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2017年05月01日
5月に入りましたが、先月の29日の話を書きます。

29日に高浪の池(フィッシングパークも)がオープンしたので、再び小滝へ向かいました。
小滝入口のお店も開店していて、山菜やヒスイの小石などを販売していました。
少し雑談(熊と遭遇した事など)をして、目的の高浪の池へ向かいました。
ちなみに小滝では熊を見るのは「ある意味で運の良い事」なのだそうです。(ちょっとアイヌの文化みたいですが、以外と人前に姿を現さないようです)


前回と同じ場所で撮影、比べてみると以前より雪が融けて僅かな芽吹きも見られます。
雲の多い日でしたが、時折太陽が顔を出して恵の陽光が降り注ぎました。




早速、気になっていた「小滝まるごとミュージアム」を見学しました。
ロッジだった施設を活用しているようで、中には化石やヒスイ岩石などが展示してありました。
まだ始めたばかりのようで情報(展示物)に厚みはありませんが、何もしないよりは行動したのだから楽しくなる可能性はあるように思えます。
個人的には加工場(体験加工用の)も整備してもらえたら嬉しいなぁ〜。(そういう場があれば見に来ても楽しいと思う)




今年初の浪太郎(翠?)のオブジェに、ご挨拶しました(笑)
口の中のヒスイも健在、何年も見ているので愛着を感じているのは私だけでは無いでしょう。




雪解け水を含んで満タンになっている高浪の池です。
本来は桟橋があるのですが、今現在は水量が多すぎて水没しています(笑)
この底知れない神秘的な姿は、いつ見ても心惹かれます。
美しさと恐ろしさを同時に感じる感覚は不思議で、言葉では伝えられない感情が湧いてきます。(神に向き合っている感覚なのかな?)






その後方約10mには、萌葱色のフキノトウが群生していました。
春を感じるなぁ〜、このくらいでも天ぷらやフキ味噌にして食べられます。
でもここには食堂があるので、そこで山菜天ぷら蕎麦を食べるのが醍醐味だと言えます。





本格的な木々の芽吹きはもう少し先のようですが、確実に訪れている春を楽しむ事ができました。
もう一つ楽しみにしていた昼食の「先着30名の白玉入りぜんざい」を、一番乗りで頂き満足(笑)
高浪ラーメンも美味しかったので大満足の1日でした。
多分、知人の息子さんが作ったかと、若い男手があるとおばさん達も心強い事でしょう。(どうしたって若者は必用となります)


オープン祭りと言う事もあり、お客さんもそれなりに訪れていました。
しかし観光で成り立つ事を考えると、この規模では駄目なのでしょう…。(私個人は、この規模が大好きです)
でも日本の人口が適正の四千万人となれば、この規模が普通になるのでしょうね(笑)
そう考えると「この規模での成り立ち方を考える事が重要なのでは?」と思えてきます。
私も理想とする「バランスのとれた運営」、難しいけど求める価値はあるかと思っています。


それはそうと、食堂では薬石の湯飲みを作っているお爺さんと話しました。
年齢により制作が困難になっているようで、このままでは糸魚川での物産が失われるかもしれません。(糸魚川で作られなければ意味が無い)
加工労力を考えても重労働で、騒音なども考えると人里離れた場所でしか制作できないでしょう。
なかなか値段に反映する事が出来ないようで、後を継ぐ者もいないのが現状のようです。

難しい問題だ…、薬石自体も紋様の良い方が需要があるようですが、湯飲みであれ装飾品であれ使い続けると全体が茶色く染まっていきます。(やがて紋様が見えなくなる)
白い部分の方が石質が良く、使い続ける事を考えるなら白い部分の多い方が耐久性が高くて長持ちする事でしょう。(成分も白い部分の方が良いらしい?)
紋様を残す為にガラスなどでコーティングしても、薬石の成分の補給を目的としている湯飲みには必用とされないでしょうね…。(手間もかかるし)

通常の薬石を白い部分として、紋様ありの薬石を流紋状薬石と使い分ければ観賞用と普段使いに分けられるかもしれません。(ある程度は…)

まぁ、白い部分の薬石の使い方を考えれば無駄も少なくなると思いますが、そもそもに作る者がいなければ意味無いですね…。
こういった事を糸魚川が本気で考える日が来るのだろうか…。


と、気を取り直してレザーブレス用にルースを制作しました。(画像は一部です)
芽吹・開花・青海・彩雲・叢雲など、自然を感じられる景色を優先して加工しました。
とにかく優先するのは「私の目に映る景色の具現化」で、グレードはあまり重視していません。
今月の中旬くらいにはレザーブレスが仕上がるようなので、いつ来ても良いように準備しています。(待ち遠しい(笑))




コラボで互いが利益を共有する方法は限られていますが、必用な人材であれば支え合うのが道理と言うものです。
この方法が未来を創る「一つのカタチ」となれば幸いです。


景気とは逆行して季節は光に満ちています。
この季節を楽しまなくては損、私を前に進ませる記憶を補給して願い信じる未来を手にしようと思います!
2017年04月27日
とても天気が良かったので昼下がりに、今月二回目の転石探しに出かけました。

この日(24日)も、いつものように押上の海岸で探索します。
空は多少霞がかっていましたが、快晴と言っても良い日和でした。
釣り人も訪れていて、それなりに春の賑わいを見せていました。(釣果は良くなかったようですが…)





波は高くありませんでしたが、速めの波で目が疲れる環境でした。
こういった環境では、あまり波打ち際を探さずに一歩後を探すのが良いかと思います。(経験として)




そうして歩いていると、積み上がった石たちの中に白く輝く存在を発見。
手に取ると美しい白ヒスイでした、片面は翡翠輝石がキラキラ輝き「雪の塊」のような姿をしています。





海岸の右側を一通り歩き、いつものように左側へ向かいます。
来た道を戻る最中でも出逢いはあるので、一度見てきたからと言っても注意深く探しましょう。




と言う事で戻り際に見付けたのは「蛇紋岩とロディン岩とヒスイが混ざった岩石」と、大きめの玉髄です。
混ざっているヒスイは面白く、通常このタイプは蛇紋岩とロディン岩が混ざっています。
でも今回は先端付近にヒスイの緑(万葉系の緑)が入り、そこは翡翠輝石がキラキラ輝いています。(裏と表に2箇所)
ヒスイ(正確にはオンファス?)である部分が少なすぎるので、ヒスイ石ともヒスイ岩石とも言えず「一部に翡翠輝石を含むロディン岩(蛇紋岩)」と形容すのが良いかと思います。(個人的に)
なかなか面白いサンプル、また良い石(経験)を得ました。





左側を探し始めて5分、打ち上がっている小砂利の中に現実離れした発色を確認しました。
陶器?、プラスチック?、貝殻?、ガラス?、様々な素材が頭を過ぎりましたが、手にとって確信したのは「探し求める紫ヒスイの標石だ」と言う事でした!
やっと標石に出逢えました、しかもこのタイプの紫ヒスイは滅多に拾えないので嬉しいです。
これでコレクションも増えて、より保管用ケースが美しく彩られます!
私が生きている間にあと幾つ出逢えるのだろうか…、とりあえずこれが最後でない事だけを祈ります(笑)







一通り海岸の左側も歩いて、この日に出逢えた石たちの集合写真を撮りました(笑)
上から一部に翡翠輝石を含むロディン岩(蛇紋岩)が2個、玉髄が2個、ビー玉のシーグラスが1個、ネフライトが3個、ヒスイ石が4個です。
大きい灰色ヒスイは別カット、座りが良いので文鎮か飾石にしようと思います。



パッと見て解る通り紫ヒスイは別格、これが落ちていれば誰でも拾えますので、後は「その瞬間との出逢い」を待つだけなのでしょう。
回数や時間で確率は多少上げられますが、それだけでは説明の付かない出逢いが在るのは不思議で仕方ないなぁ…。(回数も多くないし、時間も1時間程度だし…)

強いて言うなら「運命力」だろうか?

