作者の思考

ヒスイ日和(睦月の弐)

2021年01月23日

大雪のピークは過ぎたのか、あれ以来は目立った降雪は見られません。(道を少し雪が覆う程度はありました)
このまま冬が過ぎてくれたら有り難いのですが、そう都合良く行かないのが自然でもあります。
再びの大雪に警戒して、身も心も備えたいと思います。

それでは1月二回目の探石記録を書きます。

前日に続き快晴となりましたので、押上の海岸へ探石に出かけました。(1/21)
積雪により車を止めるスペースがあるのか偵察ついでに向かいましたが、ある程度の雪が入口付近に見られたものの車を止める事は可能でした。(冬は晴れていても車を止められない事が多い)






波は長く強めでしたが、速くはなかったので奥の方まで見ることができました。
引き潮だった事もあり探せる範囲は広く、石たちも多く押し上げられていました。
「今度こそは」と、今年初めてのヒスイ転石(ヒルコ神)との出逢いに期待しながら歩きました。




一通り歩き折り返し地点、ここまで来ると浜辺の押し上がりが強まっていて歩きづらい…、なだらかになっていない分、波が強めに打ち寄せます。(時間の経過と共に波自体も強くなったようです)




この時点で見付けたのは「座りが良く形に魅力を感じたロディン岩」1個、所々に滅紫が見られるので「灰簾石」に分類できるかと思います。


丸みのある姿と中央の凹み(地割れみたいな)が面白い景色だと感じ、手に取ってみました。
水石素材として活用できるだろうか?、磨けば光沢の出る石なので研磨して飾石としても面白いかと思っています。(いずれにしても観賞石として楽しめるでしょう)


続いて帰り際に見付けたのは、黄鉄鉱が入ったヒン岩(かな?)、明るめのネフライト、小さなオンファス輝石です。


黄鉄鉱が入ったヒン岩(かな?)は、石英や石英斑岩より母石の肌が粗いですが黄鉄鉱の煌めきは「星屑」のようで美しいです。
座りも良いので観賞石として飾ると良い感じ、金(au)として求めると「愚者」になりますが、美石として求めるのは「賢者の楽しみ方」と言えるのでしょう(笑)

明るめのネフライトは、ちょっと珍しいタイプで硬度が少し低いように見えます。(白い筋は石英なのか?、長石類なのか?)
色が薄く(白っぽく)透明度が高いネフライトに見られる特徴ですが、その中でも硬度が高いのもあるので不思議、変成の環境が影響するのだろうか?、ちょっと分からないけど磨いてみます(笑)

小さなオンファス輝石は乾くとツルツル、こちらの無数に入った白い筋も石英や長石類なのでしょう。(多分)
このサイズは転石見本に使えるので嬉しい、なかなか見付けられなくなりましたので大切に活用したいと思います。

今回も楽しめました〜、でもヒスイ転石(ヒルコ神)には出逢えず残念…。
まぁ、そう簡単に「日を留める古き神」と出逢えるはずもないですね(笑)、その時を待ちながら焦らず探石を楽しんで行きたいと思います。

しっかしヒスイと言う存在は、「ヒルコ神の光」に集まってくる特定の人間に何を期待しているのだろうか?
夜に光るキノコは胞子を虫に運ばせる為に集めますが、ヒスイは(光り輝く鉱物は)子孫繁栄には無関係(生物じゃないので)、人の手を介して「在るべき場所(魂)」を探しているのだろうか?、或いは「納まるべき姿(器)」を求めているのだろうか?(きっと両方でしょうね)

確証はないけど「その片鱗」を感じるのは面白い、地球の一部(大地の細胞)である鉱物の中でも最も古くから人(文化)と共に在った石、道具から逸脱して神器にまで高まり心を満たす存在、神々(自然)と人との繋がりを悠久の時から守ってきた魂の器、この存在に魅力を感じないわけがない(笑)、その魅力を今後も創作活動を通じて同志たちに伝えて行けたら幸いです。

これからも厳しい試練が続きますが、耐え抜き適応して約束された未来に進みましょう!(頑張れ!、と自分にもエールを送ります(笑))
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