多くの人の“大切なわたしのかけら”となることを願いまして…
ホーム作者の思考
作者の思考
作者の思考:815
«前のページ 1 ... | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | ... 41 次のページ»
2018年04月27日
今回は天照大御神「咲輝」の六作目を紹介します。

今まで加工してきたタイプとは違い、高めの透明度を示す紫ヒスイを用いました。
小滝系の透明感がある紫ヒスイとも違いますので、青海系の紫ヒスイなのだと思います。(上流で繋がっているので、どちらからも産出するのでしょうけど…)
背景には咲いた途端に冷たい雨にさらされた桜をイメージし、それらを美しく照らし見守った「開花の陽光」を表現しました。




特徴は共通していてチタン石が入っていますが、紫の発色が若干違います。
通常よりも光沢が出しやすく、美しく仕上げる事ができました。
灰色に見える地は淡い紫色に染まっていて、特に白色の光源で際立ちます。
暁の空、または黄昏の空のような景色も見られ、朝夕と生命の目覚を促しているようです。







光に透かすと僅かですが、幻想的に輝きます。(強い光源なら全体が透けます)
青紫に膨張して輝く姿は、春の訪れを告げるイヌノフグリや夏を彩るアジサイを想わせます。




前回の月読を先行させて遅くなりましたが、これから開花する花々には間に合いました。
作品自体の仕上げを終えても、撮影や文章が間に合わない場合が多いので苦労します(笑)

販売を優先するのなら必要性が低いですが、未来に残す事を目的とすると必要不可欠になります。(要は「現在の理解者と未来に向けている」って事です)

とにかく、納得のいく仕上がりになり満足です。



ちなみに、以前に姫川河口で親父が見付けた紫ヒスイを磨きました。(かなり前に)
角張っている全ての面(底辺の皮は残しています)を研磨したところ、全面から紫が出ました!
飾石にピッタリなので、ケースに飾って楽しんでいます(笑)



今回の天照(咲輝)に似ているヒスイですが、こちらは小滝系なのでしょう。
チタン石は見られませんが発色は似ていて、透明度も同じくらいです。(高め)
タイプ的には同系に分類しても良いと思うのですが、もっとデータが欲しいところです。

細かく分け過ぎると「どれもが唯一無二」となるので、丁度良い分類レベルを探したいと思います。
2018年04月24日
4月も後半となり、だいぶ気温が安定してきました。(と言うか暑かったです)
ソメイヨシノは散りましたが美山公園などの高台では、ボタンザクラやオオヤマザクラが満開となり春を彩っていました。

それでは、探石記録をまとめて書きます。

曇りのち晴れとの事だったので、河口へ探石に行きました。(4/16)
12時頃になっても鉛色の雲が空を覆い、雪解けの水が流れる川は一層濁って見えます。




しかし30分くらいで雨雲が移動し、予報通り海辺は太陽で照らされました。
その陽光により、砂利に埋まって一部分だけ出ていたヒスイ転石を見付ける事ができました!
出ていたのは白い部分だけ、それを手に取り裏を確認すると美しい緑が入っていました。



このタイプは「お餅」と言うよりは「おはぎ」で、お餅タイプは白ヒスイでも美しさが際立ちますが、おはぎタイプは荒めなので発色の有無が重要になります。(運が良かった)

先に来ていた常連の爺さんは成果無しで帰り、最近知り合った人は「切断されている紫が入ったヒスイ」を拾っていました。(誰かが捨てたのでしょう…)
加工するには丁度良いので活用できますが、加工しない人には微妙な出逢いなので喜びも半減していたようです。(サンプルで持ち帰る事を奨めました)


その後、青海の海岸で探しましたが何も無し…。
昼下がりの輝く海辺を撮影し、この日は帰りました。





二日後、再び姫川河口へ行きました。(4/18)
天気は曇りでしたが、時々晴れ間が出て明るくなるので短時間で探しました。
まずはロディン岩2個、紫が入るタイプと翠が綺麗なタイプです。
紫はザクロ石の成分によるものらしく、なかなか珍しいロディン岩です。(座りも良く、姿形も面白いので水石として楽しめるかと)




だんだんと曇りが強くなり、水の濁りも相まって探し辛い環境となりました。
そろそろ帰ろうかと戻りながら歩いていると、暗い景色の中で際立つ発色を発見!
すかさず手に取り確認すると、それは美しい翠が入ったヒスイ転石でした。(たまにキツネ石だったりする事がある(笑))



練度と錬磨は「河口の標準」ですが、ヒスイ自体は良質です。
このサイズだったら押上の海岸で出逢いたかった…、などと贅沢な思いも込み上げて来ます(笑)
乾いても白くパサつく部分が少なくキラキラの翡翠輝石が確認できるので、まずはそのまま飾って楽しみます。(後に磨こうかと思っています)

いよいよ本格的に鉛色の空となったので、この日は早々と帰りました。
今度はもっと天気の良い日に探したいと思います。



話は変わり、物産センターでワークショップをする話となりました。(予定)
簡単な提案書を出して「進める方向」となりましたが、まだ具体的な話には進んでいません。
物産センターとしても、私としても初めての事なので「進め方」を考えねばなりません。

私の考えでは「加工所の再生」を目的とした方が効率が良いのですが、物産センターとしては「定期的なイベント」にしたいのかもしれません。(もっと言えば私は「糸魚川の作家のワークショップ場」として行きたい)

まぁ、まずは物産センター主催のワークショップとなるよう協力できたらと思います。

あの場所を賑わうようにするには、様々な人を巻き込んで総合力で楽しませる必用があるでしょう。
その御輿が必用と言うのであれば用意するし、メッキが必用だと言うのならば塗り続ける、かつて「損をしてでも楽しませてくれていた人たち」がいたように、その根本を引き継ぐ必用があるのでしょう。

「誰も担わなくなったから楽しくなくなった…」、そんな道理が最近では強く感じるようになりました。(幼い頃のお祭りは楽しかったな〜、的屋の兄ちゃんが懐かしい)

お客さんから学ぶ事は多いので、貪欲に向かい合おうと思います。(体面を気にせず、一歩一歩進みたい)
2018年04月18日
気温の上昇により、桜があっと言う間に散ってしまいました…。
その後は急激に気温が下がって雨の日が多くなり、春の休日を楽しめる事が少なかったです。
ゴールデンウィークには回復する事を願い、いろいろと準備を進めたいと思います。

それでは、4月の第一回目の探石記録を書きます。

まずは姫川河口、新緑が顔を出し始め連日の雨と雪解け水により川が濁っていました。(4/12)
今年は早い内から、徐々に雪解けが始まっているようです。




こうも濁っていると川の中の石たちの姿が全く見えません(笑)
とりあえず川沿いを歩いていると、角張った灰色の石が微かに見えました。
チャートにも見えましたが翠の部分も見えたので拾い上げると、思ったより大きなヒスイが姿を現しました。(小さいと思い摘んだら、その重さで一度川に落としてしまい、濁った川の中を再び探しました(笑))



見るからに川石の特徴を示し、加工をすればより美しく表現できるでしょう。
以前に計画していた「出逢ったヒスイだけで異玉を作る」という事が可能な程に集まってきましたので、少し進めてみようかと思います。


運良く河口で見付けられましたが、あまりにも濁っていたので押上の海岸へ場所を変えました。
平日でしたが海岸に訪れている人もいて、それぞれに海を楽しんでいたようです。





浜の環境は良く、いつもより大きめの石たちが上がっていました。
しかし波は速めだったので、波打ち際を探索するのは難しかったです。




一通り歩いて淡青が入ったチャート1個、ヒスイ転石2個を拾いました。


淡青が入ったチャート(石英斑岩にも見える)はデュモルチ石と混ざっているのだろうか?、ちょっと不思議な石だったので拾いました。
灰色のヒスイは少し緑が入り、押上水準の錬磨により光沢が見られます。
もう1個のヒスイは不純物が多いタイプで、僅かに青みがかった緑が入っています。(紫も入ったりするタイプ)


更に帰りの波打ち際で、もう1個ヒスイを発見。
なかなか良い質のヒスイで、このタイプは光に透かすと柔らかな翠に輝きます。
練度は浅く、錬磨は良い、石質が良い分、練度に必用な期間が長いのでしょう。



「海石」としての付加価値が高いのは、先に拾った灰色ヒスイの方ですが、ヒスイ自体の価値を見ると最後に拾った淡翠ヒスイの方が当然高いです。

結局、淡翠ヒスイの方は川石であっても良く、磨いた方が美しさが際立つと言えます。
これで灰色ヒスイのような練度と錬磨があったなら、海石として高い付加価値が付くのでしょうが、その分、ヒスイが削られているとも言えますね…。