人間とは「必死でない事で結果が出ると運命を感じ易い」のだろうか?(必死であっても?)
簡単に言えば海辺に落ちているヒスイを拾うだけの事で、そこに卓越した個体技能も無いし、誇る程の表現力も宿っているとは思えません。(よって矜持も無いかと…)

解り難いヒスイを識別する目は能力なのですが、必用とされる領域が少なすぎて賞賛される機会は無く、人々の暮らしに反映するメリットも無いので需要も低いのが現実…。(それに対してのセンスは確実に存在するのですが…)

考えてみれば縄文時代の晩期から答えが出ていないのだから、今すぐに見出せる訳もないか…。(それなりに交易で役に立っていたのが幸いか?)
ヒスイ転石を集め続ける意義は、それぞれが結果を示して繋げない限り「変わり者」で終わるのでしょう。
それはそれで面白い人生ではあるけど、変人カテゴリーの末席に配置されるのは面白くないなぁ(笑)

自身を形成すカケラ、それを示す事が出来たのなら独特の魅力を宿せるのでしょう。
2017年04月24日
四月も下旬となり、やっとヒスイ峡への道も開通したようなので山菜探しに行きました。
まずは券を購入する為に店を訪れると「まだ早いと思う」と言われ、一度確認して来てからの購入を勧められました。(買ったは良いけど目的の山菜が無いのでは、売る方も気が引けるのでしょう)


と言う事なので早速、高浪の池に向かいます。
海側は晴れていたのですが、山側の小滝地域は雲が多く気温も低かったです。
今だに多くの雪を残し「独特の静寂」が、辺りを包み込んでいる感じでした。




高浪の池のオープンは29日だったので寄る事はせず、ヒスイ峡方面へと進みました。
こちらはヒスイ峡奥の遊歩道、時折差してくる陽が透明度の高い河川を映し出します。
うっすらと緑ががかるヒスイ色の川、萌葱色のフキノトウも川辺に広がり、小滝での僅かな春の兆しを感じる事ができました。





更に進むと水門があります。
どのくらいぶりに来ただろうか…、変わらずの景色が嬉しいです。
道には石や雪や枝が多く散らばっていて、徒歩でしか進めない状態でした。(それが無くても徒歩で進んだ方が良いです)
あらゆる危険性がありますので、くれぐれも慎重に進んで下さい。




春のキノコを発見?
最初はナメコかと思ったのですが、どうも違う気がします。
可食っぽいけど、データに無いキノコには手を出さない方が無難。
それに美味しいキノコだけを憶えているので、可食であっても採る必用は無いかと(笑)




可憐な淡紫の花も発見。
気温が低く雪の多い場所ではありあますが、確実に開花(再生)が進んでいるのが解ります。
これらが妖精の原点だと考えても、疑い無く納得できる姿をしています。




発電所付近の道には大きな石と流木が散らばっていました。
通常、こういった道に大きな石がある場合は、車で通行させない為に人間(関係者)が配置する事が多いのですが、この散らばり様は落石によるものでしょう。
こうも散らばると後片付けも面倒だし、転がって壊れた感がスゴイ(笑)
こんな岩石が転がってきたら恐怖でしかありませんね…。
でも数年前にも同じ状況になっていた記憶があるのですが…、片付けていないだけなのかな?




その先へ少し進むと雪のトンネルがありました。
進むには脇の崖すれすれを通るか、トンネルを匍匐前進するかの二択です。
選択したのは第三の「引き返す」で、特に進む意味も無いので戻りました(笑)




お店の人が言った通り、まだ目当ての山菜を探すには早かったようです。
空が曇りだし一層気温が低くなったので退散、来た道を帰っていると遠くで熊を発見しました。
川を夾んで距離があった事や、当初は小さく見えた事もあり「あの程度の熊ならどうにでもなる」と思いましたが、近づくに連れサイズが変わって行く…。(当然ですが(笑))
一番近い距離まで行くと思ったより数倍デカイ、熊との間に川があり絶壁にもなっているので襲われる可能性は極めて低いですが、それでも恐れを感じます。


生まれながらに弱者で在る人間が、生まれながらに強者としての存在に恐怖する本能は、唯一の対抗手段である知性をもってしても制御できません…。(その恐れの感じ方が知性なのでしょうけど)
これが同じ路線上だったらと思うと背筋が凍りますね…、「あの程度の熊ならどうにでもなる」なんて傲りは捨てて、改めて慎重になろうと思いました。

一方の熊は、こちらをチラチラ見てはいましたが若芽を食べるのに夢中で、あまり気にしていない感じでした。
威風堂々と言いますか…、相手にされていない感が伝わります。(その方が幸いで、相手にされた方が怖いですけど(笑))


こんな感じで山菜探しを終えました。(山菜の収穫は無しです)
ゴールデンウィークにはもっと春らしくなっているかと思いますので、自然を強く感じたい人は遊びに来ると良いと思います。(でも油断は大敵ですよ!)
2017年04月17日
今回は転石探しではなく、やっと満開になった桜を楽しみました。

まずは10日、少し晴れ間が出たので青海へ桜を見に行きました。
最近まで気温の低い日が続いていて、なかなか桜の開花が進みませんでしたが、ゆっくりと花が開き7分〜8分咲きにまで進んでいました。
天気は快晴ではなかったので暗めの写真となりましたが、冬期を終えた私には柔らかな色彩が大切な感性(作り手にとって)を癒してくれます。




そんな中でも椿は鮮やかで、タイミング良く陽が差した事もあり美しく撮影できました。
このタイプは品種改良?なのか原種よりも期間が短く(咲き出す期間が違う?)、最後の一輪となっていました。(下には咲き終わった花が幾つか落ちていました)



この後に、同じく桜を撮影していたおじさんと話が弾み、自然と遊ぶ事をたくさん話しました(笑)

更にこの日の夜はピカピカの満月、輝きまくって白夜のように地上を照らしていました。(花札なら「花見で一杯、月見で一杯」って感じです!)


次は14日、急激に暖かくなった事もあり桜は満開になっていました。
ここは青海の小学校付近で、毎年美しい桜が咲き乱れています。
今年の冬は特に気温が低かったので桜の状態が良くない場所もあるようですが、ここはその影響が少ないように感じました。





ちょっとした桜のトンネルも歩く事ができて春本番を楽しめましたが、残念な事に花見を楽しむにはとても風の強い日だったので、外で昼食をとる事はできませんでした…。
この気温とこの強風、花の命は短いと言いますが更に短くなってしまう事でしょう。(本当に残念)




最後に姫川河口の桜づつみ。
高い気温と強風で空は霞がかり、桜並木を歩くと凧のように飛ばされそうになりました(笑)
黄色が強い太陽光だったので、桜がより白っぽく見えてしまうのも残念。
花見をしながらの昼食は、次の機会に楽しみたいと思います。




ちなみに淡い開花色の紫ヒスイでピアスを作りました。
今回は爪止めの金具ではなく、シンプルなSV金具を使用しています。
この優しい発色は夜に濃さを増し、月明かりでの夜桜を想わせてくれます。(記憶とリンクして、紫ヒスイでも花見を感じられるなぁ〜)




その年々の春を体験できるのも残り30回くらいでしょうか…。
私の寿命次第ではあるのですが、その時々の瞬間を大切に生きれたらと思います。(ジジイになっても創作は続けられる体でいたい(笑))
2017年04月10日
四月に入り早々に良い晴れ間が出たので、押上の海岸へ転石拾いに出かけました。

この日(4/1)は気持ちの良い快晴で、この陽気だけでも海辺を歩く価値があります。
心と体を軽やかに保ち、キラキラと輝く「海と大地のカケラ」を探します。





波は穏やかで浜も歩き易く、私の得意な環境となっていました。
数人の釣り人の間を縫うよう歩き、お互いが邪魔にならないような距離を保ちます。
ちなみに、この日は釣りとしての環境は良くなかったようで「全然駄目だ…」と言っていました。





いつもと同じように「美しい海を眺めながら右から歩いて左へと折り返す」、そんな原点の巡礼にも似た反復は自然と身に付き、今では違和感無く私に馴染んでいます。
そうして出逢ったヒスイの転石たち、私の大事なサンプルでありカケラ、それらは色褪せる事無く光を受けて不滅に輝いています。

今回は上の玉髄が1個、その下の綺麗なロディン岩(鶯石)が1個、ヒスイが14個、小さなシーグラスが4個、拾う事ができました。
ロディン岩は明るい翠を「鶯石」とし、渋めの緑を「鴬石」としようかと思います。(どっちも読み方は同じだけどね(笑))



レア度としては2〜3(標準〜少し上)ですが、翡翠輝石がキラキラと輝いているヒスイが多く、サンプルとしては良い感じです。
自然研磨も申し分なく、その肌は悠久の時の流れを宿し、堅牢さの中に柔らかさを感じさせてくれます。

やっぱり押上海岸と宮崎海岸の転石は良いなぁ〜、流石は「ヒスイ海岸」って感じで外れの日が少ないのも嬉しいです。(経験測として最低でも1個は拾える感じです)
小さな同じタイプのヒスイ転石をケースに入れて集めると、次第にそれが宝石箱のような姿へと変わって行くのがとても面白い。(水晶系が好きな人には「唯の石ころ」にしか見えないでしょうけど(笑))

集めた転石をタイプとレベルに分ける作業も面白く、あっと言う間に時間が過ぎてしまいます。
もっとケースを購入しなければ…、大きめの転石を集める容器も必用で、それを保管して飾る場所も考えなくては眺めて楽しむ事が出来ません。
集める喜びと眺める喜び、そのバランスも大切にしなくては「習性で集めているだけ」になり、そこに豊かさは在りませんね(笑)

このサンプルも後々に引き継がす事が出来たのなら、時代を超えてより魅力を増して行くのでしょう。
一定のレベルの転石(4.5〜5以上)は個人で集めるのに限界があるので、先人から受け継ぎながら揃えるのが効率的でしょう。
そう言う未来も在るのだろうから、求め続けて生きたいと思います。(私と同タイプの人間もいるはず)

