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2025年10月10日
今回は、高見澤さんとのコラボ作品を紹介します。

以前にオーダーで制作した約3mmのラウンドルースを活用して「ヒスイのクロスピアス」を制作しました。



緑・淡翠・青・淡紫・白と五色のヒスイから作ったルースを十字に配置したピアスです。
耳元で揺れる仕様で、菱形の上部パーツはキャストではなく手作業で作られています。
裏窓も空けてもらったので、光が通る瞬間にはそれぞれが美しく輝きます。

原型からの制作なので初期費用はかかりますが、ヒスイの消費を考えれば損はありません。
まったく新しいデザインというわけではありませんが、意外と糸魚川ヒスイでは見ないスタイルのピアスです。
ヒスイの強みでもある「多彩さ」を活かしたアクセサリーになったかと思ってます。
私一人では成せなかったカタチ、協力者(高見澤さん)に感謝です!


こちらはピンバッチ、親父さんの形見のヒスイで制作したオーダーメイド品です。


半球に加工したルースをピンバッチにしてもらいました。
欠けていた「ぐい呑み」の底(厚い部分)を切断して、緑色を示している場所をピンポイントで切り出しました。
シンプルだけど可愛らしく見えるよう丸みを強調し、小さすぎず、大きすぎずのサイズで制作しました。

ぐい呑みを作った先人には残念な話ではありますが、欠けてしまっているし無傷であっても「残された人は使わない」って現状は多いです。
しかも親人さんが生前に使った形跡がなく、内側が仕上げられていませんでした…。(プロの仕事ではありませんでした)
よって「誰かが趣味で作り最後まで仕上げることができなかった品」ってことが分かります。
依頼人がお酒好きなら再生する選択肢もありましたが、そうではなかったので別の活用を提案してカタチになった品です。
ちなみに、親父さん自身が作ったものではないそうです。(誰かに貰ったらしい)

使ってはいなくても所有していたのだから愛着はあったのでしょう。
別のカタチにはなりましたが、子孫に受け継がれることを喜んでくれると思います。

家業を受け継いだ者のお守りとして、今後も共に在ることを願います。
出張の際は身に付けて、糸魚川ヒスイの宣伝もしてくれるようです(有り難い!)

これは糸魚川ならではの文化といえるでしょう、そういう人が増えるといいなぁ〜。

それはそうと残った端材の方が多いので、それらも活用を提案したいと思います。
ヒスイには捨てるところがありませんね〜、なんて優秀な石なのだろうと心底感じます。(この仕事をしていると強く感じます)
2025年09月28日
今回は予定通り、高見澤さんとのコラボ作品を紹介します。

先ずは浜辺での感動を込めた「波うちぎわ」の紹介です。
淡紫のグラデーションに色づくヒスイ「開花」のカケラで不定形ルースを制作し、それに合わせてリングを作ってもらいました。(12号)


転石を運ぶ波をイメージした流線的なラインが特徴のリングで、ルースの両脇には水泡(しぶき)を想わせるデザインも合わせています。
ヒルガオが咲き乱れる季節を映したコラボ作品なのですが、夏の終わりでの紹介になりました…。


次も夏をイメージしたリング「潮かぜ」の紹介です。
淡紫(開花)と淡青(青海)のヒスイを合わせて、夏の浜辺を駆け抜ける潮風を表現したリングです。(12号)


シリーズとして「春かぜ・こもれ日・潮かぜ」があり、それぞれが季節を映した作品となっています。
気軽に身に付けられるサイズ感と、色違いのルースを同時に楽しめることを重視して誕生したリングです。


最後は「カケラのピアス」の紹介です。
翠緑(万葉)と淡紫(開花)のカケラから制作しました。(約5mmラウンド)



何の変哲もないように見えるピアスですが、実はSV枠を原型から作っています。
どうしても既製枠に満足できず、およそ10倍も単価の違う空枠を高見澤さんに作ってもらいました(笑)
当然、利益率は下がるのですが、納得(私が納得)できる作品に仕上がります。
コラボ作品として紹介するのなら当然の仕様なのでしょう、利益を出すにはルースの「グレード」と作り手の「付加価値」が必須になります。(今も昔も変わらない原理・原則)


随分と遅れてしまいましたが、無事に紹介(記録)できました〜。

イベント用に保管(一時的に保管)しているのですが、最盛期の糸魚川で販売できない(出品を制限する)のは本末転倒になりますね…。
宣伝とはいえ私のスタイルに合っていないなぁ…、糸魚川で成立させるために移住したのだから(よって陳列します)
量産したくないけど、品数を増やすしかないのだろうか?

互いでコラボした品を持っていくようにすれば良いのに、糸魚川にそれを望む業者はいないのだろうか?(服に合わせるとか、木に合わせるとか)

これも経験なので、データが取れたら参加するイベントを選別していくしかないでしょう。
2025年09月26日
今回は月読命「葉月」の三作目を紹介します。
こちらの作品は8月に仕上がったのですが、紹介が遅れてしまいました…。

白地に翠と緑が入り交じるヒスイ「万葉」で、月読命を制作しました。
代表的な糸魚川ヒスイの景色を映し、遥か古代を想わせる雰囲気を纏っているヒスイです。
白雲に映える真夏の山々をイメージし、新緑から深緑へと移り変わる三日月を表現しました。




どうにか両面に再生色を残すことができました。
致命的なヒビが入ることの多いヒスイですが、目立ったヒビや石目もありません。
最盛期の山々を、真夏の夜空で見守る姿(煌々と輝く姿)が目に浮かぶようです。