川石と海石の中間、そんな姿形なので「どのカテゴリ」なのか迷いますね(笑)
確実に言える事は「海石としての付加価値が無くても美しいヒスイ」って事で、より美しくなる方法で活用した方が良いのでしょう。

ここら辺の分け方ができないと活用の開拓に進まないので、慎重に考えて行きたいと思います。(古代でも分けて使った者はいたのだろうか?)
海石として保護すべきヒスイ、川石として保護すべきヒスイ、これらを明確にする基準は「姿形(大きさ含む)とグレードのバランス」なのでしょう。

先人たちが明確にしてくれていたら楽だったのに…、とは思いますが、これから構築して行っても遅くはないでしょうね。
肝心な事は「活用と保護のバランス」であり、極端に傾いては成長できない領域だと思います。


今後も探石しながら、それらのデータを集めて未来へ繋げたいと思います。
2018年04月14日
糸魚川で「ものづくり」をしている人と知り合おうと思い、まずは能生のステンドグラス作家さんを訪ねました。(よく耳にしていたので最初に訪ねました)

いきなり訪れても迷惑と思い、予め電話で了解を得て訪ねました。
一度も行った事のない場所ではありましたが、ナビを使い進んで行きました。
かなり山方面へと進み神道山の入口(里山側の入口)を過ぎても、ひたすら奥へ奥へと進みました。

こんなに能生が奥深いとは思わなかった…、でもよく考えると合併する前は能生町だったので当然なのでしょうね(笑)
山奥へと進んではいますが拓けており、民家や田園が続くのどかな景色の中を走るのは気持が良かったです。(懐かしさを感じました)
どこか根知谷や海谷地区を想わせ、共通した強さがある地なのだと感じました。(里山には皆そういった強さがありますね)

出発してから約20分くらいでしょうか、やっと目的地に到着しました。
大きな古民家は工房を兼ねたショールームとなっていて、美しいステンドグラスの作品が陳列されていました。(古民家は移築したのだそうです)
そこにはイベントなどを一緒に行う人達の作品も展示してあり、殆どの部屋を作品展示に使用していました。(掃除が大変でしょうが、落ち着く空間となっていました)

ご夫婦で活動されているようで、旦那さんがメインのステンドグラスを制作しているようでした。(奥さんは小物(アクセサリーや雑貨)担当って感じでした)
話をした感じでは旦那さんは職人気質な感じで社交的とは言えませんでしたが、それを奥さんがカバーしているように感じました。

訪れた目的などを話し、現時点でヒスイを使ったランプシェードも見せてもらいました。(昔から地元のヒスイ業者の依頼で作っているそうです)
ちなみに趣味の人達もヒスイを使ってランプシェードを作ったりしているので、珍しい品とか、新たな挑戦、といった分野ではありませんが、この領域はデザイン性が乏しい(ヒスイを活用する場合で乏しい)分野であったりもします。

「私だったらこうする」って要素が満載で、開拓の余地は大いにあります。(それが全て受け入れられるとは限りませんが…)
二周り以上も年齢が違うのでコラボといった感じにはなりませんが、オーダーでお願いする事は可能かと思われます。(よってカタチにするだけなら可能かと)

ただ、昔からの付き合いがある「地元のヒスイ業者」に気を使って依頼を受けない可能性も高いので、この年代の人達との付き合いは難しいように思えます。(その業者は特にクセが強い…)
逆に奥さんとのコラボは「そう難しくない」と感じましたが、「何を作るのか」が最大の課題となるでしょう。

なんであれ初めて知り合った段階なので、焦らず慌てず、少しずつ距離を縮められたらと思います。


ちなみに体験教室なども行っているので、いざとなったら「その技術を習得して自分で作る」と言う手もありますが、それが「私の求めてるカタチ」なのかは解りません。(当然ですが、ちょっとしたランプシェード程度の制作で終わるでしょうし)

どうにか私はヒスイの創作で生きて行けていますが、いつしか「作った品が売れる事が当然」となり、それを繰り返す事でしか生きられない人間になっているようにも思えます。
これは今でも「必死に渇望している強さ」でありますが、生物の強さが多様性と考えると「別の領域の開拓も必用なのかも」と思ってしまいます。(「どうにか生きていける」って程度だから迷うのだろうか…)

しかし、そうすると集中できずに中途半端となり、何も成せないまま終わるようにも思えます…。(器用貧乏って感じ)
40歳で迷わずと言いますが、いざなってみると迷う事が多くなったように思えますね…。
「確実に迷わない領域」というのは自身の中に在るのですが、それを「維持する方法に迷いが出る」って矛盾が悩ましいです。


と…、話が逸れました(笑)
次は誰を訪ねようか、やはり年齢の近い作家さんの方が良いのかな?
いろいろと情報を集めてから慎重に進めたいと思います。(こういった領域は「危うきに近寄らず」って事も多々あるので)
2018年04月10日
今回は月読命「翠月」の七作目を紹介します。

優しい翠が全体を染めるヒスイ「芽吹」を用い、月読命「翠月」を制作しました。
小滝川で産出されるヒスイで、深緑を想わせる「万葉」も同じ母石に入ります。
背景には月桂樹の葉を合わせ、新緑から深緑へと成長を促す三日月を表現してみました。




芽吹き始めたばかりの命を優しく照らす光を放ち、その姿は春の夜空に浮かぶ「目覚の三日月そのもの」です。(その身に新緑を映して深緑へと誘う、まさに成長を司る神玉です)
加工できる最大のプレートを切り出し、どうにか中サイズの月読を制作できました。
天照や月読は、特に曲線を重視して作る必用があるので、プレートの厚さも必用となります。







透明度も高く、光に透かすと全体が美しい生命色に輝きます。
光によって浮き出た流れるような景色は「翠の風」や「姫川の清流」を想わせ、絶えず変化しているように見えます。(生きているかのようです)




今回も満足の仕上がりとなりました!
どうしても中サイズの月読が必用となり、開花がテーマの天照(咲輝)より先行して仕上げました。
これでケース内の展示もバランスが良くなり、より美しく飾る事ができます。(物産センターで見てね(笑))


私の作るブランド(作品)は「他者の虚栄を満たさない」ので持てる人が限定されますが、そもそも満たすべきは「魂」であり、これは努力する者のお守りとなります。(よって「魂の器「となる)

必用とする者の手に渡ってこそ意味があるので、混同される事なく表現できらたと思います。
2018年04月07日
夏日のような陽気が続き、先日まで蕾だった桜の花が一斉に開花しました。
ゆっくりと花見を楽しみたい気分ではありますが、まずは仕事(創作活動)を終えた後のお楽しみにしたいと思います。(その頃には散ってそうですが(笑))

それでは、探石記録をまとめて書きます。(今回も3月後半の記録になります)
まずは姫川河口、お馴染みの景色(姫川と山並み)を撮影するのを忘れましたが、出逢った白ヒスイは記録に残してあります(笑)
なかなか綺麗な白ヒスイで、中央の石英脈から左側はヒスイの純度が高く、右側はロディン岩や曹長石が多く混ざっている状態です。(よって加工する場合は「左側のみ」となります)





次は押上の海岸、春休みと言う事もありチビッコたちが石拾いを楽しんでいました。
良く晴れた日ではありましたが少し肌寒い風が吹き、波も強めでした。





いつものように砂利だらけの浜となっていて、速めの波により波打ち際を確認するのが困難となっていました。(なので押し上がった部分を見て歩きました)




一通り歩き、ネフライト1個、玉髄2個、ヒスイ転石3個を拾いました。
特に一番下の白ヒスイは美しく、これが大きければ立派な標石(標本になる石)になった事でしょう。(ビックライトが欲しい…、いや、ドラえもんが欲しい!)




