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2015年12月07日
今回は、友人からルース(裸石)の制作を受けましたので紹介します。

以前に「石長姫と速津瀬神」を制作した、桃色の石灰石で加工します。
ルースはオーバルカボションと、ラウンドカボションの二つを制作します。

オーバルカボションは、桃色が綺麗な原石を加工しました。
本当は二つとも、こちらの原石で加工する事が友人の希望でしたが、面積が若干ですが足らずオーバルカボションの制作を優先しました。
桃色が綺麗で、石質もしっかりしている良質の原石です。




こちらでは、ラウンドカボションを制作しました。
若干、黄色が入った原石で、石質も少し不安定でしたが、そこにも魅力が宿っていますので上手く引き出そうと挑戦してみました。
「宝飾としてのルース」を考えた場合は、避けた方が良い原石なのでしょうが「思い出の品の制作」を考えれば、挑戦し甲斐のある原石です。




何とかルース二つの制作を終えました!
しっかりした石質ではありますが、いつも加工しているヒスイとは勝手が違うので慎重に進めました。(以前にも加工している経験が役に立った)
ラウンドカボションも不純物は入りましたが、自然の景色として楽しめるかと思います。



オーバルカボションの方は、祖母へ贈る作品の一部として制作を受けました。
なので今回の品は、私だけで完成する作品では無く、これから本格的に「友人の手で祖母に贈る品」が誕生します。(珊瑚の玉を合わせたブレスレットになるのだそうです)
私が「彫金をやった方が良い」と言った事もあり、友人は少しずつ道具を揃えて頑張っていたようです。(その行動力は見習いたい)
完成がとても楽しみ、孫から自作のアクセサリーを贈られるのだから、きっと喜んでくれる事でしょう。


コラボって楽しいなぁ〜、他にも首飾りを編んでくれる友人もいるし、表現の幅が広がります。
今後もバランス良く、友人と協力して行けたら最高です。(来年は、新たな縁にも期待したい)

女性の友人との共感、男の友人との共有、それぞれにタイプは違いますが、私にとってはどちらも大切で「失ってはならない繋がり」なのだと改めて感じました。
2015年11月30日
今月は後半から、かなり大気が不安定になりました。
冬の到来と共に晴れの日が少なくなり、寒さも増して滅入ってくる事が多くなりますが、必ず訪れる春を想いながら頑張りましょう。
冬には冬の楽しみ方もありますので、いろいろと挑戦してみるのも面白いかと思います。

今回は、根知周辺の報告です。
大気が不安定になっていたので、晴れたり曇ったりを繰り返していました。
近くの山は紅葉を終え冬支度に入り、「枯れ木も山の賑わい」って感じになっています(意味が違うけど(笑))
遠くの山には雪が降ったようで、だいぶ雪化粧をしています。(まだ厚化粧ではない)






堤防付近は草が生えていて、増水による被害は見られませんでした。
川へ向かう途中の「ちょとした崖」では、流木に草が絡まっているのである程度は荒れた事が見られます。
しかし流木は以前からあったもので、不安定な大気により激しい雨風で崖が崩れ、その草が絡まったのだと思われます。(ここまで水かさが増したという訳ではないかと…、増したとしても短期間だったと思います)
何であれ、この上には、なるべく近づかない方が良いかと思います。






姫川本流は、いつもよりは水が多いように思いました。(11月末にしては)
でも激しく流れている訳でもなく、水も澄んでいるので今のところは穏やかです。
近くに流木がありましたが、これも新たに流れてきたのではなく「多少は場所が移動していた」って程度でした。
それよりもその姿が「大きな口を開けた大蛇」に見えて、こういった所にも神(美)は宿るのだと改めて感じました。(こういった事が神の原点であり、神話の原点であり、鬼の原点でもあり、全ての創作の原点でもあるので非常に面白いです)






ヒスイを発見!、と思いきや残念、ロディン岩です(ロディン岩なので無用に割らないでね(笑))
少し先に行くと破壊された鉱物も発見しました。
こちらはアルビタイトだなぁ〜、ヒスイと間違えたのかな?、でもこれを手刀で打ち割ったとしたら別の意味でスゴイですね…。(超人だ)
まぁ、どっちにしろ「後片づけはしてくれ」って思う。
当然のように割って置いていくのは鉱物への冒涜だ、砕いたのなら全てを活用しろって話ですね。





穏やかな水の流れの中で、美しい翠の植物を発見しました。
現在の季節とこの発色を同時に見ると、今が春先だと錯覚してしまいます(笑)
これを見ると、まだまだ本格的な冬は遠い存在なのだと思えて嬉しくなります。
帰り際に綺麗なネフライトを発見!、この発色は夏を想わせます。
透明度もあり偶然に雲から出てきた太陽にかざすと、木漏れ日を感じる事ができました。



寒さが増してくる季節で、一瞬でも季節を錯覚できる存在に出会うのは楽しいです。
きっと縄文人も同じように自然を楽しんだのでしょう!

この事で、縄文人とも喜びを共有した錯覚を得られ満足です(笑)
人が現実逃避をして得た幻想の世界、逃げてはいますが完全に離れたのではなく、その原点には神(自然)が宿っています。(逃げようとしても、逃げ切れるレベルの存在じゃないし(笑))

一万年も続いた楽園(縄文時代)がエデンの園であったのなら、そこから追放されたイザナミとイザナギが幻想世界を創造したのでしょうね。
イザナミが原点を宿し、イザナギが発想を豊かにして行く…、でもそんなバランスは長くは続かず原点を失ったイザナギが暴走して幻想世界からも逃避していった気がするなぁ…。

どこまでが現実で、どこまでが幻想で、どもまでが幻想の幻想なのかが解らなくなっているように思える。(今の世の中は)
2015年11月27日
提出した河川モニターの返答をもらいましたので、お知らせします。

河口付近と小滝付近の返答です。








「河口付近の工事は河川敷の浸食を防ぐためのもので、上流の石公園付近から始めて
今年度で完了する予定です。異形ブロック(テトラなどの一般名称)は川底に並べて
浸食を防いだり、川をせき止めるによう並べて流れを緩やかにしたり、流れの方向を
変えたりするためのものです。現況の川床より深いところに設置するため、埋め戻し
た後は見えなくなってしまいますが、浸食が始まったときに機能するようになってい
ます。川原に山積みにした石は根小屋から採取してきたのもで、練り石積み(石を積
み上げてコンクリートで固める構造)の護岸の材料です。練り石積みの護岸はコンク
リートの護岸より耐久性に優れていますが、施工する職人さんと材料となる適当な大
きさの石が確保しにくくなっているため、今後出来なくなるかもしれません。
 姫川橋は昭和9年から20年代までにつくられており、80年以上経過した老朽橋です。
今年の9月に橋を管理する県が5年に1度の大規模な点検を行いました。このとき、ひ
び割れを記録(印)したり、コンクリートのかけらが浮いて落下しそうな所をあらか
じめたたき落としたようです。写真の箇所はそういう箇所だと思います。欠けたとこ
ろを補修しても剥がれてしまう事が多いため、見た目は良くないですが、機能に問題
が生じない程度であれば補修を我慢しているのかもしれません。
 今回は小滝川をかなり上流まで行かれたようで、こちらの管轄外のため差し障りの
無い範囲でのコメントをさせて頂きます。写真の施設は小滝公民館に隣接した施設で、
市に申請すれば誰でも使えるそうです。山菜・キノコの採取はその通りだと思います。
(一般的又は地元独自の暗黙のルールがあるかもしれませんね)
 ヒスイ峡へのアクセスは林道入山線から遊歩道を通るルート(上流川と下流川)の
みとなっています。地形が急峻で有り、風化しやすい石灰岩が落石となって落ちてき
たり、地滑りがあったりして道路の維持が出来ないため、通行が出来ない所もあるよ
うです。小滝川沿いは急傾斜地崩壊危険地域に指定されており、写真のような土石流
の停止、流出土砂量の調整のための砂防堰堤を施工しているのだと思います。また、
釣りをする場合では遊魚券が必用ですが、地形が急峻なためヒスイ峡下流付近を遡っ
て行くことは難しそうです。
 ヒスイと言えば、数年前にフォッサマグナミュージアムの協力で石のカタログ(下
敷き)を作成しています。これを片手に識別を試みたこともありますが、種類が多す
ぎて…。石が好きで姫川を訪れている人も多いと思います、そういう方は識別の知識
も豊富でむやみやたらと荒らすことは無いのですが、経験の浅い方が無茶をすること
が多いように思います。パトロール(当方管内)は行っていますが、看板の類もその
場所で情報を伝えるためには有効な手段と考えています。ただし、表示内容には非常
に気を使っています。(どうしても危険防止と環境が主となってしまいます)
 姫川を地域の資源・財産として守り・活用していくなかで、堅い話がでることはあ
りますが、地域が良くなるために何が出来るかを考えています。」


との事でした。


去年も河口では、同じ様な工事をしていたように思えます。
まぁ、予定は未定なので伸びたのかもしれないし、去年とは別の仕事として受注して
いるのでしょう。

練り石積みの職人さんが確保できないのは、かなり致命的なように思えます。
糸魚川には無駄に土建屋が多いですが、必用とする人材を育成していないのは意味不
明ですね(笑)
糸魚川に限らず、狩猟採集が出来ない、農耕が出来ない、幻想空間すら楽しめない、
そんな「何も出来ない成長を奪われた者」で日本は溢れかえっています。
足し算しか出来ない馬鹿な旧石器人に任せていると、新たな生命の未来は食い尽くさ
れる事でしょう。

姫川橋もそうですが、糸魚川駅近くの歩道橋もかなり劣化して危険な状態が続いてい
ます。
しかも小学生の通学路にもなっているので、早急な対応が必用でしょう。
しかし小学校へ通う子供たちが減ってきている為、今の状態を維持するだけのようで
す。
財源が足りないのか、結局は自分達と同じ老けた連中の事か考えておらず、新しい命
の安全を犠牲にしてるのが現状です。(こんな事では少子化は防げない)

小滝川は管轄外なんですか…。
河川モニターと言うから、糸魚川の河川の事は全て知っているのだと思っていました。
結局、ハッキリした事が解らなかったので残念です。
でも公民館は申請すれば誰でも使えるとの事なので、一度はあそこで遊んでみたいで
す(笑)

