がる「何か」なのだと私は感じています。

逆に縁のない人は不思議で、気づいてないのか、元々持っていないのか…?
人それぞれとは言いますが、どうにも不可解に思えてしまいます。
それが個人差なのだろうか?、不思議だし面白いです。

人の遺伝子は「人という生き物(両親)の情報だけ」を遺し伝えていくのではないはずです。
もしそうだとしたら常にゼロからの繰り返しで、人はいつまでも原始人のままになってしまいます。
なので私は、必ず蓄積された記憶(正確には感情や想い?)を伝えていると考えます。

懐かしく感じる・愛着を感じる、そんな感情を情報として子々孫々まで繋げていっているはず…、特に人は石との繋がりが長く、石器は人類が初めて道具として使いこなした存在だと思っています。(骨や木は道具としては、強度的に不安定だったと私は考えます)
その記憶は、どの人種にも共通していて、元々持っていないとは考えられません。

なので、もし気付いていないだけなのならば、「引き出せばよい」と思っています。(ちょっとチャクラと言われている存在に、似ている概念なのかもしれませんが…)
私の作品で、数人でも眠っている古代の感覚を引き出せたのなら、それが作家として生きる者にとって最高の喜びなのだと思います。
そして、その為に私は創作活動を進めていきたいと思っています。

自分も満足し、他者をも満たす…。
個が全とも繋がれる作品、そんな存在を創って行きたいです。



しかし、負の感情までも伝えているのだとしたら、争い事は無くならないのでしょうね…。
光が在れば闇もある、そんな中でも前を向いて進んで行くのが人の定めなのでしょう。

結局、皆が一つの言語を共有していたとされる「バベルの塔」があった時代でも、人はデカイ塔を建て、神(自然)によりブッ壊されています。
人という生物にとって最高の伝達能力である「言語」、その「言語の共有」をもってしても、人にとっても、自然にとっても「良いことは無かった」って事なんですよね。
更に言語が人にとって「最高の伝達能力では無い」って事も、明らかになっている気がします…。

徒党を組んで共有するって事は、規模(バランス)を考えて進めなくては危険だって事なのでしょう。

まぁ、神話という物語の教訓なのでしょうけどね。(でもモデルになった事実は在ったかと)
2014年01月17日
今年初めて海に、翡翠を探しに行きました。
最近はなかなか時間がとれず(と言うか寒すぎて)行けませんでしたが、晴れ間が出たのでいつもの場所へ行きました。

今年は去年より雪も少なく、海側は雪かきも短時間で済んで助かります。(各地で大雪になっていますが、糸魚川の町中に雪は少ししか無いです)
朝と夜の温度は低いですが、日中は晴れの日もあって歩いていると汗をかく日もあります。
この調子で春が来れば良いのですが…、スサノオに祈ってみますか。(傍若無人の)

海に着くと波が強くて近寄れない状態でした…。
なので川と繋がっている場所で探す事にしました。
川は水が少なくなっていて、見る範囲がとても広く見応えがありました。

天気は良かったのですが風が強く、冷たい風が吹き付けて凍えそうでした…(笑)
風上の海に背を向けて探していると、それらしき石を見つけました。
しかしどうにも微妙な感じで、ロディン岩にも見えるしヒスイにも見える石でした。
泥も付いていて見づらく、洗おうと思うのですが水が冷たすぎて十分に洗浄できません。
大きさの割に非常に重いのですが、そんな石は糸魚川に沢山あります…。(拳くらいの大きさ)

とりあえず持って行って家で判断しようと思い、この日はこの石だけを持って帰りました。
家に着くとブラシでこすって、泥を落として洗浄しました。
するとやはりヒスイでした、ヒスイではありますが、純度が低く混ざり合っている感じです。

河原の石の中で見ると明らかに他と違う石なのですが、ヒスイの中でみると映えないです(笑)
ギリギリでヒスイの領域、そんな感じのヒスイですが使いようかと思えます。
翠も明るくなく透明度も無いですが、紋様は面白いので加工には向いているかもしれません。

加工は可能だし、今年最初のヒスイでもあるので、ちゃんと活用したいと思います。


それと今年、お客さんから嬉しい贈り物が届きました!


ラピスラズリ・シトリン(ヒマラヤ産)・チベッタンゴールド・ミックスタイガーアイ・ルチルクォーツ・デュモルティエライト・セドナライト・台湾北投石・グリーンルチルを使って、私専用のブレスレットを組んでくれました。
中央にある白い葉やヒマラヤ産水晶のさざれ石も一緒に付いていて、浄化やチャージに使うのだそうです。(赤い葉は飾りなのかな?)
私の「創作活動のお守り」となるようなるよう制作してくれました!
こういった贈り物は、同じ作る側の者として非常に嬉しいです。

この方は神玉を三つ(三貴子)も購入されて、一つは自身に、一つは旦那さんに、一つは生まれてくる新しい生命に「お守り」として所有されています。
神玉の存在理由・誕生理由を理解し、共鳴・共有してもらえるのは、作者として光栄な事です。
それらが失われない限り、私の作品は数多の時代を人と共に生き続ける事でしょう!

未来に作家の意志とカタチを繋げる、そんな生き方ができれば幸せです。
2014年01月09日
万葉・芽吹・叢雲のカケラで、革紐ストラップを制作しました。

万葉のストラップ(キーホルダー)



翠と緑が入り交じるヒスイ「万葉」のカケラを使用しました。残雪の山々に生い茂る、新緑と深緑の木々を映し込んだ作品です。

芽吹のストラップ(キーホルダー)


春の芽吹を想わす白翠の翡翠「芽吹」のカケラを使用しました。所々に華やぐ明るい翠が、再生の時期、雪解けの季節を想わせる作品です。

叢雲のストラップ(キーホルダー)


雨雲のような模様のある滅紫の翡翠「叢雲」のカケラを使用しました。今にも恵の雨をもたらす雲を、そのまま映し込んだような作品です。

カバンの飾りや腰飾りに使えるように、シルバーパーツ・ウッドビーズ・メタルパーツを使って革紐で組んであります。
今回、革製のフサフサは茶色と焦茶色の二種類を使ってみました。

垂飾に近い作品なので、大珠(伊邪那美)を使って表現しても面白いかと考えています。
以前に考えていた種類の伊邪那美を、このスタイルで発展して行けば理想通りに表現できるように思えます。
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