帰り際には打ち上げられたヒスイ転石2個を発見。
さっきより大きく平たいので、より波の影響を強く受けたのでしょう。
こういう状態の浜では波打ち際よりも「一歩後の浜」を探した方が良いのかもしれません。(当然ですが運次第ですね(笑))



今回も楽しめました、これからは仕事が忙しくなるので遊んでばかりいられない…。
気晴らしを兼ねたデータ収集も、やるべき事をやった後の楽しみとしていきたいと思います。


こちらはフキノトウを採る際に撮影したイヌノフグリ、みどり橋の土手にも春が来ました。


鉱物探索、山菜採り、昆虫採集と、私にとって楽しい事が溢れる季節になります。
辛い事が多い世の中ですが、光(自然)を見つめて前に進めば「私が求める強さ」を得られるのだと信じています。
2018年04月04日
今回は長らく制作していなかった神印(シンボル)を紹介します。

まずは天照デザインの神印アマテラス、春を強く想わせるヒスイ「開花」でルースを制作して合わせました。(この時の為に発色の良い紫のルースを残していました)




表面には神玉工房のロゴとヒスイを入れ、裏面には神玉(天津神)のデザインを入れています。
両面ともピカピカに磨いてもらい、これが鏡身シリーズの特徴でもあります。(実際も現在の鏡は銀で作られている)
シルバー925で仕上げており、重量感のある作品となっています。






次は武御雷デザインの神印タケミカヅチ、こちらは深緑を強く想わせるヒスイ「万葉」でルースを制作して合わせました。(同様に今回用にルースを制作し残していました)




こちらも表裏を楽しめるリバーシブル仕様で、私個人として一番気に入っているリングデザインでもあります。(一番初めにデザインしたリングデザイン)
ルースにはうっすらと縦に石目が入っていますが割れる事は無く、むしろ太刀筋のようにも見えるので面白いと思い活用しました。(個人的に好きな使い方)





今回はこの2点のみ、太陽は剣(金属)を照らし輝かせ、剣は光をより美しく反射する、そんなイメージで選びました。(太陽と稲妻を強く表現している感じ)
対象とするなら天照と素戔鳴ですが、相乗を目的としたので天照と武御雷となっています。(三種の神器にも繋がるし)
これからの季節は光に満ち溢れるので、特に際立ってくれると思っています。


久々でしたがシルバーアクセを制作してくれた方の協力も得られ、満足する仕上がりとなりました。
やはり自分でデザインした品を作るのは楽しいなぁ〜、これからはこっちに力を入れて行こうと思います。(独特な作品をケースに並べた方が私らしい(笑))
発色の良いルース、模様の良いルースとを使い分けて、魅力的な世界観を表現したいと思います。

未来を考えると国津神での神印も作らないと…(既にデザインができているし(笑))、原型代を考えると難しいですが生きている間には絶対にカタチにしたいと思っています。(協力してくれるシルバーアクセの業者さんも、生きている間にしないとなぁ…)

レザークラフトの青年は私より若いし、性格的に安定感があるので心配はないでしょう。
夢中で活動してきた中で知り合えた数少ない人たち(作る側)なので、その縁を大切に共存共栄できたらと思っています。(私が無理を言う事が多いので、気を付けようと思います…)

レザーブレスの新作も考案しているので、カタチになったら紹介したいと思います。
将来的には、シルバーとレザーとヒスイとを合わせた「独特の作品」を作りたいと思っています。
2018年03月29日
3月下旬となり暖かい日が続くようになって、動植物も活動的になってきました。
山菜の季節でもありますので、これからは鉱物と山菜を同時に楽しめます。(花粉は辛いですが、この季節(陽気)を楽しまないのは損)

それでは、3月中旬〜下旬の探石記録をまとめて書きます。
まずは姫川河口から、空は晴れていますが山は水蒸気で霞んでいます(3/13)
まだまだ雪が残っていますので「花粉の待機組」は、その時をじっと待っているのでしょう(笑)




いつものように歩き、まずは1個目のヒスイ転石を発見。
僅かですが淡い翠も入っていて、それが確信に繋がりました。(最初はチャートかと思いました)
乾くと表面にヒスイ輝石が見られますが、チャートにも石英によるキラキラが見られるので、区別が難しい程に似ている場合は家に帰って蛍光灯下で再確認するのが良いです。




次は一目でヒスイと解る転石を発見!
灰色の地ですが、美しい緑が多く入り石質もしっかりしています。(練度は良く、錬磨は浅い感じ)
ちなみに、これは私ではなく親父が出逢った転石、最近は親父の方が良いヒスイ転石に出逢っている気がするが…(まぁ良いけどね(笑))
一度見た場所を折り返す時に発見したようで、偶然の産物ではありますがその出逢いには感謝しかないでしょう。






次の日も姫川河口、前日の親父の成果にあやかろうかと思い行きました。(3/14)
1日しか経っていないので山の景色は変わらず、普通に霞がかっています(笑)




一通り歩き、蛇紋石1個、オンファス輝石1個、玉髄(水晶が多い)1個を拾いました。
オンファス輝石は石質が良いので加工に最適で、玉髄はこの前の大きな玉髄の欠片のようにも見えます。(蛇紋石は帰り際に戻しました)


しばらく探しましたが見付かりませんでしたので、今度は押上の海岸へ行きました。


浜は歩きやすい状態でしたが砂利だらけ、海岸の左奥へ行くと波打ち際が坂のように押し上がり探す環境としては良くありませんでした。



ちなみに、この日はホタルイカが大量に打ち上がっていて近所のおじさんが袋一杯に集めていました。(普通は夜からのようで、日中では珍しい事なのだそうです)


そのホタルイカだらけになった左奥の浜を歩いていましたが、どうにも拾える状態ではなかったので高く押し上がった砂利部分を見ながら戻りました。
すると僅かにヒスイらしい石が埋まっていたので、期待半分で掘り出すと僅かに紫が入った大きめのヒスイが出てきました。



こんな上まで打ち上がっているとは…、一部が出ていたので気が付きましたが、見えなければ踏んづけて歩いているのでしょうね。
きっとそういったヒスイ転石は海岸では多いのだと思います。(だからと言って端から掘り返すのも節操がないかと)


表面が乾いても艶やかでツルツル、ちょっとした光沢も見られます。
これが押上の水準、錬磨においてこの海岸は最高のように思えます。(絹肌って感じ)


最初が押上の海岸での採取だったので気が付きませんでしたが、河口や青海の海岸での探石を経験すると錬磨の違いが明確に解ります。
これでヒスイ自体のグレードが高ければ「最高の海石(標石)」となるのでしょう。

グレード・練度(姿形)・錬磨(肌質)の三拍子が揃えば、人が手を加えられない「もう一つの神の領域」を楽しめるのだと思います。(人が手を加えた神の領域も在るので)

今月も楽しく探石ができて良かった、自然に感謝したいと思います。



話は変わり、丸玉ブレスを作ったので紹介します。
紫(開花)と青(流青)の10mm玉に、9mmの白翠(翠雪)玉2個を合わせました。
四方のカット玉には淡い色のローズクォーツを使い、それらを水晶玉で整えています。


同系色で春らしさを強調したので、雪解けの季節を感じてもらえたらと思います。(似合う人が買って下さいね)
2018年03月24日
初夏のような陽気が数日は続きましたが、いきなり冬に戻ったような気温ともなるので適応するのに苦労します。
しかし気温が低くても太陽が出ているだけで気分は爽快となり、前向きな気持になれるのが嬉しいです。(再生の季節の到来です)

それでは、探石の記録をまとめて書きます。
まずは3月上旬の記録(3/7)
霞がかったような天気ではありましたが、姫川河口も春を感じさせる景色となりました。




次第に空は晴れ渡り、暖かな太陽光が川辺を照らします。
川は濁り気味でしたが、3個のヒスイ転石と出逢う事ができました。
ちなみに、上の大きめのヒスイ転石は親父が見付け、下の小さな欠片は私が見付けました(笑)



ヒスイらしい色は入っていませんが、石質が良く堅牢さが見て(触れて)解ります。
素材として活用すれば、より美しく輝く事でしょう。


この後に青海の海岸へ行き、面白い鉱物を見付けました。
デュモルチ石の系統だと思うのですが、紫やピンクが混ざり不思議な景色となっています。
正確な鉱物名は解りませんが、良いサンプルと出逢えたと思います。





後日、再び青海の海岸へ行きました。(3/10)
浜は長めの波が押し寄せて砂や小砂利の多い状態でした。
白波(泡だらけの波)が消える前に、新たな波が来るので下の石たちを確認するのに苦労しました。(常連も苦労していたようです)




苦労しながらも一通り歩き、ヒスイ転石1個、オンファス輝石1個、玉髄2個を拾いました。
特に最後の玉髄は美しく、鍾乳石のような部分も見られ今までに無いサンプルとなります。(透明度も高いので、最初はクラゲかと思いました(笑))






更に数日後、姫川河口へ行きました。(3/12)
この日は晴天で、雪解けの水蒸気により山が霞んで見えました。
やや風が強く肌寒い環境でありましたが、飛び交う花粉を刺激するような気温じゃなかった事は、私にとっては幸いでした(笑)




まず一通り歩きましたが何も無し…、そういう日も普通にあるので帰ろうと思いましたが、もう一度だけ見て行こうと思い歩いていると、さっきは無かった筈の大きな玉髄を見付けました。(今までで、一番デカイ)
水晶部分の多いタイプで、その根元にはしっかりと縞瑪瑙があり、裏側には質の良い玉髄が固まっています。




この玉髄が砕ければ、たくさんの欠片が出た事でしょう。
砕ける前に出逢えて良かった、姿も面白いので飾石に最高です。(よって早速工房に飾っています(笑))
水晶部分を磨いたら透明度が増し、より美しくなる事でしょう。
でも今のままでもメリハリの利いた姿なので、当分は現状を楽しみたいと思います。