透明度も高く、優しく広がる翠緑の光は魂に届くかのようです。
遥か昔から焦がれていたような、どこか懐かしいような、そんな気持になるのは私だけではないでしょう。(母性のような慈しみを感じます)





スサノオの雲蒸龍変(七作目)と同じ母石から制作した作品です。
大サイズなので気軽に身に付ける仕様ではありませんが、どうしてもお守りとしての役目を強めたかったので、本来のサイズを優先しました。(大きく作れる素材も少ないし)

納得のいく作品に仕上がって満足、これで聖域での守護も任せられます。
と、安心していたら小〜中サイズが足りなくなりました(笑)
秋〜冬にかけて作らなくてはなりません、素材を厳選するのにも時間がかかるので、焦らず丁寧に制作しようと思います。

今年は国津神に進もうかと予定していたのですが、いつ向き合えるのだろうか…。
まぁ、オリジン(原形)は作ってあるのだから、その時を待つとします。

とにかく支えてくれる同志に感謝、生きている限り創作に向き合っていきますので、引き続き応援をお願いします!(今年の夏は暑かったですが、糸魚川を訪れる人たちは増えたように感じました)
探石記録も更新しなくては…、楽しみにしている人もいると思いますので(多分)

次回は高見澤さんとのコラボ作品を紹介したいと思います!(こちらも遅れての紹介ですが(笑))
2025年09月24日
やっと少し涼しくなりました…、ようやくパソコンに向かって紹介が書けます。
全くタイミングがズレていますが、記録としては成立すると思います(そう思いたい(笑))

今回は、芽吹の垂飾(キナ)と彩雲の垂飾(レラ)の紹介をします。
既に販売済みなのですが、記録として残します。

先ずは芽吹の垂飾(キナ)の紹介、マクラメ作家の山本さんとのコラボ作品です。
白地に淡い翠が浮かぶヒスイ「芽吹」を加工しました。
命名を彩雲と迷ったのですが、雪解けの後に草原が広がる景色を見出しました。



光にかざすと魅力的な透過光を放ちます。
これは不純物による効果が強く、純度を重視しすぎると楽しめない景色になります。(即ち作品としての魅力の幅を広げる効果があります)




次ぎは彩雲の垂飾(レラ)の紹介、こちらも山本さんとのコラボ作品です。
全体が淡翠に染まるヒスイ「彩雲」を加工しました。
所々に淡灰色も入り、その模様から太陽に照らされる翠雲を見出しました。(緑灰ヒスイ「谷葉」に分類するか迷いましたが、翠の多さと模様から彩雲にしました)



透明度は高くありませんが、それでも光を受けると神秘的に輝きます。
このタイプはヒビや石目が多いですが、石質は良く美しい光沢を備えます。



販売するための作品紹介としては遅すぎますが、作品の補足として楽しんで下さい。



最後はオーダー(と言うか修理)の品の記録を書きます。

上越市でアクセサリーを制作している「コロン」さんから紹介されたとのことで、ヒスイのルース制作の依頼を受けました。
自身でヒスイの欠片を入手して加工しようと試みたそうですが、やはり硬く断念したとのことで、ヒスイの加工をコロンさんにお願いしたら私を紹介されたそうです。

元々はターコイズが入っていたリングらしく、奥さんとお揃いの婚約指輪に「ヒスイを入れてほしい!」とのことでした。(ターコイズは取れて無くなってしまったそうです)

ルースサイズが約3mmと小さく細かい作業になりましたが、依頼主が入手した欠片を活用して仕上げることができました!




とても喜んでもらえて良かった〜、枠に合わせてルースを作るアレンジ商品の経験も無駄になっていなかったと思います(笑)

その他に勾玉制作や茶碗の研磨など、作家なのか職人(石工)なのか分からなくなる仕事も増えましたが、熱意が伝わる人たちの仕事は受けていきたいと思います。(今年は予定とは違う方向で忙しくなった気がするが(笑))


今回はここまでの活動報告、まだまだ紹介する作品が溜まっているので、この秋にまとめたいと思います。
2025年08月27日
久々の更新です。

毎日暑い日が続いてバテバテです…。

そういう季節に限って何故か仕事が入り、夏の暑さとモーターの熱で汗だく、脳が麻痺しているかのようで活動記録も更新できませんでした…。

どうにか力を振り絞って活動の記録を書きます。(8/27)

覚えている活動は…、糸魚川の石フェアに便乗して7月19日にキターレでイベントしました。
私は穴あけが主で、その石たちをストラップにしたり、首飾りにしたりしました。
石ペイントを行うブースもあったり、マクラメ編みをするブースもあったり、石の簡易識別をするブースもあったり、比重を測るブースもあったり、ケーキを販売しているブースもあったり、なかなか楽しかったです。

浜辺で石ガイドを開催(同時開催)してくれたので、そこからのチビッコが楽しんでくれました。
集客に苦労しましたが、私としては丁度良い人数でした。(穴あけが対応できないし(笑))
楽しかったので毎年行うイベントにしても良いかもです。
でも段取りする人たちは大変だったろうな〜。
ちなみに大紅屋は6月から暑くて開けられませんでした…。(あと仕事も忙しかった)


7月30日には石磨き体験を行いました。
去年も体験してくれた自然学校の先生と生徒(チビッコ)たちです!
今年は女子が多く驚きましたが、もう「逞しさ」は男だけのものではないようです(笑)
去年に続いて参加の子もいて嬉しかった〜、二回目だから石磨きは力強くなっていました。
1年でこんなに成長するのかと驚きます。
特に身長は2倍近く伸びている子もいて、生物として自動的に神々(自然)の祝福を受けている年代が羨ましくなります。

