作者の思考

ヒスイ日和(弥生の弐)

2020年03月10日

三寒四温を繰り返し大気が不安定な日が多いですが、春の匂いを強く感じるようになりました。(同時に花粉も強く感じるようになった…)
3月はどんな月になるのだろうか?、不安もありながら春を目の前にした期待もあり、この矛盾した高揚感は創作意欲を高めるようです。
生物としての危機感、これはどんな領域であっても必須なのでしょう。(生物である限り)

それでは3月初めの探石記録を書きます。

まずは一日目(3/6)、午後から晴れたので海の様子を見に行きました。
かなり荒れるとの事だったので覚悟していましたが、もう完全に真冬の海と化してました。
辺り一面が白波だらけ(笑)、海岸から離れていても飛び散るしぶきで目が痛い…。
こんな状態の海に近づくのは正気じゃないので、急いで帰りました。







そして次の日(3/7)、波が弱くなったようなので姫川河口へ行きました。
空にはうっすらと雲が広がっていて気温も低かったですが天気は晴れ、変わらず残雪を纏う山々は衣替えの時期を待っているかのようです。




「変わらず」と言えば河川工事も(笑)、現在は砂利の採集が目的のようです。
急ぎの仕事と言うよりは「仕事を斡旋してもらった」って感じなのでしょう、やはり冬期の除雪がなかった事が厳しかったのだと思います。




昨日より波は弱くなったとは言え、浜には長く強めの波が寄せていました。
更に強くて冷たい風が吹き渡り嬉しくない環境…、数人が探石に訪れていましたが苦戦しているようでした。




一通り歩き川と海の合流点に到着、先端では強めの波が浜を横断するので危険、在ったところで拾いに行けないので無理は禁物です。




姫川本流は水量を増していますが流れは穏やかでした。
今年は雪が少なかったですが、それでも雪解け水が少しずつ流れ込んでいるのだと思います。(澄んだ冷たい水が流れていました)




この時点では面白い石や美しい石には出逢えませんでした…、もう冷たい強風に嫌気が差したので早々に帰る事にしました。(ちょっと期待はずれな環境でした)

波打ち際をチラチラと見ながら早足で戻っていると、石と砂の隙間に膨張する僅かな光を感じました。
頻繁に寄せてくる波の一瞬だったのですが、位置を見失わず(直視して)その辺りを掘り返してみると、淡青のヒスイ転石が出てきました!


ヒスイの上のは滅紫が入るアケビ石(ロディン岩)、色が濃いめだったので拾いました。(画像では滅紫が上手く写らない…)

淡青のヒスイは紫が入ったりするタイプ、河口にしては錬磨されていて丸みを帯びています。
この発色ならば表に出ていれば気づく人も多いですが、下に埋まっていると運が良くなければ見付けるのは容易じゃないです。(一部分でも見えていないと解らない)
なんであれ「来て良かったな」と思いました(笑)


こうなるとやる気も出てきます(笑)、ここで「あれだけ荒れたのだから打ち上げられたヒスイもあるはず」と予想して乾いた浜辺を探す事にしました。(波打ち際は寒かったし(笑))

乾いた浜での見方は「キラキラを探す」と言った感じで、高確率で石英などの珪石や閃石類が目に入ります。(逆にこれが目に入るようなら探せる可能性が高い)
しかし稀に、白っぽくて(光を膨張して)表面がキラキラ輝くヒスイがあるので試す価値はあります。(乾いているので色での判断は難しい)

と、言う事で実践した結果、灰色に淡緑が入った大きめのヒスイを見付けました。
予想した通り打ち上がっていました、これに気づける人は多くないでしょう。



ヒスイとしては淡緑と紫が混在するタイプ、表面に紫は見られませんが中に入っている場合もあります。(淡い紫は入っていそうな気はするが、灰色との区別が難しくなる)
石質は良く加工向き、先程のヒスイは「ヒルコ神」と言えますが、こちらは「カグツチの欠片」と言えるでしょう。(加工素材として優秀)

このタイプは普通の人が見付けても持ち帰らないかも(笑)、これを活かせるのは加工人だけだろうし、このタイプ(通常レベル全般)を活かせないようでは本業として成り立ちません。
よって私の手元に来てくれた事に感謝したいと思います。

ちなみに撮影の為に波打ち際に移動し、海水で濡らして写しています。(寒かった〜)
見付けた際は白っぽく角張っていて、部分的に翡翠輝石がキラキラと輝いていました。(チャートと区別できるには経験が必用)

とても寒く強風に耐えて疲れたけど楽しかった、また探石を楽しみたいと思います。(できるだけ風が強い日は避けたいと思う(笑))



最後に制作した品の紹介もします。
色とりどりのカケラを加工して作ったピアスです。(金枠はシルバー925)





淡青〜青ヒスイは青海のカケラ、淡紫〜紫は開花のカケラ、淡緑〜緑は神緑のカケラ、淡翠〜翠は万葉のカケラ、を用いています。

淡青〜青ヒスイ以外は神玉を制作したカケラで作っています。
淡紫〜紫は「咲輝・月花・以心伝心」、淡緑〜緑は「幻日・月光・天上天下」、淡翠〜翠は「日神子」のカケラたちです。
これから春を向かえる季節なので、淡紫〜紫での「開花のピアス」は多めに作ってあります。
どれも美しい部分を切り出して作ったので満足のいく品となりました。

ウイルス騒ぎで出かける事が少なくなっているかと思いますが、糸魚川に来た際に購入してもらえたら嬉しく思います。(3月中には陳列します)

世の中の景気は最悪となっているようですが、私としては引き続き制作に集中して、来るべき時に備えたいと思います。(耐えて勝つしかないかと…)


これで今回の探石記録と作品紹介を終わります。
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