作者の思考

ヒスイ日和(葉月の弐)

2019年08月26日

このところ糸魚川では夜中に大雨警報が発令されたりしますが、身の危険を感じるような降水はありません。
きっと山側に集中しているのでしょう、未だに姫川が濁流なのはそれが原因かと思います。
大気の不安定は精神の不安定にも繋がりますが、それに適応してこその「生物の進化」なので、備えながらも日々を楽しんで生きたいと思います。(曇っても、陰っても、月は輝き続けているのだから)

それでは8月下旬(二回目)の探石記録を書きます。

先日に探石を楽しんだのですが、やはり押上の海岸で探したいので再び訪れました(笑)
本当は午前中が理想なのですが用事があり、今回はお昼時での探石となりました。
前回よりも訪れている人は少なく、気温も上がりきっていなかったので探石するタイミングとしてはギリギリ間に合いました。





浜の環境は相変わらず波は強めで、小砂利が多くあまり期待できません。
ですが「小さなヒスイ転石」を探すには絶好の機会、自然研磨も小砂利による細かな研磨となるので光沢が出やすくなっています。(硬度の高い石は特に光沢が出る)




押し上がり密度を高めた小砂利の浜辺は意外にも歩き易く、見通しも良いので私好みの石たちを探すのには最適でした。
いつも通り海岸の左側から歩き折り返し地点に到着、ここらは常に大きめの石がありますが、一度もヒスイ転石を見付けた事はありません。(見付けた話は聞いた事はありますが…)




左側を一通り歩き、いろいろな石たちと出逢う事ができました。
まずは玉髄2個とシーグラス8個、玉髄は左のが良質で、シーグラスは左下の淡紫色のが珍しいです。(押上の海岸では珍しい色)




思った通り小さなヒスイ転石を拾えました。
オンファス輝石3個、玉髄(瑪瑙)を含んでいる珍しいアルビタイト1個、ヒスイ転石9個、ほとんどが歩き始めに拾いました。


これだけ小さいと識別に苦労しますが、光沢さえ確認できればヒスイとロディン岩の二択にできます。
次ぎに触り心地で「キシキシ感が強いのがロディン岩」で、「ツルツル感が強いのがヒスイ」です。(同時にキラキラと光る翡翠輝石を確認する)
判断に困るタイプもありますので、確信が持てない場合は海にリリースします。
淡青のヒスイは珪孔雀石に分類される石に似ていますが、硬度が違うので乾かすと一目瞭然です。(ヒスイはピカピカ、似た石はパサパサ)

先程も書きましたが、海で小砂利による自然研磨が行われている状態だと、普段よりも光沢が出ますので、この環境で光沢が無い石は「硬度が低い」って事になります。
よって良質な石灰石も白くキラキラ結晶が輝きますが、光沢が無いのでヒスイとの違いが解り易くなります。(押上の海岸では、ほぼ小砂利で自然研磨されている)

小さいヒスイ転石で気を付ける石は「ロディン岩・アルビタイト・石灰石・陶器の破片」で、この内で光沢を示すのはロディン岩だけと言えるかと思います。
とにもかくにも光沢、これを確認するのが、一番手っ取り早い方法となるでしょう。
そして家に持ち帰りルーペなどで再確認すれば、より安全だと思います。
もしそれがヒスイでなかったとしても、その石(鉱物)の中では良質なタイプとなるのでサンプルとして保管しても損はないでしょう。(ヒスイが光沢を示す状況下で、同じく光沢を示すのは硬く石質が良いからです)

これはバレル研磨と同じ原理ですね、いやバレル自体が海の環境を模倣しているのだから、元々が自然から学んだ原理なのでしょう。


長々と書きましたが探石記録に戻り、最後はネフライト2個です。
右は特に良質、また白っぽくて石質が良いのは珍しく、僅かに緑も流れています。


これを見ると軟玉として、ヒスイと混同されたのも解るような気がします。(なかなか良いサンプルです)


左側の探石を終えた頃には暑さが最高潮となり、人も増えてきたので右側は諦めました。(疲れたので…)
楽しんでいる皆さん、くれぐれも熱中症には気を付けて探して下さいね。



私が好きなアケビ石(愛称)が無かったのは残念…、次の機会に期待しようと思います。
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