探石や加工(神々との交歓)は石に「人の記憶を刻んでいることなのだ」と考えていて、作品は私の願いが込められた存在として残しています。
それと同じように、この子たちは両親(先祖)の記憶(遺伝子)が刻まれ、両親(先祖)の願いが込められている存在であり、方法は異なっても同じことを求めた結果なのだと感じました。

かつては私もそうで在ったのだろうな〜、どんな願いを込めたのだろうか…。
一つは間違いなく「健やかな成長」だったのだろうな〜。
キャンプ明けの朝で疲れていただろうけど、一生懸命に石を磨いている姿を見ると「その願いは叶えられている最中」だと確信します。
石好きの女の子が多かったのも嬉しかった、たくさん石の話をしてくれた子もいたな〜。
いずれ興味を失うこともあるかもしれないけど、思い出の片隅に置いてもらえると嬉しいです。(お父さんと石拾いを楽しむ記憶の方が強いだろうけど(笑))

今回はマクラメ編みのストラップ(色のバリエーションあり)を用意したので、それが人気でした。
弟子希望の子は石を厳選しすぎて小さい石を2点ほど集めてきましたが、まだ早い…。
基準が定まっていないので、今の年頃はもっと多くの石を見て欲しい、ヒスイに固執するのは中学生くらいで良いから!
でも「見つけたい!」って気持は伝わるので、個人的に探し方を教えたいと思うのは「同病」だからかな(笑)
その道を行けば、いずれ再び私と会うことでしょう。(ジジイになってますけど…)


最終的に15個の石に穴をあけて疲れました…。
それぞれに質問や感想を書いた紙をくれて嬉しかったな〜、この頃の私はこんなに出来は良くなかったので、私よりは立派になりそうです。(将来に期待!)

また会えるだろうか、来年も機会があれば嬉しく思います。



え〜、タイトルにある作品紹介が間に合いませんでした(笑)
勾玉の依頼・茶碗(抹茶)の研磨・指輪のリフォームなど、オーダーの記録も次ぎに書きます。(多分)

しばらく更新していなくて心配した人もいたようですが、更新してない時は仕事が忙しい時なので心配無用です。
逆に頻繁に更新している時は「暇になったんだな」って思って下さい(笑)

以前のようには更新できなくなっているのは老化による「更年期」が原因なのだろうか?
男でも更年期障害があるようで、頭が冴えないのはそれが原因なのかな?

なんにせよ仮想空間は後回しになるので、それはご承知下さい!
2025年06月08日
今月も姫川に探石しに行きました。
まずは弁当を買いにマーケットへ寄り、その込み具合から「日曜日だった…」と気が付きました。
曜日を間違えたことに後悔はしましたが、用件が済めば静かな時間を楽しめます(笑)

と、いうことで河口に来ました〜、ちょうど昼時になったので父と日陰で昼食を取ります。
霞み雲により強い日差しは抑えられ、心地よい風が河川敷を吹き抜けていきます。(セキレイの鳴き声も川辺に響き渡ります)
なんて懐かしい感覚、20代に楽しみまくった記憶が甦ってきます!





支流ともいえない緩やかな小川で面白い石を発見。
一つは珪化木かな?(似てるだけ?)、たき火に使われたのか一部に焦げが付着していました。
もう一つは変玄武岩かな?、この残雪みたいな白(長石?)が涼しげで良いです(笑)





こちらは誰かに割られたであろうキツネ石、今はリストベナイトっていうのかな?
中央は酸化していないようなので加工できるかも、艶やかな光沢は備えませんが面白い景色は宿るので活用してみようと思います。




本流は静かだけど流れは強め、晴れの日が続いたので多少は水量が減ったのかもしれませんが、油断すると一瞬で流されます。(石に付いた藻が滑るので注意)





ここで支流の涼しげな景色を撮影、石たちは茶色に染まっていますが流れる水は美しく輝いています。




これは石英多めのキツネ石?(いや石英か?)、ちょうど脈の所から割れたのが分かります。(河童の皿みたい(笑))





こっちは緑の発色からしてロディン岩、でも明るい紫の発色が気になるなぁ…。
紫外線に反応しているのだろうか?、たまに見るタイプで灰簾石由来ではなさそうな気がします。(ダイアスポアを含んでいる?、重土長石を含んでいる?)
まぁ、紫外線に反応するから「何なんだ?」って話ではありますが、装飾品にすれば魅力の一つになり得るかもしれません。(ヒスイとの区別が付くのか心配ですが…)





少し上に進んでみると流れが二つに分かれました、でも中州に渡れるほど浅くはありません。
小石が多めにあったので、そこを重点的に探してみました。




鮮やかな赤を示すジャスパー(碧玉)を発見、似た石は数あれど間違いなく断言できるタイプです。
赤の明度と石質が別格、他は流紋岩(凝灰岩?)止まりの石かと思えるのですが実際はどうなのだろうか?(そういえばチャートもあるな…)





最後は蛇紋岩、発色はオンファス輝石にそっくりです。
色の濃淡がハッキリしていて石質が良い、横に走る石目を避ければ十分に活用できる素材です。
これはアンチゴライトが多いのかな?、クリソタイルが入っているとは思えませんが、極小のを含んでいるのだろうか?、蛇紋岩の中では珍しいタイプに思えますがどうなのかな?