さぁ、これから祝福された季節の到来、まぶたが重くなるような現実よりも「光が満ちる自然世界」に目を向けて創作活動を続けたいと思います。(まぶたがスギ花粉で重くなるのは仕方ない(笑))

人が現実逃避の究極体なのだとしたら、芸術家はその最たる存在なので、どうせなら究極逃避を成してやろうかと思います。(人間社会での現実の逃避であって、地球(自然)からの逃避じゃない)


それはそうと今月から題名を「ヒスイ日和」として、海や川での鉱物探索を掲載して行きます。
たまに山菜や花々などを楽しんだ事も書き、「ヒスイのように美しい日和の話」って事をメインにして行ければと思っています。(ほとんどが鉱物探索の話になりますが(笑))
一応書きますが、鉱物であれ山菜であれ「許可を得てルールを守った上での話」なので、全てが自由なのだと錯覚しないようお願いします。

ビクビクしながら、オドオドしながら、そんな心境で自然を(人生も)楽しめる筈がない。(ただ自然(神)に対しては常に「慎重さ」を持っておかないと、簡単に命を落とすのでご注意下さい)
2017年04月07日
今回は、月読命「月花」の参作目を紹介します。

うっすらと紫に染まる春らしいヒスイを加工しました。
前回の「咲輝」でも書きましたが、咲輝・月花・以心伝心での三貴子として制作しました。
夜空に浮かぶ「開花色の月」をイメージして、背景には冬でも瑞々しい月桂樹の葉を合わせました。




特徴的なチタン石の景色は、月読になると月面を映し出しているかのようです。
片面には緑も合わさり、より草花の開花を表現できたかと思っています。
この「染みわたるような紫」が魅力的で、水面のように揺らいでいるようにも見えます。(個人的感想)





三日月のシャープさと花々の柔らかさを重視して、バランス良く仕上げました。
片面は一部(特に背)に濃い紫が、もう片面は全体に淡い紫と緑が広がっています。
ヒビは無く「モチッ」と質感は、同時に堅牢さも感じさせてくれます。





シリーズを通して透明度は高いタイプではありませんが、光を「僅かに透しながらも反射している」と言う感じで、幻想的な景色を魅せてくれます。
夜桜を優しく照らす三日月を見ながらの花見も格別で、また太陽とは違った楽しみ方があります。(以心伝心は春風や春雪を強く表現しています)





やっとこれで春の三貴子が揃いました!
冬期に制作したので辛かったですが、仕上がれば季節と相まって満足感が高くなります。
日本の物づくりには四季は欠かせないのだと、骨身にしみて感じるようになっています。(やっぱり冬は辛いのです(笑))

ちなみに物産センターには、いち早く(3/27頃)出品しましたので、この紹介よりも実物を見ていた人もいるかも…。
いろいろとやる事がありサイトに反映するのが遅くなっていますが、基本的に一人で活動を行っているので、ご勘弁下さい。(だからと言って協力する仲間がいない訳じゃないよ(笑))

これから光が満ちる季節の到来、不安定に耐性を得たのならば総意に惑わされる事なく、創作を純粋に楽しめる事でしょう。
何が必用なのかを見定めて生きたのなら、その先には「人の強さ」が在るのだと信じています。
2017年03月31日
晴れ間が出たので押上の海岸へ、転石拾いに出かけました。(最近は良く晴れますが、その度に行くわけでもないですよ(笑))

この日(3/28)は快晴とまではいきませんが、多くの人が訪れていました。(ほぼ釣り人)
波は強めで風も冷たく、暖かな春本番を待ちわびる人も多かったと思います。





浜辺はなだらかで探し易く歩き易い、多くの釣り人が並んでいるのも季節感があります。
こういった浜の状況だと拾えないと言う人もいますが、普通に拾えますので安心して下さい(笑)
むしろ私としては好環境、押し上がっていた方が歩き辛くて注意が散漫します。
拾えない際の「言い訳」なのか…、更に聞いてもいない「この間は拾った話」をしてくるジジイは普通に鬱陶しいですね。(無駄な張り合いほど滑稽(笑))




と、言う訳で、こっち側ではヒスイが8個、玉髄が2個、拾えました。
左側の2個の淡緑ヒスイはレア度3.5、残りは2.5〜3と言った感じです。
玉髄の1個は瑪瑙部分も見られ大きさも良い感じ、白の模様も面白いので磨いてみます。





右側の折り返し地点に到着、再び釣り人の合間を歩いて左側へ移ります(笑)
この日は鯖が釣れていたようで、釣果もまずまずだったようです。




左側ではヒスイ2個、ネフライト1個、玉髄2個、シーグラス2個が拾えました。
まず気になったのはシーグラス、これは瓶の欠片ではないでしょう。
思い当たる可能性はあるのですが色目の理由が確定の邪魔をする…、結果「まぁいいか」で終わりました(笑)
ネフライトは不思議な質感だったので確保、何か独特の魅力を感じます。(説明できない何か)
ヒスイの1個は青系ですが、鮮やかな青のシーグラスが際立っていて霞んでしまいます(笑)
もう1個は緑系ですが、これも鮮やかではありません、しかしどちらも質が良く艶やかな肌に翡翠輝石がキラキラと輝いています。(レア度3かな)






帰り際に面白い石を発見。
1個は模様が面白く魅力的、でも乾くとほぼ見えなくなります…。(そして名前も解らず)
もう1個はロディン岩かと思うのですが、部分的に紫が入っています。
ちょっと不思議、コランダムかとも思ったのですが重さはロディン岩と差がありません。(要は「これぞコランダム」って言う重さを感じないという意味です)
ただ岩石だけにロディン岩と混ざる事もあるようなので、可能性は無視できません。
これも前回の石同様にまとめて聞いてみたいと思います。(その内に(笑))






拾って撮影している最中に、同じくヒスイ拾いを楽しんでいる女性に声をかけられました。
話の内容から「ここに住んで探したい」と言う気持ちが強く伝わりましたが、私の経験上「住めば昔みたいに探しに行かなくなる」って答えがあります…。
それでも10年前の自分と重なる想いも理解できるので、私の経験則は話しましたが「あとは自分次第」って事になるでしょう。(良い未来を選択してほしい)


こんな感じで今月の探索は終了しました。
来月も良い天気の日に遊びに行きたいと思います。(景気も良くなれば良いのですが…)
2017年03月27日
今回は、レザークラフトの青年とコラボした作品を紹介します。

糸魚川で開催されたクラフトフェアで知り合い、私からコラボを依頼しました。
元々のレザーブレスレットに私がアレンジを提案して、その仕様で制作しています。
今回は開花のカケラでルースを制作しましたので、「開花のレザーブレス」と命名しています。
ブレスが「祝福」も兼ねているように聞こえるので、ヒスイらしさも宿せるかと思っています。




麻糸でのステッチと丁寧に打ち込まれた模様がヒスイと調和し、一体感を感じられるかと思います。
ルースを革にはめ込む事で耐性を高め、特に「レザーを主役に」を重視したコラボ作品です。
ヒスイのルースを「万葉・芽吹・開花・青海・叢雲・漆黒」等に代えても、それぞれに魅力的なブレスレットになる事でしょう。(純度より景色を優先させるタイプの作品です)






ある程度はサイズを調整できるようになっており(初めから)、男性でも女性でも身に付けられるブレスレットになっています。(青年に頼めば特注も可能です)
素材となっている革の詳細は「上質な植物タンニン鞣しで、アメリカでは馬具などに使用するほど丈夫な革です。表面加工は、一切していないため使い込むほどに飴色に変わります。経年変化による魅力も、お楽しみ下さい。」との事です!