小滝川沿いは急傾斜地崩壊危険地域に指定されているようですが、住民は大丈夫なの
だろうか?
最近ではミャンマーの人を一時的に住まわせて、職業の訓練や斡旋をする事業に取り
組んでいると聞いています。
ここでちょっと心配なのは、やはりヒスイの保護についての怪しい動きです。
今堤防の工事している業者かは解りませんが、最近でも大きなヒスイ原石を工事のつ
いでに掘り出して販売しようとした者が警察に通報されました。(地元の人に通報さ
れたようです)
そのヒスイは没収されフォッサマグナミュージアムの施設内に飾ってあるのですが、
既に切断された箇所もあり、底の部分が足りないとの話です。(既に売り払ってしまっ
たのだろうか?)
こういった事や、その事業の背後にはヒスイ業者が関わっている事から「人種を変え
ての盗掘」が気になります。(考えすぎなのかもね(笑))

もうここまでくると、どんな事があっても「糸魚川市が容認している事」となるので、
底を知る良い機会なのかもしれません。(結局は、こんな事を昔からず〜っと続けて
きたまちなので、世界基準の保護を求めても無理な話なのかも)

「石が好きで姫川を訪れている人は、識別の知識も豊富でむやみやたらと荒らすこと
は無い」と言うのは残念んがら全てでは無く、「そういう者だからこそ欲にまみれる」
と言う現実もあります。
そういった者は総じてバブル期に多く、「略奪こそが最大の利益」だと刷り込まれた
人達です。
良く言えば生物的、悪く言えば野蛮、やがて絶滅して行くであろう習性を持ったタイ
プではありますが、そうなるまでは新しい未来を喰い尽くしながら延命して行きます。
自分達は闘っている武者と思い込んでいるのでしょうが、端から見れば「ポンコツの
ブリキの木こり」です。
要はただの抜け殻、魂を得るために魔法使いでも探していろって話ですね(笑)

石と玉の見分け方が解れば、味噌と糞の見分け方も備わります。
更に人相学を学べば、顔を見ただけで「ある程度の特徴」を知る事ができます。
人それぞれに個性は違いますが、大まかなタイプは決まっていて、その範囲でのグレー
ドは間違いなく存在します。(生まれと育ちが大きく関わってくる)
もし「誰を優先するのか」を迫られる事が在ったなら、その基準を元に決めるしかな
いでしょう。

看板を立てるのも良いですが、根本的に「自然からすると人間の作る多くの物はゴミ」
と言う事実も認識する必用があります。
全ては教育にあり、教育が行き届く規模の人口であれば最小限の看板を作るだけで事
足ります。
理想なのは人が看板の役目を担うって事で、それぞれが教養を高める必用があるので
しょう。

減らなければ増やす事が出来ない、これはかつての「バランスのとれた世の習い」な
ので、世代間で喰い合い、男女間で喰い合うのが現代の社会となってしまっているよ
うです。

人間が言う今現在での「一般的な良い」と言う基準は消費でしか無く、地域を良くす
るには消費しまくる以外に無いです。(自分の生きている間に消費しまくる事が、生
物にとって良いの事なでしょうね(笑))
でも「豊かにする事」を考えれば、地域に伝統・文化を根付かせる事へ向かうので、
まずはそこから考えるのが理想なのではないでしょうか。(それが人として生きるっ
て事でしょう)

まずは算数(引き算)ができる人材を、育てる事が必用となります。(戦争ではなく
て)
それは即ち、自分で自分を成長させる事ができる者であり、間違いなく「何かを創る
側である」って事です。
2015年11月17日
今回は、天照大御神「幻日」の二作目を紹介します。

非常に透明度の高い、良質のヒスイで加工しました。
私が翠雪と呼んでいるヒスイで、質感・艶・透明度と最高レベルのヒスイです。
秋の終わり、そして冬の始まりを感じられるように撮影してみました。




全体を淡い緑が染みわたり、ぼんやりと輝く姿は幻日を想わせます。
原石の時点でヒスイ輝石が殆ど見えず、一つの結晶体のような安定感がありました。
とても硬く堅い肌をゆっくりと研磨して、魅力的な艶を引き出せるよう努力しました。




そのライチのような肌は、まるで生きているかのように瑞々しく、光を受けて膨張し
ます。
冷たさと温かさを同時に感じられるような質感は、晩秋、あるいは立春に相応しいか
と思います。
テーマ通り「雲を神秘的な色に染める自然現象」を、そのまま映しているかのような
作品です。




淡い緑の中を流れる一筋の脈は、光の濃淡を表しているかのようです。
厚さが7mmと若干薄い作りなので、身に付けるのには最適です。
艶やかでありながら、しっとりとした質感、その肌触りを楽しんで下さい。




通常でも透明感のある肌ですが、光にかざすとより神秘的に輝きます。
晴れ間が少ない北陸の冬の最中でも、この作品を光に当てれば太陽を感じる事ができ
ます。
まさに幻日、幻とは言えその支えは大きな希望として所有者を照らす事でしょう。






この作品は月読の「月光」や、素戔鳴の「天上天下」と同じヒスイで加工しています。
部分的に緑の濃い所がありますが、ヒビも多いので慎重な見極めが必用となるヒスイ
です。
かなり昔に出たヒスイのようで、現在では入手が困難になっています…。
大切に加工しながらも、その経験に感謝して、より多くの事を学べるよう心がけたい
と思います。

未来へ繋げる為にも自分だけで消費せず、作品共々その先の継承者に残せたのなら、
やがてそれが伝統となって人の未来を照らす事でしょう。

これは縄文の血を受け継ぐ日本人の使命であり、神々(自然)の加護を受ける事がで
きる「遺伝子への感謝のカタチ」でもあるように思えます。
きっと1万年もの間、狩猟で生きてきた民族なのだから、八百万の神々を感じる事が
できるのでしょう。
その誇りは「忘れてはならない先人の遺産」なのだと思います。


この現代で明確にして行かなくてはならない事は「伝統と便乗の違い」なのだと思っ
ています。
伝統とは「継続していく姿(生き方)」であり、便乗は「一発屋の消費」です。

売り方を制限し、作り方も制限する私のスタイルも9年の間、なんとか継続する事が
できました。
その間には辛い時期もあり、同様の困難は今後も在り続ける事でしょう。
ですが「支えられた現実」も経験として残っていますので、これからも自分のスタイ
ルで未来へ繋げて行こうと思っています。

このスタイルこそが「縄文の意志」であり、日本人の原初の誇りなのだと私は認識し
ています。
2015年11月07日
最近は加工に専念している時間が長かったので、気晴らしに海へヒスイを探しに行き
ました。

いつもは押上の海岸へ行くのですが、今回は久しぶりに宮崎海岸まで行きました。
ここへ来るのは何年ぶりだろうか…、とても懐かしかったです。
でもあの頃よりも駅は綺麗になっていたし、廃墟になっていた旅館も無くなっていま
した。
昔は駐車場が少なくて車の置き場所に困りましたが、現在は臨時で無料の駐車場が設
けてありました。




この間まで海は荒れていて天気も悪かったのですが、この日は気持ちの良い秋晴れと
なりました。
海も穏やかで、まるで「空の蒼」と「海の碧」が融合したかのような景色が広がって
いました。
釣りを楽しんでいるオジサン達もいて、一時の休息を自然が与えてくれたようです。





早速、長い浜辺を歩きながら、標石(標本となる石)との出会いに期待します。(連
日の加工で筋肉痛になった体をほぐすのに最適で、神経質になった気持ちも開放でき
ます)

波打ち際を見ていると、何やら光の膨張が見られました。
すかさず「その透明感のある角張った石」を手に取ると、それは良質のヒスイでした!
標本にするのに丁度良いサイズで、キラキラと翡翠輝石も輝いています。
それでいてキメは細かく艶がでるタイプで、透明度も高いヒスイでした。
これだけで来た甲斐があった!、不思議と自然に褒められている気分になります(笑)




今日は良質のヒスイを一つ拾えたので、これで出会いは終わりかと思って歩いている
と、波打ち際よりも少し海寄りの場所で光る石が見えました。
この時点でヒスイだと解りましたが、海で出会えるヒスイにしては大きいと感じまし
た。(どちらかと言えば、海底にあるサイズに近いかと)
波が引くのと同時に走り手に取って戻って見ると、その鮮やかな翠にビックリしまし
た!
こちらも透明度が高く、乾くとキラキラと翡翠輝石が輝きます。
姿も良く、まるで「残雪の芽吹き」を、その身に映しているかのようです。





久々の宮崎海岸、良い出会いがありました。
ヒスイの他にも、幾つかのネフライトの標石にも出会ったので大満足!
こういった陽気も少なくなっていきますので、楽しめる時に楽しみたいと思います。




この日は珍しくデジカメを持って行ったので、その場でヒスイを写してみました。
(普段はカメラを忘れる事が多いです(笑))
大きいヒスイの別カットの方は、ピンボケしていたので改めて草原で写しました(笑)
ヒスイを拾っている人なら共有できるかと思いますが、ヒスイは「拾った瞬間が一番
美しく見える」のですよね〜。(家に帰ってヒスイたちの中で見ると、その時の衝撃
が薄まってしまう事が多い(笑))
後で標石のコレクション用に撮影して、ギャラリーに掲載したいと思います。

以前から「宮崎海岸では良質なヒスイが多い」と聞いていましたが、今回の事で「本
当なのかもしれない」と思うようになりました。(断言は出来ませんが…)


一応書きますが、試作自演ではありませんので、ご安心下さい(笑)
それでも疑う場合は勝手に疑っていれば良いかと…、基本的に私も自分が経験した事
しか信用していませんので、今回の事は私自身にのみ有益な現実だったと言えます。
(二つの良質ヒスイと出会えたのだから!)
それに私が富山県の宮崎海岸を、捏造してまで宣伝しても意味無いし(笑)

よって勝手に「ヒスイの加工を頑張っているから、自然(神)がご褒美をくれた」と
錯覚し、改めて仕事(創作活動)に打ち込めるようになりました(笑)
まぁ、病気も景気も全ては気持ち次第、その気持ちに身体が適応できたなのら、あら
ゆる「不安」から開放される事でしょう。

それと夢を壊す事を言いますが、素人では海や川でヒスイと出会う事は不可能でしょ
う。(在っても気づかない)
1%で誰でも解るヒスイと出会ったり、先天的に目が仕上がっている人は拾えますが、
99%は何度もヒスイを見て学ぶ必用があります。
とにかく重要なのは「光を受けて膨張している姿を認識できる事」でしょう。
これは黒ヒスイでも同じ事で、数多ある鉱物の中からヒスイを見つけ出す絶対条件だ
とも言えます。

