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2016年03月18日
提出した河川モニターの返答をもらいましたので、お知らせします。

河口付近の返答です。










「今年は気象の変動が激しく、暖かい日と寒い日の振れ幅が例年に無く大きいようなので体調には十分ご注意下さい。
 今年は例年に無く雪が少なかったようで、冬場にしか行えない河川工事は助かっています。しかし、2月14日など異常に暖かい日には融雪出水が発生し、山本の工事現場で浸水などのマイナスの影響も出ています。ただ、河口部の強風は例年並で現場での体感温度はかなり低く、厳しい環境のなか工事完成まで頑張って頂きました。
 今年度は大きな出水が少なかったせいか、河床低下が進み、中州が高くなったように感じます。川の中の土石が変動する機会が少なかったためか、融雪出水の後や工事現場付近では雪が無くなると石を拾いに来る方を見かけます。直接見かけるわけでは無く、テレビカメラのモニター越しに見かけることが多いですが、川の流れが穏やかでは無いときや波打ち際での波の荒いときには、「危険な箇所には近づかないよう気を付けて下さいね」と声をかけたくなることもあります。
 今年度の1年を振り返り、河床低下や流木などの問題を考えるにつけ、姫川は適度な出水を繰り返して良好な環境を保っているのだなと実感します。
 石の公園付近の工事は、5月21日に行われる総合水防演習の会場整備です。消防団の水防工法や消防の救難救助など大規模な演習を行います。一般見学もありますので、お時間があれば是非見に来ていただきたいと思います。
 秋葉神社の梅も咲き、春の気配が感じられるようになってきました。姫川も変化していく時期となりますので、引き続きモニター報告をお願い致します。」


との事でした。


鉱物探索をしている姿は、モニター越しに見られている場合があるようです。
特に工事現場などは重機や建材を置いてあるので、盗難などにも注意しているのでしょう。
誰も見ていないからと思って下手の事をすると、後で恥をかく事になるかもしれませんね(笑)
危険な場所に立ち入って怪我をするのは自己責任なのでしょうが、子どもが遊びで入ってしまう事は気を付けて見ていた方が良いでしょう。(大人として)

返答によると5月21日に石の公園付近で、総合水防演習があるようです。
興味がある人は見に行っても面白いかと思います。(多分)
その時期になれば陽気も良いかと思いますので、姫川を歩きながら見ても良いでしょう。(一般とは逆の角度から演習を見る事も出来るし(笑))


これから雪解けの季節となり、姫川の水量も増えて行きます。
草花も芽吹き出し、再生の季節の到来を彩と匂い(香り)で知らせてくれます。

本格的に姫川が荒れるのは梅雨の時期で、山々に積もった残雪が雨と気温とで、一気に流れる様子は恐ろしさを感じます。
現在は「嵐の前の静けさ」といったところでしょうか…、表裏一体の自然環境は飽きる事は無く、完全に理解する事も無く、不思議なバランスで人を魅了して生かしてくれます。

自然に適応して行く事が生物にとって、最も大切な事なのだと感じます。

山菜の季節も近づき、先を見ると期待でいっぱいの世界が広がっていますね。
後は創作活動が上手く行けば言うこと無し、そんな甘くはないけど…、でもそんな辛くもないと思って頑張りたいと思います。
2016年03月17日
今回は、開花の垂飾を制作しましたので紹介します。

春に向けて開花する花々をテーマに、紫ヒスイで垂飾を作りました。
実は友人に繭をイメージして編んでもらった垂飾たちと同時期に作られた品で、春めいてきた今の時期を待ってから表に出しました。
これからの季節の恩恵を、この作品と共に感じてもらえたら幸いです。




乳白色に紫が浮かぶタイプの紫ヒスイではありませんが、このタイプの中ではかなり良い発色・石質を備えています。(咲輝・以心伝心・龍姫花鱗などを制作したカケラです)
緑と紫が同時に流れ、これから咲き誇ろうとする瞬間の景色を宿しています。
蛍光灯下では更に紫色が濃くなり、夜には別の表情を魅せてくれる事でしょう。





高い透明度は示しませんが、光を受けると神秘的に輝きます。
翡翠輝石が光を乱反射させて膨張しているような…、そんな印象を受けます。
全体を染める紫が春の訪れを祝福しているようで、とても癒される感じがします。(冬が長いので特にそう感じます…)




このタイプは繭に入った垂飾とは違い、常にヒスイが出ている作品となります。
テーマとしての開花は「咲き誇る」であり、正確に言えば「開花の一歩手前の状態」をキープした作品となります。

要は満開では無く八分〜九分咲きで、これから満開へ向かって行く期待を宿しています。
咲いてしまったら散ってしまうだけ…、それよりは過程を楽しんでほしいので、一歩手前を尊重しています。散っても新たな命を育むので無駄では無いですが、まずは近い未来へ向かう事を前提として制作しています。(それに新たな命を育むコンセプトは、芽吹シリーズが担っていますし)

ちなみに繭タイプはヒスイを取り出せるので、取り出したヒスイも首飾りにでき、取り出された首飾りの方も新たな垂飾として活用できるようにしています。
これにより夫婦や恋人同士で共有できる一対の垂飾となり、よりお互いの繋がりが強まる事を願って制作してあります。(前にも書いた?)

繭に入る丁度良いサイズのヒスイ転石に出逢えたなら、それを入れて女性用とするのが美しい活用法かと思っています。(個人的に)

でも一人で楽しむのも悪くない…、それぞれのスタイルを使いこなして自身の豊かさを高める、そんな活用も最高だと思っています。
どちらかと言えば私は後者のタイプではありますが、一人で楽しめるのならば二人でも楽しめるので、どちらでも楽しめるようにしておくのが良いでしょう(笑)

私の作品が「それぞれのカケラ」となる事を願って、今後も創作活動を頑張りたいと思います。
2016年03月12日
三月に入り天気が安定してきたので、押上海岸へ行って来ました。
今回は1日と4日の事を書こうと思います。(先週の話ですけど(笑))

まずは1日、二月の終わりに雪が降ったので海岸にも雪が残っていました。
天気も快晴とはなりませんでしたが、太陽が顔を覗かせると海と浜辺が美しく輝きます。
波の状態は程良く、転石を探すのには絶好の環境でした。






しかし好環境とは裏腹に、なかなかヒスイとは出逢えません…。
ヒスイじゃなくても魅力的な鉱物の標石(標本となる石)があれば、それだけで満足なのですが、それも簡単には見つかりません。(どの鉱物も良いものは少ない)
やっと出逢えたのが、このオンファス輝石です。
質も滑らかな方で模様も面白い、浜辺にあるとひときわ発色が違います。(これも光を膨張させる何かがあります)


翡翠輝石を主成分としているので、同じ様な特徴が見られるのでしょう。
とにかく乾いてもパサつかず、僅かな光沢を宿して重さも十分に備わっています。
加工に向くのは一色タイプが理想で、それはネフライトや蛇紋岩に良く似ています。(でも転石時の艶が全然違う)


天気が不安定になってきた夕方頃に、やっとヒスイと出逢えました。
大きめの転石ですが、ちょっと肌が荒れていて美しくないなぁ…。
これは磨くか加工してあげると良いかも、ヒスイである事は間違いないので魅力的な見せ方を考えれば、ちゃんと輝いてくれます。



1日はこんな感じで終わり、簡単にはヒスイと出逢い事を再認識しました。
また次の機会に期待して「良い出逢い」を待ちます。



その出逢いは三日後の4日にありました(笑)