もう1パターンを依頼していて、一方をシンプルめに、もう一方を模様を多めにしています。
画像は案として試作してもらった中央部分で、こんな感じに仕上がればと思っています。




ちなみに、オリジナル(大元)でも十分にブレスレットとして身に付けられます。
この品を見てヒスイとのコラボを考え、現在はカタチに成りつつあります。
元が良い出来なのでスムーズに案が浮かびましたが、作り手のペースもあるので焦らずに進めています。(カタチになる日をワクワクしながら想い描いています(笑))




糸魚川で開催されたクラフトフェア自体は出展者のメリットは少なかったようですが、私としては良い出会いがありました。(自己中心的な感想だ…)
実は青年とは前回にも会っていて、その時はまだコラボには進みませんでした。
面白い縁と言いますか…、独立を目指して「絶えず努力してきた者の成果」は二年目の品に反映されていて、とても嬉しくなりました。
真面目で几帳面で神経質、そんな性格も作り手として信頼できるでしょう。(ちょっと似た部分を感じます(笑))


この仕事を初めて10年ですが、3人くらいはコラボして作品を進めて行けそうです。
後は販売を頑張らねば…、「作る喜び」と「売る喜び」、双方を求めているのだから贅沢な望みなのかもしれませんが、独立の基本は保たねば先には進めません。(昔は当然のスタイルだったのですが…)
先に進んだ後に「それぞれの豊かさ」が、在るのだと信じて頑張りたいです。



最後に、こちらは芽吹のカケラと開花のカケラで制作したピアスです。
なるべく春らしい発色を優先して、約7mmのルースを制作し銀枠に合わせました。
気軽なアクセサリーとして、楽しんで貰えたらと思います。




私は様々な装飾品を身に付ける事が出来ないタイプなので、身に付けられる人には思いっきり楽しんで欲しいと心底思います。(私の分まで(笑))
2017年03月21日
また晴れ間が出たので、押上の海岸へ転石拾いに出かけました。

この日(3/15)は朝から快晴で、気持ちも明るくなりました。
午前中は仕事(加工)をして、午後から海へ探索に向かいました。





天気は良かったのですが風が冷たく、強くて長めの波が押し寄せていました。
まるで冬のような風だったので、体を丸めながら歩きました(笑)
浜辺は探し易い環境でしたが、満ち潮だったようで探す範囲は狭くなっていました。




探索の途中、頭上約2m付近をカモメが飛んでいました。
やけに近いので早速撮影(笑)、その後も付いてくるような感じで飛んでいるので、しばらく見ていると更に1羽が合流しました。
2羽で頭上をホバリング…、サーファーのように風に乗っています。(まさにウィンドサーフィン(笑))
まさか鳥爆弾(フン)を狙っているのでは…、と心配すると同時に「帽子を巣にしたいのだろうか?」とも思いながら、頭上を気にして探索しました。





そんな中で右側の最終地点付近を歩いていると、美しく膨張する小石を発見!
すかさず手に取ると、質の良いヒスイ転石でした。
淡い翠が広がり石質も良いタイプ、しかし押上では珍しく自然研磨が少し荒いのが不思議。
翡翠輝石が輝くのでメリットもあるのですが、標石としては僅かに及びません…。
それでもレア度は4と言ったところなので、サンプルとして大切に保管します。



喜んでいる内にカモメは何処かに行ってしまい、こういった事があると「啓示?」って思ってしまう。
偶然のようで必然、面白い体験が出来るのも転石拾いの魅力でしょう。

ちなみに親指の爪は、前回の海綿?の硬度を確かめた際に付いた傷が、午前中の加工で「更に削れた」ってだけなので気にしないで下さいね(笑)


右側の探索を終えたので、折り返して左側に向かいます。
今度は向かい風となり、より寒さが身に染みます。(晴れていなければ速攻で帰っている)




1時頃になると雲が多くなり陽が陰ってきました。
とりあえず左側ではネフライト2個、玉髄2個、デュモルチ石1個、シーグラス4個です。(ちなみにデュモルチ石・デュモルチェライト・デュモルティエライト、どれが一般的な名称なのだろうか?)
特に「大きめの玉髄」と「石英が張り付いているネフライト」は珍しく、玉髄は瑪瑙部分も見られて磨けば美しく仕上がるでしょう。
石英が張り付いているネフライトは、私としては殆ど出逢った事がないのでサンプルとして保管しようかと思います。(大きくてハッキリ解るので、珍しいと思うのですが…)





1時間くらいで天気が変わり、快晴だった空は暗い雲に覆われ始めました。
風が強くなり波も荒れ始めたので退散、また良い日和に訪れたいと思います。




帰り際に「波を2度も被った」と言って着替えているオジサンに出逢い、ヒスイの識別をしました。
確実なヒスイは1個あったので、頑張った甲斐はあったように思えます。(でも、くれぐれも波には気を付けて下さい)
2017年03月17日
今回は、天照大御神「咲輝」の伍作目を紹介します。

加工に用いたヒスイは、奴奈川姫と同じ紫ヒスイです。(咲輝・月花・以心伝心にも用いています)
全体を紫に染めながらも揺らめくコントラストが、開花の景色を映しています。
桜の開花はもう少し先ですが、期待を込めて晴天に咲き誇る景色を背景に撮影しました。




所々に見られるチタン石が残雪や春雪を想わせ、また舞い散る花びらにも見えます。
なるべく濃い紫を示す部分で加工して、これから最盛期を向かえる花々の開花を表現しました。
開花を促す太陽の光を受けて彩り豊かに咲き誇る花々の景色は、厳しい冬を越える心の支えとなり、春を謳歌する活力ともなってくれます。





なるべく曲線を重視しながらも、シャープさを忘れずに加工しました。
灰色がかる紫ヒスイの多い中、白地が美しい紫ヒスイで制作できた事に感謝しています。
水彩画のように滲む紫が特徴で、太陽光下と夜間の蛍光灯下で濃さが変わるのも面白いです。
艶も綺麗に出て満足、お花見のお供とすれば更に美しく輝く事でしょう。





基本的に紫ヒスイは透明度が高くありませんが、それでも光を受けて幻想的に輝きます。
開花色に染まる太陽を見ているかのようで、内から湧き立つ活力を感じます。





再生の季節を楽しむのに相応しい作品と成ったかと思います。
「以心伝心」の四作目とも同じ母石なので、同じく母石から制作する「月花」の参作目と合わせて三貴子でのセット販売にしようかと思っています。

多分、この母石での三貴子は、これが最後となるでしょう…。(残り二点くらいしか作れない)
それでもカケラは残っているので、ペンダントやピアスなどのアクセサリーに加工して、開花のヒスイを大切に活用したいと思います。
これらは神玉のカケラでもありますので、その繋がりによる縁が切れる事は無いでしょう。


太古から繋がる文化とヒスイを受け継ぎ、私たちは神々(自然)との交歓する。
2017年03月15日
気持ちの良い晴れ日だったので、押上海岸へ転石拾いに出かけました。

先日は雪が降り冬に逆戻りしましたが、その雪も数日で消えて暖かい日が続きました。
快晴ではありませんでしたが、歩けるようになった押上海岸を楽しむには十分です。





この日(3/13)は前日に山に雪が降ったらしく、11時頃でも肌寒い気温でした。
海に冷たい水が流れ込んでいるので、釣人も環境が良くないと言っていました。
転石拾いとしての環境も悪く、砂利が積み上がっていて歩く度に足が沈み歩き難い…。(トレーニングとしては良い環境です(笑))
波は強く無いですが、早めの波なので波打ち際を見ていると疲れます。




とりあえずは海岸右側の最終地点に到着、こっちは砂も上がっていました。
砂が増えるほど歩き易くなったので良かった(笑)、こういった状態でもヒスイを見付ける事は可能です。(小さいヒスイだけどね)




と、言う事で、玉髄を2個、ヒスイの小石を7個、拾えました。
このサイズは瓶に入れて楽しめるので嬉しい、少し大きめのは翡翠輝石が綺麗ならガイド用の見本に、翡翠輝石が目立たないタイプなら磨いて飾り用にしても良いかと思っています。




次は海岸左側を探索、こっちも同じ様な状態でしたが、より小さな砂利が浜に積み上がっていました。
こんな時は豆ヒスイを狙うのが最適、目を凝らしながら探すと、一際美しく光る小石を発見!
誰がどう見ても「ヒスイか陶器かプラスチック」だと認識するでしょう(笑)
手に取って確認すると春色の紫ヒスイでした!、小さいですがレア度は4〜4.5クラスです。
もっと大きければ…、とも思うのですが、まずは自然に感謝。
このタイプの紫ヒスイを集めたケース(標石用ケース)があるので、そこに入れると一体感が増して更に美しく見えます。





満足のいくヒスイが拾えたので、面白い石も探す余裕が出ました。
まずはこれ、赤い石英(ジャスパーの類)だと思ったのですが、手に取ると非常に軽い…。
水に浮く軽さで到底鉱物とは思えませんが、爪よりは硬いので発泡スチロールでも無いかと。
海綿かな?、よく解りませんが詳しい人に聞いてみようかと思います。




次はこれ、たまに見かけるのですが石英にしては重い感じがします。(さっきのとは逆に不自然に重い気がするけど…)
肌色の部分が特に気になる…、桃簾石か灰簾石の類なのか?、コランダムの成分って事は無いのだろうか?(解りませんが(笑))
その部分の硬度は鉄よりも硬いです、まぁ石英自体が鉄よりも硬いので混ざっていたら当然ですね。(これも聞いてみるかな)




最後はこれ、このタイプはよく見かけます。
デュモルチェ石の類かと思っているのでが、正式な名前は在るのだろうか?(キツネ石の類なのかな?)
水に濡れている間は綺麗なので、集めて水槽などに入れても良いかもしれません。




そんなこんなで、紹介した石以外にも玉髄を2個、シーグラスを3個、ネフライトの小石を1個、ヒスイの小石を5個、拾えました。
個人的には薄紫のシーグラスが気に入っています、この色のはレアで簡単には在りません。(ガラスなので人工的に作れるけどね(笑))
この小さいヒスイたちは「糸魚川ヒスイである識別の見本」として重要なので、私にとっては欠かせない存在だと言えます。(よって小さなカケラであっても大切なのです)