逆に考えれば「素人以上になればヒスイと必ず出会える」って事なので、先を考える
と希望はあります。

ヒスイには様々な色がありますが、海で出会えるヒスイの確率は灰色>白色>白緑>
黒色>濃緑>翠>紫色>青色って感じです。(私の経験での話で、濃緑〜青色の確率
は僅差です)
もっと細かく分類できますので、大まかな確率として参考にして下さい。(紫や青に
も幅があるし、透明度の違いも在るので)
なのでまずは、一番多い灰色のヒスイを拾えるように心がけると良いでしょう。

え?、灰色のヒスイになんて興味が無いって?
興味が在ろうが無かろうが、基本を学ばない限り一生出会えないのが現実です(笑)
灰色・白色・黒色のヒスイを拾えるようになれば、後は其処に在ればバカでも拾える
色なので目が仕上がっている方が有利となります。(ある程度の距離からでも、ヒス
イを認識できるような目になる)

絶対に拾えないなんて事はありませんので、根気よく頑張って下さい!
2015年11月02日
またまた友人から、転石の加工を依頼されました。

黒と白が交じり合った、力強いヒスイを加工します。
このタイプのヒスイと出会ったのは初めてとの事で、モコモコとした表皮を裏面に残
してほしいとの依頼でした。(よっぽど気に入ったヒスイなのでしょう!)
丁度、石目もあるのでそこを切断して垂飾を制作します。





「剣のようなデザインに」との要望でしたので、叢雲の垂飾(カンナ)として制作し
ました。
とても魅力的な模様を映し、白地が薄緑に染まっている部分があるので春雷を想わせ
ます。
Aカンを付けられるよう穿孔は小さめにし、革紐にも対応できるようバランスをとり
ました。





普段、私が加工する黒ヒスイよりも石墨の量が多いのか、研磨の際の粉は濃い灰色に
なっていました。
こういった事で、同じ黒ヒスイでも石墨の量が違うのが解ります。
漆黒でも粉は薄い灰色だったりして、黒ヒスイの濃さと比例していない事もあるよう
です。(一応、私の経験での話しです(笑))



要望通り裏側は表皮を残し、自然な仕上がりにしています。
原石の状態から肌は滑らかだったので、なかなか面白い仕上がりとなりました。
画像では解りづらいですが、緩やかな凹凸があり自然研磨の手触りも楽しめます。

これでまた一つ、友人の思い出のカケラをカタチにできました!
私の制作した作品を喜んで身に付けてくれるので、作者として嬉しい限り、創作活動
を続けて行く上で同じ時代を生きられる事も心強く思います。(私が創作活動を続け
る限りヒスイに飽きないよう、よろしく頼むよ!)

私の場合は、糸魚川ヒスイの事をもっと知らなくてはならない領域があるので「飽き
る」なんて言葉は使えません。
もし私が活動を辞めたのなら、それは飽きたのではなく「諦めた」と認識して下さい。
(飽きる程の領域に達していませんので…(笑))



紫ヒスイのカケラで、開花のストラップも制作してみました。
革紐にウッドビーズと、唐草模様のシルバーバーツを組み合わせています。
季節とは合っていませんが、来年の春を想って作ってみました(笑)
ちょっと気が早かったかな〜、でも厳しい冬を越す際の支えになれば…、と思ってい
ます。




ちなみに今現在は、国津神「建御名方神」を制作しています。
建御名方と奴奈川姫の制作は、もっと先に伸ばそうと考えていたのですが、その思い
と逆行してデザインを思い付いてしまったので、まずはそのデザインを具現化しよう
と思います。(自分でも不思議なくらいの天の邪鬼な性格だ(笑))

結局、私にとって「仮想空間のデザインほど無意味な存在も無い」のですよね…。
自分でデザインして何ですが、この母子のデザイン自体も気に入ったので、やる気が
出てきました。
でも好みは人それぞれに在るので、私の一つの表現として見てもらえれば幸いです。
(後、同じく自分でデザインして何ですが、加工が大変で心が折れそうになっていま
す(笑))

日本の神々の姿は、一つでは無く八百万あります。
同じ題材(神名)でも違ったデザインが在って良いので、一つの姿として制作し、未
来に可能性を繋ぎたいと思います。(結果的に自分の未来も広がって行くし(笑))


次回は奴奈川姫の制作…、すごいプレッシャー(勝手に感じている(笑))ですが、
カタチにしたいデザインが在るって事は、作家にとって幸せな事なのでしょうね!
2015年10月30日
今月は、かなり不安定な天気が多い月でした。
でも大雨が続く事はなく、竜巻が起きる事もなかったので、大きな災害には繋がって
いないようです。(穏やかな日もあったので、十分に楽しめた月でした)
これから冬に向けて風が強くなるので、海辺での事故には特に気を付けて下さい。

今回は、河口周辺の報告です。
河口へ行くと河川の工事をしていました。
河川敷ではテトラの制作が行われていて、冬場での波浪を考慮しての作業かと思われ
ます。(多分)




姫川では多くの土砂を掘り返していました。
テトラを埋める為なのか、人工的に澪筋を作っているのかは解りませんが、集められ
た土砂が山のようになっています。(土砂と言うか土石と言うか…、とにかく川原の
石達が山になっています)





以前から劣化していた橋は、本格的に修繕が必用となっているようです。
様々な箇所に印がされていて、老朽化した状態が姿を現していました。





すぐ脇には古いテトラが置かれていて、現在の工事を行う際に一旦掘り出されたのだ
と思います。
普段は埋まっていて姿が見えないのもあるので、その数の多さに驚きました。




昨日は雨でしたが姫川自体の水量は少なく、水害が起こるような環境には見えません。
風がもの凄く強い日だったので、海へ流れる水が逆流しているのが解りました。
海も大荒れだった事もあり、川の水が海へ流れ難くなっているようです。
しかし逆流しているのは表面状の水であり、その事で合流地点が氾濫するような事に
はならないかと思います。(そもそもに川の水が少ないし、波が引く際に川の水も流
れ出る)







海辺にある大量で巨大なテトラの塊が、荒れる海の凄まじさを表しています。
ここは頻繁に崩れるので、冬場は近づかない方が無難です。





この日は強風だった事もあり、晴れたり曇ったりを繰り返していました。
釣り人が何人か訪れていたので、これからは川の事故より海の事故の方が多くなるで
しょう。

ちょっと疑問に思ったのは「あの強風の中でルアーを飛ばせているのだろうか?」っ
て事です(笑)
海辺はスカイダイビング並の強風だったので、立っているのも辛かった…。

追い風を受けて凧になった気分を楽しみながら、海辺を離れて今月のモニターを終え
ました(笑)
これからは演歌が似合う季節なりますので、ひとり旅を楽しむのも良いかもしれませ
ん。
2015年10月27日
糸魚川で行われる「小規模だけと大切な催し」を見てきました。

ちなみにB級グルメは大勢の人が集まって賑やかでしたが、個人的には興味がありま
せんでした(笑)
心の琴線に触れる事も無く、消費の在り方を見せつけられるだけ…。
基本的に、あれを続けていくしか成り立たない領域、人口を増やそうとする根源がこ
こに在るのが解ります。(個人的に人混みが嫌いだし、並んでまで買いたくないんで
すよね(笑))
後、このイベントで6万人が来たと市は言っていますが、ハッキリ言って在り得ない(笑)
糸魚川の人口を超えた人が二日間で来るはずないし、実際に見て来たので冗談にしか聞こえません。
テレビにしろ、イベントにしろ、糸魚川はハッタリが過ぎる。
この性質は、病気としか言いようがないですね(笑)


なのでもっと小規模で、何かしら共感できるイベントを探してみました。

とりあえずは土日にイベントが重なっている事が多いので、興味が惹かれる名称のイ
ベントを選びました。
今回は「不動の滝」で行われる祭りと、大所の「木地屋の里」で行われる祭りの感想
を書きます。


残念ながら不動の滝の祭りは、天候不良で中止になったようです。(前日にやったと
かでは無いと思います)
前日の昼間の天気は良かったのですが、次第に天気は崩れて行きました。
この日は、朝から雨が降ったようなので中止になったのでしょう…。
入口の幕だけが残り、より残念さが伝わってきます。






午前中は曇りだったので訪れていた人もいましたが、午後は大荒れになったので中止
は良い判断だったと思います。
不動池や不動滝を見る限り、濁ってもいないし水量も多くありません。
これは「雨が降り続いたと」言うよりは、急激に天気が変化した事を示しています。
運が悪かったと納得して、来年に期待します。(こんな天気でも不動滝では癒されま
す)

数日後の木地屋の里の祭りに期待して、この日は青海側から下りて途中の雄大な景色
を堪能しました。(10月11日でしたが、ここでもセミが鳴いていた)



木地屋の里は「木地屋」と言う名称と、祭りの名が「きのこ祭り」であったので興味
がありました。(職人にも、キノコにも興味があるわけです(笑))
一度も行った事が無かったのですが、大所の場所は知っていたので姫川温泉へ向かい、
そこから大網とは逆の山へ上がって行きました。

なかなかの山道、でもちゃんと整備されているので驚きます。
ここで暮らしている人達の苦労や、離れないだけの魅力を少しでも感じられたらと思
い向かいます。

しばらく進んで行くと、立派な建物が見えてきました。(住人の古民家も立派でした
が(笑))
始まったと同時に到着しましたが、既に駐車場は車でいっぱいでした。(でも過剰な
多さでは無い)
なんとか駐車して、祭りの雰囲気を楽しみます。




周りは、のどかな景色で紅葉も見られます。
小滝や不動滝とは違った「かつて私には身近だった景色」で、郷愁を誘う心を祝福す
るような清々しい秋晴れでした。(秋晴れと言うよりも、夏日に近い気温でしたが
(笑))





立派な建物の横では、お爺さんがイワナを焼いていました。
炭火でじっくりと焼いていて、とても美味しそうでしたが、この時点で予約でいっぱ
いとなり「もうイワナが無い」と困っていました。(隣で売っていたナメコも、すぐ
に完売しました(笑))
なんかとても良い規模、商売じゃないから仕入も少ないし、炭火だから回転も悪いで
す。
でもそれを改善する為に欲を出されると、こういった場では興醒めします。
イワナは他でも食べられますし、キノコ汁もあるので問題ないです。(要は、お爺さ
んのペースでやれば良い訳です)




