作者の思考

ヒスイ日和(水無月の四)

2020年06月22日

梅雨に入り雨が続いた事や、加工に専念していたので、久々の探石記録となります。(5月に探石しまくったので丁度良い中休みだったかと(笑))
やる事があって忙しいのに「一銭にもならない」って言う意味不明な状態ですが、ここでの頑張りは未来へ繋がるでしょう。(確信してます)
今できる事に向き合って、私が求める未来へ進みたいと思います。

それでは6月一回目の探石記録を書きます。

久々の姫川河口での探石、先日(6/21)は快晴でしたが、物産の加工所で「パフォーマンスを兼ねた後々の準備」をしていたので行けませんでした。(それに日曜日だったし)
やっと時間ができたので訪れましたが、残念な曇天が広がっていました…。
しかし、植物は最盛期となり「昆虫の楽園」から「昆虫の帝国」となっていました(笑)




曇天の下で海を楽しんでいるのは釣り人だけ(笑)、でも釣果は良く無さそうでした。
浜の環境は砂が多く上がり波は強め、海水も濁っており自然光の乏しさと相まって水底を殆ど確認する事ができませんでした。(目の上が重くなる感じです)
この辺りの浜には目立った変化は見られず、荒れた日があったのか解りませんでした。




目を凝らしながら川との合流点に到着、先端付近は形状が変わっていました。
姫川自体は濁流となっておらず、水量は多めですが流れが強い訳でもありません。
川と海とが直接ぶつかっている所には多くの石が押し上がっていて、双方が拮抗した形跡が見られました。(若干ですが川(イザナギ)が勝ったような感じでした)




雨が降り続いた日々で、渇水気味だった姫川の水量が回復して流れ出たのでしょう。
とりあえず、前回に感じた水不足の不安は払拭されたように思えます。


それでは、この時点で見付けた石たち、ピンクゾイサイト1個、緑色石英岩(キツネ石)1個、ロディン岩(鶯石タイプ)1個、赤石(ジャスパー)1個です。


ピンクゾイサイトは久々の再会、ピンク色部分が少なくて鮮やかではありませんが、それでも出逢うのは難しい石です。
純度が低いので加工には不向きですが、見本にはなりそうです。(標準レベルのピンクゾイサイトです)

緑色石英岩は標準的なキツネ石タイプ、一定量が集まったら磨いてみます。

ロディン岩は鶯石タイプ、ちょっと黄緑色が隠れて見えませんが磨いて見本にしてみます。

赤石はジャスパーと言えるタイプ、部分的に瑪瑙を含んでいるので加工しても面白いかもしれません。(後は石質が一定でヒビが少ない事を祈るだけです)


折り返して歩いていると、また緑色石英岩(キツネ石)を発見、今度は違ったタイプ1個を見付けました。


上が通常のキツネ石で、下が母石が違うキツネ石、若干ですが紫がかっていて通常タイプより石質が良いです。
母石は流紋岩なのかな?、デュモルチ石が含まれたりする母石と同じように思えます。
このタイプなら艶が綺麗に出るかも、緑部分は凹んだりするでしょうけど全体的に綺麗に仕上がるように感じます。(あくまでも予想です)
試したいけど、このタイプのサンプルは2個しか持っていないので、もっと増やしてからにしたいと思うのは執着なのだろうか?


次はアケビ石と愛称で呼んでいる石、これはザクロ石の成分が混ざったロディン岩で、予想通り「灰簾石」に分類して良いそうです。


加工素材として拾いましたが、座りも良いので文鎮に出来そうです。
どうしようか…、とりあえず持ち帰り吟味します(笑)


久しぶりにヒスイと出逢いたいと思っていましたが、「こうも光源が乏しいと無理か…」、と諦めかけていた時、緑色石英岩(キツネ石)と思って拾い上げた石に光の膨張を感じました。



まず発色が違う、曹長石かとも思ったのですが、触り心地が異なります。(微妙な差です)
十分な陽光さえあったら数秒で解るのに…、ライトを持ってくるべきだったか…、などと思いながらストックしました。

ちなみに帰る頃、太陽が数十秒ですが顔を出しましたので確認した結果、圧砕タイプのヒスイで間違いありませんでした。(ラッキーでした)