それぞれに疑問の尽きない石たちですが、とにかく魅力的に仕上がる石を求めたいと思います。(鉱物学者じゃないし(笑))


今回の「神々との交歓」も楽しかった〜。
来たくても簡単には糸魚川に来られない人に向けて、今後も探石記録を続けたいと思います。(父と遊べる年月にも限りがあるので、後悔のないよう楽しみたい!)
2025年06月05日
今回は月読命「月花」の五作目を紹介します。

やや灰色がかった地に紫が滲むヒスイ「開花」で、月読命を制作しました。
小滝川が産地であろう特徴が確認でき、石目やヒビが少ないのも魅力的なヒスイです。
梅雨の曇り空の下で咲く花々をイメージし、色づく蕾を優しく照らす三日月を表現しました。




この独特の色斑が広がる肌は、様々な景色を想わせます。
光源によって藤紫に見えたりするのも魅力的、透明度の低さを補う要素だと言えます。
石質は良く艶やかな光沢を備え、滑らかな触感は堅牢さを伝えてくれます。





光にかざすと僅かではありますが、紫色が広がります。
この幻想的な光景は、僅かな透過と光の膨張にあるのだと思われます。




どうにか紫陽花の開花には間に合いました〜、この季節にピッタリの月読だと思います。

これで小〜中サイズでの三貴子の展示も形になります。(祭壇としての完成度が増すことでしょう!)
最近は気に入る原石が少なくなっているので、一つ一つを大切に作っていこうと思います。


ちなみに開花・芽吹・谷緑のカケラでのストラップも仕上がりました〜。


全てが異玉・生玉・神玉に繋がっているカケラたちです。
糸魚川を訪れた記念(聖地巡礼の記念)に購入してもらえると嬉しいです!


気の滅入る梅雨に入ります(入っている?)が、躍動の季節は目の前なので、思いっきり楽しめるよう創作活動を進めたいと思います。
2025年05月28日
久々のヒスイ日和です。(数年ぶりかも?)

とても気持の良い日だったので、父と姫川へ遊びに行きました。(5/28)

懐かしい景色が広がります。
毎日でも訪れることができるのに、身近であればあるほど不思議と来なくなります。
昔のようにゴミが散乱することもなく、草花が生い茂っていました。




記憶を頼りに降り口をさがすと、やはり大量の草で覆いつくされていました(笑)
階段が全く見えない…、特にイタドリが多く行く手を阻みます。(天然の防壁)




手強い防壁ではありますが悪いことばかりではなく、抜けると自生しているヨモギやウドを見ることができます。(ヨモギは食べ頃、ウドは大きくなりすぎかな〜)




以前の護岸も少し姿を変えたように思えます。
澪筋も変えているようで目立った破壊はありません。(河川モニター時が懐かしい!)




草むらを越えると名の知れぬ花と、名の知れぬキノコが来訪を歓迎してくれます。(私が知らないだけ(笑)、カワラナデシコの部類?、アミタケの部類?)





本流は流れが強く水量も多め、間違っても歩いて渡ろうなどと考えないよう注意です!





さっそくヒスイっぽい石を発見!、やや紫がかる肌も見られます。
でもどこか違う感じが…、ロディン岩かな〜、淡紫も灰簾石由来の特徴を感じます。



基本的に紫ヒスイはヒスイ輝石の見えないことが多いので迷いますが、このクリーム感(分かる人には分かる表現(笑))はゾイサイトを含んでいるように思えます。
なんであれ、ハッキリしない石はヒスイとして扱いません。(よって放流)


こちらは大理石に蛇紋石(ボーウェナイト)が入った岩石かと。
質の良いのはすごく綺麗で、当初はヒスイと間違えて磨いた記憶があります。
硬度が低く、とても柔らかい(蛇紋石の部分は)ですが、それなりの光沢を備えて綺麗です。


懐かしい、このタイプのピン(良質)を持っているので、それ以下は持ち帰りません。


護岸であったであろう石も発見。
役目を終えて、コンクリートを剥がしながら元の姿に戻るのでしょう。
礫岩がくっついているようにも見えて面白い、これも人工物との融合になるのかな〜。




初夏のような日和を満喫できました〜。
強い日差しでしたが吹き抜ける風は冷たくて心地よく、草花(生命)の香りと乾いた泥(ドブ)の香りと(笑)、懐かしさ満載の時間でした!




人間は全てを所有(支配)することが夢なのかもしれませんが、一時的に「共に在る時間」を楽しむだけで、あの世には何も持っていけない(笑)
「存在し続けるもの」と「限りのあるもの」、限りあるものは常に存在し続けるもの(不滅の存在)に憧れ続けるのかな〜。

あの世に持ち込める存在を探すのが人間の願いなのかな?、でも自我すら無くなるのだから意味無い気が…。
この世での幸せを探すのが人の宿命なら、完全な支配は望んではならないのでしょう。

何故そんなことを思ったのか分かりませんが、今ある時間を大切にしたいと感じました。


ちなみに、父がヒスイらしき石を発見しました。
ロディン岩と混合しているのか…、とても微妙な石、どうにも切断しないと分からないので加工してみます。
どちらであっても活かしたい、ヒスイ輝石岩なのか、ヒスイを含むロディン岩なのか、ロディン岩を含むヒスイ輝石岩なのか、その割合が分かれば他者にも向けられるでしょう。

糸魚川の自然石では、こんなストラップも作ってみました。
左から蛇紋岩(リザーダイト多め?)、蛇紋岩(アンチゴライト多め?)、流紋岩、泥岩です。(ビーズに淡灰ヒスイも使っています。(他はウッドビーズ))



これは手磨き体験の時に集めて穿孔した転石たちの残り、一応、石は取り外し可能です。
私が若い頃に好んで作ったスタイルの品です、若さ故のワイルドさ(無骨感)だったのですが、今になって懐かしくなり再販って感じです(笑)