きのこ祭りとなっていますが、いろんな種類のキノコを販売しているのでは無いよう
です。
主にナメコ汁や蕎麦がメインで、蕎麦は建物内の食堂で食べる事ができます。(手打
ちで旨かった!)
思っていたよりも立派な造りで、清潔感が伝わってくる施設でした。
お土産を販売している売店もあります。(レジのお姉さんに許可を得て撮影しました)
ここで売られていた木の台に興味を持ち、後に作った人に会いに行きました。(その
話は後日)




外には小さな釣り堀があり、何人かのお客さんが釣りを楽しんでいました。
ここで養殖しているのではありませんが、立派なイワナが泳いでいます。
競いながら楽しんでいる人の中で、6匹のイワナを釣った人の網を見せてもらいまし
た。
10匹で2,000円らしく、関係者に話を聞いたら「イワナ1匹の原価が200円だから儲け
がない」って言っていました(笑)
これは商売では無く、イベントとして楽しむための遊びのようです。(ちなみに、こ
こで釣ったイワナを食堂で調理してもらう事は出来ないようです)





木地屋の里の隣には、同じく立派な建物があります。
ここは資料館で、何故ここが木地屋の里なのかが解る資料が展示してあります。
入場料は必用ですが案内なども受けられるので一度は見た方が良いでしょう。
当然ながら内観は撮影できませんので、私の感想を書きたいと思います。


間違いなく言える事は私にとって、このイベントに来て出会えた「最も大切なカケラ」
だったと言う事です。(かつての本物の職人との出会いでした)
恐らく普通の人が見ても「古いだけの家や道具」ってだけなのだと思います。
木地にも興味が無ければ全く面白くない空間なのでしょうが、私からすれば「作り手
の全てが詰まっている空間」となります。

この使い込まれた道具たち、これは普及の為に存在しているのでは無く、一つの目的
の為に特化した存在であり、その道具すらも自分達で作っていた事がよく解ります。
(よって壊れる事を目的としていない)
私とは作るものは違いますが本質は同じ、でも基本となる力量(生きる労力含む)が
桁違いで、先人の偉大さにひれ伏します(笑)

改めて理解しましたが、この時代の職人とは「普段、自分達の生活で使う道具を作り
ながらも、販売する作品を作っていた」って事で、総合的な創作力が比べものになり
ません。
また、ここでは木地だけで終わらず漆塗りまでの行程を行っていたのだそうです。
その為の道具も揃っていて、これを見ると物づくりの原点を再認識します。(森を疲
弊させないよう、定期的に制作地域を移動してもいたようです)

しかし最も重要な支えは妻(女性)であったようで、道具の揃わない時期では女性が
寝ずに漆器の管理をしていたとの事でした。(その他の行程も補佐していた)
なので嫁をもらう際は素人では無く同じ木地屋の家の女性を求めた結果、それを繰り
返して血が濃くなり過ぎた事の弊害もあったようです。

家の内観自体は、作られた漆器の優美さとは違い無骨さが身染み出ていて、それが逆
に渋さを感じさせます。
とにかく家の造りなどを見ると「自然に自分を適応させてきた」って事が解り、現代
とは逆の生き方を選んでいたのが解ります。(自然に合わせ、家に合わせ、仕事に合
わせ、人間が適応するって感じです)

それに、古い道具を見ると現代の機械の基礎が見られるので面白いです。
漆器をゆっくりと回して乾かす道具も、滑車とゼンマイ仕掛けで回していて、ゆっく
り回す為にちゃんと工夫がされていました。

残念ながら現在では木地屋は存在していませんが、その子孫が先祖の宝を守っていま
す。


今回はとても勉強になりました。
実はこの資料館を見ずに帰ろうとしていた時に、偶然に知人と出会い、その人の紹介
と説明で案内してもらいました。
見て来て良かったです…、しかも国指定の重要文化財だったようで、この施設自体が
立派な理由がこれで解りました(笑)
そして痛感した事は、糸魚川でのヒスイには「歴史は在っても伝統が無い」って言う
欠点です。
この里のような深みが自然には在っても、人の技(生き様)に無い…、この致命的な
欠陥を補う存在がどうしても必用となります…。(ヒスイは、道具では無い事が幸い
しているとも言える)
古きを訪ねれば、いろいろな事に気づかされます。

こういう遺産は是非、未来へ残してもらいたいです!
生活の原点、作り手の原点、ここに来れば私は先人達と何度でも対話が出来るのでしょ
う。
壁と認識すれば絶対に越えられませんが、学ぶべき存在と認識すれば死ぬまで学んで
行けます。
また一つ心の故郷が増えました!、今度はイベントが無い時にも遊びに行こうと思い
ます。(今年は11月3日まで営業しているそうです)



久しぶりに良い出会いがありました!
不動滝の祭りが不発に終わった事で、より楽しめたのかもしれませんね(笑)
満足して山道を下りて平岩駅まで来た時に、ふと大網も想い出しました。
とりあえずは、お気に入りの足湯へ行き、誰もいない温泉を楽しみます(笑)


来年は、あそこで頑張っている若者たちについても書きたいと思います。


やっぱり小規模だけど大切なイベントってのは、間違い無く在るのだと解りとても満
足です!
2015年10月20日
提出した河川モニターの返答をもらいましたので、お知らせします。

大野付近の返答です。








「河川敷の草や木が季節の移り変わりを教えてくれます、川に棲む生き物にとって草
や木は重要な環境ではありますが、川を管理する上ではときどき困りものになります。
堤防を管理したり、水を流すことだけを考えれば草や木は無いほうが良いのですが、
それでは自然が損なわれてしまいます。特に姫川のように変化の激しい川は、必要以
上に手を入れない(入れられない?)環境も何かと出会ったり、発見したりする場と
して大切なのかなとも思えます。ただ、人為的なゴミは自然環境にとって「毒」でし
かないので、捨てられないようにする妙案を模索中です。
 夏場に姫川は水量が少なく、用水や釣り人もぎりぎりの状況でしたが、9月に入っ
て姫川流域での降水量は周期的に変化し、中旬以降は1週間毎にまとまった雨があり
ました。水位も山本水位観測所で1〜2m程度上がりましたが、すぐに元の高さまで下
がっています。確かに藻が付いた石を転がすほどでは無かったようです。川底の石に
ついた藻で増水の状況をはかる視点はさすがです。
 関東から東北で大きな被害を出した台風18号も姫川では大きな影響も無くやり過ご
せました。このまま出水期を抜けられるかと思っていたら、10月2日に流域で10
〜30mm/h程度の雨が4〜5時間降った影響で、山本水位観測所の水位が1.01mまで上が
りはん濫注意水位の一歩手前まで上昇しました。(今年度最大の出水です)また、水
位上昇速度が早く1時間に最大2m上昇した時間帯もありました。鬼怒川が9月10日に決
壊したときのように、雨雲が長時間流域に留まればさらに高い水位に短時間でなって
いた可能性もあります。姫川の水位上昇速度は鬼怒川よりも相当早いようです。
 川原の中の調査は、出水による土石の動きを把握するために、川原の土石の蓄積構
造を調べていました。この他、流量調査など夏場の出水時にいろいろなデータを集め
ています。
 引き続きお気づきの点があればご報告の程よろしくお願いします。」


との事でした。


人間の都合だけを考えて河川を整備するのであれば、生物として存在価値は無いです。
ある時期は草木が生え、ある時期は整備される、そんな事の繰り返しが良いのでしょ
う。
そうで無くては土も生まれないので、基礎(大地)が貧弱になって行くだけです。
(そこにコンクリをうっても意味が無い(笑))
様々な存在との出会いの場として楽しめるので、バランスを大切に管理する必用があ
りますね。

以前にも書きましたが、あの場所にゴミが集中する理由が解らない…。
橋から捨てる事が多いようですが、わざわざあの橋に捨てに行くのだろうか?
バカのやる事は、道理が無いので考えても理解できない(笑)

この頃は集中して雨が降る日が増えてきました。
晴れた次の日が大雨になったりして、連休などは天気に翻弄された人も少なく無いで
しょう。
これからの時期は海が荒れるので、川の急激な増水と合わさったら危険な状況になる
かと思います。(水の出口が塞がってしまうと大変危険)

人間が可能な限り堤防を整備しても、自然の前では破壊される時は簡単に壊れます。
被害を最小限に防ぐ効果を期待しながら、必ず壊れる時を覚悟していた方が良いのか
もしれません。(先日、小滝川を見てきて改めて感じました)
幾度と無く水害を経験したきた糸魚川ですから、その準備は怠ってはいない気はして
います。(希望的観測)

やはり川の中央付近の作業は、工事では無く調査だったんですね。
土石の動きのデータ、かなり興味があります。
なんか樹の年輪みたいで、姫川の歴史を語ってくれそうです(笑)

自然には人間が知らない事が、山ほど存在しています。
世界を大きくして行くのも大事ですが、もっと身近な小さい事を知った方が良いよう
に思えます。(宇宙も縮小するようですし(笑))

まだまだ自然から学んで行ける年齢なので、必ず訪れる衰退の時期まで己を高めて行
こうと思います。(本質を同じくした人からも、学んで行けたらと思っています)
2015年10月17日
久しぶりに、小滝川へ遊びに行ってきました。

ここは小滝の公民館です。
綺麗に整備されていて、一休みするのには丁度良い場所です。
そこに新しく体育館が建てられていました。


この地域に合った規模で、住民(お年寄り)の人達に活用されている事でしょう。
冬の厳しい所なので、こういった施設があれば運動不足にもならないかと思います。

グランドも広く照明設備も万全です。
マレットゴルフなどを楽しむ為、全面に芝を生やしているようです。


こういった設備の充実は、発電所を運営している企業によるものなのだと思います。
(多分)
水力発電なので公害もないでしょうし、豊かな水を活用するのには良い場所なのでしょ
う。


このグランドから、小滝川を見る事ができます。
ここから下りる事も出来るので、川で遊ぶ事も可能です。(ちょと危ないですが…)


姫川とは違った独特の雰囲気があり、底の知れない景色が非常に神秘的です。


懐かしさを感じながら川を見て行くと、やはり破壊の痕跡がありました。
人間は「自分の手に負えない存在を破壊したくなる習性」が、あるのだろうか?
一目見て、一般的に需要のあるヒスイでは無い事が解らないのかな…。



この食い散らかしたような様は、まるで農産物を食い荒らすサルを見ているようです。
こういった事を防ぐには、執拗なまでの巡回が必用になるのでしょうね…。


少し先へ進むと大きな流木がありました。
姫川河口で見る普通の流木とは規模が違う「巨大な根の塊」、これだけで芸術品になっ
ている気がします(笑)




