作者の思考

新作紹介(玉作工人)

2013年05月06日

この硬玉は当初酷い皮を被っており、外見からは玉になるとは思えませんでした。
ある時雨が降り、その原石が濡れた時に「ピキッ」て感じるものがありそこから研磨を始めました。



磨いて行くうちにだんだんと美しい肌が見え始め、この何とも言えない感覚の世界による引き合わせと言うものを感じました。
攻めるにつれ、その形が女性っぽくなり、スタイルの良い玉になりました。
ぜひ、その身を表に出す佩用をしていただければ嬉しいです。


角閃石を伴った硬玉より砥ぎ出したる奴奈川の深山。
身はあくまで細く、「威」は限りなく高く。
打込錐による片側打撃穿孔、頭には三条の丁子、手仕事の限界まで攻め込み生まれた深山の精霊。
麗しい妖艶な姿とはうらはらに、若草のように透ける透過光は恐るべき力を生み出し、持たれる方を守護します。
これぞ「奴奈川の底なる玉」だと玉作 工人は思います。

玉作 工人   拝
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