作者の思考

ヒスイ日和(水無月の壱)

2020年06月03日

6月に入りましたが気温は7月並に高く、無風の熱帯が続く日もあり早くもバテそうです。(夜になると涼しくなるのが救い)
日中は水分補給に気を付けて加工に勤しんでいますが、集中すると暑さを忘れてしまうので、気が付けば汗だくになっている事も多いです(笑)
そろそろクーラーの出番かな?、本当は自然の風を受けて加工するのが一番ですが、そういう環境に行くと生活は不便だし、虫が大量発生して機械の故障にも繋がります。(湿気で錆まくったりもするし)
いろいろと理想は思い浮かぶけど、何事も「程度」ですね(笑)
今現在の環境が制作にはベストなのだと感じます。(何だかんだで導かれて来た場所だし)

それでは6月最初の探石記録を書きます。

6月最初の記録なのですが、5月末の事を書きます(笑)
この日は快晴、気持ちの良い青空が広がっていました(5/30)
今回は青海の海岸で探石、押上と河口は行き過ぎて飽きてしまいました。(5月は行き過ぎた…)



浜は穏やかな波で、釣人や探石人がそれぞれに楽しんでいました。
気温が高かったので「泳げるんじゃないのか?」って思いましたが、シャワーやトイレなどは閉まっているので海開きした後に楽しみたいと思います(笑)


ここで見付けられたのは、水盤のような姿の石とネフライトです。


水盤のような姿の石は、パッと見はコンクリートですが吟味すると礫岩だと解りました。
安山岩にも似ているタイプがありますが、石英の多さから礫岩で大丈夫だと思います。
とにかく自然石で良かった(笑)、座りも良いので飾石としては優秀、サイズも手の平サイズなので置き場所にも困らないでしょう。
在るようでいて無い魅力的は石(水石)なので、こういった面白い石は集めています。

ネフライトは海水を弾く程の肌艶、浜に打ち上がっていたのを見付けました。
ここでは珍しい練磨(自然研磨)の良さ、特別に硬度が高い感じでもないので不思議です。
小砂利により磨かれていたら、突然の強い波に乗り打ち上がった感じだろうか?
最近は海が荒れる事が少なかったので、どの海岸も練磨が良くなっていたのかもしれません。(好みの姿ではなかったので、このネフライトは海に返しました)


海岸の駐車場付近には、ハマヒルガオが咲き乱れていました。
晴天下で見ると美しさも倍増です、今年も命が輝く夏がやってきました!




白雲も両手を伸ばして歓迎してくれます。(自己解釈)
世の中の嫌な事が嘘のように思える景色、この時間だけは何も気にせず楽しく過ごせます。(あと創作活動の時も(笑))




今回は礫岩の水盤だけ、海辺は人が多めだったので早めに探石を切り上げました。(土曜日だったし)
これから厳しい暑さになりますので、短時間で探石を終える事が多くなります。
その中でも良い出逢いがあったのなら、とても幸運な事なのだと思います。

これで今回の探石記録を終わります。



いろいろと準備を進めていますが、今年の基本は「制作に専念」となります。
まだまだ売上げの回復は見込めないので、普段は「労力的に見合わなくて避けていた、ヒスイ以外の石」を加工してみました。(良い機会かと思っています)


赤い石英斑岩・縞模様の石英斑岩・斑模様の流紋岩のルース3点です。

赤い石英斑岩は、薬石タイプの「赤バージョン」って感じの石、薬石は免疫を高めると言われていますが、これは色的に血行が良くなりそうです(笑)
薬石の効果は個人差があるようですが、私は「美しくて面白い存在」であれば、勝手に身体が適応するので問題ないです。(私個人の話)
今回は赤色が強いタイプを加工しましたが、灰色と混ざったタイプもあるので、それも加工すると面白いかもしれません。

縞模様の石英斑岩は、年輪のような紋様を示していた海岸転石です。
あまり見ないタイプの石ですが、加工すると面白く仕上がりました。
縞模様の色がグラデーションになっているのも良い感じ、ちょっと不純物が混ざる事があって、その有無を加工前に確認するのに苦労します。
場所によっては縞模様が歪んでいたりしいて、面白い景色を魅せてくれます。

斑模様の流紋岩は、石英斑岩の薬石に似たタイプの流紋岩です、こういった紋様の石英斑岩・流紋岩の全てを「薬石」として呼んでいるようです。(このタイプの総称(愛称?)なのでしょう)
夕焼け(朝焼け)の山を想わす景色が美しく、空には鳥に見える小さな黒色の模様が浮かんでいます。
光沢が最も出た良質の流紋岩で、メリハリがある芸術的な景色を楽しめます。
これだけ締まった石質の流紋岩は珍しく、なかなか見付からないのは残念ですが、これからも探石を楽しんでいれば自ずと集まってくると思います。(多分)

今回は試作のルース3点、何枚かプレートを切り出したので引き続きルースを作ろうと思います。(仕上がりの状態も確認できたし)
画像では大きく見えますが、ルースのサイズは12mmです、主にペンダントにして販売しようかと思っています。
石のまちとして、こんな感じのアクセサリーがあっても良いかと、気軽に楽しめる装飾品(金額的にも手頃な装飾品)は、お土産として必用になるかと思います。

労力的にはヒスイを加工するのと大差が無く(笑)、だったら単価が高いヒスイのルースを作った方が良いのですが「面白さ」を追求するのなら、他の石たちも活用した方が良いです。(特に紋様が面白い石は活用すべきかと)

何を作っても売上げが上がり難い今だからこそ、取り組む意味があるのでしょう。(素材は集まっているし)
もっと石の種類を増やして「面白いルース」を作ってみようかと思います。
ただ、石英系は硬度が高い(ヒスイよりも高いのもある)ので、工具が消費しまくるのが悩み…、モース硬度5〜5.5位の面白い石(更に光沢が出る石)が理想的だと言えます。(売れれば工具代も気にせずに進められるのですが…)

それと同時にヒスイの創作活動も進めなければ…、やる事は多いなぁ〜。(ヒスイのブレス用リングもバリエーションを増やさねば…)

辛い世の中なので、せめて探石と創作活動だけは楽しんで進めたいと思います。
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