水門に到着!、ここで流れる水量を調節しています。(水門だから当然か(笑))
急に水かさが増したりするので、ここで遊ぶ際には気を付けて下さい。(事前にサイ
レンも鳴るので解りやすいと思います)




脇の茂みにはキノコが生えていました。
これはナラタケ(ナラタケの一種?)で、食べる事が可能です。
ここらでは「モタセ」と呼んでいて、人気のあるキノコです。(ちなみに私の故郷で
はモトアシと言っていました)


名の由来は解りませんが、煮こぼすとぬめりが出てシャキシャキとした歯ごたえが鍋
に合います。
食べ過ぎると消化不良を起こしますので、気を付けて下さい。(どんな食べ物も同じ
です)

基本的に山での山菜の採取は禁止されていますが、川の脇だったら良いのだろうか?
いや…、この場所自体が山とするなら駄目なのでしょう。
まぁ、この程度の規模で住民の人達が怒る事もありませんが、この地域での数少ない
収入(お年寄りの)を奪うのは無粋というものでしょう。
必用なら小滝の入口に販売所があるので、そこで購入すれば良いです。(数百円だし)
人の地域で遊ぶ際には、礼儀を心がけなくては嫌われますね(笑)


水門の少し上には、小滝川発電所があります。
川を上がって行くと気が付きませんが、ここは立ち入りが禁止されています。


岩場に上がり、管理地のギリギリで撮影しました(笑)
きっと危険と言う事と、不審者が入らないように立ち入りが禁止されているのだと思
います。
ここには道があるので、地元の人なら歩いて先へ進む事も可能なのでしょう。(多分)


更に少し進むと、堤防(土留め)の工事をしていました。
ここからは川であろうと、道であろうと進む事ができないようです。
少し水が濁っていたのは工事が原因だったのだと、ここで理解しました。


実際の疑問として、小滝川を上がっていけるのはヒスイ峡入口の下流限界までとなっ
ていましたが、現在はどうなのだろうか?
ここには釣りを楽しむ人達も来るので、その辺りをちゃんと知っておきたいですね…。
(河川モニターの際に聞いてみるか)


とりあえず、ここで小滝下流のモニターを終えます。
次は小滝上流、ヒスイ峡の管理区外を見てみます。


ヒスイ峡を少し過ぎると、遊歩道へ出ます。
ある程度は車で先へ進めますが、道が狭いし崖だしで危険なので歩いた方が無難です。
歩いて先へ進むと、ここにも水門があり澄んだ水が溜まっています。



上流では大規模な工事はしていないようなので、非常に水が綺麗です。
ここは流れが急な事や水温が低い事から、ほとんど石に藻が付いていないのが解りま
す。
この辺りから、更にデカイ流木が見られるようになります。

それよりも驚いたのは、10月でもセミ(ミンミンゼミとアブラゼミ)が鳴いている事
でした。
生命の森…、そんな言葉が頭をよぎり、かつて感じた高揚感に包まれます。


さらに歩くと、また発電所があります。
ここは小滝川では無く、黒部川の発電所のようです。
近づくと急にアナウンスが流れるので、ビックリした人も少なくないでしょう(笑)





この付近では遊漁券が必用となるようです。(釣りをする場合)
山菜に関する看板もあり、山菜を山で栽培している人もいるのだそうです。





この先へは、ちょっとしたゲートを越える必用があります。
一般車両の進入を禁止しているようですが、歩行は可能のようです。(多分)
川を上がって行くと看板などに気が付かず、そのまま進入している事が多いです。
確かこの先は登山口とも繋がっていたかと記憶していますので、立ち入り禁止では無
かったと思います。(崖道を進んで行くので、足下や落石などに注意が必要)




流石に疲れたので、この先へは行きません(笑)
ここからは、より自然の領域が強くなるので油断すると命を落とすでしょう…。(ク
マ出没注意です)
川の名前も変わっていくので、小滝川を楽しみたい人は進む必用は無いと思います。

ちなみにヒスイを目的で進んでも、既にブッ壊されているので期待できません。
かつてはその破片が下流にも流れていたので、それなりに紫ヒスイの欠片が拾えたよ
うですが、現在は取り尽くされたようです。(この破壊行為によって、小滝下流でも
ヒスイが拾えたのも事実です…)

なんであれ、良くも悪くも相応の理由無しでは、この先には進まないでしょう(笑)


久しぶりの小滝川…、多少は変わってはいましたが、雄大な自然は変わらず美しかっ
たです!(ウルルがいなくて良かった〜(笑))
2015年10月07日
今回は、友人とコラボした作品を紹介します。

垂飾の本体を私が制作し、それを収める首飾りを友人に編んでもらいました。
この作品の特徴は「垂飾本体が取り外せる」って事で、これは「季節に応じて、いろ
いろと楽しめたら面白い」との想いからカタチにしてみた作品です。

秋〜冬にかけては編みの中に収まって、必ず訪れる再生と開放の季節を待ちます。
それぞれのテーマである「芽吹・開花・彩雲・万葉」の表現を活かし、その時期に羽
化するような感じで表に出ても面白いと思っています。(個人的に面白いと思ってい
るだけですが…)
逆に秋〜冬に羽化する作品も作れるので、表現が広がって行くかと思っています。

結構な時間と手間をかけた作品なので、カタチになった事がとても嬉しいです。


・芽吹の垂飾(キナ)
アイヌ語で草を意味する名を持たせ、柔らかな紐を編み上げて首飾りにしてあります。
透明度が高く雪のように美しい白地に、春の芽吹きを想わせる翠が浮かんでいます。
厳しい冬を乗り越え、再生の季節の訪れを告げる存在、そんな作品になればと思い制
作しました。(芽吹きと共に編み(繭)から出します)









・開花の垂飾(ノンノ)
アイヌ語で花を意味する名を持たせ、紺色の紐を編み上げて首飾りにしてあります。
透明度は低いですが紫の発色が美しく、華やいだ季節にはピッタリな作品です。
芽吹きから開放へ向かう姿を映し、生きとし生ける者を魅了する花々を表現できたら
と思い制作しました。(開花と共に編み(繭)から出します)









・彩雲の垂飾(レラ)
アイヌ語で風を意味する名を持たせ、唐草色の紐を編み上げて首飾りにしてあります。
透明度も高く全体に翠が溶け合って流れ、雲のような模様を宿しているヒスイです。
太陽と共に雲を色づかせて開放を誘う大気、その景色を身に付けられたらと思い制作
しました。(初夏と共に編み(繭)から出します)









・万葉の垂飾(ニタイ)
アイヌ語で森を意味する名を持たせ、同じく唐草色の紐を編み上げて首飾りにしてあ
ります。
翠と緑が混ざり合い、透過した姿は遥か昔に見た記憶の森を映しているかのようです。
開放の恩恵を受けて新緑から深緑へと移り変わっていく、そんな豊かな森をカタチに
したいと思い制作しました。(真夏と共に網から出します)









どの首飾りも長めにしてもらったので、頭から被って身に付ける事ができます。
それぞれのテーマに合わせるよう、友人に無理を言って編んでもらいました(笑)

編みから出した垂飾りは、革紐やスエードの紐などで身に付けると良いかと思ってい
ます。(自分の好きな身に付け方で良いですが、取り外しが簡単な方法が良いでしょ
う)

私だけだったら、こういった表現の作品はカタチに出来なかったと思います。
協力する事で自分にできない表現を可能とする、そういった事も創作には必用なのだ
と改めて感じました。(協力してくれて有り難う!)

私の活動で「単なる分業とは違った協力のカタチ」を、未来へ明確に示せたらと思い
ます。
2015年09月30日
今月は雨が多い月でしたが、降り続くような事はありませんでした。
台風の影響なのか風も強く、天候が不安定で晴れたと思ったら雨が降り、雨が降った
らすぐに止むといった感じの日がありました。
気温も全般的に高く、月末は夏を残している陽気でした。(まだまだ晩夏です)

今回は、大野周辺の報告です。
日差しは強いですが、秋らしい景色となりました。
セピア色の太陽光が辺りを照らし、どこか懐かしい雰囲気を漂わせます。
稲刈りを終えた田んぼもあり、実りの季節の到来を感じました。





河川敷は草が大きく育ち、来る者を拒むかのように生えたいます。
そこへ分け入ると、たくさんのバッタたちが出迎えてくれました(笑)
セミの声は聞こえなくなりましたが、それに代わりバッタの音が響いています。





川の中央付近では、小規模な工事(調査?)をしていました。
何の目的かは解りませんが、きっとそれなりの理由があるのでしょう。
流石に「ヒスイを掘り出している」って事は無いと思います。




雨の多い月ではありましたが、堤防には目立った損傷はありません。
たいして荒れる事も無かったようで、玉石を入れた網にも致命的な損傷は見られませ
んでした。
堤防に茶色く残る痕跡が増水した事を示していますが、大した増水では無かったよう
です。





この日の姫川の流れは非常に穏やかでした。
川底の石に藻がたくさん付いている事から、石が転がるような増水が無かった事も解
ります。(自然研磨されていないので)
夏の糸魚川では集中豪雨が無かった(少なかった?)ので、大きな水害も無く今年を
終える事ができるかと思います。(これから、どんどん水が減ってきますので)





モニターしていると、「仙人の杖」を発見しました!(嘘です、ただの流木です)
足跡もあるので、鉱物探しを楽しんでいた仙人が使ったのでしょう(笑)



それとは別に、清流の姫川に似つかわしくないゴミが…。(人の生み出した不要の存
在、それを「ゴミ」と言う)
桃太郎じゃあるまいし、そこから何かが生まれてくる訳もありません。(よって鬼退
治も無いです(笑))
ポイ捨ては少なくはなってきていますが、まだまだ不埒者はいるようです。


こういった場所には小さな魚(稚魚)が、たくさん隠れ住んでいます。
栄養たっぷりの藻があり、流れが殆ど無く、水温も暖かい、まさに理想郷でしょう
(笑)
生き延びる為の術を本能として継いでいる存在、私も見習いたいものです。
写っていない理由は「撮影しようと近づいたら、一斉にいなくなってしまったから」
です(笑)





この日は特に暑く、川原の石たちの照り返しで蒸されるようでした(笑)
これから厳しい冬へと向かって行くので、この実りの季節の恩恵を受けて停滞に備え
たいと思います。(夜は涼しいので風邪には注意です)