大きな玉髄と出逢った後、ヒスイ転石2個とも出逢いました。
色の無い白ヒスイで練度も錬磨も浅いですが、一度目には見付けられなかったので拾えると嬉しくなります。(玉髄が導いてくれたのかな〜)


なんであれ満足な結果、時間の余裕もあったので次ぎに向かいます。


向かった先はお馴染みの青海の海岸。
相変わらず長めの波が押し寄せて見づらい環境、数人が探していましたが苦戦していたようです。(この日は拾えずに諦めて帰る人(常連含む)が多かったようです)




デジャブなのか、また一度目には何も無く、折り返しでヒスイ転石を発見しました。(って言うか運良く目の前に落ちていた感じ)
翡翠輝石が見え難いタイプで、紫が入ったりもするヒスイです。(この転石には入っていませんでしたが…)
キラキラ(翡翠輝石)が見えない分、磨きが簡単に出るので研磨して飾石にしようかと思います。(翡翠輝石の小さいタイプは艶が出やすい)




殆どの出逢いが運でしたが「偶然のようで必然」という事もあるので、この不思議な感覚を大切に今後も楽しみたいと思います。



話は変わりますが、糸魚川で「ものづくり」をしている人を捜す為、とりあえず市役所の定住促進課へ行ってきました。(何処で聞けば良いのか解らなかったので、「匠の里」を推進している課に行きました。)
そこの担当者さんから「ここで認知している作家の情報」を得られたので、それを元に訪ねてみようかと思います。(陶芸家さんが多い感じですが…)
ちなみに、担当者さんが私の活動を知っていてくれたので話が早くて助かりました(笑)

私が必用とするコラボの段階まで進められるかは解りませんが、作る側(同類)との縁は多くを学ばせてくれるでしょう。

最終的に「独りで進む道程」と結論が出たとしても、無駄な経験ではないかと思います。(まずは知ってみようかと思います)
2018年03月14日
天気が良いけど強風といった日が続き、花粉も飛び始めて日向ぼっこを楽しむにはまだ早いようです。
人間は「知性があっても自然相手に油断する生物」なので、春の喜びに気を抜かず状況を判断して海や河川を楽しみましょう。(油断大敵です)


それでは、まず2月の最終日の探石記録です。(2/28)
曇り空が広がり微睡んだような日でしたが、押上の海岸は歩く事ができました。
早速、誰もいない浜辺を歩き魅力的な石たちを探します。





浜は小石が多く波は長め、砂も多く上がっていたので大物は期待できません。
ちなみに、黄色い物体は巨大なトウモロコシではなく(笑)、特殊な発泡スチロールに棒が付いている物体(漁業用?)です。(持ち上げてジャイアントスイングをしてみました(笑))




どうでも良い遊びをしつつも歩き、ヒスイ転石5個と貝殻2枚(サザエ?)を拾いました。
自然研磨の練度は2個が特別に良く、2個が押上での通常で、1個が浅いです。
しかし表面は全てツルツルなので、やはり押上の錬磨は丁寧なのだと解ります。




この後、河口へ行ってヒスイ転石2個と大きなオンファスを発見。
比べると自然研磨の違いが歴然ですが、加工を考えた場合はこっちの方が良いです。
特にオンファスは石質が良く模様も面白いので、素晴らしい作品が作れそうです。(ブレス用の楕円玉も作れる事でしょう)


青海の海岸や姫川河口でも丸みを帯びた転石はありますが、肌はカサカサの乾燥肌です。
どちらかと言うと硬度の違いを確認するのに良い環境で、青海の海岸や姫川河口で丸まっているヒスイは硬度が低いタイプが多いです。(ただ自然研磨のスタートラインが完全に同じではないので、当然ながら長く研磨されている方が丸みを帯びる)
例外的に底(川底・海底)で錬磨され続けたヒスイ転石は、丸みを帯びながらも魅惑的な肌理の細かさを宿します。(河川や海が大荒れした際に、ごく稀に出現する至宝)



次はやっと3月の探石記録、まずは河口へ行きました。(3/1)
いつものように探しましたが何も無し…、そこで青海の海岸へも行ったのですが大きな波が押し寄せていて探す環境にありませんでした。(砂だらけだったし…)





と、言う事で久々に大野付近へ行ってきました。
こちらは未だに雪が多く残っていましたが、歩くには十分な環境でした。
海では強風が吹き荒れていたのに、それが嘘のように穏やかな時が流れていて、青空の下で石探しを楽しむ事ができました。


結局、この日は何も見付けられませんでしたが、春らしい日和を楽しめたので良かったです。(当然ですが何も拾えない日はある(笑))
河川の土手を彩るフキノトウが芽吹くのは、もう少し先のようです。


後日、再び河口へ行き石拾いを楽しみました。(3/4)
この前と同じように晴れた日でしたが、冷たい強風は吹いていませんでした。




まずは大きめのオンファス1個と、灰色に淡い翠が入ったヒスイ転石1個を発見。
この前のオンファスと同様に良い素材で、加工するのが楽しみです。
ヒスイのカケラは、転石見本にでも活用すると良いのかもしれません。
加工も可能なので、人力で頑張る人は「こういった状態のヒスイ」が使い易いかと思います。




それと穴の開いた面白い石を発見。
風化によるものか、貝類によるものなのか…、完全に貫通していて良い風合いです。
飽きるまで飾って楽しもうかと思います。(満足したら河口へ返す)




次は押上の海岸へ行きました。
海岸には多くの人が訪れていて、やっと旅の季節が訪れたのだと嬉しくなりました。
多くが海を見てからヒスイを探していましたが、なかなか難しいようでした。




いつものように一通り歩き、まずはネフライト5個(上)とアルカリ角閃石岩1個(右下)と発色の良い閃石類1個(一番下)を発見。
この「発色の良い閃石類」は何だろうか?、以前にも拾いましたが名前を確認してません。(他の気になる鉱物と一緒に聞いてみようかな)




ヒスイ転石は4個で、オンファスが2個でした。
ヒスイの4個中3個は自然研磨が良いので磨いて飾石に活用したいと思います。(オンファスは磨いて鉱物見本に活用します)



初心者がパッと見えて解るヒスイではありませんでしたが、これが通常の糸魚川ヒスイだと認識できれば拾える日が来るでしょう。

どうしても拾えない場合は…、物産センターで買って下さいね。(笑)
見本にしながら探せば確立も上がるかと思います。


これから日和が良くなり、待ちに待った再生の季節の到来。
加工するのにも良い環境となるので、趣味の人たちのように遊んでいる場合でもありません。
やるべき事をやって、求める未来に進みたいと思います。(遊びを原点としているので、分けるのが難しい仕事ですが…)
2018年03月10日
ようやく平地の雪が無くなり、春の匂いが厳冬を終えた事を告げています。
今年は雪かきで苦労しましたが、平地に住んでいる私がこの程度でへこたれていては、里山に住む人たちに顔向けできませんね(笑)
幸いにも苦労した「皆が集めて積み上がった雪の処理」の改善点は見出せたので、同じ冬が来ても今年より上手く対応できるかと思います。(最初が肝心)

では今回も、前回に引き続き2月の探石記録を書きます。

久々に押上の海岸が歩けるようになったので、石探しを楽しみました。(2/23)
誰もいない海辺はプライベートビーチのようで、暖かな陽に照らされながら贅沢な時間を過ごせました。(拾えなくても満足する環境です)





浜は小砂利が多く上がっていて波も速め、探すのには難しい環境でしたが、久々の押上だったので錬磨された石たち全てが美しく見えました。(そして太陽光で輝きまくって目が痛い(笑))




一通り歩きヒスイ転石2個、玉髄1個(白いけど縞模様あり)、シーグラス1個が拾えました。
碧のヒスイ転石はテトラの脇に打ち上がっていて歩き始めの10秒程で出逢いました。(運ですね)
以前に河口で拾った欠片と同じタイプの碧ヒスイですが、自然研磨の練度が段違い(いや桁違いか(笑))
一体どれだけの年数を経れば、この硬いヒスイが他の鉱物と同等の丸みを帯びるのだろうか…。




陽気が良かったので、次は青海の海岸へ行きました。
こちらに来た途端、強風が吹き渡り一気に体感温度が下がりました。
海もバシャバシャと速い波が打ち寄せ、短時間での探索が求められる状況でした。





一通り早足で歩き、まずはヒスイ転石3個と石英斑岩に黒色の別鉱物が入った石を拾いました。(でべそみたいに入っている(笑))


ヒスイ転石は相変わらず自然研磨が荒く素材として活用する方が良さそうです。
石英斑岩(流紋岩?)に黒色の別鉱物が入った石は、黒色の部分がトルマリンとか聞いた事があるので、もしそうなら良い見本となる転石です。(違っても面白い鉱物かと)