一時間程の探索も終了、午後からは加工に専念します。(お昼頃には暖かくなり汗が滲む気温となりました)
気軽に楽しめるアクセサリーとして作ったペンダントやピアスも、少しずつ売れているので補充しなくてはなりません。(お客さんに感謝です!)
レザーブレスとのコラボ用のルースも制作中で、近日中には一作目を掲載したいと思います。

世の中の景気は不安定ですが、自由を選んだ私は常に不安定なので「やるべき事を成す」って事に集中して進んで行きたいと思います。

季節は「休息」から「再生」へと移り「躍動」へと向かって行きますので、それだけでも幸せだと感じています。
2017年03月07日
3月に入り天気の良い日が増えたので、今月も海岸へ遊びに行きました。

まずは(2/26)の押上海岸です。
朝方は雨が降っていたようですが、9時頃には太陽が出ていました。
以前とは逆で上越方面に雲が多く、青海方面は快晴となっていました。
やっと浜辺を歩ける状態になったので、久しぶりの押上海岸を楽しみます。





長めの波が押し寄せていましたが、暖かい気温だったので気持ち良く歩けました。
浜は小砂利の多い環境だったので魅力的な石との出逢いは期待できませんでしたが、ゆっくりと流れる時間を感じながら探索しました。(ここは競争率が高くないのが魅力なのかも)




こちらが40分程度で見付かった石たちです。
淡緑の石英が2個、ネフライトが2個、アルカリ角閃石が1個、緑が入ったアルビタイトが1個、ロディン岩と混ざった紫ヒスイが1個、水色のシーグラスが1個です。(シーグラスは石じゃ無いな(笑))




特に淡緑の石英が面白く、先端は小さな剣水晶となっていました。
クリソプレースの類なのだと思われますが、不純物部分が多く原石感の強い石です。
ちょっとした標本となりそうなので、飾って楽しもうと思います。





そして3月1日、この日も晴れたので押上海岸へ行きました。
ちなみに海の景色は変わっていなかったので撮影していません(笑)

環境は変わっていなかったので期待していませんでしが、それでもヒスイを拾う事ができました。
良い質ではありませんが、太陽光下で目を凝らすとヒスイ輝石が輝きます。
自然研磨の良さも押上海岸の魅力なので、やはり私には性に合っていると確信しました。





次ぎに出逢ったのも、柔らかな曲線が美しいヒスイ転石です。
見た瞬間はドキッとし、手に取る間は淡緑の石英かもと疑い、手にとって確認した後に安堵し喜ぶ、そんな行程を何度となく経験しながらも慣れる事のない喜びが湧いてきます(笑)
レア度としては3.5くらいですが、表皮の褐色が年期を感じさせてくれます。
これが普通の石と同じ場所に落ちていると、全くの別物に見えるのは私だけでは無いでしょう。(ヒスイ同士で並べると、その感覚が薄まります(笑))






小砂利の多い状態は変わらなかったので、さざれ石タイプも探してみました。
最終的にヒスイ転石さざれは4個拾え、白、碧、淡翠、緑の4色が集まりました。
それぞれ別の色が拾えるなんて珍しい、偶然ですが必然、幻想を楽しめる瞬間でもあります。




12時頃になると天気が一変し、気温が下がり風も強くなりました。
もう十分楽しめたのでさっさと退散(笑)、午後からは仕事(加工)をしなければ。




今回も楽しかった、また気晴らしに来たいと思います。


それはそうと、作品の撮影も溜まっているので取りかからないとな…。
レザークラフトの青年とのコラボも試作していますので、ある程度のカタチになったら紹介したいと思います。

今現在、糸魚川は雪が降っています。
これが最後の雪である事を願い、再生の季節に備えたいと思います。
2017年03月03日
今回は、ヒスイの海岸転石で制作した異玉の二作目を紹介します。

加工したのは、1月に採集したヒスイの転石です。
前回と同様に表面に茶色の汚れが付着していたヒスイでしたが、お餅のような肌質と光を受けて淡翠に膨張する特徴が見られたヒスイだったので、良い作品に仕上がると確信していました。(丁度良くプレート状だったのも幸いでした)





切り出してみると、絹のような白地に淡い翠が浮かんでいました。
丸玉やストラップを加工する素材もギリギリ取れ、さざれ石にも淡い翠が見られます。




こちらが丁寧に磨き上げて誕生した「千変の幼生」です。
何と言っても白地が綺麗、このタイプは色が入らなくても白に魅力を宿したヒスイです。
その絹のような肌は光を膨張させて淡く翠に染まり、幼生としての生命力を示しています。




若干、表皮にあった茶色が残りましたが、それが大地の息吹を感じさせてくれるでしょう。
自然光では「雪解け(水を含んだ雪)」を想わせる肌を楽しめて、待ちに待った芽吹きの季節の到来を告げているかのようです。





同じ母石で制作した丸玉も淡翠に輝き、異玉との相性はピッタリです。
球状では無く楕円状となりましたが、これはこれで良いアクセントになるでしょう。




ストラップも白が映える品に仕上がりました。
加工する前は餅、加工した後に強い光を当てると絹、自然光では雪解け、様々な景色を魅せてくれるヒスイのカケラです。(お出かけのお供に丁度良いかと)




今回も革紐に楕円玉と合わせてみました。
やはり相性抜群、ウッドビーズも合わせると更に良い感じになりそうです。
販売する際は首飾りに仕上げた方が良いかなぁ〜。




今回の異玉は、自然光で神秘的に輝きます。
葉脈のような模様や淡い生命色が際立ち、生きているかのような姿になります。
これが石だと言う事が信じられない…、「何かが満たされている」そんな印象を受けます。





最後は、さざれ石です。
これからピアスなども制作可能ですが、とりあえずは「へその緒」として保管用にします(笑)
飽きるまで「雪解けのカケラ」を楽しんで貰えたらと思っています。





さて、転石を加工しての異玉が二作目となりましたが、かなり自己満足度の高い作品になったかと思っています…。
手元に残っても悔いが無い分、他者へ向けたお得感が低いので商品として難しい気がしますね…。(今に始まった事では無いのですが(笑))

転石だけでの制作に限定してしまうと、ヒスイも限られてしまい幅が狭くなるなぁ…。
お客さんにしてみれば「好みのヒスイでの作品」が必用なわけで、今回のようなタイプが簡単に拾えるなら良いのですが、現実的には可能性が低すぎて無理ですね(笑)

よって素材として良いヒスイが拾えた際には余すこと無く加工し、同時に加工用に仕入れたヒスイでも制作するのが良いかと。(結局は仕入れたヒスイも全部活用するのだから)
どちらが良いかは購入する側に選んで貰えば良いのでしょうね。
コンセプトを優先するのか、ヒスイの好みを優先するのか、それぞれに選択肢が在った方が良いように思えます。

まぁ、その両方を兼ねている作品が一番需要がありますが、ルールに縛られ過ぎて捏造するような状況に自分を追い込んでも意味がない(笑)
転石加工は「一つのスタイル」として、大切に続けて行くのが最も良いのだと解りました。
幸いにもヒスイ転石が拾えない事は無いので、色はともかく加工が可能ならば優先したいと思います。(次は万化の蛹を作ろう)

これにより異玉・生玉・神玉の共通の話となるので、将来的には面白い事になりそうです。
試行錯誤しながらも前に進む、創る以上は高める事を優先して活動する、その原点から外れなければ私も「先人たち(古代人)が歩んだ王道」を辿る事が出来るのだと思っています。

同じ事の繰り返しは、なるべくしないよう努力したいと思います。
2017年02月27日
また晴れ間が出たので、海岸へ転石を探しに行きました。

まずは押上の海岸へ行きました。
この日(18日)は晴れてはいましたが、海は大荒れでした。
大きな白波が立ち探すどころの話じゃない(笑)、危険なので押上での探索は断念します…。





次ぎに青海の海岸へ向かいました。
押上方面は晴れていますが、親不知方面は暗い雲で覆われていました。(ここは丁度、真ん中って感じです)
あまり良い状態ではないのが解りましたが、とりあえず波打ち際に向かいます。





浜が広いので歩く事は可能ですが、風が強く長めの波が押し寄せるので油断はできません。
砂が多く上がり浜の環境は最悪、強風により体感温度も低くなって寒さが身に染みます。



よって開始5分で退散(笑)
もう、在ろうが無かろうが極寒の海辺を彷徨いている場合じゃない…、また良い環境になったら遊びに行こうと思います。



そして数日の後(22日)に再び晴れたので、また青海の海岸へ行きました。
到着すると、こちらはまた曇っていました。
どうも青海と旧糸魚川とでは天気が微妙に違うようです。(海流も影響しているのか?)
それでも風が無く暖かい気温だったので、既に数人がヒスイを探していました。





波は相変わらず強いですが、砂を多く上げる特徴は変わっていませんでした。
満潮なのか普段よりも探す場所が後方となり、良い環境とは言えませんでした。





数人が黙々と歩いている後姿を見ると、何とも不思議な光景です(笑)
季節が冬なので尚更、私も同じく彷徨くので他者からも同じように見えるのでしょう。(一応、暦では春なのですが…)