海岸にあった雪はすっかり無くなり、空も海も本来の色を取り戻しつつあります。
先日まで荒れていた海も穏やかになり、今回も絶好の環境が整っています。
でも「環境が良いから拾える」ってわけじゃ無いのは経験済み、それでも勝手に高まる期待に胸を躍らせながら歩きます(笑)






少し歩いていると、鮮やかな翠が目に入りました。
すかさず拾うと、ただの陶器の欠片…、茶碗の欠片か知りませんが、このガッカリ感は体験した人にしか解らないでしょう…。
思わず「ふざけんな」って言いながら下に投げ捨てたところ、それを放った場所にヒスイの転石がありました(笑)



くすんではいますが良質で、その青みがかった姿は美しいです。(ちなみに滅紫と言う表現があるのなら、滅青と言う表現も在って良い気がする)
翡翠輝石も煌めいて非常に魅力的、このレベルなら満足、このままでも飾っておけます。
この出逢いをくれたのは下に投げ捨てた陶器の欠片なので、今後は邪険にできませんね…。
これから綺麗な陶器の欠片を見つけたら、一度は投げ捨ててみるのも面白いかもしれません(笑)


これを切欠にしてヒスイラッシュに入りました。

次に出逢ったのは、丸みを帯びた団子みたいなヒスイです(笑)
堅いヒスイがここまで丸みを帯びるのには、相当な時間が必用でしょう。



考えるに、この丸みは海で研磨されたと言うよりは「川にあった段階での研磨」が、大きく関係しているかと思います。
姫川である程度の曲線を備え、海中で整えられたのだと思います。
裏には割れた痕跡が見られるので、表との違いを観察する事もできて面白いです(笑)
これも形が良い(座りが良い)ので、そのまま飾って楽しもうと思います。


更に歩くと、動物の歯や骨を想わせる質感のヒスイと出逢えました。
こちらも翡翠輝石がキラキラと輝き、滑らかな質感は見ていて飽きません。
透明度も高い方なので、光の透過を楽しむ事もできるでしょう。



やや黄色がかっていますが、黄色ヒスイでは無いようです。
もっと芯まで黄色が染み込んでいたならば、黄色ヒスイに成り得るタイプなのだろうか…。
このタイプには、そんな可能性を感じさせられます。


最後に出逢ったのが、この薄緑のヒスイです。
とても滑らかな石質で、春を想わせる優しい発色は癒しになります。
透明度は低いですが、逆に光を膨張する特徴が際立っているヒスイだと感じます。



波が引いた瞬間に目に付き、すかさず走って押し寄せる波よりも早く戻りました(笑)
非常にタイミングが良かった…、少しでも遅ければ、この小さな転石は一波でどこかへ行ってしまったでしょう。(それだけの強さの波があった日でした)
この転石が最も「一般的なヒスイらしい発色」をしていて、これなら在れば初心者でも見つける事ができるでしょう。


今回に出逢ったヒスイたちはレア度では2〜3ですが、それぞれに魅力的な姿をしています。(レア度は2が標準です)
またレアの基準とグレードの基準は、それぞれに違いますので自分の経験則を元にした方が間違いないかと思います。
まぁ、誰が見てもハイグレードの宝石翡翠であれば、専門の鑑別機関での格付けが必用でしょう。(それはたま別の領域の話になってきますが…)

ともあれ前回よりも収穫が多くて良かったです!
まだまだヒスイとは出逢えます、きっと糸魚川の海からヒスイが無くなる事なんて無いのでしょう。(少なくはなりますが)

あとは、そのヒスイたちと「どのように関わっていくのか」が、人としての豊かさに繋がっていくように思えます。(人間関係にも似ていますね(笑))


ヒスイを仕事としている事で踏み外す道が在るのだとしても、この「ヒスイとの出逢い」や「人との出逢い」が、それを正してくれるように思えるのは私だけなのだろうか…。
2016年03月07日
今回は、いつもお世話になっている方の依頼で、勾玉三点を制作しています。(現在進行形)

まずはこの特大ステーキ(笑)のような青ヒスイを切断して、勾玉を作ります。
表面は磨いてありませんので白っぽく見えますが、濃い青色が映える貴重な青ヒスイです。


第一の関門は特徴とも言える縦横無尽に走る石目で、「生きている石目」と「死んでいる石目」の見極めが非常に大切になります。
当初は素材の厚みが十分だったので、そのまま濃い青色の部分を三等分しようと思っていたのですが、それを死んでいる石目が邪魔をします…。(同時に三等分する場合、色の出方にも不安がありました)
両面を見ながら出した答えは「面で二等分する」でした。
これにより左下の濃い青色部分で二つの勾玉(約5cm)を制作できます。
そして双方に濃い青色を多く配置する事が可能になり、無用なヒビも避けられます。(要は場所を選べる面積が広くなる訳です)

問題は三つ目…、色を優先すると茶色の危険な石目に当たってしまい非常に危険です。
なるべく青を優先しながらも安定している石目を選び、中央の右上部分を切り出しました。
サイズが小さいならば右端が良いのですが、サイズが大きいとリスクも大きくなります。
更に勾玉のスタイルの指定もあり、今回は胴回りが細いタイプ(古墳時代のスタイル?)だったので無理は禁物、胴を分断するような石目を避ける事を優先して加工しました。


配置を見極めるのに苦労しましたが、どうにか勾玉三点を削り出せました!
それぞれに青が映えて良かった、透明度も高いので自然光を受けて青が膨張して広がります。(画像は艶消し状態ですが、現在は磨きの行程を終え艶出しの行程に入っています)



配置決めには5日も費やしてしまった…、自分のヒスイならば冒険したのでしょうが、預かった素材なので失敗は許されません。
依頼人も加工のリスクを理解してくれていますが、それに頼るのは加工人として恥ずかしい気がします。(要は自分自身の納得の問題ですね(笑))

そしてこの後も、更なる第二の関門が待ち受けます。
青ヒスイは艶を出し難いタイプが多く、手間を必用とします。(必用としないタイプもあります)
でも今回の青ヒスイは良質なので、そこまでの手間は必用としないでしょう。
難儀する特徴として、白地が多くパサついている肌質の青ヒスイは艶を出し難い事が多いです。(コンサワ系の青ヒスイでの話)
まぁ、それは青ヒスイに限らず、鉱物全般に言える事なのでしょうが(笑)
そういう場合は艶消しにしていた方が良かったりして、臨機応変な仕上げが必用となるでしょう。

そういった事もあり、一般的に艶消しはその魅力を理解されない事が多いですが「あえて艶消し仕上げ」としている人もいますので、その見極めは難しいです…。

磨きの行程を抜いているとか、艶が出ないから磨いていないとか、そういう次元の話ではない場合がありますので、安易に指摘すると返り討ちにあうので気を付けて下さい(笑)

ちょっと話が逸れましたが、これで制作中の勾玉の紹介を終えます。(仕上がりが楽しみです!)