チビッコたちにウケただろうな〜って、今更ながら思います。
でも予算を超えるか…、ヒスイを使わなければ予算内に収まるかな?、なんの素材でリングビーズを作るか吟味が必用になりますね。

それはそうと今年の大紅屋はどうしようか…、もっと商品開発できる仲間が欲しいな…。
私の理想型は、まだまだ先が長そうです。
2025年05月26日
今回は月読命「月白」の二作目を紹介します。

純白に近い美しい白ヒスイ「新雪」で、月読命を制作しました。
意外にも濁りの少ない白ヒスイは珍しく、ヒビも少ないので造形にピッタリな素材です。
私たちを見守るように浮かぶ月をイメージし、昼夜を問わず煌々と輝く三日月を表現しました。




単色の印象が強い白ヒスイですが、その表面には複雑な紋様が浮かんでいます。
その景色が月面を想わせたり、雲にかかった月を想わせたり、様々な景色を映し出します。
肌は滑らかで石質も良く、艶やかな光沢は見る者を魅了します。(手触りからも感じ取れます)





月光(月読の月光)ほどの透明度ではないですが、光を受けると優しい光で透過します。
白昼の月にも見えるし、夜空の月にも見える、そんな不思議な景色を楽しんで下さい。




ようやく月白の紹介ができました…。

一般的なヒスイのイメージカラーではありませんが、表現次第では立派な作品になると思います。(石質も良いので造形向き)
冬期に作ったのでより寒さを感じましたが、これからの季節は涼しげで丁度良いでしょう。

昔のような速度で創作活動が進められなくなりました…、でも今できることに向き合って少しずつ進めたいと思います。(老眼が辛い)

次は月花です、ヒルガオの咲く頃までには紹介したいなぁ〜(笑)


ちなみに、アクセサリー用にルースをたくさん作りました。
これはコラボによって真価を発揮するので、また工房浮草さん(高見澤さん)にお願いしようと思います。
糸魚川らしいアクセサリーが作れたら嬉しい、他の自然石も活用できたら「石のまち」として自慢できるかもしれません。

未練と執着になる前に、探求と挑戦を進めたいと思います!
2025年05月11日
今回は建速素戔鳴尊「以心伝心」の六作目を紹介します。

乳白色の白地に淡紫が滲むヒスイ「開花」で、建速素戔鳴尊を制作しました。
灰色ヒスイに脈として流れるタイプの紫ヒスイで、そのコントラストが美しい景色を魅せます。
桜を舞い散らせる春風をイメージし、優しさと厳しさを合わせ持つ旋風の紫龍を表現しました。




通常の紫ヒスイとは違い、ある程度の透明度を示します。
所々に浮かぶ模様は春雪や桜吹雪を想わせ、あえて灰色部分を残すことで素戔鳴らしい猛々しさも込めました。(千変万化の大気を宿しています)





透明度を備えているので、光を受けると幻想的な景色が広がります。
この発光が桜(花々)を散らすとは思えないのですが、以心(威心)を備えたが故の美しさなのだと感じます。





ギリギリ間に合わなかった紹介ですが、満足のいく作品には仕上がりました!(小谷や白馬はボタンザクラが見頃を向かえていました(5/8の時点))
制作にも紹介(撮影)にも手間の掛かる作品(自分でそうしているのですが…)ですが、後に残すことを考えれば当然の事なのでしょう。

一つ一つの思い出が強くて見る度に当時の記憶が甦ります。
特に冬場の加工は精神的にも辛いので「良くやった」と、自分を褒めてしまいます(笑)

この気持を理解してくれる人もいるかと思うので、今後も制作を頑張りたい!


次回は月読です、「月花」と「月白」を順次紹介していきたいと思います。
2025年04月30日
今回は天照大御神「咲輝」の八作目を紹介します。

やや灰色を含んだ白地に華やかな紫が滲むヒスイ「開花」で、天照大御神を制作しました。
紫色は光源により濃く見えたり明るく見えたりして、蕾と開花の表情を楽しめます。
春を告げる満開の桜空をイメージし、今だ蕾のまま開花しない「待ち遠しい春の息吹」を表現しました。(仕上がったのが早春でした…)




全体に淡く華やかな紫が滲んでいて、糸魚川の紫ヒスイらしい特徴が見られます。
長く厳しい冬を越えた希望の景色を映し、色を無くした季節からの開放を強く感じます。




透明度は高くありませんが表面が僅かに透けることで、光を受けると幻想的な景色を魅せてくれます。
透過と反射といった感じの表現が相応しく、どれだけ眺めていても飽きることはありません。





やっと華やかな大サイズの神玉を仕上げられました〜。

今年のソメイヨシノは強風(乱雲)の影響もあり早く散ってしまいましたが、ボタンザクラは長く楽しめました。(現在は殆ど葉桜です、山桜に期待!)
相変わらず紹介文が間に合っていませんが、その当時の想いを記していますのでご勘弁下さい。
ちなみに散ってしまった桜の花びらを確保して冷蔵庫に保管しているので、撮影の際の背景には使えます(笑)

今年は厳しい年になりそうですが、巳年でもあるのでその恩恵を受けつつ進みたいと思います。
想い描く未来には確実に近づいているので、作家として理想的な人生を送りたいなぁ〜。
求めていた生き方なのだから、もっと糸魚川の自然(特に探石)を楽しんで、この地で「神々との交歓」を成したいと思います。(その為に移住したのだから…)

まだまだ紹介する神玉が待機していますので、なるべく早く紹介して行きたいです(笑)


ちなみに、また年を重ねました…、老いを感じることも多くなりましたが、なんであれ「自分が誕生したこと」だけは自分(両親と)で祝いたいと思います!
2025年04月27日
今回はレザークラフトの小松さんとのコラボ作品を紹介します。

