作者の思考

ヒスイ日和(弥生の壱)

2020年03月01日

やっと停滞(冬眠)の2月が終わり、目覚の(再生)3月に入りました。
気温は三寒四温を繰り返していますが、気分的には春本番を目の前にしているので明るくいられます。
もう景気はどうあれ「やる事は決まっている」ので、迷わず進みたいと思います。(躍動の季節を目指して頑張ろうと思う)

3月に入りましたが、2月最後の探石記録を書きます。(やっぱり月末に探石へ出かけました(笑))

先日に河口へ行ったばかりなので、今回は押上の海岸へ行きました。
この時期なので荒波を心配しましたが、この日は引き潮で穏やかな海でした。(2/29)
青空が広がり天気は最高、まさにヒスイ日和でした。(でも気温は低め)





浜辺には数人が訪れていましたが、いまだ本領発揮と言った状態ではありません。
賑わっている方が安心するけど、探石を楽しむなら「この程度」で十分なのかもしれません。(でも「拾って帰る事を繰り返すだけ」ってのも無粋だな…)


浜の状態は大小の石たちが押し上がり段差になっていて、かなり荒れた事が解ります。
この中から良い出逢いがある事を期待して歩きました。


一通り歩いて折り返し地点に到着、こちらは珍しく浜がなだらかになっていました。
押上の海岸では波打ち際を重点的に探しますが、乾いている部分の方が広いので、どちらを優先するか悩む事が多いです。(海水で濡れている方が色が解りやすいので、波打ち際を探し勝ちですけど(笑))




この時点の探石では、ソーダ珪灰石、鶯石(ロディン岩)、石英斑岩、茶色の石英、ネフライトを見付けました。


ソーダ珪灰石は白ヒスイに似ていて乾くと光沢も見られたりしますがキラキラは無く、横(方向を変えると縦)に幾重にも線が見られます。
よくある石ではありませんが稀少でもありません、でも中にはピンクゾイサイト(灰簾石)と混ざっているのがあるので、それは綺麗で稀少です。(硬度的にも合格、艶を出せます)

鶯石は私の愛称で、一般的には「芽吹き色(黄緑)が入るロディン岩」の事です。
海面からの確認だったのでヒスイとの区別が難しかった(ちょっと期待した)のですが、拾い上げた瞬間に一目で識別できました(笑)
春を想わせる綺麗な石なので、正々堂々と活用できるようにしたいです。

石英斑岩は薬石と言われるタイプ、紋様が綺麗なので集めています。
まとめてお風呂に入れて、簡易温泉として楽しむのも良いのでしょう。(それなりに効果が感じられるようです)

茶色の石英はカーネリアンと言えるのかな?、ちょっと珪化が十分じゃない気もするが…。
でも通常よりは一体感があり綺麗なので、とりあえず試しに磨いてみます。

ネフライトは色が薄く透明度が高いタイプ、特徴の平たい形状で波に乗って来たのでしょう。
これも綺麗な石なので磨きます。


今回はヒスイは無いのかな…、と思いながら海岸入口に戻っていると青緑のカケラを発見。
小さいですが、やっとヒスイの転石と出逢えました。



乾いている状態と濡れている状態を撮影、あまり変わりませんが濡れている方が色が濃く見えます。(と同時にカサカサの指が潤って見えるので綺麗です(笑))
乾いている状態では光沢を確認するのが定石、これにより一定の硬度を確認できます。(あと翡翠輝石も確認できる事がある)
これはオンファスに近いヒスイでしょう、透明度は低いですが石質は抜群、もっと大きなのが欲しいと思うのは贅沢かな〜。


更に歩くと面白い模様の石を発見、カラスの横顔みたいです。
でも脳天が陥没しているので撮影後は海に返しました(笑)




次に見付けたのは、石英斑岩、あけび石(ロディン岩)、ネフライトです。


石英斑岩は通常よりもオレンジ色で紋様が面白い、珪化も十分に見えるので磨けば輝くでしょう。
あまり見ないタイプなので、加工素材として活用してみよかと思っています。

あけび石は滅紫が特徴のロディン岩、これも愛称で呼んでいます。
石質は良く色も悪くない(くすみ過ぎていない)、姿や座りも良いので飾石にはなりそうです。
どうするかは磨いてから考えようと思います。

ネフライトは色が綺麗で透明度も高いタイプ、これを見るとヒスイと間違われたのも解る気がするな…。(かなり昔の話だけど)
これも磨いてから活用を考えよう。


ちょっと歩き疲れたので浜辺で休んでいると、目の前で良質の玉髄を発見。




側面にはモワモワとした紋様も見えて、中は縞瑪瑙になっているようです。
ライチの果肉か、打ち上がったクラゲか、形容する言葉に困りますが美しい石です。
これは側面を重点的に磨くのが良いでしょう。


玉髄を撮影する為に海水で濡らしていたら、運良くオンファス輝石を発見(笑)


本来は色が濃い(濃緑の)方が石質が良いのですが、これは色が薄くてもしっかりしていて艶やかです。
丸みも見られ押上の海岸らしい姿(ヒルコ神の姿)が魅力的です。
磨けば濡らした状態のようにピカピカになる事は間違いないでしょう。


いつも同じ感想ですが、今回も楽しかった〜!
この「神々(石たち)との交歓」は、これから先も飽きる事はないでしょう。
あとは「それが如何に楽しい事なのか」を体現し、カタチにして魅せられるよう努力したいと思います。(一応、それを13年間は続けてきたつもりです(笑))

それでは同志の皆さん、ウイルスなんぞに負けないで下さいね!(だからと言って無理もしないでね)

これで今回の探石記録は終わります。
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