ちなみに開花・芽吹・彩雲のカケラで、ストラップも作りました。
物産センターの商ケースに並べたいと思いますので、糸魚川に遊びに来たら買って下さいね(笑)




これから暖かくなって行きますので、創作活動もはかどりそうです。
でもスギ花粉が大量に舞う季節にもなりますので、悪戦苦闘しそうな気もします(笑)

今年はどんな一年になるのだろうか…、良い縁が在ればいいなぁ〜。
いろいろな面で、思案の年になるような気がしています(笑)
2016年03月04日
提出した河川モニターの返答をもらいましたので、お知らせします。

大野付近の返答です。







「今年の雪は例年に比べまだまだ少ないようですが、それでもようやく川原も白く覆われました。雪で覆われると堤防の状態がわからなくなるのですが、出水も無いので雪解けまで待って確認しようと思います。ただ、山間部ではそれなりに降雪量がありますので、暖かい日が続くと異常融雪と融雪水が引き起こす斜面災害が気になります。このほか、特に冬期に気を配っているのは油の流出事故ですが、今年は今のところ平穏に過ごせています。
 堤防の上や河川敷に残された足跡等の痕跡は、誰が何の目的で立ち入ったかわからないものも含め、人の動線を知る参考情報となります。昔は冬場でもそこそこ出入りがあったのでしょうが、いまは、工事や調査の関係者以外では犬の散歩か近道で通ったあとくらいで、もったいないような気もします。河川敷に雪だるまの一人や二人が居たって良いと思いますし、クロスカントリーも自他の安全に気を付けていただければ良いと思います。冬場も安全に川に親しんで貰いたいと考えますが、雪は危険を覆い隠してしまいますので河川敷に入る場合は十分に気を付けて頂く必用があるとも考えています。このため参考情報として人の動きを示す情報もチェックしていますのでお気づきの点があればご報告をお願いします。」


との事でした。


二月末にも再び降雪があり、なかなか河川の雪が無くなりませんが、相応の楽しみ方はありそうです。
確かに堤防に雪だるまがあれば面白そうですね…、6体くらい並べれば笠地蔵のような伝説が生まれそうです(笑)
でも近道で使っている場所に作ると、歩行の邪魔になるので河川に落とされそうな気も…、道祖神みたいにひっそりと道端にあるのが良いのでしょうね。

人の動きを示す情報ですか…、なんか探偵みたいだなぁ(笑)
冬場はあまり人が出歩かないので、暖かくなったら監察してみようかと思います。
海辺なら冬場でも根性で歩いている人もいますが、その多くは「ヒスイ転石探し」か「釣り人」なので、そんなに珍しくはありません。

今年は小滝も積雪が少ない方だと聞きました。
実際に住んでいないので体感は解りませんが、厳しい環境である事は変わりないでしょう。
早く暖かくなってほしいですが、急激な温度の変化により融雪での災害が起こらない事を願います。
2016年02月27日
やっと忍耐の2月が終わりをむかえます。(後2日あるけど)
例年より雪は少なかったけど、一気に降り積もる事が多かった印象を受けました。
寒暖の差も激しく「一方的に自然に対応していくしか方法がない現実」を、思い知らされた感じです。
自然に「どれだけ適応できるのか」が、今後は重要になってくるのでしょうね。

今回は、河口周辺の報告です。
根知周辺を見に行く予定でしたが、先日(三度目)のドカ雪により根知では十分にモニターできないと判断し河口周辺に変更ました。
しかもこの日は天気が悪く、雪がちらつく寒い日でした…。(なので、あえて豪雪地帯へ行きたくない(笑))
そんな寒空の下でも河川工事は進められていて、同じ場にいる事で少しは現場の苦労が伝わってきます。





海側の空は一段と暗く、海は大荒れではありませんでしたが、いつもの美しさを失っています。
遠くに一人、海岸を歩く人影が見えました…。
根性なのか、執念なのか、物欲なのか、何であれその原動力は凄まじい(笑)
ストレス解消と言うよりは修行や労働に近いかと…、しかし道楽で探している者よりもグレードの高いヒスイ転石を拾える可能性が高いのは、現実として証明されています。
あとは事故のないように気を付けてくれる事を願います。(たとえ命を落としても、その者には悔いはないのでしょうが…)




前回に川底を掘り込んでいた場所は埋められ、次の段階へ進んでいました。
完成すれば水害時に壊れる可能性は低くなりますが、川底の石が姿を現す可能性も低くなりました。
でも定期的に掘り返して整備するし、普通に自然がブッ壊す事もあるので、今後も鉱物好きが楽しめる河川で在り続けるかと思います。(上流からも転がってくるし)




少し上がって石の公園にも行きました。
ここでも工事をしていましたが、これも護岸工事をしているのだろうか?
現状は土を掘っているのか、雪をかいているのかが、解らない状況になっている気がします(笑)




そんな中、公園の石たちは雪に埋もれ、再生と再会の時期を静かに待っています。
雪が溶けて春になったら桜の並木を楽しみつつ、この石たちとも触れ合いたいと思います。




早く姫川を歩ける季節が来る事を願い、今月のモニターを終えます。
2016年02月17日
またまた晴れたので、海へ転石(標石)を探しに行きました。
二度目の大雪により海岸には、真っ白な雪が積もっていました。
快晴だった事と雪によって海岸のゴミが隠れた事で、より海が美しく見えます。




波は長く押し寄せていましたが激しくは無く、探すにはとても良い環境でした。
この波では海に引き寄せられる事はありませんが、油断をすると押し寄せる波で長靴やズボンが濡れてしまいます(笑)
やはり油断は大敵、眩しく輝きまくっている石たちに苦戦しながら慎重に探します。





押上での収穫は、ネフライト4個にヒスイが3個でした。
ぎりぎりヒスイといったレベルもあり、ちょっと不完全燃焼な感じです…(1つは小さいのでネフライトに隠れています)
でもネフライトが綺麗なので良しとしました(笑)




時間もあったので、そのまま青海の海岸へ行きました。
こちらも一面が銀世界となっていました。
非常に天気の良い日で、ほとんど雲がなくスッキリと晴れ渡っていました。





海岸の状態も押上と同じで、長めの波が押し寄せていました。
転石たちが濡れている部分を見れば、どこまで波が来るのかが解ります。
空は「蒼穹でもあり紺碧でもある」って感じで、この時期には珍しい青空の下、ヒスイとの出逢いを求めます。





雪からの反射と転石たちの輝きにより光に満ちまくった海岸で、なんとかヒスイと出逢う事ができました。(頭がクラクラするので、時々は水平線を見て目を休めます)
このタイプはうっすらと紫が入るヒスイで、石質も滑らかです。
全体に薄紫がかるので灰色っぽく見える事もあり、乳白色のような美しい白地にはなりません。
入る紫も明るい紫ではなく、滅紫の部類になるのでより暗く見えるのだと思われます。
それでも出逢うのは困難であり、その姿からは高い品格を感じます。





こちらは親父が見つけたヒスイです。
かなりアルビタイトに近い感じがするのですが、乾かして見ると微細な翡翠輝石が見られ、表面がパサつく事もありませんでした。(きっと少し粗めの灰色ヒスイなのだと思われます)
押上では拾えなかったので、親父も喜んでいました(笑)






お互いヒスイと出逢えたことろで、この日のヒスイ拾いを終えました。

帰り際で私が「不純物の多いヒスイだなぁ〜」との言葉を合図に、二人の大人の熾烈な戦いが始まりました。(オッサンとジイさんの雪合戦です(笑))
しかし二人とも疲労していたので1分くらいで終戦し、冷えた手を擦りながら車に戻りました(笑)
何やっているんだか…、でも親父と雪合戦をしたのは何年ぶりだろうか…。
白銀で目が眩む中、同じく記憶の中で輝いている景色が甦り懐かしくなります。
自然と遊ぶ喜びとは、幼少の頃から培われた感覚であり体験なのだと感じました。

冬でも天気さえ良ければ楽しめるのだと、改めて感じる事ができた日でした。(現在は暖かい日が続いたので、海岸の雪も溶けているかと思います)
2016年02月12日
今回は、友人のオーダーで勾玉を制作しましたので紹介します。