河口方面へ歩いて行くと、良質のネフライトを発見。
片面が平らになっていて加工に向いています、裏側は質が安定していませんが、それが面白い景色になるかもしれません。(将来的に活用できそうなので持ち帰ります)





姫川河口に到着、ここは複雑な流れとなっているので非常に危険です。
なるべく遠くから見て、さっさと離れた方が無難でしょう。




今回の探索では、ネフライト1個が拾えました。
ヒスイもありませんでしたが、玉髄や鶯石(ロディン岩)も無かった…。(残念)

早く押上の海岸が歩けるようになると良いなぁ〜。
これから季節は良くなってくるので、創作活動も頑張らねば…。(いろいろと挑戦できる季節を満喫したいと思います)
2017年02月22日
今回は、ヒスイの海岸転石で制作した異玉を紹介します。

加工したのは、12月に採集したヒスイの転石です。
表面に焦茶色の汚れが付着していたヒスイでしたが、部分的に見られた淡緑の兆しを確認したので加工素材として活用しました。(中まで汚れは入っていないと判断しました)





切り出してみると、やはり美しい白地が出ました。
致命的なヒビは無く丁度良いサイズのプレートが取れ、他にも丸玉やストラップを作れる素材も切り出せました。(表皮部分は、さざれ石として細かく切断します)




そして仕上がったのが、こちらの異玉です。
ヒスイの転石の活用を試みた、第一作目となる作品が誕生しました。
テーマが「千変の幼生」なので、私が好きな昆虫の幼生を表現しつつ、千変の可能性を秘める存在となるように仕上げています。(昆虫が嫌いな人には向かないかな…)




片面に緑が入り、もう片面には黒の模様が入りました。
悩んだのは艶の出し方で、どこまでのレベルが最適なのか吟味しました。
異玉は原点の「意化」なので、古代の風合いや昆虫の質感を強く宿せたらと思っています。
悩んだ末に「樹脂光沢のような肌質が理想的」と言う結論に達しましたので、その艶を優先しています。(これはこれで難しかった(笑))





次は丸玉の制作、穴を大きめにしたので天地の曲線は無くなり、球状ではありません。
こちらにも僅かに緑が入り、単品でも楽しめる品になりました。
しかし、やはり合わせた方が良いに決まってる(笑)、太めの革紐も通せるので使い勝手が良い丸玉ビーズとなりました。





ストラップも、こんな感じに仕上がりました。
なるべく不定形な姿を活かして曲線を付け、角張も残しつつ研磨しています。
新たに仕入れた渋緑の革紐も、ヒスイに合ってくれたので良かったです。




最後は切断した、さざれ石です。
これも艶に悩んだのですが、自然研磨による肌の質感を優先して磨きませんでした。


今回の作品でのさざれ石は、どちらかと言えば飾りでは無く「へその緒」的な存在にしたいと思っています。(海岸転石で作られた証拠としての)
さらにヒスイである証拠として、表皮や切断面でキラキラ輝く翡翠輝石も確認できます。
磨かれた状態だと目視のみでの判断は、相当慣れていなくては困難となります。
しかし、これにより普通の人でも確認が出来るようにしています。

まぁ、「数点を磨かずにおいて、残りを磨けば良いのでは?」、と思うかもしれませんが、海岸転石での「異玉さざれ石の制作の仕様(ルール)」は、磨かない事にしてみたいと思います。(持ち主が磨くと言う事の選択肢も残せるし)


ちなみに、透明度は低いですが強い光を当てると、美しい生命色を示します。
これにより白地も「僅かに緑に染まっている事」が解ります。




異玉は自由な創作が魅力なので、神玉を連続で制作していた後に作ると、まるで「鋼鉄の戒め」から開放されたような感覚になります(笑)
海岸での探索や異玉の制作が「神々との交歓のバランス」を保ってくれるのでしょう。(私にとってのバランスを)
我ながら良い三本柱を持ったなぁ〜、生玉も両方のバランスをとる存在として進めなければ。

私にとって、この「ただの遊びでは無い遊び」は、生涯続いて行くのでしょう。
それで生きるのだと決めたその時から、苦労する事は決定しましたが、どう生きたって苦労するので自分で決めた苦労からは逃げないよう頑張りたいです。


そう言えば、こちらも制作しました。
今回の異玉とは関係ない品ですが、小さな淡緑のペンダントです。(ちょっとしたアクセサリーとして楽しんでもらえたらと思います)




二月も終盤となり、再生の季節の到来も迫っています。
良い季節を想うと何故かチビッコと遊んでいるイメージが湧いてくる(笑)
今年の夏はアクアリウムを作ってみようかなぁ〜っと。(テナガエビでも飼ってみるか(笑))
2017年02月17日
久々に晴れ間が出たので、青海の海岸へ転石を探しに行きました。

この日(15日)は午後から晴れとの予報だったので、昼食をとった後に向かいました。
1時頃までは晴れたり曇ったりを繰り返していましたが、水平線に見える暗い雲が無くなる事は、最後までありませんでした。





風は非常に強く、更に冷たい風がビュービューと吹いていました。(冬だから当然ですが(笑))
当然のように波も強く大きめの石も上がっていて、探索し甲斐のある環境でした。
ちなみに、この強風の中を悠然と飛んでいるカモメを見ていると、「鳥ってスゲー」って改めて感じます(笑)





浜辺に到着して数分で青系のヒスイを発見、なかなか良いスタートです。
濡れていると青が映えますが、確認の為もあり表面を乾かしました。
オンファス輝石に近いタイプ(鉱物としてはオンファス輝石)なので、翡翠輝石を確認するのが難しかったですが、日光により光沢と僅かな翡翠輝石を確認する事が出来ました。
艶を出しやすいタイプですが、粘りが低いのでヒビや石目から簡単に割れたりする特徴があります。
サイズも微妙なので加工用にするか迷いますが、見本として置くには美しさに欠けます。(姿や肌に魅力が無いかと…)
まぁ、ゆっくりと考えるとしますか(笑)





少し歩くと、今度は白と灰色が混ざるヒスイを発見。
僅かですが淡翠も流れていて、サイズも丁度良いので加工が可能です。
研磨すると淡翠は無くなるので、裏面の叢雲模様を活かした加工が必用となるでしょう。
幾つかの石目はあるものの、ヒビは無いので「千変の幼生」と「万化の蛹」を同じ母石から制作できるかもしれません。(切断しなくては解りませんが…)






意気揚々と姫川河口方面を探したのですが、こちらでは全く見付かりませんでした…。
数人が探していましたが、あまり良い収穫は無かったようです。
山を見ると青空が広がっていましたが、山頂は吹雪いている感じでした。





姫川河口は現在も河川の整備をしているようで、強風により砂塵が舞って霞んで見えました。
この季節の工事は大変でしょうが、仕事が無い方が土建屋にとっては死活問題となるようです。(これも当たり前の話だな(笑))




とりあえず来た道を戻りましたが、帰りは正面からの風となり目を空いているのも苦労しました。
私は男の割にはマツゲが長いので、強風による「まぶたの負担」が半端じゃない…。
女性はもっと苦労しているのだろう、と、理解した瞬間でした(笑)




今回はヒスイ転石を2個拾えて満足。
でも開始10分程度で2個と出逢ったので、残りの約40分は「ただ冷たい強風に耐えながら海岸を彷徨いていた」って事になりますね…。
そう思うと笑えてくる、やはり「費やした分だけカタチとして現れる創作活動」の方が、自分には向いているのだと強く感じました(笑)
しかし、その気晴らしを兼ねているのだから比較しても意味無いですね…。


それはそうと、帰り際に警察官がスクーターで巡回していたので話を聞くと、「去年の秋頃から車上荒らしの被害が多発している」との事でした。
なので「車の中には貴重品を置かないように」と言う事でしたが、被害発生の時期や場所(海岸や河口付近)を考えると、どうも引っ掛かります。

まず「ヒスイで滑り止めをしている者達の縄張り争い」って事が脳裏によぎりました。
本当に貴重品を盗られているのだろうか?、被害に遭った人の素性は?、等も気になります。
夜に限らず昼間でも窓ガラスを割られる等の被害もあると言っていたので、「嫌がらせ」も兼ねているように思えますね…。
まだ犯人が地元の者か外の者か解らないようですが、高い確率で「糸魚川が抱える難民問題」が原因となっているかと思われます。

他に考えられるとすれば、「保護の名の下で歪んだ正義を振りかざす者の狂言芝居」ですが、そんな暇人はいないかと(笑)
普通に金銭目的だったりするのかもしれませんね…、でも場所がなぁ…、大した金額を持って来る筈の無い者(釣り人や石探しの人)が集まる場所なんですよね…。
県外ナンバーを狙っているのだとしたら、釣り人は巻き込まれているだけなのかもしれません。