随分と昔になりますが、作り置きしてもらったリング用のレザーブレスに合わせました。
純白に近い「白」と清涼感を感じさせる「淡青」のヒスイリングでのブレスです。



当初より「脱着可能」を基本としたブレスレットで、様々なヒスイのリングと交換できます。
ただヒスイのリング自体を作れる素材(原石)が少ないので、バリエーションが増えない悩みもあります。(同時に加工自体も手間が掛かる…)
レザーブレスのボタンの色も変えていますので、お好みの仕様を選べるようにしました。


どちらのヒスイリングも光を透し、美しく膨張します。
表面は溝をつけ、裏面はフラットにしてあり、首飾りとしても楽しめるよう作りました。(交換用は首飾りにして携帯する仕様です)





サイズもある程度調節できるようになっていてます。
どちらかと言えば男性向けに作ってあるので、手首が細い人(女性)には向かないかもです。(カップルなら女性に首飾りを身に付けてもらうと良いかも?)




新たに作ってもらったレザーブレスではないですが、片方は展示していたので良い経年美化が成されています。(もう片方は外気に触れさせず格納していました)
いろいろと挑戦したことを思い出します…、小松さんは元気だろうか?

とにかくリングを増やさないことには進まないコラボなので、今年は頑張って増やしていこうと思います。
まずはプレートをとれる原石を吟味しなくてはなりません。(意外に神経を使う作業です…)
2025年04月15日
引き続き、工房浮草さん(高見澤さん)のリフォームの二作目を紹介します。

K18リングでのリフォームです。
一作目はメレでしたが、二作目はメインをヒスイで制作しました。(一作目と逆の仕様)


ルースのサイズを合わせる為に送られてきた時点では石留めのツメが折れていて、本来メインになっていたルース(アクアマリン)が無い状態でした。

長年愛用していたリングが破損し、アクアマリンのルースも外れてしまったらしく「どうせなら憧れていた糸魚川のヒスイでリフォームしたい」との要望があったらしく、私にルースの制作を相談してくれました。

要望は「ヒスイらしい発色の小さなオーバルカボション」でした。
難しい要望ではありましが、タイミング良く美しい発色の小さな欠片があったので、リングに合わせながらルースを加工しました。
通常は金具をルースに合わせるのですが、今回は金具にルースを合わせる作業になります。
高見澤さんから「可能な限り四つ角のツメにピッタリ合うよう作ってほしい」との要望を受け、慎重にルースを研磨しました。

職人から言わせれば「出来て当たり前の加工」なのですが、私は作家なので久々の作業に緊張しました。
いざ気合いを入れてみると特に手間取る事もなく、無事に終えられて安心しました。(物産センターの加工所にいた頃に練磨したので、指先は覚えていました(笑))

お客さんにも喜んで頂けたようで良かった〜。
金やプラチナに合わせる作業は貴重なので、良い経験を積めたかと思います。

思い出の品を再びカタチにする、これも大切な作り手の仕事なのだと再認識できました!
2025年04月09日
今回も高見澤さん(工房浮草さん)とのコラボ作品を紹介します。

日本海を想わせる紺碧のカケラで、縄文リングを制作しました。


青ではなく碧で、所々にドットで入る紺の模様が海面を映しているかのようです。
母石は「青導」と同じヒスイではありますが、特に色の濃い部分から切り出しました。
土器をデザインしたシリーズのリングで、身に付けると遥か古代を感じさせてくれます。


本来であれば透明度は皆無ですが、「紺碧」に分類するヒスイは僅かに光を透します。
少し分かりづらいのですが肉眼では容易に確認ができ、吸い込まれるような碧は母なる海(イザナミ)に抱かれるような安心感をもたらします。(発光ではなく吸収する透過光)





SVとのコラボ作品は女性向けの品が多いですが、こちらは男性向けに制作してあります。
このシリーズはデザイン・制作した高見澤さんが特に気合いを入れて開発したリングなので、満足のいくコラボを実現することができました!

今のところ、緑・紫・青・碧の色彩をリングにしましたが、まだまだ違った発色と模様のヒスイがありますので、もっとバリエーションを作っていきたいと思います。

サイズは22号です、似合う人が身に付けて下さい!
2025年04月06日
今回は、高見澤さん(工房浮草さん)とのコラボ作品を紹介します。

まずは開花のペンダント、白と淡紫のグラデーションのカケラをルースに加工しました。



満開の桜は今しばらくの我慢ですが、梅の花は見頃を向かえています。(4/3時点)
水蒸気で霞む山々と、うっすら色づく里山の風景を切り取りました。
裏面には花弁の透かしをデザインしてもらい、両面を楽しめるペンダントになっています。


花弁から通る光でも幻想的に輝き、透明度の高い紫ヒスイなのだと分かります。
光に透かすことで、通常とは違った景色を楽しめるのも魅力の一つと言えるでしょう。




次ぎは万葉のペンダント、新緑と深緑が混ざる翠緑のカケラをルースに加工しました。





躍動へと向かう季節を映し、山頂の残雪も感じられるペンダントです。
未だ遠い季節(初夏)の景色ですが、そこへと向かう命を祝福するような発色はとても魅力的です。
裏面には四葉のクローバーを施しており、持ち主に幸運をもたらす願いが込められています。


光を受けると神秘的に輝き、美しい新緑を強く感じられます。
膨張するような、発光するような輝きは人々を魅了し、憧れを胸に聖地(糸魚川)へと導きます。




季節を先取りするような紹介(北陸を基準にすると)でしたが、既に春本番を向かえている地域もあるので問題は無いでしょう(笑)