友人が出逢ったヒスイ転石、川と海との合流点で見つけたそうです。
肌を見る限り海からの転石と言うよりも、河口に埋まっていたのが掘り出されたのだと思われます。
しっとりした肌の中に深い緑が点在していて、その模様はとても魅力的です。
このタイプは少し柔らかめなので光沢が出しにくいですが、その姿からは古代の風格を感じます。





縦断している致命的な石目を避けて、なるべく大きな勾玉を制作しました。
このヒスイの命は模様(景色)なので、揺らめくような緑が多く入るように加工しています。
創作での伊邪那岐として作っていたならば、テーマを「大蛇(おろち)」として仕上げていたであろう力強い作品となりました。





不思議な事に光源が変わると、緑の印象が若干変化します。(目の錯覚かな…)
全体的に薄緑になり、柔らかな感じに光が膨張します。
個人的にはオンファス系に見られる特徴のように思えるのですが、確実な事は解りません(笑)
単純に季節によって自然光が変わっているだけが理由なのかも…。(後は自然光が黄色で、蛍光灯が青色だからかな?)
片面には多少のヒビが入ってしまいましたが、それらも景色として楽しんでくれるでしょう。(私には脱皮間近の蛇に見えて仕方がない(笑))





ある程度の透明度もあって、光を受けると渋い緑色に膨張します。
とにかく渋い…、燃え上がるような緑の模様はそれだけで生命力を表してしまう説得力があります。
こういった存在を見ると「明るい色だけが神を宿しているのではない」って事が解りますね!





久々に定形の勾玉を加工しました。
ホントに久しぶり…、どんだけぶりなのだろうか(笑)

私にとって過去の遺産の模倣は、とても気を使います。
模倣である限り「そのもの」を越える事は不可能で、後続は「どれだけオリジナルの品格に近づけるか」が重要となります。

あえて品格を下げて薄利多売がセオリーとなっている現代で、本物を目指す者がどれだけ存在しているのだろうか?(って言うか本物を持てる人が、どれだけいるのだろうか?)
姿形だけが繋がっていく未来、そんな未来に原初の神(自然)は残っていくのだろうか…。

でもまぁ、今更って感じなので深く考えずに、自分の信じる道を進めば問題ありませんね(笑)
幸いな事に今年は勾玉のオーダーが数点あるので、それらも魅力的に仕上げたいと思います。

だいぶ暖かくなってきたので、自然(神)に奪われていた創作意欲も復活してきました。
加工だけが私の創作活動ではありませんが、根幹となっている事は間違いないので頑張りたいと思います。
2016年02月07日
久々に晴れたので、海へ転石(標石)を探しに行きました。
それなりに波はありましたが、気を付けていれば大丈夫なレベルの波だったので一安心。(天気が良くても海が荒れていたら、転石拾いは不可能になります)




晴れてはいましたが不安定な天気だったので、暗い雲が水平線に見えます。
海が綺麗なので気分は良いですが、これが濁っていたら重い気持ちになる事でしょう。
ストレス発散の為にも、なるべく綺麗な景色を見て探すのがベストだと個人的に感じています(笑)




午後になるにつれて、だんだんと曇りだし探すのが困難となりました。
ヒスイを探す際は光の膨張を見るので、その光が乏しいと見つけ難くなります。(日光が強すぎても、海水で濡れた石達が輝きすぎて見づらい(笑))

それでもうっすらと翠が入ったヒスイと紫のヒスイに出逢えました!
標石(標本になる石)までには達していませんが、ヒスイ転石としては合格レベルです。
紫ヒスイは乳白色タイプでは無く、不純物が溶け出した(剥がれた)であろう凹凸が見られます。
日が隠れたので逆に紫色は見やすくなり、点在して発色しているのが解ります。





今回はこの3個だけ、徐々に天候が悪化してきたので短時間で探索を終えました。
この間の大雪も綺麗に消えていて、非常に過ごしやすくなりましたが太陽が陰るとやっぱり寒いです(笑)(でも現在は昨日降った雪が積もってしまい、極寒の冬に逆戻りしています…)

また暖かくなったら、海へヒスイを探しに行こうと思います。(と、同時に仕事(加工)も進めないと…)
2016年01月27日
今月の24〜25日に大雪となり、雪かきに追われるようになりました。
最強寒波と言うだけあって凄い荒れ方でしたが、雪の量自体は例年と変わらない感じです。(家の周りは)
でも気温は低いので、サラサラのパウダースノーとなっています。(いつもは水分が多い重たい雪)
転がしても固まらないので雪だるまが作れず「雪を運んで片づける単純作業」が続きました…。
たった二日で環境を激変させる自然の力に、ただただ圧倒されてしまいます。

今回は、大野周辺の報告です。
この辺りは大雪となる前から、ある程度の積雪はあったのだと思います。
その上から積もったので、かなりの量の雪が広がっていました。
橋は交通量が少ない事からか、除雪が十分ではありませんでした。
また、大型車が通る事で轍ができていて、軽自動車には運転しにくい状態となっています。
しかしこれから雪も溶けるので、この環境は改善されていくと思われます。(天気も良いし)




久しぶりに晴れて、青空が見えました。
山側には雲はなく快晴、厚めの雪化粧をした山々が映えて美しかったです。
いつもなら下りられる河川敷も雪でいっぱい、一つも足跡がないので誰も川に近づいていないのでしょう。





こちら側には、誰かが歩いた痕跡がありました。
去年はクロスカントリーを楽しんだと思われる跡がありましたが、今回は徒歩のようです。
足跡の上に雪が積もっているので、この日に歩いたと言うよりは雪が降っていた日(25日くらい)に歩いていたのでしょう。(多分)
動物の足跡ではないですが、人間の足跡を見るのも面白いと感じました。(人間も動物だし(笑))




一応、モニターとして見渡してみましたが、雪に覆われているので確認のしようがありませんでした。
でも姫川も休息の季節となっているので、迅速に対応すべき修繕もないかと思います。
春〜夏の雪解けで壊れるのは防ぎようがないので、事後処理に務めるのが無難なのでしょう。(とんでもなく荒れる事があるので、それはどうにもならない)


1月もあと少しで終わります。
この先は大雪となる可能性は低いようで、2月には暖かな日が多くなるそうです。

そうなれば非常に有り難い、この創作意欲を根こそぎ奪っていく冬の寒さは私の天敵とも言えます。
でも「冬眠していたい」なんて言っていられるのだから、私は幸せなのだろうなと思います(笑)

幾つかのオーダーも受けているので、そろそろ気合いを入れて加工しなくては…。
雪かきによる筋肉痛も、速く治ってくれると助かるのですが年々遅くなっています(笑)

とにかく、祝福された再生の季節まで頑張ろうと思います。
2016年01月17日
今回は、彩雲の垂飾の紹介をします。
白と半透明の斑模様が美しいヒスイで、彩雲の垂飾(レラ)を制作しまいた。
流れる雲がうっすらと翠に染まる景色を映し、その模様は高原の風を感じさせます。
スエードの紐にウッドビーズ・メタルビーズを合わせて首飾りにしました。




ヒスイ自体の肌が美しい事で、模様も色も良く映えます。
同じ母石で天照(陽炎)や素戔鳴(雲蒸竜変)も制作しており、僅かに共通したテーマを宿しています。
両面に緑(翠)が流れ、彩づいた風(雲)がそのまま固まったような姿が魅力的です。