なんであれ「背に腹はかえられない」って状態になっている者には、注意した方が良いでしょう。
防犯カメラ等を用意して、周到な防犯準備をする事も必用になるのかもしれません。

一番は「そこへ行かない事」なのですが、それこそ「犯人の思うつぼ」かも?
考え過ぎかな…、一番信用できない者達を見ているので疑い深くなるのも仕方ないなぁ…。

とにかく警察は頻繁に巡回して被害を防ぐ義務があるので、その効果を期待したいと思います。(皆さんも気をつけて下さい)



異玉ですが、昨日(16日)が天気だったので作品撮影をしました。
後は説明を書いて、今月中にはアップしたいと思っています。

どうも何をするにも太陽が出ていないと、気力が無くなってしまいます…。
早く春が来てほしいなぁ〜。(暦では春なんですが)
でも良い季節と言うのは「あっと言う間」に過ぎるのですよね。
待ち焦がれている期間が幸せなのかもしれません。(先に期待があるのだから)
2017年02月07日
2月に入り立春を向かえ、例年になく春らしい気候が続いています。
いつもは雪かきに追われる日々ですが、今年は春の祝福を強く受けているようです。

まずは押上の海岸、先日に積もっていた雪も消えて春らしい浜辺が広がります。
この日(4日)は朝から気持ちの良い天気で、数人が石拾いに訪れていました。





浜は歩きやすい状態でしたが波は強く、探せる範囲は狭くなっていました。
小さめの石が多く上がっていて、激しい波の印象とは裏腹に石の動きは良くないようです。




環境に合わせて小石たちを探索すると、小さいけど綺麗なヒスイ転石を発見。
色も透明度も良くキラキラと翡翠輝石が輝いています。
どうしても小さいので1個の存在感は薄くなりますが、同タイプの小さな転石のケースに保管すると、全体的に存在感を増して非常に綺麗な世界を楽しめます。




更に灰色のヒスイ転石を発見。
色は灰色ですが質は良く、滑らかな質感の肌に翡翠輝石が煌めきます。
こういう灰色ヒスイはある程度の透明度を示し、磨くと艶やかに仕上がるタイプです。
濃い灰色の部分と白に近い灰色の部分が合わさり、黒のラインも入るので加工しても面白いタイプのヒスイとなります。(これは小さいので見本用とします)




右から左まで海岸を歩きましたが、以降は面白い石には出会えませんでした…。
やはり波の善し悪しが大きく影響しているのでしょう。(それも運なのだけど(笑))




とりあえず押上の海岸ではオンファス輝石1個、ヒスイ輝石2個、ネフライト1個が拾えました。
オンファス輝石はヒスイと言えばヒスイなのですが、ちょっと質が悪かったので海へ返しました。(質が良ければ加工に向く優秀な鉱物です)





まだ時間があったので、青海の海岸にも行ってみました。
到着して早々、いつもの様に空の蒼と海の碧が最高の景色を見せてくれました。





この日も釣り人が海を楽しんでいましたが、釣果は良くなかったようです。
魚もヒスイも波(海流)に影響されるのは同じのようです(笑)




こちらも長めの波が押し寄せて良い感じなのですが、どうにも見当たらない…。
結局、何も拾えないまま姫川河口へ到着、この前にあった「盛られた土」は半分が姿を消し、浜の環境が変わっている事だけは確認できました。





なんであれ、今回も空と山が綺麗だったので撮影しました(笑)
前回にあった雪は消え、焼山付近で見られた噴煙もありませんでした。





次は左方面での探索、ここは綺麗なロディン岩(鶯石)や玉髄があったりします。




やっと大きめのネフライトを発見。
平べったくて先端が薄くなっているので「天然の磨斧」のような姿をしています。
古代人はこういった素材を好んで磨製石器を作ったのでしょう、現在で考えても「作りやすい形状を優先するのは人間の本能」なのでしょうね(笑)





県外の人を見習って粘ってみましたが、新たな出逢いはありませんでした…。(粘ったと言っても2時間くらいですが(笑))
最後に昼下がりの海を撮影して探索を終えました。



異玉用に拾えればと思ったのですが、そう簡単には見付かりませんね(笑)
だから面白く、だから貴重なのだと再認識する日でした。



今回も、ちょっとした作品の紹介をします。
開花のカケラで丸玉のペンダントを制作しました。(下の金具はSVですが、上の金具と鎖はSVではありません)
春らしい紫ヒスイを加工して、色づく花の蕾をテーマとしているペンダントです。




それと前回の異玉が最終段階に入ったので、新たに二作目の切り出しをしました。
こちらも異玉(千変の幼生)・丸玉(楕円玉)・ストラップ・さざれ石を作ります。
表面にあった茶色の汚れは中に全く浸透しておらず、非常に美しい白〜淡翠の肌が姿を現しました。
ヒビも少ないので良い作品に仕上がるでしょう。



前回の異玉は仕上がり次第、撮影をして近日に掲載したいと思います。
自分で作っておいて言うのも何なのですが、とても魅力的な作品となっています。
2017年01月31日
つい先日に厳冬期の拾い納めをしたのですが、奇跡的に快晴となったので海へ行きました(笑)

まずは、拾い納めが出来なかった押上の海岸へ向かいました。
前日まで雪が降っていてからの晴天、目が覚めるような青は憂鬱な日々から開放してくれます。
晴天とは言え前日に降った雪が広がり、白に染まった浜辺は光を反射して普段より輝いていました。





波は強めでしたが、浜はなだらかで歩きやすかったです。
とても探しやすい環境だったので、良い出逢いを期待して歩きました。(あまりに天気が良すぎて、日光を受けて輝きまくる石たちで目が痛い(笑))




しかし探しやすさとは裏腹にヒスイの転石は見当たらず、ネフライトさえありませんでした。
諦めかけて来た道を戻っていると、僅かに光の膨張を感じました。
直視するとボーっと光る角張った石を発見、しかし波が間近に迫っていたので急いで手を伸ばしました。
泡だらけの波が浜を覆う前に手にした小石たちを確認すると、そこにヒスイの姿がありませんでした…。
確かに手に取った筈…、見間違えたのだろうか?、と波が引いた足下を見ると後方にそのヒスイ転石が上がっていました(笑)

多分、これは波で上がったのでは無く、手で引き寄せた際に手の中に入らず後方に飛んだのでしょう。(指先に当たって跳ねたのだと思われます)
なんであれ、ヒスイ転石を拾えて良かった(笑)、地は灰色ですが淡い緑も入っています。
自然研磨の度合いも良いので、サンプルとしては丁度良い転石です。





この後に右側へも行ったのですが、魅力的な出逢いはありませんでした。
数人が拾いに来ていましたが、やはり拾えなかったようです。
それでも4〜5時間ほど浜で粘れば環境が変わるので、午後には良い出逢いがあった人もいたかもしれません。(運(確率)なので、探す回数と時間と欲が肝心と言えますね(笑))





次は青海の海岸へ行きました。
ここは素材としてのヒスイ転石やロディン岩(鶯石)や玉髄と出会えます。





青海は押上より風が冷たく、波も強い状態でした。
釣りを楽しむ人の姿も見られ、それぞれがこの日和を楽しんでいました。
ちなみに空に浮かぶのはUFOでは無く、行方不明者を捜しているヘリコプターです。
釣り人や石探しの人の事故では無く、お年寄りが何処かに歩いて行ってしまったようです。




浜に近づいてすぐに、埋まっているロディン岩(鶯石)を発見。
一瞬、ヒスイかと思ったのですが、黄緑色が確認できたのでロディン岩(鶯石)だと解りました。
でも掘り出して見ると大きかった…、発色も良く姿も良い、まずは飾石で楽しみます。(大きいので加工の素材にも使えます)
ヒスイと間違える人がいますが、くれぐれもヒスイとして販売しないように気を付けて下さい。






少し歩くと見覚えのある姿が…、声をかけると以前に知り合った男性でした。
今日も遠方から訪れたようで、この日は朝から探しているのだそうです。
収穫を見せて貰うと、綺麗な翠が入ったヒスイを拾っていました!
良いヒスイだ、なかなか出会えるヒスイではありません。





良いヒスイを見せて貰ったので、期待を膨らませて姫川河口へ向かいました。
上がっている石たちを見ながら歩いて行くと、何も拾えないまま河口に到着(笑)





残念…、と思いながらも掘り返されている河口に気が付き後を振り返ると、2台の重機が川の整備をしていました。
しかし、それよりも晴天の山々が綺麗、と言う事で山並みも撮影してみました(笑)
山並みを見ていると故郷を思い出すなぁ…、また暖かくなったら遊びに行こうかな〜。





そんな事を考えながら来た道を戻ると、またもヒスイ転石を発見。
これは灰色に淡い翠が入ったタイプ、でも押上より大きく自然研磨が荒い…。
しかし加工するのにはヒビも石目も無いので優秀、よって異玉制作用にします。





