作者の思考

ヒスイ日和(如月の六)

2020年02月28日

気温は冬に逆戻りし、昨夜は少量の雪が降りました。
その雪は今日の午前中には溶けて無くなりましたが、相変わらず気温は低めでした。(晴れだったのが救い)
暖かい春本番が来るのが待ち遠しい…、そしてコロナウイルスが驚異じゃなくなる日が待ち遠しいです。

それでは2月六回目の探石記録を書きます。

久々に晴れたので午後から姫川河口へ探石に出かけました。(午前中は加工に専念)
午前中は晴れていましたが、午後になると山側に曇天が広がっていました。
昨夜の雪で山は再び厚化粧になったのだろうか?、今夜も山には降るのかな?、まだまだ春の訪れは遠いようです。(2/28)




現在も河川工事は行われているようです。
昼休みだったので重機は動いていませんが、近づくのは危険なのでやめた方が無難です。




海側は青空が広がっていて、浜は石が押し上がり砂だらけでした。
波は短いけど強めで濁りがあり、海面からの石の確認は不可能でした。
環境としては残念ですが、最近は乾いた浜辺から良い石が見付かるので、あまり気にはなりませんでした。(それに青空が広がっているだけでもラッキーです)




とりあえず押し上がった石たちから探していると、鮮やかな青色が目に入りました。
開始数分で青ヒスイを発見!、運が良かったとしか言いようがありません(笑)



これはコン沢タイプの青ヒスイ、グレードがどうあれレアなヒスイです。(青ヒスイ自体がレア)
石質はあまり良くなく茶色の筋も多め、青色が濃いめなのは救いですが加工素材としては不足と言えるでしょう。(よってサンプル見本か飾石にします)
それでも嬉しい出逢い、青ヒスイと言えるタイプは久々です。


早々から調子が良く気分も上がりました。(何故か気が楽にもなる(笑))
意気揚々と歩いていると、打ち上がった大きめの玉髄を発見、しかも通常より色が見られます。



赤石と混ざっているような感じ、かなり重く石自体がしっかり(一体化)しています。
星くずのように散らばったパイライト(黄銅鉱か?)が見られ、中身がとても気になります。
こういったタイプは金華石になっている事もあるのですが、どうもこれは瑪瑙(アゲート)に近いように思えます。(ジャスパー、カルセドニー、アゲートが混ざっている気が…)
なんであれ面白く美しい石、加工素材として優秀なので活用してみようかと思います。


さらに歩き緑色に染まる流紋岩と白ヒスイの転石を発見。


緑色に染まる流紋岩は珪孔雀石の可能性があるかもですが、今は「緑色に染まる流紋岩」で良いかと思います(笑)

白ヒスイの転石は角張っていて河口らしい姿、波の影響を受けやすい姿(平たい形状)なので、打ち寄せる波に乗って目の前に来ました。(加工可能だけど見本として使おうかな)


ここで常連のお爺さんからもらったピンクゾイサイト(灰簾石)を紹介。


明るいピンク色も綺麗ですがハート型になっているのが面白いです、この姿のままサンプル見本として保管するのが良いかな〜。
度々サンプル収集を手伝ってくれるお爺さんなので助かる、必用じゃなくなったヒスイ(加工素材用)も譲ってくれるので通常レベルのヒスイには困りません(笑)


川と海の合流点に到着、前回よりも川の水量が増しているように思えます。
頻繁に波とぶつかり近づけない…、下の石を見ようにも波と濁りでどうにもなりません。
こういう時は諦めが肝心なので、さっさと引き返します(笑)




戻り際で白翠ヒスイとロディン岩を発見しました。


白翠ヒスイは濡れていると石英に間違える事が多く、光源が乏しかったら翡翠輝石も確認できないので初心者は悩むタイプです。
見た目からも「やや柔らかな感じ(消しゴムみたいな感じ)」ですが、備えている堅牢さは間違いなくヒスイです。(硬さは感じなくても「柔軟性を持った堅さ」は感じるタイプのヒスイです)
このタイプは、より光を膨張させるので曇っていても玄人なら気が付きます。

ロディン岩は石質が良いので拾いました、「鶯タイプ」でも「あけびタイプ」でもないので撫で回してから海に返しました(笑)


最後に再び青ヒスイを発見、でも最初のコン沢タイプの青ヒスイではありません。


これは横川タイプの青ヒスイ、石質はしっかりしていて紫が入る事もあります。
黄色のチタン石と思われる内包物があったり、黒の模様が入る事もあります。
私の経験からですが、微量の硫黄成分も入っているように思えます。(加工時に匂いがするので)
透明度はありませんが造形しやすく艶が出やすいので、特に加工に向いているヒスイです。


今回も楽しかった〜、景気は最悪だけど楽しめる方法はあります。
騒いだって嘆いたって状況は変わらないのだから、覚悟を決めて生きようと思います。
自然災害にしろ、疫病にしろ、そのシナリオは随分と前から知らされてきた事なのだから、最終で最後の手段は「生物としての適応だけ」ですね。(生物の真理だな)

なんであれ楽しい事で細胞を活性化させるのも方法の一つ、いつまでも修行僧みたいに抑圧していると爆発するのが人間でもあるので、先ずは「心の豊かさ」から始めようと思います。(読んでいる人とも楽しさを共有できらた幸いです)



え〜、話は変わり活動報告です(笑)
オーダーで制作した大珠、一番最初のオーダーから幾つか注文を頂いた品々です。



素材は持ち込みの小滝系の青ヒスイ、コン沢とも横川とも特徴が違うのが面白いです。
所有するのは「神玉」を購入した方々です。(有り難うございます!)
まさに「作家冥利に尽きる仕事」と言えます、協力を頂いている同志と縁に感謝です。


それとブレス用のリングを制作しています。
なるべく多彩なパーツを揃えたいので白・黒・灰・碧・淡紫・淡翠などを大小作っています。


首飾りにも活用できるので、とにかくパーツ制作を優先しています。
水が冷たいので指先の血色が悪いですが気にせずに(笑)、これから磨いて美しくなるのを期待していて下さい。(興味がある人は)


長々と書きましたが、今回の探石記録(活動報告含む)は終わります。(2月最後となりますが、明日も晴れるので探石に行くかもです(笑))
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