作者の思考

ヒスイへの道「石英編(壱)」

2012年01月07日

今度は緑色の石英(クリソプレーズ)の話をしていきます。


こちらの石英もヒスイを探していて出会いました。
糸魚川ではヒスイに間違われる代表的な鉱物ですが、ここまで緑色の石英がはっきり出ているのは珍しいようです。(当時のフォッサマグナミュージアムの学芸員さんも言ってました)
緑色の雲母による発色では無いので、アベンチュウリンではないようです。


コブのように出ている緑色の部分だけは、大きく滑らかに結晶化しているのだと思います。
このコブのように盛り上がっている部分は色も濃く、ルース等の加工も可能な質になっています。
中にも同じような塊があるのでは…、と期待させてくれる姿をしています。(加工しませんが…)


このタイプの石は、水に濡れていると緑色が映えて綺麗なので初心者にはヒスイと間違われますが、乾くと白っぽくなりカサカサ感が目立つようになります。(キツネ石と呼ばれている代表格でもあります)
茶色と緑色が縞模様に混ざり合っているのが特徴だと言えます。
今回のサンプルもコブのように出ている部分以外は、乾燥すると同じようになります。

しかし、ここまでになるとやっぱり美しいですね…、一般的に知られている緑石英(クリソプレーズ)は、もっと明るい翠でアップルグリーンの色をしています。
今回のは深い緑色をしていますので、あまり価値がないのだろうかと調べてみると、クリソプレーズよりも稀少とされる「プレーズ」なるものがある事がわかりました。

でも見本が外国産で、しかもカメオになっているのでよく分かりません。
印刷によっても色も違ってくるので難しいですね。

とりあえず鑑定は後回しにして、もっとサンプルを探す事にしました。
当初の目的であるヒスイ拾いから少し離れていってますが、楽しかったので今では良い思い出です。

つづく。


こういった経験を活かして将来的に、この地域だけの「鉱物の本」を作ってみたいと思っています。
まぁ、自分の規模の範疇での本になるかと思いますが…。
ホーム | ショッピングカート 特定商取引法表示 | ご利用案内
Powered by おちゃのこネット