こちらは曹長石岩かな?、ちょっと子泣き爺の顔に似ている気が…。(雪合戦中?)
面白かったので持ち帰りましたが、次の探石で海に帰すかもしれません(笑)




今度は、最初のよりもピンクが綺麗なピンクゾイサイトを発見。
こちらも通常レベルの範疇ですが、見本としては優秀な色と姿をしています。




最後は貝殻と思って拾ったら鉱物だった石です(笑)
これは菊花石とかの類なのだろうか?、化石ではないと思うのですが…、良く解らないので諸々含めて聞いてみようかと思います。




帰る頃に少し太陽が顔を出しました、山側は雲に覆われましたが、海側は雲が晴れて気温が上がりムシムシする暑さとなりました。


さっきまでの涼しさが嘘のように蒸し暑い…、曇天でも「この暑さを防ぐのなら大歓迎」だと感じた日でした(笑)

久々だったので目に映る石たちが新鮮に見えました。
ちょっと余計に石を拾ってしまった感じ、拾っては帰しを繰り返して「何やっているのだろうか?」って思う事もありますが、それも海(イザナミ)との交歓の一つなのだと思います。
奪い続けていると勢いを増して取り返しにきますので、その事だけは肝に銘じておく必用があります。(持ち続けると三途の川が渡れないので、冥土の土産にもならない)
神々との交歓が在っての遊びなので、その事は忘れないで下さい。

これで今回の探石記録を終わります。



ここからは創作活動の報告です。(一部ですけど)
まずは、鉢巻きのようにデュモルチ石が入っていた石と流紋岩を加工しました。
デュモルチ石は内部まで入っていました、厚みが無いのが残念ですがラインを活かします。




とりあえずペンダント用のルースを制作、なかなか面白く仕上がりました。


デュモルチ石とその付近は光沢が出たのですが、白い流紋岩と思われる部分の艶が出ず難儀しました…。(縞模様の流紋岩より柔らかい)
でもパウダーを使って優しく磨いたら艶が出たので、ペンダントとして販売できそうです。

縞模様があるタイプの流紋岩は、石英斑岩(薬石タイプ)に近づくにつれ石質が安定してくるようです。(加工した経験からの予想)
なかなか面白い紋様、皮脂に触れ続けないので変色も起こりにくいでしょう。
変色したら交換する時とも言えますので、気軽に楽しめるかと思います。


次は前から進めていたレザーブレス用のヒスイリング、やっと4個が仕上がりました。


ヒスイは「氷雪」を用いました、発色は「水湖」に似ていますが、水湖の石質が水(湖の水)〜霧氷に対して、氷雪は溶け始めた氷(かき氷)となります。
これから暑い夏が本領を発揮しますので、その中で涼を感じてもらえたらと思います。

他に「新雪(白ヒスイ)」や「青海(青銅ヒスイ)」でも作っている最中です。
リング単体で首飾りにもなるので、基本的には自由に楽しんで下さい(笑)
私としてはレザーブレスと首飾りを身に付け、その時々にリングを交換して楽しむ事を目的として作ったので、興味がある人は一度は試して下さいね。


今現在は何を作っても売上げが回復する兆しが見られませんが、だからこそ集中して進められる領域もあるので、この機を逃さず血肉にしたいと思います。(すべての試練を血肉にしてやろうと思います(笑))

低賃金労働は「発展途中の若者」か「もう成長が見込めない老人」しか担えません、双方ともに期限があり、前者は「発展しきるまでの間」で、後者は「寿命」です。
たまに「発展しきらず失敗したまま老人になって死ぬまで」って事もありますが、それは選択肢の多い現代の日本では成り立たない話しになっています。
それを他国に望むのか…、なんであれ後悔しないように向き合うのが良いかと思います。

ちなみに私は中年なので、もう存在を引き上げる方法しか道はありません(笑)
作家として成したい事もあるけど、作る側として成したい環境もあります。
両方を得られるとは思っていませんが、どちらか一方がカタチ(原型)になったなら、道半ばで倒れても悔いはないように思えます。(倒れないのがベストだけどね(笑))

とにかく頑張ろう、私としては少し進んだ実感があるので、焦らず、慌てず、確実に想い描く未来に近づこうと思います。
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