透明度も高く、光を受けると生命色に輝きます。
同時に浮かび上がる模様は、まるで湖面に空が映し出されているかのようです。
この初夏を想わせる景色を厳しい冬に見ると、必ず来る祝福の季節が待ち遠しくなります(笑)




当初は芽吹(キナ)にするか彩雲(レラ)にするか迷いましたが、宿している景色に「風に流れる雲」を感じたので彩雲(レラ)として制作しました。
かなり古いヒスイとの事で、一つのプレートしか手に入れる事は出来ませんでした…。
残念ではありますが、その一つと出逢えた事に感謝して大切に活用(カタチに)したいと思います。

加工には辛い季節ですが、少しずつ自身の芸術をカタチにして行けたら幸せです。
2016年01月15日
提出した河川モニターの返答をもらいましたので、お知らせします。

根知付近の返答です。








「今年は今のところ雪が少なく暖冬のようです。家の周りの雪かきをしなくても良いのは助かりますし、河川の工事も予定を上回りはかどっていますが、雪が降らなくて困っている所もあると思います。このまま雪が少ないとイノシシの数が増えるなど、動植物に影響が無いか心配です。逆に春までに帳尻あわせのドカ雪が降るのではとも心配しています。
 工事現場についてですが、護岸は川底が洗掘を受けた場合でも護岸の基礎が壊れないよう現状の川底より深く施工しています。現場は作業員が安全に施工できるように配慮していますが、一般の方が立ち入った場合、思わぬ危険が及ぶこともあるかも知れません。そのため簡易な柵の設置や危険表示看板で注意喚起していますが、お気づきの点があれば報告をお願いします。
 姫川で冬に変化が厳しい場所といえば、冬期の出水はまれなので洪水の心配は小さいですが、河口部での波浪による堆砂が問題となります。姫川の場合、これらの砂は春の融雪出水で無くなるので、差し迫った問題が無い限り手を付けません。我々にとっては、海からの有り難くない贈り物ですが、浸食されるより堆積のほうがましと有り難くあずかっています。」


との事でした。


1月の前半は暖かかったですが、中盤となり本格的な寒さが訪れました。
しかし平地(まちなか)で積もる程の雪ではなく、雪かきの心配はありません。
雪がなくて困るのはスキー場なのでしょうが、その経営は雪があっても正常に成り立たせるのが困難のようで、維持するために多くの公的資金が投入されているようです。
在れば重荷、無ければ退屈、需要と規模のバランスを考える必用があるのかもしれません。

暖冬でイノシシやシカが増えるのは、古代ならば大歓迎だったでしょう。
古代から冬は「命をかけて耐え抜く季節」なので、暖かい事は神の祝福と受けとった事でしょう。(しかも食料となる獣も増えるし)
いつの頃からか人間は、「食料を大量に廃棄する意味不明の存在」と成り果てました…。
狩猟採取ができない、農耕もできない、人の褌で相撲をとる事を追い求め徒党を組んでピンハネに必死になる、それが当たり前となる事で人としての基準は壊れて行くのだと解ります。
人間が増え過ぎる事でのデメリットは、この程度では治まらないでしょうね…。

2月後半〜3月にドカ雪となりそうな雰囲気です。
こればっかりは自然の事なので、人間にはどうにもできませんね(笑)
道路の除雪も土建屋にとっては冬の大切な稼ぎとなるので、困る人だけでもないでしょう。

工事現場は刑務所レベルの柵をしない限り、入る者はいます(笑)
これは自己責任なので、現状の注意喚起のレベルで良いかと思います。
管理責任を問われるような事故は起こらないかと思いますし、仮に起こっても恥ずかしいので大事には成らないように思えますが…。

波浪による堆砂は、ヒスイを拾う人達も迷惑しています(笑)
砂ばかり上がっていて「肝心の転石が見当たらない」って事は少なくありません。
こういった場合は小砂利となったヒスイを探すしかありませんが、それを集めて小瓶に入れて飾ると素敵な思い出の品となります。

冬の海は波が強く危険なので、無理せずに楽しみましょう。
常連に話を聞くと「毎年一人二人はいなくなる」と言っていて、その言いようが面白くて笑ってしまいましたが、現実としては笑えないですね。
ですが冬の登山にもあるように、そこで命を終えられたなら当人としては本望なのかもしれません…。
こういった考え方は人間だけなのでしょうね…、生物としての欠陥がありますが、存在としては別の領域を持っている、つくづく面白い生き物だと感じます。


ちなみに私は生物として、冬は冬眠できる能力が欲しい(笑)
休息と停滞が混同する冬を楽しく乗り切る術を、誰かから学べたら良いのになぁ〜。
2016年01月07日
今回は、友人からのオーダーを受けて制作した作品を紹介します。
以前に勾玉を制作したヒスイのカケラを加工し、ペンダントを制作しました。
非常に良質のヒスイだったので、勾玉を作った後でも幾つものルースを作る事ができました。
仕上がったペンダントは母親(友人自身の)へ贈るのだそうです。




透明度も高く、明るい翠が非常に綺麗です。
雲海のような模様が魅力的で、ヒビも避けて仕上げる事ができました!



金具はSVの既製品ですが、ルースは外す事も可能なのでオーダーメイドの金具に入れ変える事も可能です。
でも普段使いならば、今の状態でも問題はないのでしょう。(ジュエリーとするなら相応の金具が必用ですが、お守りとするならば金具はあまり関係なく、むしろ銀の方が良かったりする)



もう一つは灰色ヒスイの転石で制作した垂飾です。(転石の画像を撮り忘れました…)
友人の注文で、矢尻のようなデザインの垂飾を作りしました。
私的に石器そのものを作っても面白くないので、石器からの派生をシンプルなデザインで形にしてみました。




灰色といった、一般受けしない発色のヒスイを魅力的に見せるには「模様」と「形」が特に重要になります。
「可能な限り大きめ」という希望だったので、「矢尻と言うより矛先」に近いデザインにし、その灰色を活かして鉄器を想わせるシャープなラインをとりました。





先端は鋭利で、ダンボールなどには突き刺さります(笑)
いざとなれば護身の為の道具にもなりそうですね…、まさに道具からの派生の初歩、これはこれで面白いです。(自分に刺さらないように気を付けてほしい)





叢雲の垂飾(カンナ)として制作したので、雨雲のような景色が出てくれて良かったです。
稲妻のような模様はありませんが、それは鋭利なデザインにする事で表現したので伝わると思っています。(私としては(笑))
それにこの石器からのスタイルは、神玉の武御雷神の原形でもあるので順を追えば理解できる事なのでしょう。

灰色系のヒスイは質が良いのが多く、加工に向いています。
こういったヒスイを加工して魅力的な存在を生み出す事が、加工人の本懐なのかもしれません。

今後も友人がいれば、私は初心を忘れる事なく成長して行けるのでしょう。
高みを目指す事で無駄な事を削ぎ落として行きますが、その「無駄としている中にも大切な事が残っているのだ」と気付かせてくれます。

慣れと言う耐性を得ながらも感動の劣化はしない、そんな理想的な魂を自身に宿して行けたら最高です。
同時に、それをもたらす人の縁も大切にしたいと思います。
2016年01月04日
元日に海へ転石を拾いに行ってきました。
いつもなら雪が降って寒い季節ですが、今年は気温が高く絶好のヒスイ日和でした。
何と言っても海が綺麗、日本海を知ってしまうと太平洋側へは行きたくなくなります(笑)




波は荒れていましたが大荒れではなく、ギリギリ浜辺を歩く事が可能でした。
しかし油断は禁物、時々大きな波がテトラまで打ち寄せてきます。
耳を澄ませて波の音を聞き、細心の注意をはらって歩きました。
天気も不安定で、上越方面は灰色の雲に覆われていました。(夕方になるにつて水平線も曇ってきました)