浜辺が切れる最後の方では、大きめのヒスイ転石を発見しました。
最初のヒスイ転石3個とは違い、なかなか良い自然研磨の練度が見られます。
表面はシミのような模様(酸化した不純物?)が見られますが、中までは入っていないかと思われます。(不純物があっても酸化による変色はしていないでしょう)



これは青海の海岸らしい姿の転石で、押上ほどの自然研磨ではありませんが、かと言って河口ほど荒くもありません。
活用に悩みますが、時間をかけて眺めながら美しくなる方法を探します。(加工すべき素材なのだと思います)



数日後、穏やかな日となりましたので、お馴染みの河口へ行きました。(2/26)
山は霞んでいて、これが強風によるものなのか、気温の上昇で水蒸気が上がっているのか、よく解りません(笑)




歩いていると「よく会う爺さん」がいて「もうゴミも残っていないよ」と言ってきました。
当初は意味不明でしたが最近は慣れたので、「そう言う文化圏なのだ」と認識して対応するようになりました(笑)
昔からそういった輩を相手する場合は「形容詞だけで良い」と言われていますので、それで済ませます。


それを済ませ歩いていると、すぐに2個のヒスイ転石と出逢いました。
更に歩くと再び2個のヒスイ転石を発見…、あの捨て台詞は何だったのだろうか?



本気で言っていたのだったら「口ほどにもない」し、冗談だったら「減らず口」って感じ…。
普通に考えて「人間が全てのヒスイ転石を根こそぎ拾える筈はない」のですよね(笑)
常に海は波で状況を変化させ、河も流れにより変化しているのだから当たり前だな…。


その後は綺麗な蛇紋石(石灰石?を含む)と、硬いロディン岩と、美しい玉髄を拾いました。
特に玉髄は水晶、縞瑪瑙、玉髄と別れているので良いサンプルとなります。
外側の凸凹表皮も残っていて、側面を磨くだけでも飾石に仕上がります。




ちなみに、どう考えても玉髄の方が拾える確率が低いですね…。
しかし、よく考えたら糸魚川には巨大なヒスイ岩石が存在していますが、巨大な玉髄の岩石は存在していないのですよね。(よって当然、欠片も少ない)

世界(日本)での希少性と、糸魚川での希少性が違うのは当然、そう考えるとデュモルチ石だって同じ事なのでしょう。(コランダムは比例しているかな?、ロディン岩は比例していないか…)
とにかく綺麗な石・面白い石を探していれば「間違いない」って事なのでしょう(笑)


話が逸れましたが、最後は綺麗な発色のヒスイ転石を発見。(波に運ばれて足下に来ました)
地は灰色ですが、そこに白ヒスイの脈が通りその部分で発色しているようです。
これは青海(山系)のヒスイと思われる特徴で、見れば誰でも解る発色を示す事が多いです。




なんだかんだ言って、けっこう拾えました。
姫川河口は「河(イザナギ)と海(イザナミ)の両方の恩恵」を受けるので、高い確率でヒスイと出逢えます。(正確にどちらの恩恵なのか解らない事が多いですが…)

仕事としてヒスイを活用して行くからには採集能力は当然の事、それを踏まえたより高度な知識と技術が必用となります。
それを神々(自然)から経験で学んで行けたらと思います。(神々から学び、人々から支えられる、それがヒスイに愛される理想の姿だと思っています)

その後にどういった未来を示せるのか…、まずは出来る事から着実に進めたいと思います。
2018年03月07日
3月に入り暖かい日が多くなりましたが、三寒四温と言われるように急激に気温が下がる日もあり変化に対応するだけで疲れます(笑)
体調管理に気を付けて、いよいよ訪れる春本番を待ちましょう!


それでは、前回に引き続き2月での探石記録を書きます。
この日は鉛色の空が広がり、いつもの山が全く見えない状態でした。(2/20)
次第に晴れてくるとの予報でなので、それまで我慢しながら魅力的な石を探します。




太陽光の恩恵を受けられない状態でしたが、それでもヒスイ転石2個と出逢えました。
手前は白、奥は淡い翠が入っているタイプで、どちらも小滝系のヒスイです。
形を見る限り自然研磨の練度が低く、特に手前のヒスイが割れたのは最近の事でしょう。(最近と言っても数日前ではなく、数年前と言った規模の話かと)




次は発色が美しい桃簾石、これは我が親父が見付けました。
今まで出逢った中で、一番ピンク色が強く石質もしっかりしている逸材クラスです。
丁寧に磨いてあげれば美しい姿となるでしょう。(桜餅のように(笑))





今度はデュモルチ石、ロディン岩、キツネ石(クリソプレース?)を拾いました。
デュモルチ石は青の線がグルッと一周していて面白い、ロディン岩は石質が良く翠も明るめ、キツネ石は通常より石英部分が多く孔雀石のような模様が見えます。(色も青みがかっている)
クリソ〜って系統の鉱物に見えるのは私だけだろうか…。




最後は再び桃簾石、今度は私が見付けましたが発色が劣ります。
これでも良い方なのですが、親父のが良すぎて色褪せてしまいますね…。
まぁ、どもみち私の手に入るのですから問題無し(笑)、どちらも丁寧に磨いて飾石に仕上げようかと思います。(水が冷たいので夏頃に磨きたいと思っています(笑))




予報通り晴れてきましたが、帰る時だったのであまり関係ありませんでした(笑)
それでも雲を貫いて輝く陽光が祝福してくれているようで、嬉しくなりました。(錯覚ですが)





そして数日後、気持ちの良い晴れ日となったので河口へ行きました。
雲が山にかかっていて、その動きで上空の風の強さが見て解りました。




また天気が変わるのかな〜っと思いながら歩き、白ヒスイを発見。
乾くと長方形のヒスイ輝石がキラキラ輝くタイプです。
翠も緑も入っていませんが、雪の表面を見ているような景色は魅力的です。(やや汚れが目立つのが残念ですが…)




次は面白い形をしたネフライトを発見。
石質も良さそうですが、加工に使うには向かないかと…。(プレートが切り出し難いので)
このまま彫刻を施せる職人であれば、面白い作品に仕上げる事はできるのでしょう。(相性と情熱の問題ですね…)




最後は芽吹き色のロディン岩と、縞模様が綺麗な玉髄です。
芽吹のヒスイと間違える程に類似した発色のロディン岩で、白地を確認するまでは区別が難しいですが、大抵のロディン岩は発色の良い部分だけ硬く、それ以外の部分は凹んでいる事が多いです。(硬い部分だけヒスイ化していると言う訳でもないでしょう)
玉髄は透明度も良く縞瑪瑙となっていて綺麗、サンプルとして申し分のないレベルです。


どちらも個人的な見本として保管したいと思います。(幾つか同じタイプが見付かったら、鉱物見本として活用したいと思います)


これで2月の約7割を記録しました…。
残りを記録して、3月に追い付きたいと思います(笑)
2018年03月04日
今回は天照大御神「翠昇」の四作目を紹介します。

白地に明るい翠が映えるヒスイ「芽吹」を用い、特に沸き上がる生命色の部分で加工しました。
小滝川で産出されるタイプのヒスイで、春を強く感じさせる代表的なヒスイです。
背景には常緑の葉を合わせ、葉脈(龍脈)を流れ再生する「生命の力」を表現してみました。




蛍光色の翠は太陽光下でも蛍光灯下でも魅力的な発色を示し、透明感のある瑞々しい白地に染みわたり内側から陽光を放っているかのようです。
表面が強めの発色、裏面は淡い発色を示していて、その表裏は植物の成長を映し込んだようです。
僅かに入る石目も葉脈のような景色となり、生きているかのような輝きを魅せます。





当然ながら透明度も高く、透過した姿は神秘的な翠に染まります。
まさに芽吹きの陽光を見るようで、待ち焦がれる春の訪れを約束しているかのようです。(古代人も、この姿に希望を見出したのでしょう)




今回も満足する作品となりました!
これだけ良い発色を示すヒスイは少ないので、加工できた幸運に感謝しています。

制作していた期間は、大雪が降ったり止んだりを繰り返し、もう寒波が何波目なのかも解らなくなる程に荒れていました。
連日の雪かきに追われながらも少しずつ加工し、制作時にも放たれていた生命色に励まされながら仕上げる事ができました。(神(自然)の試練は耐え抜き、人間社会の試練は乗り越えるのが信条)