ちなみに10月に入ると、糸魚川で色々なイベントが始まります。
私が気になっているのは盛大なイベントでは無く、小規模だけど続いているイベント
です。
それらも見に行って、モニターして来ようかと思っています(笑)
2015年09月27日
お客さんの依頼により、転石でペンダントを制作しました。

私が加工所に務めていた頃からのお客さんで、私の後に入った女性にもペンダントを
作ってもらったそうです。(その女性も数年前に、加工所を辞めてしまいました…)
前回は奥さんへ贈る為に作り、今回は娘さんに贈る為に作るのだそうです。
まだ娘さんは幼いらしく、手にするのは数年先となるようですが、込められた思いは
ヒスイの中で生き続ける事でしょう。

思い出の転石は、少し灰色がかった地に淡い緑が広がっています。
同じ母石からの制作なので、前回に残ったカケラを大切に加工します。




厳冬を思わせる銀色の景色の中、春の兆しを示すように淡い緑が浮かんでいます。
透明度は低いですが、こういった落ち着いたヒスイも魅力的で、素朴な景色が心に穏
やかさを与えてくれます。(淡い緑は期待感を与えます)






依頼を受けての作品の場合、そのヒスイのグレードは価値には関係ありません。(加
工可能かの見極めは大切ですが)
自身の思い出の詰まった転石で制作した存在であり、外野がガタガタぬかす権利は無
いんですよね(笑)

出会いの感動と思い出を「不滅の存在」に込め、自分や家族のお守りとする…、とて
も素晴らしい持ち方だと私は思います。
そういった事に関われる事も、加工人としての醍醐味だと言えるでしょう。

この感動を共有できる人たちを大切にし、その想いを未来に繋げたいと思います。

ちなみに、まだカケラが残っているので、次に生まれてくる子がいても大丈夫です
(笑)
でも男の子だったら根付けが良いかも…。

どんなヒスイでも無駄が無い、やっぱりヒスイは神の石だな〜って思います。(無駄
にはしないと言う姿勢も、ヒスイを高めている要因なのだと感じます)

今後も、ヒスイ(糸魚川のヒスイ)に愛されるよう頑張って行きます!
2015年09月17日
今回は、革紐のブレスレットを紹介します。

以前から三つの珠のブレスは制作していましたが、今回は勾玉の原点とも言われてい
る「牙」や「爪」をモチーフにした品をヒスイで制作し、革紐に組み合わせてみまし
た。





明るい翠が入ったヒスイのブレスと白ヒスイのブレスの二点ですが、どちらも同じヒ
スイから作っています。
神玉の三貴子を制作した残りを活用し、ワイルドな感じのブレスに仕上げました。
自分が身に付けるなら…、と考えてこの姿になったので、私と感性が近い人には合う
かと思います(笑)





数珠を兼ねた丸玉ブレスは単純作業の繰り返しで、手作業では労力も大変なものなの
ですが、この珠と牙(爪)の制作は、ある程度不定形なので楽しんで作れました。
珠は真円にする事も可能ではありますが、手作り感を出したかったので若干の歪さを
残しています。
歪はibitsの語源ともなっているので、その姿を大切にして行けたらと思っています。





両方とも透明度の高い母石から作ってあるので、光を受けると膨張するように輝きま
す。
片方は新雪を想わせ、もう片方は芽吹きを想わせる景色です。



翠の方が稀少の為、値段は高くなりますが、私が似合うのは白ヒスイの方だったりし
ます(笑)
人それぞれに好みがありますが、自分に似合う品を身に付けるのが一番だと思ってい
ます。


この作品の利点は「様々な色(鉱物)で作れる」って事で、オンファス輝石やジャス
パー・蛇紋石などでも作ってみようかと思っています。(勾玉ではなく牙や爪のデザ
インなので、自由に組み合わせる事ができると考えます)

オンファス輝石は、なるべく模様が入った方が望ましいのですが、質を考えると濃緑
タイプの方が粘りがあります。(硬いですが、もともと粘りの少ない石のようです)
模様があるギリギリの質を加工して、魅力的なブレスに仕上げたいと思います。


この石もピン〜キリがあるので、加工する前の見極めが大切になります。(作業中に
割れたりする確率を抑える為にも必用)


こちらは海で偶然に出会ったジャスパーです。
かなり質も良く、ほぼ全てを活用できるかと思います。(あれから1つも拾えない…)
磨きが出るのかが心配ですが、良質だし石英系なのでやってみる価値はありそうです。
何よりも赤の発色と浮かび上がる紋様が素晴らしい!(ちょっとイモリのお腹にある
柄にも似ていて、幼少期を思い出します(笑))
これに出会ってしまっては赤に染まる事も厭わず、創作への衝動は抑えられません。


こちらもピン〜キリがあり、チャートに近い方が質が良いです。
でも私がチャートと認識している石は一色タイプで、さらに色が地味なので芸術的で
はないと感じています。(粘土みたいな…、レンガみたいな…、陶器みたいな…、そ
んな感じです)

こちらの赤石でも作ってみようかと思い、左の小さい石を切断したのですが、多くの
ヒビが中まで入っていて活用できませんでした…。
このタイプは「その姿のまま」で磨いて、飾り石にしようかと思います。


質が悪い方が色も鮮やかで、混ざり合う模様も魅力的なのですが、加工には向きませ
ん…。
これもオンファス輝石と同じく、ギリギリの質を加工して大切に仕上げたいと思いま
す。(中には加工に活用できる、同タイプの赤石もありますので)

どんな石でもピンと出会うのは難しいなぁ〜。
そんな大切な存在を加工するのだから、一つ一つに愛を感じて作らないと罰が当たり
そうですね。


加工は大変ですが、作っている過程で体感する事は人として大切な経験則になります。
こういった大変な作業を経験せず、人に任せる事に慣れるのは非常に危険だと感じま
す。
自身の戒めとして、将来的に同じ作る側を道具と扱わないよう、この苦労を体に刻み
たいと思います。

なんであれ、未来に伸び代を残せるような存在になれたら幸せです。(約4500年後で
も通用している勾玉を、最初に創り出した人のように…)
2015年09月11日
提出した河川モニターの返答をもらいましたので、お知らせします。

根知付近の返答です。








「9月に入ってようやく暑さも和らいだように思います。朝方はかなり涼しくなりま
したので体調を崩さないようご注意下さい。
 台風といえば8月は13号から16号まで4つ発生しましたが、姫川に大きな出水はなく
ほっとしています。ただ、15号では25日夕方から翌26日の午前中まで風が強く、姫川
大橋でのトラック横転のほか、少なからぬ影響が有りました。これから二百十日を過
ぎ、台風シーズン真っ最中となりますので警戒は怠りません。
 一方で晴天が続き姫川の水量が減ると、浅瀬や淵がはっきりとして川の表情が場所
によって変わり、印象が豊かになるように思います。先日、内水面漁協とお話したと
きに姫川の鮎は他の川の鮎とは質が異なり、特別に評価が良いので全国から釣り人が
来ると聞きました。水、流れ、石、藻など何が影響しているのかはわかりませんが、
姫川の神秘性も影響しているのでしょうか?今年も沢山の人が鮎釣りに訪れていて、
関東や関西など遠方のナンバーの車をよく見かけます。沢山釣れたという話をあまり
聞かなかったので心配しておりましたが、大漁の方もおられたとのことで安心しまし
た。内水面漁協は天然遡上の鮎を増やしたいと話しており、我々としても鮎の魅力と
姫川の自然環境向上の観点をもって河川整備を考えていきたいと考えています。
 翡翠をはじめとした多種の石たちも姫川の一要素となっており、今年も夏休みの自
由研究から趣味の採集などで遠方からも人が訪れています。希に無茶をする方もいる
のが困りものではありますが…、小滝ヒスイ峡のバリケードについては、糸魚川市に
聞いてみましたが、特に問題があったということは無いとのことでした。もしかした
ら、工事の関係で一時的に設置してあるのかもしれません。
 9日のイベントは「姫川を愛でる会」、「いきいき根知恵の会」、「奴奈川塾虹会」
主催で、市教育員会、観光協会と国交省が後援し、今年で12回目になります。「川に
入ろう!、流れてみよう」のイベントタイトルどおり川の流れに入って体験学習を行
うもので、毎年100人以上の参加者がいます。川は「楽しい」と「危険」が表裏一体
となっていますので、川について知って貰う良い機会としてできるだけ支援したいと
考えています。また、9月9日には田沢小学校が遠足で姫川にきて、豚汁を作って食べ
るそうです。子供達の川遊びに保護者は必須ですが、少しでも安全で快適な空間とな
るよう気を配っていきたいと考えております。引き続きお気づきの点があればご報告
の程よろしくお願いします。」


との事でした。


9月に入り台風の影響を受ける日が多くなりました。
あれだけ天気が良かった糸魚川ですが、現在は雨や曇りの日が続いています。(今日
は晴天ですが)
姫川が多少は荒れそうですが、渇水の時期なので水量がある程度増しても、洪水にな
る事はないように思えます。
でも今は何があるか分からないので、警戒は必要だと思います。

姫川の鮎の評価が高いのは納得できます。(聖地ですから)
きっと姫川の神秘性も関係しているのでしょうね。
モニターの際に出会った釣り人は地元の方だったので、県外の釣り人が大漁だったか
までは解りません。
また、その人からすれば少ない方だと言っていたので、全体的に今年は釣果が良くな
いのかもしれません。
県外から多く釣りに来るのは良い事ですが「釣って帰るだけ」って事では、糸魚川に
利益がありませんね…。
何かしら地域向上に関わっているのだろうか?(釣り券を買ってるとか?)
まぁ、それは市と漁協が考えれば良い事ですね(笑)

小滝ヒスイ峡のバリケードの件ですが、答えが不十分な気がします。(特に問題が無
くてバリケードなんて作らないし(笑))
今の今まで、ヒスイへの被害を放置してきた市に聞いたのが間違いでしょうね…。
公の場で「被害があったからバリケードを作りました」なんて事を言うはずもない
(笑)
でも小滝に住んでいる人に聞けば、簡単に解りますけどね。
一応、「工事の関係で設置してある」と言うのも真実なのだと思います。
一般車両に入って来られたら工事の邪魔ですから…、でもその工事を請け負っている
業者の中にも乞食がいるんですよね…。
最近では「その内の一人が然るべき処罰を受けた」とも聞いているので、表では「工
事の為の設置」で、裏では「乞食からの被害を防ぐ為」って事なのでしょう。(一石
二鳥?)
人を騙すには真実半分、嘘半分…、こういった質問を受け流す手法も白々しい(笑)
ずっと感じていますが、やっぱり中国に似ているまちだな〜って思います。(そう言
えば小規模ですが、トラやハエやキツネがいますね…)