良い波ではありましたが、状態とは反比例してヒスイはあまり上がっていませんでした。
ようやく、一つの転石と出逢った事で安堵します(笑)
このタイプは山系のヒスイと思われ、肌が少し粗い事から海での研磨期間が少ないように思われます。
磨けば艶が出やすいタイプなので、研磨期間が長ければもっと艶やかな姿の筈、最近に川から海へ流れ出て打ち上がってのでしょう。(多分)



この転石は標石(標本になる石)とは言えませんが、黒や淡い翠が入っているので加工しても面白い品ができそうです。
一度海へ戻して、数年後に出逢えたら研磨も進んでいるのでしょうが、それは不可能なので現状で活かす方法を考えたいと思います。(勿体なくて手放せないし(笑))

初詣は人の伝統文化ですが、生物的な本能で海(生命の母)へ向かうのも「大切な一つのカタチ」なのかもしれませんね。
しかもヒスイと出逢える可能性もあるので、糸魚川は(越中宮崎も)一石二鳥な気もするなぁ〜(笑)


ともあれ年初めにヒスイと出逢えて良かった!
幸先も良いので、今年も充実な年になる事を願い活動したいと思います。
2016年01月01日
明けましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします。

昨年は、様々な人(ヒスイ)との出会いがあって充実した年でした。
おかげさまで無事に新たな年を迎えられ、縁の在った方々にとても感謝しています。
今後も創作活動に尽力していきますので、ご協力をお願いします!

今回は、建御名方神が神玉として誕生しました!


本来は母(奴奈川姫)を先に制作するのが道理なのですが、父(八千矛神)を制作してあるので先に建御名方神を加工しました。
どちらかと言えば父親似のイメージが強いので、デザインのベースも父と同様に獣形にしています。
加工したヒスイは黒と青が入り交じる激しい景色を映し、日本海の荒波を感じさせます。
しかし裏側は穏やかな凪を映していて、剛と柔をバランス良く宿している素材です。
リングには土俵を想わせるデザインと、鋭利な矛のイメージを表現してみました。

名前は「鬼士奔兜」(キシホントウ)、奔兜を「ホンカブト」と読ませても良かったのですが、この呼び名は一部の人にしか伝わらないかと思い断念しました(笑)
意味は読んで字の如し、武神(武御雷神)と肩を並べるだけの畏怖を込めています。
顔には国津神(国津の男)の特徴として、戦化粧(丁字)を彫り込んでいます。



デザインのモチーフは「甲冑」「柱」「相撲」「鬼」です。
それらを合わせて考えたら「カブトムシ」が思い浮かびました。(その場合、クワガタは武御雷になる?)
父から譲り受けた「武の象徴たる矛」も背中に持たせ、更にそこへ馬力を表現する為に歯車のデザインを合わせました。
これにより強靱な突進力と体幹を表し、拳術・柔術に優れた神だと言う事を表現しています。(私なりに)
ちなみに角の部分は、弁慶の薙刀をイメージしてデザインしてみました。




建御名方神に込めたコンセプトは、「運命に抗う力」と「高潔な意志」です。
これは武御雷神と同様で、運命を切り開く事で時代を創っていく士の生き様を込めています。
お互いが命をかけて「一対一で闘う高潔さ」と、「闘う事でしか切り開けない現実」を直視する強さを忘れない為の楔として具現化しました。
失態の償いに己の腹を切って名誉を保った者達の祖、その気高さは未来永劫、子々孫々にまで語り継がれて行く事でしょう。



柔術の達人として、武の基本である円を腕の部分にデザインしてありますが「両腕を失った事」を示す為に、側面で立つ事ができないようにし「バランスを崩している姿」も表現しています。
ですが逆に、これがテコの原理となり両足と体、そして首の力で相手を跳ね上げる事が可能です。
自身で立つ事が出来ない状況にあったとしても、周りからの支えがある限り大黒柱としての血は、士(漢)としての務めを果たします。(完全にバランスを崩しているわけでは無いので、実際には立つ事は可能です)



国津神は、より人に近い姿として伝わっていますが、人に近づけ過ぎると原点から離れていきます。
神は自然であり地球、それを忘れずにデザインしなくてはなりません。
自然と共存している植物・昆虫・動物、それらをモチーフにしながら人の文化と合わせて行けたらと思っています。

それにしても加工が大変…、本来なら大理石などで試作をしてから本番に入るのがでしょうが、緊張感や新鮮な衝動を楽しみたいので、ぶっつけ本番で加工しています。
でもイメージトレーニングは数十回やっているので、頭の中では数十体が仕上がっている訳です(笑)
まぁ、現実としての労力がイメージでは反映され難いので、そう簡単に進むわけもありません。
「削ったら戻せない」この緊張感をも楽しんで創るのは、造形作家の醍醐味なのかもしれませんね(笑)

未来へ繋げる事も考えて、私なりに可能な限りのコストを軽減してはいますが、何をしても大変な事には変わりがない…。
繋げる事での一番大切な事は「信念なのだ」と、改めて思い知らされます。

超絶技巧を求めるのは職人の方々であり私では無い、それは後のバロック期に任せて、これから来る(であろう)ルネサンス期を楽しみに活動したいと思います。(かなり前から待っているのですが(笑))
2015年12月30日
例年より暖かく、平地には雪が見られません。
良い天気の日は少なかったですが、時々太陽が顔を出す事もあって過ごしやすい月でした。
このまま雪かきが必要ない日が続ければ良いのですが、冬らしさが失われてしまうのもちょっと寂しく感じます。(雪だるまが作れない(笑))

今回は、河口周辺の報告です。
返答にもあったように、この日は前日の雨と雪解け水で姫川の水量が増えていました。
激しい荒れ方ではありませんでしたが、濁流が姫川を覆っています。
こういった状況では鉱物探しになりませんので、無理せず諦めましょう(泣)





河口の工事現場では、かなり川底を掘り込んでいました。
練り石での護岸工事をするようで、沢山の玉石が置かれています。
ここまで掘ってもヒスイ等の稀少な鉱物が出る可能性は低いので、無用に立ち入らない方が無難です。





こちらは押上の海岸です。
この日は晴れたので、一番最初に海に向かいました。
でもこの状態…、まさに「悲しみの日本海」って感じです(笑)



これではどうにもなりませんので、この後に姫川へ向かったのですが、姫川も濁流状態だったので鉱物との出逢いはありませんでした…。

天気は良かったのですが、海も川も荒れていて残念…、でもそれが状況を変えていくので後の楽しみができます。(冬は休息の季節、ほぼ冬眠状態になりながら春を待ちたい(笑))