まさに信仰の成せる業…、信仰とは「孤高であり、崇高である」と考えているので、正面から向き合えたのだと自分としては満足しています。

これから再生の春の到来。
やるべき事はたくさんありますが急がず慌てずを心がけながら、一歩一歩を確実に進んで行けたらと思っています。

想い描く未来に近づいているのですが、まだまだ力不足…。
群れるのは好きではありませんが、共に進める力が必用となるのは必然なので、見聞を広めて活動してみようと思います。(とにかくコラボできるような作り手を、糸魚川の中でも探してみます)

もう一つの未来は「ほぼ隠居暮らし」のような願いなので、やるべき事をやった後に好きなだけ現実逃避したいと思います(笑)
2018年02月28日
今回は、大雪の第三波が過ぎた頃の探石記録をまとめて書きます。(2月は、けっこう溜まっているので分けて書いて行きます)

今期最大の降雪となったと思われる第三波が過ぎ、ようやく晴れ間が出ました。(9日)
河川敷では除雪して溜まった雪を運ぶ大型車が行き交い、テトラの製造作業も同時に進んでいる感じでした。(ほとんど除雪に力を入れているようでしたが…)




それでは車を邪魔にならない場所に置き、久々の鉱物探しを楽しみます。
まずはロディン岩を発見、春らしい明るい翠が綺麗です。
磨けば光りそうなので、持ち帰って吟味したいと思います。




次は「霜降り肉」のようなヒスイ転石を発見。
所々に脂身のような透明感があり、白地は部分的に淡い翠に染まっています。
このタイプは透明度が高く、ライトで照らすと全体が透けます。




レア度は4.5くらいかな〜、実はこれの巨大な原石が小滝ヒスイ峡に存在します。
その原石が自然に破砕するか、人工的に破壊される(保護されているので無理ですが)事があったなら、このタイプの転石が川や海から大量に出るでしょう。
そうなった場合、一時的にレア度は下がるのでしょうけど、現実味の無い話なので考慮する必用もないでしょうね(笑)

自然研磨は河口での通常よりも良く、滑らかな肌質となっているので相当昔のヒスイだと解ります。(青海の海岸での特徴に似ています)
自然研磨の練度で昔か最近かが解るので、それもデータとして面白い情報となります。(出た場所も、ある程度は解るようになります)


その次は灰色に翠が流れるヒスイ転石を発見。
これは河口らしい荒めの肌質です。(角張が強いので自然研磨の練度が低い)
小滝川上流で見られるタイプのヒスイで、暗めの紫が入ったりもします。(青海川でも見られますが、若干ですが特徴が違います)


パッと見でヒスイと分かる発色なので、初心者には覚えやすいヒスイかと思います。(石質が良いので艶が出やすいです)


最後は濃緑の珪石を発見。
割れ方や表面の特徴を見る限り碧玉(その類)で大丈夫だと思うのですが、断言するには分析が必用なのかもしれません。


緑色の泥岩にも見えますが、乾いても艶やかで「佐渡の赤石」のような質感です。(チャート(化石)では無いでしょう)
稀に見付ける事のできる鉱物なので、もっとサンプルを集めて調べたいと思います。



そして後日、今度は青海の海岸へ行きました。(14日)

相変わらず砂浜は雪で覆われて銀世界が広がっています。(日光を反射して目が痛い(笑))
しかし波打ち際には雪が無く、長めの波が打ち寄せていました。
歩く環境としては最高、これで良い石たちと出逢えれば言う事ないです。






午後から探しに来て太陽が黄色みを帯びた頃、なんとか面白い石と出逢えました。
上は明るめの翠が入ったロディン岩、左下はキツネ石の特徴を示す緑が入った紫のロディン岩(ちょっと不思議な石)、右下は緑と青が入った小さなヒスイ転石です。


小さいですが発色の面白いヒスイ転石が拾えて良かった。
キツネ石と混ざっているようなロディン岩は、母体の紫がザクロ石の成分なのかが解らない。(もしかしたら別の鉱物かも?)

今までに拾った気になる鉱物は、一括で聞いてみようかと思います(笑)


今回はこれまで、二月分の探石記録を三月に掲載する事になりますね…。
まぁ、記録として書いているで良いでしょう(笑)
2018年02月24日
今回は、オーダーで制作しましたペンダントの紹介をします。

海原を宿した碧ヒスイのカケラで「青海のペンダント」を制作しました。
依頼されたタイプの碧ヒスイを「千波万波」制作時に残していたので、その一番良い発色と模様を選んで制作しました。(残っていて良かった)




要望の「円筒形のスタイルで碧色を下部に」を優先し、可能な限り色を残しました。
地の青銅色とのバランスも良く、満足できる仕上がりとなりました。(私もお客さんも)
裏側も水面のように碧色と青銅色が交ざり合い、魅力的な景色を宿しています。





それほど透明度は高くありませんが、光源が黄色の太陽光だと緑が強めになり、蛍光灯だとより碧が際立ちます。(寝起きの朝日で見ると色の違いに気付くでしょう)
艶が出やすいタイプのヒスイ(オンファス系)なので、念入りに磨いています。
ちなみに、今の季節は体温で表面が結露してしまい、ヒスイを温めないと艶が鈍って見えます。(身に付けていれば、一定の温度が保たれるので問題ないでしょう)


残っていた良質のカケラをフル活用したので、もう同じレベルが作れない(笑)
珍しい碧ヒスイなので、素材として手に入れるのも運次第でしょう…。(今回の加工で多少残った良質のカケラは、ピアスなどに活用します)

でも残しておいて本当に良かった…、一時はそのカケラでルースや垂飾を作ろうと思った事もあったのですが「より良い活用を」と思案している最中でした。

これも縁(運)、海岸で良質のヒスイ転石と出逢ったような満足感に満たされます。
納まるところに納まった感じで、これがオーダーメイドの醍醐味なのでしょうね。

その昔に物産センターの加工所で、委託加工を受けていた初心を思い出しました(笑)
現在も、あの経験が活きているので無駄ではなかったのだと感謝します。(当時は大変でしたけど…)

寒くて加工が辛い季節ですが、この時期の売上げは嬉しいし、あのヒスイの魅力を感じてもらえたのも嬉しいです!(良い感性ですね〜、きっと稀少と言う事も知っていたのでしょう)
あの発色だったらロディン岩と間違える事はあり得ないので、その辺も安心です(笑)

厳しい寒さの中、人の恩恵が身に染みる今日この頃です。
2018年02月14日
大雪の第二波が過ぎ晴れ間が出ましたので、姫川河口へ遊びに行きました。(この後、すぐに第三派(現在のところ最大の積雪)が来ました…)

辺り一面が雪で覆われていますが、積雪自体を見ると前回からかなり溶けていました。
このまま全て溶けてくれると良いな…、と、この時点では甘い事を考えていました(笑)




早速、溶け始めた川沿いを辿り魅力的な鉱物を探します。
なかなか見付からない状況が続き諦めて帰ろうとした時、砂に埋もれて輝く緑のヒスイ転石に出逢いました。(蛇紋石に導かれた感じで目の前に現れました)



なかなか良い石質と色目、これなら見本として活用できるでしょう。(手の平サイズなのでサンプルとして丁度良い)


これが切欠となり目が覚めたようで、もう一つのヒスイ転石と出逢えました。
石質が脆いのか…、それとも自然研磨が荒すぎるのか…、間違いなくヒスイなのですが、例えるなら「おはぎ」のような姿で「練られた餅」ではありません。



しかし乾くとヒスイ輝石がキラキラと煌めくので美しい、これはこれで見本となりそうです。(川でのヒスイ転石として)



とても気持の良い陽気が続いたので、押上の海岸にも行きました。
この日は冬にしては波が弱く、久々に海岸を歩く事ができ最高でした。



ちなみに、海岸の駐車場は雪で埋もれている(と言うか入口が除雪で塞がれている)ので、歩いて行きました(笑)


普段は大荒れしている事を示すように、テトラ付近が大きく削られていました。
これを何度(何年)も繰り返しているのだから、ヒスイが拾えなくなる事はないでしょう。(縄文時代から繰り返しているのだろうか?、それとも約5億年前からか?)