ここでもロディン岩(鶯石)とヒスイ転石を拾えたので満足、お昼(12時頃)につれて風が強くなってきたので、この日の探索を終えます。
帰り際に再び知人と会ったので収穫を聞くと、今度は私が万葉と呼んでいるタイプのヒスイ転石と出逢っていました。
私と別れてすぐに見付けたのだそうです…、これも運だな…。(運も実力の内ですね)


最初に見せてもらった明るい翠が「芽吹」で、これが翠と緑が混ざり合う「万葉」、そして私が拾ったロディン岩が黄緑の「鶯」、この三つが解れば他鉱物と間違う事もないでしょう。(万葉ヒスイは硬度が少し低い(不純物の量よって)ので、あまり角張っていない事が多いですが、その分、発色が良いです)


なかなか面白かった、また天気が良くなったなら遊びに行きたいと思います。

と、ここで仕事の報告。
前回に垂飾(腰飾り)として作った品を更にアレンジしました。
「余計な金具を外しヒスイの玉を増やした」ってとこですが、なかなか良い感じに仕上がりました。
夏頃に物産センターに出そうかと思います。(自分で使うのも良いかとも思っています(笑))




紫ヒスイのペンダントも制作しました。
前回と同じくペンダントの金具はSV925で、チェーンはSVではありません。
きれいな紫ヒスイ(開花)を使っているので、春のアクセサリーとして楽しめるかと思います。




最後に異玉の制作過程です。
以前に拾ったヒスイ転石で、玉・異玉(千変の幼生)・ストラップ・さざれ石を作ります。
外側に僅かに緑が見られたので、きっと「中も少し発色している」と言う読みが当たりました。
どういう姿に成るのか、仕上がりが楽しみです。





糸魚川は例年より降雪が少なく非常に助かっていますが、その代わりに他の地域が苦労しているのでしょう。
苦労も低賃金労働もローテーションで担えたなら、少しは人間社会も平和になるような気がします。

それか完全に個々人が自給自足で生きられるほどに成れたなら劇的に環境は変わりますが、それは不可能な話ですね(笑)
それが出来ないから集まって村となり、町となり、県となり、国と成ったのだから…。
やはりローテーションだな…、いくら国を純血で満たしたとしても、その中で低賃金労働をローテーションしなければ集団として生きる事などは不可能です。

でも其処には向かっていない現実…、要は誰も「それ」を望んでいないって事なのでしょうね。
本当に人間とは「矛盾した生物なのだ」と思います。
2017年01月27日
今回は、建速素戔鳴尊「天上天下」の四作目を紹介します。

加工したヒスイは今までと同じ母石で、このヒスイで幻日と月光も制作しています。
しっかりとした石質で透明度が高く、光沢も出やすいので加工に向いた素材です。
背景の撮影には、厳しい冬を耐えながらも緑を残す葉を用いて撮影しました。




美しい白地が特徴で、全体を覆う氷雪ような模様を楽しめる作品です。
その姿はまさに氷龍を見ているようで、今の季節に誕生した特徴を宿しています。
ヒビや石目の多いヒスイですが、それらを避けて加工する事ができました。





冷たい印象が強い作品ですが、太陽光を受けると僅かに緑に染まります。
これにより、冬へ向かう季節の作品では無く、再生の春へと進む作品である事が解るかと思います。(傍若無人のテーマとの違いが解るでしょう)





シリーズを通して透明度が非常に高く、光を受けると神秘的に輝きます。
一つの結晶体のような質感は堅牢でありながらも生命力に満ちていて、まるで生きているかのような瑞々しさがあります。(水を含んでいるような姿をしています)





ヒスイ拾いをしている人ならば解るのですが、そう簡単に見付けられるヒスイでは無く、更に加工が可能なタイプは稀少となります。
今後、幻日・月光・天上天下ともに数点の加工は可能ですが、その後は新たに入手しなければ作れないでしょう…。(それも運次第ですね)
貴重なヒスイなので、大切に活用したいと思います。

このヒスイの魅力は、光沢が良く透明度が高い事と白地でも僅かに緑に染まっている事でしょう。
様々なヒスイがあって、それぞれに魅力があって、同じヒスイなのに多くの表情を楽しめるのは表現する者にとっては最高の存在だと感じています。

名前の由来となっているカワセミも、世界を見ると様々な色と姿をしています。
一般的な翠〜緑に固執せず、それぞれの良さを引き出せる作り手と成れたらと思います。

そして最終的には、この糸魚川ヒスイの領域で「作る者」が胸を張って生きられる環境を作りたい!
それにはルール(基準や見本)が必用で、育てる環境も整えなくては成らないでしょう…。
志と資金のバランスを考えながら進まなければ…。(そもそもに、一人じゃ無理(笑))

重要なのは「活用する側の育成」であり、保護する側の育成は「行政が必死に進め行く」って事です。
これは「活用する事で利益を得る側」と「保護する事で利益を得る側」の違いであり、それぞれのベースを保ちながらもバランスを考えて進める必用があるでしょう。
簡単に言えば活用する側は「消費しまくれば利益になる」し、保護する側は「保護を謳っていれば税金を得る大義名分になる」って事なので、「無駄に利益を貪る事もせず、税金を得る為の免罪符にもしない」と言ったスタイルが必用となるのでしょうね…。

よって「可能な限り無駄のない最高の作品を創って行く事」、それが「活用する側での保護」なのだと私は考えています。
その(活用する側の育成)為なら、天下りの公僕ジジイを利用してでも成したいカタチがあるので、今後は「次世代の肥やし」として活用する事も厭わない時期が来るような気もします…。
しかし今現在で「それ」で延命している体制があるので、その体制に成り代わらない限りは、糸魚川では道は拓けないのかもしれません。(逆に言えば、別の場所でなら可能となるのだろうか?)

ともあれ今の世の中で人を育てると言う事は大変な事なのだと、この年になって痛感するようになりました。(そもそもに人材がいなければ成り立たないし…)

願わくば「作る側が裏方にまわるような未来」に成りませんように…。




全く話は変わりますが、稀勢の里関、横綱昇進おめでとうございます!!!!!!
2017年01月17日
1月も半ばを向かえ、本格的な冬の到来が始まりました。
各地で大雪となっていますが、糸魚川駅周辺は10cm〜15cmくらいの積雪で済んでいます。
しかし気温は低く、普段は凍る事のない道路が凍結したり、つららの姿も見かけるようになりました。
適度に雪かきをして、体を動かしている日々が続いています。

それでは本題の冬の海での転石拾いの話です。
この日(10日)は朝から晴天でしたが、気温が低い日でした。(冬だから当然ですが)
押上の海岸へ向かったところ、海は荒れていて探すどころの話じゃないです(笑)
遂に「転石拾いの休息の時」が訪れようとしているのを強く感じました。





押上の海岸では冬の拾い納めが叶わなかったので、青海の海岸へ行きました。
空の蒼と海の碧が美しく、これで寒風がなければ最高でしょう(笑)





こちらも波は強かったですが、浜辺が広いので歩く事は可能でした。
砂と石が打ち上がった浜はなだらかで、とても探しやすい環境ではありましたが、強風が視界を塞ぎ短時間でしか波打ち際を見る事ができません。(冷たくて強い風が目を塞ぎ、体温を奪っていきます)





どうしても波打ち際への探索を求めてしまいますが、強い波と強い風の海では非常に危険です。
しかも見付けたところで拾えない…、だったらもっと後方で探そうと思い歩きました。
そこにポツンと角切りの餅のような白い石を発見!、拾い上げると間違いなくヒスイでした!
所々に淡い翠が見られ、ヒスイ輝石もキラキラと輝いています。(透明度も高いタイプのヒスイです)





冬の拾い納めとしては申し分なし、姿も「地面に落としてしまった鏡開きした餅」って感じで季節感も良いです(笑)
形も加工に向くプレート型、だから波の影響を強く受けて後方の砂場にまで運ばれたのでしょう。
これで異玉を作っても面白いなぁ、余った部分で丸玉も作って首飾りにすれば、この転石での一式の作品が仕上がるでしょう。
ストラップも作り、さざれ石も作れば、殆どが無駄にならないし、所有者を一人に絞れば付加価値も付くでしょうね。

注意すべきは「加工すべき転石」と「すべきで無い転石」とを分ける事でしょう。
人によっては「転石は全て加工しない方が良い」と考えるのでしょうが、ここからは「加工技術を持った者達の花道」、同じ土俵の上に立ってのみ進める道なのだと思っています。(私個人の考え)

自分で拾えて、自分で判断して、自分で加工する、これをルールとして作品を高められたら最高です。
それに何と言っても異玉にピッタリなルール、これから底上げするカテゴリに丁度良いでしょう。(これを機に生玉のルールも考えておこう)


そんな事を考えながら1時間ほど探していると空が暗くなり、風も今まで以上に強くなってきました。
流石に危険なので、厳冬期で最後になるであろう転石拾いを終えて帰りました。
最後に「海の明るさ」と「空の暗さ」のコントラストが、不思議な景色を見せてくれました。




また春に良い出逢いが在りますように。
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