来年も良い出逢いがある事を期待して、姫川を歩こうと思います。

それでは、よいお年を!
2015年12月27日
提出した河川モニターの返答をもらいましたので、お知らせします。

根知付近の返答です。








「11月下旬〜12月上旬の水位は、小さな雨が周期的に降ったため、3回ほど山本の観測所で1m程度水位が上がっています。12月11日から12日にかけてややまとまった雨が降った影響で山の融雪が起こり、山本の水位観測所で2.5mほど水位が上がっています。水が引いた後の河川敷は、流木に限らずいろいろなものが移動していますので、今回の情報も含め出水時の流れを推測する情報として活用させていただきます。
 河川敷の木も葉が落ちて枯れ木状態となったので、根知、山本、大野、西川原、寺島、西中(釜田川合流部)で河川管理上問題となる木を伐採しています。川原の賑わいを減らしてしまいますが、姫川の場合、濁流に流された大きな木が橋などに引っ掛かり流れをせき止めること、流された後の根の穴から浸食が進むことを防止するための伐採となります。ただし、川原の木はつまらないものでは無く、自然にとって重要な役割を担っていると考えていますので、伐採は樹木の生長を考慮して5年程度のサイクルで行い、今年はアキグミなどの背が高くならない気は極力残すようにしています。姫川は暴れ川で河川敷も流出と再生を繰り返してきたのでしょうから、伐採は里山管理のようなイメージで、自然と河川管理とのバランスを崩さないようにしていきたいと考えています。また、伐採した木の幹の部分は丸太にして無償配布しています。これから薪やキノコ栽培の原木として使われるようですので誰かの役に立っています。姫川と地域の繋がりも大事にしていきたいと思いますので、そういった情報がありましたらよろしくお願いします。
 今年は雪が遅そうです。暖冬との予報も有り、川原を歩く人も雪が積もるまで活動するのでしょうか。雪が融けて川原の景色の再生が始まったころに、不自然に割れた石がゴロゴロあらわれるのはガッカリです…、大人と一緒に川遊びをする子供達を見かけたこともありますのでとがった岩石は危険を感じます。自然の厳しさの中で不意に見つけた優しさは心が温かくなるのですが、単に自然を損なう行為は寂しい限りです。」


との事でした。


今年は気温が少し高いようで、雨が雪にならないまま降る事で姫川の水位にも変化があるようです。
河川敷の木は定期的に伐採されているようですが、その伐採した木も無駄にせずに活用を試みているようです。(今のところ活用している知り合いがいないのが残念…)

つまらない物は自然の世界には存在せず、人間の社会にのみ存在しています。
この領域でもリサイクルができたのならば、それは伝統・文化に繋がるのかもしれませんね。

人が一度でも手を加えたものは自然にまかせても荒れるだけなので、最後まで人の手で管理する必用があるのでしょう。
それが嫌なのなら最初から手を出さなければ良いのであって、現実逃避せずに他の動物と同じ生き方をすれば良いのでしょう。(これは人類の責任であり、贖罪とも言えるので逃げられない)

今の季節は海の方が人が多くなります。
浜辺でヒスイとの出逢いを求める人の多くは、川で鉱物を破壊する事はありません。(海底で探す人は破壊するかも…)
ただ海での事故も多くなる時期なので、欲を出さずに正確な状況判断を心がけてほしいです。
事故にあうのは私が知る限り男だけなので、もっと女性を見習って欲しいと思います…。

私も「不自然に割れた石がゴロゴロあらわれるのはガッカリ」しますが、同時に疑問に思うのは「川原だといってもハンマーなのど凶器になる道具を普通に持って歩く事は異常なのでは?」って事です。
鉱物好きの男なら、一度は持って歩いた事はあるのでしょうが、普通に考えるとおかしな光景ですね。
これがノコギリだったらどうなるのかな…、とかも考えます(笑)
もっと山奥で、探検を気取って楽しむなら目に付かないので何も言われないのでしょうが、下流辺りで持ち歩かれると滑稽にさえ思えます。(工事の人達は仕事なので別、そもそも用途が違うし(笑))
地質学者や鉱物学者じゃあるまいし…、家に持ち帰って敷地で割れば良いのにとも思います。
花崗岩を割る理由は理解できますが、花崗岩は糸魚川には少なく割られている石もそのタイプではありません。(翡翠に類似している鉱物だけが割られている)

しかし、これは慣れによって受ける印象であり「感性の劣化」とも言えるのかもしれません。
最初は楽しくて仕方がないのに、慣れてしまうと感動しなくなるのでしょう。
ちなみに慣れは「感性の劣化」をもたらしますが、同時に「耐性」が得られます。
これにより騙されなくなり、正確な判断が可能になります。
でも感性は劣化していき面白くなくなるので、新たな感動(耐性)を求めて彷徨って生きる、なんか「人間の本質」そのものって感じですね(笑)

時代が進めば進むほど劣化していく領域、売れば売るほど劣化していく存在…、そんな世中でも正反対に高まっていく存在もあるのだから、人の世も捨てたものではないと感じます。(私にとって唯一の救いと言えます)

人間は矛盾している生き物であり、現実と幻想の狭間で進化していく何とも不思議な存在なので、それに生まれたのだから狭間の世界を一生懸命に楽しもうと思います。(と同時に抗おうと思います(笑))


あ、また話が逸れました…。

要は、いつまでも鉱物を叩き割っていないで「先へ進んでくれ」って事です。
尖った岩石も怖いけど、凶器を持って彷徨くオッサンやジジイの方が、よっぽど子どもは怖がるかと思いますし(笑)
2015年12月17日
今回は、建速素戔鳴尊「千波万波」を紹介します。

新たなテーマの一作目となる作品です。
日本海の荒波を映したような姿は美しく、淡い蒼と濃い碧が混ざり合っています。
オンファス系のヒスイと思われ、艶やかな仕上がりとなりました。
深みのある色調は、光源により群青にも青緑にも見えて色の変化も楽しめます。




なるべく激しい模様が流れる部分を選び、波の躍動が表現できるよう心がけました。
このタイプのヒスイは艶が出やすいですがヒビが多く、硬いですが粘りが少ないと言った特徴があります。(粘りが少ないと言っても普通に堅牢です)
致命的なヒビを避け、入ってしまうヒビも白波を想わせるような景色として加工しています。





透明度は低いですが、濃い碧の部分は光に透けます。
その姿は「透明度が高いけど底の見えない海」を見ているようで、探求心をもかき立てます。
厚めに制作したので青銅器のような重厚感を宿し、太古の龍に気品と存在感をもたらしています。




一作目なのでテーマに合った作品になるか心配でしたが、やはり私の目に狂いはありませんでした(笑)
自己満足ですが非常に満足!、こうなると、このタイプのヒスイをもっと加工したくなります…。
ちなみに、このタイプにもピン〜キリがあり、ここまで濃い碧が入るのも珍しいです。(石質もしっかりしている部分が多く、ヒスイ輝石が微細で肉眼では見えない部分もあります)

残念な事に、どしても良い模様の部分には致命的なヒビ(非なる美)が入るので、面積の大きな作品を作る事が出来なかったりします。
叶うのならば、このタイプで大サイズの素戔鳴を制作してみたいです!