実際問題として、放置していても然るべき時期に被害は無くなるでしょう。
何故ならば「その者達にも寿命があるから」です。
そして新たに出てきたとしても、現在の乞食が滑り止めとして消費しているので、新
参者は今のようには生きられません。
要は「新しい乞食の滑り止め」を「現在の乞食が消費している」って事なので、恨む
のなら現在の乞食を恨んで下さい。(人間社会の縮図にも思える…)

9日のイベントですが、私が見た限りでは100人もいなかったかと…。
糸魚川はイベントがある毎に人数を盛っていますので、今回もどうにも信用できませ
ん(笑)
でも私からしてみれば人数なんて関係がなく、「私の目に映った子ども達が楽しく姫
川で遊んでいた」って事がとても重要になります。
そこに盛大さは必要なく、顕示する為のハッタリも必用ありません。
小規模であっても大切な事は評価されますので、多数決の妄想に惑わされないで頂き
たい。
きっと参加者にはスタッフ(各団体の人達)が含まれているのでしょうが、私が知り
たいのは参加した子どもの数であり、内訳をハッキリした方が伝わりやすいと思いま
す。
でも実際に100人以上の子どもが参加していたのなら、何も問題ないのですが(笑)


とにかく人間の社会に最も必用な存在は「これから成長していく存在」であり、成長
に失敗した者や停滞したものに何も期待していません。(私は)
そして重要な事は「これから成長していく存在を、ただ増やせば良いのではない」っ
て事です。
これはバランスの問題で、要は増えるのなら「減る存在も必用」って事です。(基本
的に人間社会に必用な存在と、地球にとって必用な存在は同じではない)

現代では人間を道具としているので、「道具としての適正な寿命」が必用となってい
ます。(便利であり、壊れてこその道具の普及ですから)
人を道具としないのであれば、今の社会を根本から変える必用があります。

そこら辺も考えなくては、最終的には略奪を目的として他国と戦争を繰り返す事にな
ります。(同じ事の繰り返し)
将来的に「自殺」と「自決」の違いも、ハッキリと認識しなくてはならない時代が来
るようにも思えますね…。

どうしたって私たち人間は「ただ消費して生きるだけの存在」、それを存続させて行
くには「何が大切かなのか」を、各々で考える必用があるのでしょうね。

なんであれ「死なば諸共」って考えだけはやめてほしい…。



と…、話はズレましたが、「オッサン同士の交換日記」になるよりは良いかと思って
います(笑)
2015年09月07日
今回は、私の父が出会った標石を紹介します。

この日の海は台風の影響が少し出ている状態でしたが、目立って荒れてはいなかった
ようです。(台風が上陸する前、8月の中旬頃です)
父が言うには「波打ち際を見ていると、僅かに膨張する光が見えた」のだそうです。
打ち寄せる波が速かった事や、大きめの石が固まっていた事もあり、最初は素通りし
たとの事でした(笑)

その日はヒスイを探している人も多く、浜辺を一通り見てもヒスイは全く見つからな
かったそうです。
帰り際にどうにも気になったようで、膨張する光の場所へ行き、固まっていた大きめ
の石たちをどけたところ、このヒスイが出てきたのだそうです。

思わず「おおお〜!」っと叫んだらしく、拾っていた数人が「何事か?」と集まって
来たそうです。
集まった人達も見てビックリしたようで、本当に「綺麗なヒスイが拾える事」を確信
したようです。(何人かは御利益を得る為に、触られてほしいと頼んできたようです
(笑))
出会った現場を自身の眼で目撃したので疑う余地もなく、ヒスイの聖地である糸魚川
の神秘を体感したのだと思います。(ヒスイの標石には滅多に出会えませんから…)

流石は私の親父、ヒスイを探知する眼と勘はズバ抜けています。(順序から言って、
私が父に似たのでしょうけどね(笑))

久々に海の標石(標本になるヒスイ石)を、手にする事ができました。(標石未満の
ヒスイ転石には、何度も出会っているのですが…)
ちなみにその日の私は、仕事(作品制作)をしていたので海には行っていませんでし
た…。
行っていれば私が出会っていたかも!、と悔やみましたが、最終的には私の家に来る
ので何の問題も無いんですよね(笑)
これが他人だったら「しばらくは夢に出て、うなされるかもしれない」と父も言って
ました(笑)


それでは、今回の「底なる玉」の美しい姿を眺めてみましょう。

淡い翠が白地を染める白翠ヒスイの標石です。
その丸みを帯びた姿は「つきたての餅」や「猫などの肉球」を想わせます。
頑丈だけど柔らかい、そんな印象を強く与える不思議な姿です。




表面にはキラキラと微細な翡翠輝石が輝き、張り付いたように入った角閃石の周りは、
特に明るい翠が発色しています。
裏側の発色は弱いですが、白地をよく見ると雪や雲を想わせる模様が広がっています。
長い間、海で磨かれた事で非常に滑らかな肌質となっていて、この不思議な触り心地
は癖になります(笑)





けして透明度は高くはありませんが白地が綺麗な事もあり、光を受けると全体を淡く
染める翠が膨張したかのように輝きます。
ヒスイは透過の姿も魅力的ですが、この凹凸による柔らかな陰影も、標石を楽しむ重
要な要素となっています。




今年も父のおかげで、良い標石を手にする事ができました。
現在でも「このレベルのヒスイと出会える」って事を立証したので、拾えずに諦めか
けている人達(特に初心者の人達)にも励みとなると思います。

標石と出会えるかは運なので、諦めず楽しみながら探してみて下さい。

私も出会いとロマンを求めて、なるべく海へ遊びに行こうと思っています(笑)
2015年08月27日
先月に続き今月も全般的に天気が良かったですが、お盆を過ぎた頃から雨の降る日が
増えました。
立秋を迎えた月でもあるので、これからは徐々に秋に近づいて行きます。
でも初秋と言うよりは、晩夏と言った方が相応しい気候でした。

今回は、根知周辺の報告です。
この日は台風の影響を受けているようで、大気が不安定になっていました。
道路の温度計では29°でしたが、風が少し強かったので体感温度はもっと低く感じま
した。
天気は曇りではありましたが、生い茂る草花に目を向けると輝いた景色が広がります。
暦では秋に入りましたがセミが鳴きまくっていて、まだまだ夏を残しています。






月末から増えてきた赤トンボを引き連れて、堤防の状態を見に行きました。
たまにショウジョウバッタが顔面に特攻してきて、私の反射神経を試してきます(笑)
こちらも草が生い茂っていて、特に荒れた様子はありません。
草の状態を見ても折れたり、泥を被ったりしていないので、ここまで水かさが増した
事はなかったと思います。




本流へ向かう途中には、ちょっとした崖がありますが新たに出来た崖ではありません。
去年から同じ様な状態で、5月〜6月の雪解け水によって少し変化した程度です。
6月から雨が少なかった事もあり、継続して荒れる事は無かったように思えます。




本流は渇水の時期に入り、非常に水量が少なくなっていました。
水面に山を映したような緑色が広がり、神秘的な姿を見る事ができます。(姫川の静
の姿です)
しかし、油断すると苔が張り付いた石たちにより転倒するので、足下には気を付けて
下さい。





しばらくモニターしていると、魚を釣っている人と出会いました。
釣果を見せてもらってビックリ、鮎が大漁でした。
でも、これでも少ない方なのだそうです。(普段はどれだけ釣っているのだろうか
(笑))
これから渇水により、川魚が釣りづらくなってくるのだそうです。




去年に見たロディン岩を確認してきました。
更に破壊されていて、「もれなく素人がブッ叩いている事」が見て解ります。
玄人へ向かう登竜門(登竜石?)にでもなっているかのようで、無惨な姿になってい
ます…。
そう言えば小滝ヒスイ峡の上流にバリケードを作ったと聞きましたので、そこも破壊
の被害があったのかもしれません。(上流へ車が入れないようにしたようです)




帰る途中でトノサマバッタに出会いました。
いつもは足下から飛び立って驚かせるのですが、今回は飛距離が無く元気がありませ
ん。
どうやら片足が無くなっているようで、通常の跳躍が出来ないようです。
それでも堂々とした姿は美しく、流石は殿様って感じです(笑)
久しぶりに、ゆっくりと姿を楽しめました!




暑さは和らぎましたが台風の影響もあってか、これから雨の降る日が増えるようです。
秋の姫川を楽しむ際には、天気と苔と獣に気を付けて下さい。



ちなみに今月の9日に「姫川を愛でる会」なる団体が、イベントをしていました。
たくさんのチビッコたちが、姫川を泳いだりして楽しそうでした。
親御さんたちも一緒に楽しんでいたので、チビッコも安心して遊んでいたようです。
上流側と下流側に監視員(団体の人)が数人配置していたので、何かあった時には対
応できるよう安全管理に気を配っていたようです。



その一人が知り合いで、以前に河川愛護モニターをしていた青年でした。
また付き合わされているのだろうなぁ…、と思いながらも頑張ってくれる事を願いま
す。(この日の報酬は、みんなで食べる昼食のカレーなのだそうです)


チビッコが遊んでいる横では、数人のお父さん達が何やら石を掘り出していました。
近くへ見に行くと、そこには大きなヒスイ岩石がありました。
表面にうっすらと翠が浮かんでいる部分があり、素人でもヒスイだと解ります。


こういった事も、子ども達には良い勉強になるな〜、と思いました。
このヒスイを、人間が単体で持ち上げる事は不可能であり、砕く事も不可能でしょう。
(削岩機とかを使わなければ)
この事により子ども達は「姫川にヒスイが在る」と言う事実を知り、同時に「自分の
身の長けにあっていない存在は自由にできない」と言う現実も学びます。
もしこの作業でヒスイが転がり、親が怪我をすれば「触らぬ神に祟りなし」って事も
学ぶでしょうが、それは違う形で学んで貰いたいですね(笑)
でもこの事で、子どもが怪我をするような事があったのなら、笑い事では済まなくな
ります。(そこは親が注意して下さい)

掘っているお父さん達も「裏側が見たい」って事の一心で掘っていて、真剣に持って
行こうとは考えていなかったと思います。(探求心と物欲が混ざった状態かな?)
まぁ、あんなデカイ岩石を川から持ち出したって置き場所に困るし(笑)
ヒスイとしてのグレードで見ても高値が付くレベルではなく、そのままの庭石にしか
需要がないでしょう。(よって、割って販売しても需要が低い(笑))
庭石で販売しようにも「相応の知識」と「業者との繋がり」が無ければ、まず無理で
す。(移動に重機も必用だし)