今年は自身の作品制作を優先する予定ではありますが、高見澤さんとのコラボは継続して行きますのでアクセサリー好きの人は期待していて下さい!
2025年04月03日
今回は、建速素戔鳴尊「雲蒸竜変」の七作目を紹介します。

白地に鮮やかな翠と緑が交じるヒスイ「万葉」で、建速素戔鳴尊を制作しました。
このタイプは「芽吹・彩雲・万葉」に分類し、色の濃さや模様の具合で区別してます。
英雄の誕生を啓示する乱雲をイメージし、縦横無尽に空を舞う猛々しい雲龍を表現しました。




両側に美しい翠(緑)が流れ、万葉の景色を十分に宿すことが出来ました。
発色の起因でもある角閃石も入り均一な艶にならないことも多いですが、それが天然ヒスイ(小滝系)の特徴ともいえるので、昔に産出した糸魚川ヒスイである事が解ります。




透明度も高く、透過光は翠緑に輝き神秘的な光を放ちます。
多くの古代人が恋い焦がれた景色、その記憶は細胞に焼き付き今もなお人を魅了し続けます。





やっと六柱の紹介が出来ました〜。
相変わらず展示に間には合っていませんが「どういう想いで創られたのか」ってことを残すのが本来の目的なので勘弁して下さい(笑)

この素戔鳴は大きめの海岸転石(ヒルコ神)から誕生しました。
大サイズが数点は切り出せるほどのサイズで、まず今では出逢えないヒスイ転石でしょう。(海岸では滅多に出逢えないサイズ)
縁があり手には入ったのは幸いでした、大切に活用したいと思います。


3月〜4月は季節的に芽吹きを映すヒスイでの作品がメインになりますが、5月からは開花をテーマにした作品を紹介したいと思います。
ちなみに万葉は翠と緑が入るので、3月〜8月まで通用する優秀なヒスイです(笑)

小サイズの三貴子も作っていますので、展示スペースも充実していきます!
高見澤さんとのコラボ作品も仕上がってくるので、アクセサリーとしても季節を楽しめるかと思います。

芽吹きから開花、そして躍動へと変遷する最高の季節を迎えます。
この祝福された時間を創作活動に使えるのは作り手として最高なのだと感じます。

よし頑張ろう!、やるべき事をやって行けば道は拓かれるのだと信じています。

2025年03月24日
今回は、火之迦具土神「萌焔」の壱作目を紹介します。

茶色を含む白地に淡翠が浮かぶヒスイ「芽吹」で、火之迦具土神を制作しました。
天照と違うタイプの芽吹ヒスイですが、同じく再生の景色を宿しています。
雪解けの大地から誕生する命をイメージし、厳冬を乗り越え萌える覚醒の炎を表現しました。




どうにか両面に揺らめく淡翠を入れることができました。
ヒビ(非なる美)が多いタイプのヒスイですが、秘めたる美を見出して切り出しました。
石質は良いので艶やかな光沢を備え、「鋭利だけど柔らかな姿」に仕上がったと思います。




透明度も高く光を受けると生命色が膨張します。
本来は強力な炎の神ですが、この柔らかな光の景色は雪解け水で潤う山々を想わせてくれます。





神話では扱いが残酷ですが、解釈としては「破壊と再生」なのだと思います。(これがないと三貴子も生まれないし)
誕生する順番に疑問もある(人に近い方から生まれている気が…)のですが、人が考えた物語なのだから当然ですね(笑)

なんであれ、巨大なヒスイ輝石岩を「カグツチ」とし、イザナギ(川)により分解されたカグツチの欠片から神々(作品)を生み出す仕事として活動しています。
イザナミ(海)に抱かれ続けたヒスイ転石は「ヒルコ神」として、そのまま飾ったり、時には新たな姿を造形して神(作品)が生まれます。

これは古代からの流れに補足を入れただけで、きっと私が求めている「古の創り手」は最初から神話を辿っていたのだと思います。(その者が神話を創ったのかも?)

これほど魅力的な石に出逢えば想像力が湧いてくるのも当然ですね。
加工するたびに知性が目覚めるような気がします、手先を使っているからかもしれませんが、それとは別の「何か」がある気がするのは私だけなのだろうか?

まぁ、古くからお守りになっているのだから、特別な力を感じることがあるのは当然か(笑)
「魅力」という力を備えたものが、人に力を与えるのは道理なのでしょう。

今後も魅力的な作品を作って、この文化を繋げていきたいと思います。

次回はスサノオです、これで六柱が揃って見栄え良く飾ることが出来そうです!(というか、もう既に飾っています(笑))
2025年03月21日
今回は、工房浮草さん(高見澤さん)のリフォーム作品を紹介します。

お客さんから「ぜひ糸魚川ヒスイを使いたい!」との問い合わせがあったらしく、ダイヤモンドの周りを色とりどりのヒスイで囲いたいとの相談を受けました。(リングの素材はプラチナ)

希望の仕様は約3mmのラウンドカボションで、高さ(厚み)を合わせた多彩なルース(メレ翡翠)を8点。
「多めに作ってもらえたらお客さんと選びたい」とのことでした。

なかなか面白い挑戦です。
作ったことはありませんが「作れる」ってことは分かっていたので、2mmほどにスライスした色とりどりのカケラからルースを作ってみました。
リフォームを終えた品がこちら、仕上がったリングの画像を送ってもらいました〜。(掲載も了承済みです)