絶え間なく寄せる波(試練)を乗り越え、迷いながらも着実に前に進む意志、そんな強い魂を鍛えられたのなら創作活動も、より華やかなものとなって行くかと思っています。(頑張ろう〜っと)
2015年12月11日
また快晴となりましたので、呼ばれるように押上海岸へ行って来ました。(12/9)

海は前回よりも波が引き、少し浜辺が多くなったので探せる範囲が広がりました。
でもその分、波の押し寄せる速度が上がっていて迅速に動かないと波を被ったり、小さなヒスイを逃す確率が上がります。(でも理想的な環境ではある)

前回よりも速い波との鬼ごっこを楽しみながら、輝石(奇跡)との出会いに期待します。
短期間で海岸の状況が変わっていて、非常になだらかな浜となり環境は完璧です。
後は運だけ、ヒスイと自身との縁を信じて、ひたすら光の膨張を探します。


しばらく歩くと、シーグラスのようなヒスイ転石を発見!
あまりに似ていたので、結晶を確認するまで半信半疑でした(笑)



キラキラと輝くヒスイ輝石、とても綺麗です。
丸みが強い事や、乾くと少しパサパサ感があるので、ちょっと石質が粗いのでしょう。
透明度の高いヒスイにはありがちな特徴で、こういったタイプは艶が出に難くなります。
ヒスイ輝石も長方形よりは正方形に近く、練られた感じではないのが解ります。
それでもやっぱり美しい、標石(標本になる石)とは言えませんが、大切な出会いだったと思います。(サンプルとして大切に保管します)


更に浜辺を歩いて、新たな出会いを求めます。
すると、ひときわ緩やかな波打ち際で、明らかに発色の違う存在を発見しました!
光の膨張からしても間違いなくヒスイと認識できて、色の強弱すら判断できるレベルです。
急いで拾い上げようと近づくと、そのタイミングで波が視界を奪います。
ゆっくりと寄せてくる白波でぜんぜん見えない(笑)、でも焦る必用はありません。
何故ならば、すごく緩やかな波だったのでヒスイが動くはずも無いからです(笑)
在った場所さえ確保しておけば問題なし、白波(って言うか泡だらけの波)が引くのを期待を込めて待ちます。(緩やかな場所だったから波が引くのも遅い…)

そうして手にしたのが、こちらの標石です!
このタイプの紫ヒスイとの出会いを、どれだけ待ち焦がれたか…。
思わず「ヨッシャーッ!」と叫んでしまった(笑)



今の季節は自然光が黄色がかっているので、紫系は控えめに見えますが、それでも乳白色の肌を染める明るい紫色がハッキリと見えます。
欲を言うならばもっと濃い紫だったら…、とも思いますが、色が濃くなると石質が不安定になる事が多かったりもします。(チタン石などが多くなるからか?)
この標石の特徴は「肌がきわめて美しい」って事で、それを活かす為の薄化粧だとしたならば贅沢は言えませんね(笑)
それに日影や夜に見れば、より紫が濃くなるので丁度良いのかもしれません。

けして透明度の高いタイプではありませんが、だからと言って低くもありません。
光を受けて幻想的に輝くその姿は、とても魅力的でまさに宝石(宝の石)だと認識できます。



この事で解ったのは、今現在でも「このタイプ、このレベルのヒスイと出会える」と言う事です。
そして押上海岸を探していれば、間違いなく可能性があるって事も解りました。(それとデジカメを持ってい行った方が運が良いって事も解りました(笑))

今までのサンプルを見る限り押上海岸では、糸魚川に出るとされるヒスイの全てと出会う事が可能だと思われます。(色と質を基準にして)
なので探すのは、この海岸一本に絞っても良いのかも…。

以前に宮崎海岸でも良質のヒスイ転石と出会いましたので、いろいろと探し回るのも良いのでしょう。
でもこの紫ヒスイと引き替えにするには惜しいなぁ…。
いや、宮崎海岸でもこのタイプの紫ヒスイとは出会えるのでしょうから、後は海岸との相性なのかもしれませんね(笑)

どこに行けば確実って事はありませんが、少なくともデータを多く揃えられたのは押上海岸なので、自信を持って「確実にヒスイと出会える海岸」と言えます!(昔に押上で拾っていた人のサンプルや、現在で拾っている人のサンプルも多く見てきたので確実です)

かつての様なレベルは少なくなってきているのでしょうが、間違いなく出会えるって事が解れば希望も湧きます!

今後も遊びを兼ねて「ヒスイとの出会い」を、立証して行きたいと思います。(それと同時に、遊びを仕事とする苦労や辛さも伝えて行きたい(笑))
2015年12月09日
久々に晴れましたので、気晴らしに押上海岸へ遊びに行ってきました。

少し前までは大荒れで、波しぶきが高々と上がっていましたが、この日はとても穏やかでした。
良質な青ヒスイのような海は美しく、その景色はヒスイとの出会いを期待させます。





階段を下り浜へ向かうと、砂浜部分が重機で削られたような形状になっていました。
これを見ると、つい先日まで大荒れだった事がよく解ります。(ここまで波が来ていたのが解りますね)
下に埋まっていて見えなかったテトラも頭を出していて、冬の海の凄まじさが伝わってきます。




今まで浜であった部分の殆どが波打ち際と変わり、ゆっくりと大きな波が打ち寄せます。
引いた時に波に近づき、寄せてくる時は離れる、なんか波と鬼ごっこをしている気分になり楽しくなります。
逃げる際に「ワー」と言いながら逃げたりして、改めて私は「一人で遊ぶ事が得意」なのだと感じました(笑)




そうやって遊びながらヒスイを探していると、この波で探すべきタイプのヒスイと出会いました!
薄い灰色の地に明るい翠が僅かに浮かぶヒスイで、何故これが「この波で探すべきタイプのヒスイなのか」の理由には、この形状が大きく関係しています。



と言うのも、このサーフボードの様な形状は、波に乗りやすく「打ち上げられやすい事」が特徴となります。(浜辺が少なくなる冬場では、こういったタイプが探しやすくなる)
要は波が大きく引いた場所を探す必用が無く、小さくなった浜辺を歩くだけで出会えるわけです。

逆におにぎりのような形状のヒスイは探し難くなり、探す際も危険が伴うようになります。
なので冬の海で初めて探す際は、こういったタイプとの出会いを優先した方が良いでしょう。


ちなみに、これは私の親父が出会ったヒスイです。(同じ日に)



まずサイズがデカイ、これは波に乗ってきたと言うよりは「掘り出された」って感じです。
現にほぼ埋まっていたとの事でした…、私が波と遊んでいる間に大物と出会っていたわけか…。
しかもヒスイ自体が私のと良く似ている。(でも親父の方がデカイ)
ちょっと悔しかったので「結晶が粗いな〜」って言ってやりました(笑)
でも転石の場合、多少粗い方がキラキラして綺麗なんですよね…。(今回は私の負けか…、いや勝負しているわけじゃないから負けじゃない(笑))

どうでもいいけど、私は自然と遊び、父とも遊んでいるオッサンなのだと認識しました(笑)


今回は、人との面白い出会いもありました。
こちらは、海岸のゴミを拾っていたおじさんです。
こういった人もいるんですよね、話によると他県から糸魚川へ移り住んだそうです。


ゴミの不法投棄の監視に関わる事もしているようで、これは私が行っている河川モニターのような活動なのだと思います。(ほぼボランティアって事です)
ちなみに、何分か話し合って出た結論は「行政は当てにならない」って事でした(笑)

その他にも同じ年頃でヒスイが好きな人(男性)と出会い、色々と話をしました。
話して数分でもう友人、話が噛み合うので非常に楽しめます。
持ち歩いているコレクションも見せてもらい、その魅力を共有します。
この場合、ヒスイのグレードとかは問題では無く、一つ一つの表情が大切になります。(海の転石は特にそうです)
そしてどんなヒスイでも拾える確率が低い現実、正直「拾った事もない者にとやかく言われたくない」って事が、拾っている人達の総意なのだと思う(笑)

それと同時に、現実に拾っている事を証明する事が「認められる一番の基準」って事もあり、その人もその場でヒスイと出会って見せてくれました。(薄紫の滑らかな転石です)
こうなると更に盛り上がります(笑)、よく解ったのですが「ヒスイとの縁を明確にする事」が私の中での基準に大きく関わっているようです。


いや〜、良い出会いがありました。(ヒスイとも、人とも)
今年も僅かですが、まだまだ良い出会いがありそうです!

この喜びを純粋に未来へ繋げられたのなら、この仕事をしている意味も在るのだと思います。
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