波打ち際は砂が多く上がっていて波は速め、とても見づらい環境でしたが「在る時は在る」ので運に任せます(笑)




そうして拾えたのはヒスイ転石1個、ロディン岩2個、玉髄1個、シーグラス1個です。


グレードの高いヒスイではありませんが、押上水準の自然研磨によりとても滑らかで、磨けばピカピカになるでしょう。(ヒスイ輝石が目立たないタイプなので磨きます)

ロディン岩は綺麗な黄緑と丁度良いサイズなのでサンプル用に、玉髄は磨かなくても見本になりそうです。(シーグラスは集めているだけ(笑))

今回はこんな感じ、押上の転石は滑らかなので鉱物見本として活用できるのか嬉しいです。
河口の方が確立が高いように思えますが、素材タイプが多いので使い分けが必用となるでしょう。(どちらも楽しめる事は間違いないです)

もっともっとデータを集めて、より良い活用法(自分なりの)を見出したいと思います。



最後に丸玉ブレスの紹介をします。
緑・翠・黒・白・淡紫・淡青のヒスイ玉と、水晶玉を合わせてブレスを作りました。


玉の制作は大変で、全てをヒスイで制作するのは「まさに苦行」です。
しかし数珠からの派生なので「苦行であって然るべき」って感じもしますね(笑)
今回は4個ずつ合わせて、多彩なヒスイを楽しんでもらえたらと作りました。

大量生産との差も出ず、付加価値も付かないのは辛いですが、いずれそれを克服してやろうかと思っています。(苦行に打ち勝った上での話になるのですが…)
それと同時に、レザーブレスとコラボした作品も進めたいと思います。

細かい事は何であれ、似合う人が買って下さいね(笑)


今現在は多くの人がそうであるように「一銭にもならない雪かき」の日々が続いていますが、作っても売れない時期なので「加工していても同じ」って感じがしますね…。
逆に運動になるので雪かきの方が健康に良いのかも(笑)、とにかく精神だけは健全な状態を保って厳しい季節を越えたいと思います。
2018年02月04日
前回の大雪は二日程度で止み数日で消えましたが、今回の大雪は長時間続き手強かったです。
そんな中でも晴れ間がでましたので、姫川河口へ探索へ出かけました。

姫川河口の河川敷は再び大量の雪で覆われ、歩くのにも苦労します。
この時期になると河川敷ではテトラポットを作っていますので、その業者により最低限の除雪がなされているので助かります。
雪を運ぶ大型車も頻繁に通るので、車の置き場所は邪魔にならないよ考えましょう。(土日は稼働していません)




海側はこんな感じ、誰の足跡も無く鉛色の雲が空を覆っています。
この雪を突っ切って姫川に出るのは大変でしたが、連日の雪かきほど辛くはないです(笑)




しばらく歩くと翠に輝く石を発見、すかさず手に取り確認すると「極上のロディン岩(鶯石)」でした。
ここまで綺麗で厚みのあるタイプは初めてで、通常のロディン岩よりもヒスイに近い発色を示しています。(多少はヒスイが混ざっているのだろうか?)



ボコボコとした珪石(チャートではなくカルセドニーかと)に挟まれていたようで、脈としてロディン岩が入り込んだように見えます。
姿も面白く座りも良いので飾石にもなるでしょう。(石質も良いので加工にも使えます)

ヒスイとは分類できないでしょうが「鶯石と呼ぶに相応しい石」に出逢えたかと思います。(自称です)
サンプルとして飾りながら保管したいと思います。


二つ目はヒスイの転石、僅かに翠が入ったヒスイです。
このタイプは圧砕系に入るかと考えていて、枯れ草色の部分は軟玉と混ざっているかと思われます。
地元では「ヨモギヒスイ」と呼ばれているようで、透明度は高く石英の脈が多く見られます。
翠が入っている場合は白地にヒスイ輝石が見られますが、入っていないと確認する事は難しいです。(ヒスイとして純度が高いのか低いのか…、不思議な魅力があります)


個人的な印象は「玉(ぎょく)」って感じが強く、ぐい飲みや茶器(お皿)に加工すると似合いそうです。(骨董感が出ているので渋い品になるかと)


三つ目は緑が入ったヒスイの転石、暗めの発色ですが質の良いヒスイです。
それなりに透明度もあり、乾くとヒスイ輝石がキラキラ輝きます。
一部分に角閃石が見られるので、それにより緑に発色したのだと思われます。
丁度良いサイズなので、転石見本として活用できるかと思います。




最後は、緑のヒスイと白のヒスイの転石です。
やっと海側の空が晴れ始め、見やすくなった時に発見しました。
緑のヒスイは角閃石からの影響を強く受けているタイプで、白のヒスイは僅かに緑が入っています。
どちらも「そのまま」では粗が目立つ状態なので、表面を滑らかに磨こうと思っています。(やはり河口は自然研磨が荒いな…)



今回も良い出逢いがありました。(特に鶯石が)
冬に晴れる日は少ないので、今後も貴重な晴れ間を楽しみたいと思います。



話は変わり「開花と叢雲のカケラ」を加工しました。
厳しい寒さが続きますが、確実に春に近づいている喜びを胸に開花色のヒスイでピアスを作りました。
それと同時に銀世界をもたらす叢雲のピアスも作り、それぞれの季節の美しさを感じてもらえたらと思います。(どちらも似合う人が買って下さいね)





連日の雪かきは大変ですが、幸い?にも気温が低いので雪が軽くて助かります。(積もった端からガンガンかけるので短時間ですみます)
でも問題は雪を捨てる場所で、そこが詰まると作業の効率が下がり疲労も溜まります。
自分の家の周りだけを優先するのではなく、まずは住民が捨てて集まった雪の移動を優先する事が「最終的には作業効率を上げる事になる」って事を覚えておくと良いでしょう。(近所との関係も良くなるし)

糸魚川市内でも水道管が凍ったようですが、私の故郷は「凍って当たり前の地」だったので水道管の防寒は万全でした。(10年前から(笑))
凍る事がなかった糸魚川では珍しい支度だったようですが、こういった時には「自然に向き合った年月の長い者の備え」が役に立つ事が解りました。(備えあれば憂い無しですね)

それでも里山で暮らす人たちの事を考えれば、まだまだ学ぶ事が多いでしょう。
私は自然に対する適応力と信仰心は比例していると考えているので、多くを自然(自然に向き合っている人)から学んで創作活動に活かしたいと思います。

この休息の季節に頭を働かせ、躍動の季節に行動できるよう計画を立てたいと思います。
2018年01月24日
今回も探索記をまとめて書きます。

まずは大雪になる前の姫川河口。
山々には雪が見られますが、河川敷には全く雪はありません。(川も荒れている様子が無く、穏やかに流れていました)
一通り探しましたが何も無し…、そういう日もありますので場所を変えました(笑)




青海の海岸に到着、浜辺に行くと大荒れ。
こんな状態では石探し所ではないです。(浜辺は砂だらけだし)
急激に天候が悪化し、どうもこちらから徐々に雪が積もってきている様子でした。



その後に大雪となり久々の雪かきで筋肉痛となりましたが、2日ほどで止み降り続く事はありませんでした。



そして数日後、また青海の海岸へ行きました。(14日)
この日は気持の良い青空が広がり、海岸の砂浜部分を覆った雪が日光を反射し輝きまくって目が痛かったです(笑)
冬の晴れ間の美しさを強く感じ、束の間ですが寒さを忘れる事ができました。





波打ち際には雪が無く、前回のような砂状態でもありませんでした。
石探しには絶好の環境でしたが、押上側の空はどんよりと曇った雲に覆われていました。





ここで出逢えたのは発色が良いロディン岩(鶯石)2個と、姿と座りの良い水石1個です。
ロディン岩(鶯石)2個は石質もしっかりしているので磨いても綺麗になるでしょう。(でも初心者だとヒスイとの区別が難しくなる…)




水石は非常に姿が良く中央の石英が「水面に揺れる満月」のようにも見えます。
どこか道祖神を想わせる雰囲気もあり、ひっそりと見守っている感が伝わります。
飾り方を工夫すれば、御神体のような存在感を引き出せる事でしょう。(私は注連縄と合わせています)




この後に押上の海岸にも行きました。
やはりこちらは曇っていましたが、雨や雪が降るような空ではありませんでした。





時より差す陽を頼りに探し、どうにかヒスイ転石を発見しました。
このタイプは紫が入る事が多いのですが、多少の緑があるだけで紫は見られません。
ヒスイ輝石が目立つタイプでもないので、磨いて飾石にでもしたいと思います。





更に数日後、すっかり雪が消えた姫川河口へ行きました。(19日)
予報では晴れになる筈ですが、暗めの雲が空を覆っていました。
雪が積もっていた時は河川敷に近づける状態ではありませんでしたが、その雪が数日で消えたのには驚きました。




早速、川沿いを探索しました。
気温が上がり雪が融けた事で河川の水量は増え、濁った水が流れていました。
しかし本格的な雪解けの季節ではないので、危険を感じる程の流れではありませんでした。(でも川底の石が見えない…)

しばらく歩いていると、ボーっと翠に光る石を発見。
自然光が乏しい中でも僅かに膨張する翠は「ヒスイの光そのもの」でした。
すかさず拾い上げて確認すると、間違いなく芽吹き色を所々に宿したヒスイでした!



