作者の思考
作品紹介
2019年10月22日
今回は、月読命「朧月」の二作目を紹介します。
濃い灰色の地に黒の斑模様を映すヒスイで、小サイズの月読命を制作しました。
テーマの朧月に合うよう「叢雲」として分類しているヒスイを用いました。(私個人の分類です)
背景には、一面の空を覆いつくす雨雲をイメージし、その淀んだ曇り空の中でも「ぼんやりと光り道を指し示す希望の三日月」を表現しています。
黒ヒスイの分類に入るヒスイですが、ダークグレーの中には緑も含まれています。
「月影」に用いている黒ヒスイとの違いは「透明度の有無」にあり、これにより「朧月」としてのテーマが成り立ちます。(黒〜灰色系では珍しいタイプのヒスイです)
原石では黒が強い部分と濃い灰色が強い部分とがあり、黒に近くなるにつれて透明度が確認しづらくなります。(石墨の量が決め手なのでしょう、漆黒になるとブラックオニキスとの区別が難しい…)
石質も非常に良く艶やかな光沢を備える事が可能で、灰色ヒスイとして分類するのなら「最高位にある灰色ヒスイ」だと言えます。
空は雨雲に覆われていても「月は煌々と輝いている」、どんなに辛く困難な試練が訪れても「精神の健全さ」を失わないよう願いを込めています。
暗闇の中で空を見上げた時、ぼんやりとでも光を見出せたなら、人は前に(未来に)歩んで行けるのだと信じています。
光にかざすと「透明度の有無」や「緑の有無」がハッキリと解ります。(石墨の入り方もドット状で面白く、緻密なヒスイである事が見てとれます)
この光を受けて輝く景色は「まさに朧月が如く」と言えるかと思っています。
今回も満足のいく作品に仕上がりました。
9月から制作していた作品でしたが、図らずも現状を表すようなテーマとなりました。
今回の台風では前回ほどの強風も感じられず「梅雨時期の1日」といった感じでいましたが、甚大な被害が出ている地域があるとの事なので「運が良かっただけだった」と強く感じました。
スサノオの大軍勢が何をしに進軍して行ったのかは人間には解りませんが、通るだけで甚大な被害をもたらす現実は「人間が自然を破壊する「それ」を上回る刹那」だと解ります。
現象として捉えるのなら因果があり、原因があっての現状なのでしょう…、それによる反動が平等ではなく無差別に来るのだから堪らない…、神(自然)が人間を見ていない現状は辛すぎますが、現実逃避で進んできたのだから仕方のない事でもあります。
然るべき時に備えなければなりませんが、それを越えたとして、その先の未来に適応できるのかは疑問に思ったりもします。
それでも生まれたからには進まなければ存在の意味がない、願うのならば過剰な幻想から脱却できる世界になる事を祈ります。(大規模な自然災害で人類の半分が死滅する意外の方法を見出してほしい)
濃い灰色の地に黒の斑模様を映すヒスイで、小サイズの月読命を制作しました。
テーマの朧月に合うよう「叢雲」として分類しているヒスイを用いました。(私個人の分類です)
背景には、一面の空を覆いつくす雨雲をイメージし、その淀んだ曇り空の中でも「ぼんやりと光り道を指し示す希望の三日月」を表現しています。
黒ヒスイの分類に入るヒスイですが、ダークグレーの中には緑も含まれています。
「月影」に用いている黒ヒスイとの違いは「透明度の有無」にあり、これにより「朧月」としてのテーマが成り立ちます。(黒〜灰色系では珍しいタイプのヒスイです)
原石では黒が強い部分と濃い灰色が強い部分とがあり、黒に近くなるにつれて透明度が確認しづらくなります。(石墨の量が決め手なのでしょう、漆黒になるとブラックオニキスとの区別が難しい…)
石質も非常に良く艶やかな光沢を備える事が可能で、灰色ヒスイとして分類するのなら「最高位にある灰色ヒスイ」だと言えます。
空は雨雲に覆われていても「月は煌々と輝いている」、どんなに辛く困難な試練が訪れても「精神の健全さ」を失わないよう願いを込めています。
暗闇の中で空を見上げた時、ぼんやりとでも光を見出せたなら、人は前に(未来に)歩んで行けるのだと信じています。
光にかざすと「透明度の有無」や「緑の有無」がハッキリと解ります。(石墨の入り方もドット状で面白く、緻密なヒスイである事が見てとれます)
この光を受けて輝く景色は「まさに朧月が如く」と言えるかと思っています。
今回も満足のいく作品に仕上がりました。
9月から制作していた作品でしたが、図らずも現状を表すようなテーマとなりました。
今回の台風では前回ほどの強風も感じられず「梅雨時期の1日」といった感じでいましたが、甚大な被害が出ている地域があるとの事なので「運が良かっただけだった」と強く感じました。
スサノオの大軍勢が何をしに進軍して行ったのかは人間には解りませんが、通るだけで甚大な被害をもたらす現実は「人間が自然を破壊する「それ」を上回る刹那」だと解ります。
現象として捉えるのなら因果があり、原因があっての現状なのでしょう…、それによる反動が平等ではなく無差別に来るのだから堪らない…、神(自然)が人間を見ていない現状は辛すぎますが、現実逃避で進んできたのだから仕方のない事でもあります。
然るべき時に備えなければなりませんが、それを越えたとして、その先の未来に適応できるのかは疑問に思ったりもします。
それでも生まれたからには進まなければ存在の意味がない、願うのならば過剰な幻想から脱却できる世界になる事を祈ります。(大規模な自然災害で人類の半分が死滅する意外の方法を見出してほしい)