ただ、これが川原乞食に見つかると破壊される恐れがありますね…。
次も同じ場所に在ったら埋めておこうかな…。

この事で私自身も感じた事は「もうこの段階での喜びは共有できない」って事で、仕
事にしたが故の感動の劣化(感動の昇華?)がある気もしました。
初めて姫川にヒスイを探しに来た頃だったら、喜んで一緒に掘り出していたでしょう
ね。(持ち帰れませんが(笑))
それに、もっと良質で規模の小さいヒスイに出会っているので、それと同等、或いは
それ以上でなければ衝撃を受けないのは仕方ないですね(慣れって怖いなぁ…)


ともあれ姫川は水量が非常に少なく、流れもゆっくりでした。


子どもが遊ぶには丁度良く、苔などで転ばないように気を付ければ楽しめる環境となっ
ていたので、このイベントは姫川の良い活用法だと思います。(毎年やっているよう
です)
この頃から姫川で遊ぶ事を学べば、成長してからも姫川での遊び方を伝えて行ける事
でしょう。

一番楽しい時期に自然とふれあって、成長に失敗する事なく、健やかに育つ事を願い
ます!
2015年08月21日
今回も、友人が出会ったカケラを加工しました。

青系のヒスイですが、部分的に緑も入っている不思議な転石です。
一色タイプではありますが透明度は低く、色もクレヨンで塗ったような感じです。
(浜辺に落ちていたら、すぐに目に付くレベルの発色です)
茶色の皮が多く残っているので、長らく海の底に沈んでいたのだと思います。





表面にある茶色の表皮を削っていくと、鮮やかな青と緑が出てきました。
茶色の部分は完全には無くなりませんでしたが、逆にそれが面白い模様となったよう
です。
元のカタチを活かしながら曲線をとり、なるべく下部の緑を残しました。
青から緑に移っていくグラデーションが幻想的で、海と山を同時に映しているかのよ
うです。(糸魚川を映しているみたいです)





光を透す程の透明度はありませんが、光沢は艶やかに出て美しく仕上がりました。
艶の出方や質感からして、オンファス輝石に近いヒスイなのだと思います。(青系だ
し)




このタイプの拳サイズがあれば、様々な作品を作れるのですが、なかなか出会えませ
ん…。
持っている人も見かけませんので、珍しいタイプのヒスイなのだと思います。
なんとしても生きている間には出会って、神玉を作ってみたいです(笑)

友人が「転石のままで持っていても…」、という事で加工しましたが、その判断は間
違ってはいなかったと思います。(非常に綺麗に仕上がったし(笑))
仕上がった品を見て「これで辛い仕事に戻っても頑張れる」、と言ってくれました!

思い出のこもった自身のカケラを胸に、世知辛い現代を乗り越えて下さいね。(私も
頑張るぞ〜っと)
2015年08月17日
今回は、建速素戔鳴尊「雲蒸竜変」の六作目を紹介します。

前回の天照と同じヒスイを用いて、荒ぶる神(弟)を制作しました。
水面に空を映したような模様を活用し、同時にヒスイらしい翠も入るように心がけま
した。
ギリギリの面積での加工ではありましたが、その姿は雲を纏って降り立つ龍を想わせ
てくれます。




首筋には角閃石の龍脈が走り、透明感のある白地はとても神々しいです。
モヤモヤと揺らめく模様が美しく、その姿から湧き上がる龍の力が感じられる事でしょ
う。
若干のヒビは残りましたが、その自然の景色に風や雷光を感じて下さい。





こちら側にも角閃石による龍脈が走り、それによって発色した翠が浮かんでいます。
少し大きめのヒビが入りましたが、貴重な翠を残す事を優先した結果なので悔いはあ
りません。(作者の自己満足です(笑))
どっちを優先すべきか悩みましたが、自然の模様と発色の双方を活用する事を選びま
した。





中サイズでの制作だったので厚みも十分にとって、丁寧に削り出して造形しました。
男神であり嵐の神でもあるので、天照よりも曲線を制限しながらもヒスイ特有の「柔
らかな質感」を残せるよう、私なりに気を付けています。





透明度も抜群で、少しの光源で魅力的に輝きます。
全体的にうっすら翠に染まっているので、透過では薄緑に透けます。
首筋から尾に流れる龍脈も光を受けると膨張して、より全体を生命色に染め上げてく
れます。





このヒスイで制作できる神玉は、今回の素戔鳴が最後となりました…。
非常に珍しいヒスイなので今後に出会えるのかは解りませんが、現代で出会った事に
感謝し、そのヒスイで作品を作れた事が幸せだったと思っています。
残りのカケラたちも大切に加工し、ストラップなどに活用したいと思います。

今後も魅力的なヒスイとの出会えるよう、自分なりに努力して行こうと思います!
2015年08月10日
提出した河川モニターの返答をもらいましたので、お知らせします。

河口付近の返答です。







「8月に入って暑い日が続きます。熱中症にはくれぐれも気を付けて下さい。河川敷
は日影が少ないので、心地よい川風が通る橋の下は貴重な日影ですね。
 堤防の階段につけた赤と黄色のラインですが、河川巡視員や水防団が堤防の危険度
を把握しやすくするために、昨年から設置しているものです。堤防の石積みと草が生
えている境目が「はん濫危険水位」で、これを超えると堤防の危険度が高まるため、
消防団も作業を中止し退避することになっています。このラインに赤い太い線を設置
し、上下に50cm刻みで黄と赤の線を入れて水位の増減をわかりやすくしたのですが、
我々も現場ではじめて間違いに気付いたもので、現在は塗り直してあります。我々と
しても反省です。
 川底から出ている「柱の跡」は、やはり人工物だと思われます。場所がよく解らな
かったので断言できませんが、昔の木橋の一部か橋脚や河床を保護するための木工沈
床などの跡だと思われます。古い橋などを撤去する際は河底付近で柱を切断すること
が多いのですが、澪筋が変わったり、河床が下がることで埋まっていた部分が出てく
ることがあります。先人達の足跡には興味を惹かれます。
 ゴミと流木の問題は頭が痛いです。ゴミを無くすためには「拾う」と「捨てない」
が必用と考えていますが、「捨てない」ための看板が壊れたり古くなったりしている
と逆効果にもなりかねませんので、撤去するか新しいのもと取り替えます。
 拾ったゴミの処分について、クリーン作戦のゴミは糸魚川市で処分して頂いており
ますが、通常のゴミは河川管理者が処分場に持ち込んでいます。流木などは昔は周辺
の人々が燃料にするために拾って行かれたそうですが、今は大きな流木を拾っていく
方もいないため、流水の疎外となりそうな場合のみ当方で撤去しています。美観維持
よりも安全対策に重点をおいた対応をしています。ただ、寺町地区は公園などの施設
が集まっていることから、利用者の多いエリアであるため、美観にもウエイトを置き
たいと考えております。憩いの場となる河川敷がゴミだらけでは台無しなので「捨て
ない」ための看板などにご意見やアイデアを頂けると幸いです。」


との事でした。


やはり堤防の階段のラインに誤りがあったようです。
でも現在は訂正してあるとの事なので、特に問題は無いと思います。
流石にあのラインまで水が来れば、大変な事なのだと誰が見て解るでしょう(笑)

柱の跡らしき物は姫川橋のすぐ横にあるので、やっぱり橋に関係している痕跡なので
しょうね。
「河床を保護するための木工沈床」なんて物もあるんですね…、こういった木材が石
化して以前に出会った珪化木になる事もありそうです。(また埋まっていてもらう必
用がありますが)
今まで見えていなかった部分が出てくるのは、新たな発見に出会えるので面白いです。
でもそれは同時に川の氾濫を意味するので、興味本位だけで喜んではいけませんね…。
これは自然が成すバランスなので、それに従いながらも適応して楽しむのが最良だと
感じます。

ゴミの件ですが、極論を言えば「ゴミを減らすには人口が減る以外には方法がない」
と思います。
人間のデメリットを抑えるには絶対数を減らすしかないんですよね…。(デメリット
と人口は比例している)
そして、その方法に「戦争が関わってはならない」って現実もあります。
戦争は無用な悲劇と禍根を残しますし、その後に不必要に増えまくるので意味があり
ません。
もうこれは、時間と自然災害でしか解決できないのでしょうね…。

でもだからと言って、何もしないのも知恵を得ている意味がない(笑)
まずは巡回を多くして「捨てている者」を見つけ出す事が必用なのでしょう。
ゴミを捨てている者と言うのは決まっていて、それが誰なのかが解れば対処もできま
す。
まぁ人間全てがゴミを出している存在ではありますが、人間社会でのルールから外れ
た者はそう多くはありません。
ましてや糸魚川の姫川での規模の話なので、その気になれば断定できるでしょう。
そして、これは「看板では防げない」って事にも繋がる訳ですね…。
罰金などを求めた看板では無い限り、あまり意味は無いかと思われます。(そもそも
読んでいない、漢字が読めない、そんな教養のない連中ですから)
シンガポールのレベルで強化すれば、上流(長野県)から流れてくるゴミ以外は劇的
に少なくなるでしょう。
要は市としての、やる気の問題なのだと感じます。

流木は昔のように燃料とするのが、一番良いかと思います。
ペレットストーブの燃料には使えないのだろうか?、カラカラだから駄目かな…。
陶芸家が多くいれば、窯の燃料として活用してもらえると助かる気がします。
形の良い流木はインテリアとして加工すれば、需要があるようにも思えるのですが…。
結局は「そういった人材」がいないと、そのまま燃やす以外には活用できないですね
(笑)
土を肥やす肥料には成らないのかな…、温泉プールの燃料とか…、セメント製造の燃
料とか…、全てコストがかかるので誰も活用しないかな〜。
そもそも天然素材だから土に還るので、見えないようにする程度で良いのかもしれま
せん。(シンガポールのアヘン窟ではありませんが(笑))

クリーン作成とは違った趣旨で、市民に協力(ボランティア)してもらい、主に流木
を片づける活動をするしか方法は無い気がします。
一番効果が上がるのは、それが「お金に成る」って現実を示す事なのですが、それが
最も示しづらい素材なんですよね…。(誕生理由や存在理由から外れているので、ゴ
ミになっている)

ここで「古きを訪ねて新しきを知る」と言った、先人の知恵を期待したいのですが…。
(長く生きているのだから、ここらで道を示してくれって感じです(笑))
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