曇っていたので確認できませんでしたが、乾いた姿を光の下で見るとヒスイ輝石がビッシリと見られます。
面白いのは黒模様の部分(中央部分)のヒスイ輝石が緻密で、両側の白地はヒスイ輝石が粗め(大きい)です。(大きいと言っても、アルビタイトほど大きくはない)

これはギリギリ「逸材」に入るレベルと言えるかと思います。
磨いても楽しめるし、そのままでもヒスイ輝石を楽しめるので転石見本や飾石にできます。

レア度で言ったら4.5くらい、これ以上のレベルになると流石に人の手を加えるチャンスが無くなる(外付けの台座など以外は)ので、作り手としては悩ましい判断となります。

ともあれ加工の素材は今のところ間に合っていますので、しばらくは「そのまま」で楽しもうかと思います。

このすぐ後に常連の爺さんが探しに来たので、もしその後だったら拾えなかったかもしれません…。
しかし朝にも探しに来たとの事だったので、その時には無かったのだろうか?(って言うか1日に何回探しに来ているのだろうか(笑))

こればかりは運なので何とも言えませんね…。

ちなみに「〜が〜のヒスイを拾った」とかの話(うわさ話)は「話半分」で聞いて下さい。
こういった話は自分の目で確認すると「期待通りでは無い」って事が殆どです。
特に「うわさ話での金額」は全く当てになりませんので、参考にする意味も無いです(笑)

これは「基準の違い」からなのだと思われ、データの乏しい者ほど正しい判断ができていません。(うわさ話とは「そういったもの」ですけどね(笑))

よって自身のデータ(経験)を積み上げて、自身の目で判断する事をお勧めします。



さて作品の制作ですが、神印ブレスの原型代を吟味している間に、同じ仕様でヒスイとレザーだけで制作したブレスを作ろうと思っています。
共通する仕様としては「メインの部品が取り外し可能」と言うものです。(神印ならリバーシブルで楽しめる予定でした…)

その前段階として、同スタイルのブレスを作りたいと思います。
メインとなるヒスイ製品を「取り外し可能」とする事で、多彩な糸魚川ヒスイを存分に楽しめるし、自身で出逢えたヒスイ転石(それなりに大きさが必用)でも制作依頼により身に付ける事ができるでしょう。(現在は設計した工具の仕上がりを待っています)

とにかく重要な事は「メインであるヒスイの加工品は糸魚川で制作されている」って事です。(私が制作)
まず「糸魚川産のヒスイである事」は当然の事で、それが糸魚川以外で制作されていたのではブランドとして意味ありません(笑)

本当に糸魚川で「糸魚川ヒスイのブランド」を誕生させたいのならば、まず移住して、模倣(便乗)段階から逸脱し、糸魚川ヒスイ単体で「自分オリジナルの作品」を創ることが必須となります。(その上でのコラボが必用となる)

くれぐれも「一過性のスベリ止め」として、大切なヒスイ(国石)を使わないようお願いします。

ブランドとは「守るべき領域」で、それを維持する為なら多少滑稽な手段も必用となりますが、ブランド自体でそれをすると「守るべき存在のない不毛な領域」となります。

表と裏の役割を認識し、正面から向き合って担って行く事が大切です。(どの領域でも基本であり基礎)



それはそうと、これから数日は雪かきで忙しくなりそうです…。
2018年01月14日
無事に新年を迎え、ヒスイの初拾いに出かけました。(4日に)

まずは姫川河口、荒れた天気が続いたので河川敷は雪で覆われていました。
この日は久しぶりに穏やかになり、雲が多めでしたが太陽も顔を出しました。




いつもながら常連のジイさんが先に探していて、ヒスイ転石と桃簾石を拾っていました。
どちらかと言えば桃簾石の方が良い姿で、綺麗な発色もしていました。

もう一人の先客の若者は、色が暗めの緑ではありましたが質の良いヒスイ転石を拾っていました。
サイズは5cmくらいでしたが、形が良かったので観賞用として飾る事もできるでしょう。

私はと言うと、サイズとしては「二人より大きく色が乏しいヒスイ」を見付けました(笑)
綺麗な蛇紋石が含まれるロディン岩も拾い、磨けば美しく輝きそうです。


ヒスイは所々に淡い緑が入っていましたが、曇っている時に拾ったのでチャートとの区別が難しかったです。
日光でのヒスイ輝石の確認もできなかったので「不完全なロディン岩混合タイプ」にも見えて、初めは半信半疑でしたが太陽が顔を出した途端、翡翠輝石がビッシリと確認できました。

河口は自然研磨が荒い事により滑らかさが足りませんが、乾くと翡翠輝石が際立つので確認し易い事が助かります。(日光が出ていればの話)

とりあえず解った事は「先に探した者は解りやすいヒスイを拾える確率が高い」と言う事です。(当たり前なのですが(笑))
でも後からでもヒスイと出逢える事も証明しているので、一度でも良質のヒスイ転石を拾った事があるのなら、焦る必用は無いと思います。


一通り探し、次は押上の海岸へ行きました。
到着当初は晴れ間が出ていましたが、次第に雲に覆われて行きました。





小石が多く波も長め、しかも濁っているので波の下の石が見えません。
時々顔を出す太陽の光を頼みに、全体を見渡しながら探しました。




太陽が出た時に見付けたのが良質のネフライト、透明度の高いタイプです。
やや陰ってきた時には、ヒスイの小石2個を見付けました。(1個は翠が入って矢尻みたいな姿をしていました)




初拾いはこんな感じ、特別に良質のヒスイとは出逢えませんでしたが楽しかったです。


ちなみに河口で会った青年に「加工に興味はあるのか」を聞いてみたら、一応興味はあるけど「機械工具を揃える資金が無い」との事でした。
転石を磨く程度なら人力でもできるので、そこまでの情熱(加工への興味)はないのだろうな…、と感じました。(今は拾う事が楽しいのでしょう)

私にとっての逸材を探し出すのは、石も人も難しいようです(笑)
今は冬眠したい気分ですが、暖かくなってからは積極的に探してみようかと思っています。


今現在の糸魚川は大雪で雪かきに大忙し、でも故郷の豪雪を思えば遊びのレベルです。
ちなみに、この雪かきでは性格が出ますので、意識して見みると面白いです。(几帳面か、だらしないか、が解る(笑))
2018年01月04日
今回は月読「月花」の四作目を紹介します。

全体が紫に染まるヒスイを用い、その特に発色の良い部分を加工しました。
小滝系の紫ヒスイの特徴が見られ、目立ったヒビが無いのが嬉しい素材です。
背景には凍らせた石版に白妙菊を置き、雪の結晶に見立てました。
その上に開花色の月花を配置する事で「雪を溶かす春色の月」を表現してみました。




所々に入るチタン石と表面にある多少の凹凸が、夜空を照らす月の景色を感じさせます。
夜の蛍光灯下では紫の発色が僅かに違って見えるのも、作品の魅力を高めてくれます。
このタイプのヒスイで大サイズの月読を制作したのは初めてだったので、一作目に恥じない仕上がりにしました。(色と景色の良い紫ヒスイが少ないので気合いが入った(笑))






透明度は高くないヒスイですが、それでも光を受けると幻想的に輝きます。
柔らかな月の光が春を導いて開花を促し、待ち焦がれる再生の季節の到来を静かに待っているかのようです。(とても待ち遠しい…)


新春に相応しい作品に仕上がって満足、台座に飾り訪れる人を迎えようと思います。

国津神のデザイン・制作も、一区切りついたので今年からはバリエーションを増やして行けたらと思っています。
天津神も三貴子以外が止まっているので、少しずつ増やして行こうと思っています。
神玉を制作しうる魅力的な素材を探すのには苦労しますが、それを見出し具現化した際の喜びは神(自然)の祝福のように感じられて幸せです。(だからお守りとなるのですよね!)


仲間探しも進めてコラボ作品も増やしたいなぁ〜。
ヒスイ以外の鉱物の活用も進めたいし、いろいろとやる事が多いのですが、気分を乗せるのが一番難しいですね…。(自分自身が一番扱いづらい(笑))

夏に作った鉱物見本のケースも需要があったので、また作ろうと思います。
鉱物探索で発見する転石が役に立つので嬉しい、でも良い姿形を吟味しているので簡単に揃わないのが難しいところです。(だから需要が出るのですけどね(笑))

水石などは盆栽に通じる魅力があり、あのミニチュア感が好きな人も存在するかと思います。
これも私のセレクトではありすが、共有できるのであれば楽しくなるかと思っています。(陳列する場所を作ろうかと…)

まずは「それぞれの鉱物」の素材と逸材とを分け、「人の造形(創造)による美」と「自然そのものの美」の両方の魅力を揃えられたらと思っています。

今年も少しずつ、頑張ろうと思います。(応援をよろしくお願いします!)
«前のページ 1 ... | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | ... 41 次のページ»
  Powered by おちゃのこネット
ホームページ作成とショッピングカート付きネットショップ開業サービス