ダイヤモンドに合わせる仕様だったので、それ(無色)より目立ち過ぎる色は避けて淡い色(淡翠・淡紫・淡碧・白)をメインに19点ほど作りました。(試しに濃いめの緑を2点作りましたが、やはり色が強すぎたようです)
ルースを多く作ったので、選ぶのも楽しんでくれたそうです。(余ったルースは後々活用を考えます)
お客さんが「とても喜んでくれた!」とのことなので良かった〜。

今回のコラボでは「希望のルースを制作するのみ」でしたが、それでもヒスイの活用は広がりました。
これだけ小さなヒスイでも活用できるのだから無駄にならない、微々たることですが「活用側の保護」を示せたかと思います。

こういったオーダーを体験できるのは、コラボならではの特権なのでしょう!
良い経験になりました〜。
2025年03月15日
今回は、武御雷神「十束剣」の弐作目を紹介します。

透明感のある白地に淡翠が流れるヒスイ「翠雪」で、武御雷神を制作しました。
滲むように浮かぶ淡翠が美しく、高い透明度も魅力の一つになっています。
伝承に数多の名を残す剣の原型をイメージし、運命を切り開く不滅の神剣を表現しました。




最も立体的な彫刻が多い作品で、裏面をフラットに仕上げているのも特徴です。
剣(武器)感を強めるため鋭角を残し、シャープさを強調したデザインにしています。
武の象徴色である黒(模様)を、ちょうど束の穴に重なるよう配置してみました。




透過光は全体に翠が広がり美しく輝きます。
常に共にあり、不滅で輝く護身の道具、そんなイザナギ神の憧れが詰まっているかのようです。





こちらも久々の加工でしたが、満足のいく仕上がりになりました。
二つの直線の段差は未だにダイヤモンドヤスリで削るので、手の疲労が最も高い作品だといえます(笑)
何度か手がつりましたが、黎明期(私の時間軸)に誕生した情熱の剣は今も健在です!
命名を草薙剣と迷いましたが、白〜淡翠は十束剣にしていきます。

言い伝えの一つには「束の長さが拳の10個分」ってことが由来とあります。
なので「短槍」ともいえる姿だったのかな?、と思ったりします。
いや薙刀かな?、「ナギの鉈」が語源なのかな?、とかも面白いです。
十人目で本来の力を発揮した剣とか、試練が十回あってその際に十度握られた剣とか、そういうのも良いなぁ〜。(アーサー王の伝説みたいに)

白〜淡翠を十束剣とし、滅紫〜紫は天尾羽張、黒〜灰は天叢雲、緑〜翠(濃)は草薙剣、青〜碧は布都御魂、という感じで作ろうかと思ってます。
でも先ほども書きましたが、手の疲労度が凄いので「直線の段差」の作業行程を考えたいと思います(笑)

両面を同じく彫刻しようとも考えたのですが、台座に飾ることを重視しての仕様なので、当初から一式セットでの陳列を意識していたのだと改めて感じました。(自身の祭壇を創りたかったのかも?)


思えば私は天鳥船で糸魚川へ渡り、武御雷で運命を切り開いたのですね。(時期的に誕生したデザイン)
面白い偶然ですが、そういったことは誰もが本質の何処かに(少なからず)関わっているのもしれません。

一般的ではない仕事なので、特に「そういった流れ」を強く感じることがあります。
まぁ、そう思いたいだけなのかもしれませんけど、どうであれ継続していくので「そういった流れ」を何度か楽しみたいと思います(笑)

これで四柱、あと二柱を揃えて陳列ケースの完成度を増したいと思います。(順次並べていこうかな〜)
2025年03月12日
今回は「流青」と「深雪」の垂飾を紹介します。(予定の武御雷神(建御雷神)は次回に)

まずは流青の垂飾(アトゥイ)です。
白地に青が流れるヒスイ「流青」で垂飾を制作しました。


ワンポイントのビーズとして「青導」のヒスイも使い、冬の海の荒々しさを表現しています。
透明度は著しく低いですが、その代わり模様と石質はとても魅力的なヒスイになります。
ほんの僅かではありますが淡い紫も滲んでおり、黄昏(あるいは暁)の空も映しています。(青と紫が見られる珍しいタイプのヒスイです)


次は深雪の垂飾(マタ)です。
白地に淡紫が滲むヒスイ「深雪」で垂飾を制作しました。


ヒスイ自体は流青と同じヒスイですが青は流れておらず、降り積もった雪を想わせる景色を宿しています。
ビーズには別タイプの白ヒスイ「新雪」を合わせ、押し固まった雪をパウダースノーが包み込んだ姿を表現しました。
こちらも僅かに淡紫が滲み、厳しかった降雪の中でも遠い春の訪れの兆しを魅せてくれました。


どちらも作った時期が大雪の最中だったので、その景色を映しつつも「早く春が来て欲しい!」っていう懇願が宿っています(笑)
冬期の加工は辛いですが、ここでの頑張りが後の季節に真価を発揮します。(何度か体調不良になりました…、年々寒さが辛くなります(笑))

変わらず当初からの革紐とウッドビーズでの垂飾です、このスタイルは定着しただろうか?
納得する革紐を特注することだけでも大変だったなぁ〜、でもあの頃の苦労は無駄ではなかったです!

自分が作りたい物だけを追い求めた時期が懐かしい…、と思うのですが、あまり今も変わっていないので、感傷に浸るのは単純に私が年をとったからですね(笑)
こんな感じで思い出に浸りながらも、このまま我が道を進みますので応援よろしくです!


ようやく3月に入り春らしい日差しに包まれるようになったので、灼熱の夏が訪れる前に色々な作品を作っていきたいと思います。(まだまだ頑張ろう、50才までには2年ほどあるのだから)

今度は花粉との闘いだなぁ〜(笑)
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