作者の思考

ヒスイ日和(文月の壱)

2018年07月05日

梅雨と言えるよな雨はあまり降らず、暑く乾燥した日が続いています。
暑さでバテて、冷房で喉を荒らしてしまい、思うように活動ができなくなっていますが、これから体調を整えて、夏本番に向けて周到な用意をしたいと思います。

7月に入りましたが、6月下旬の探石記録を書きます。

この日は朝から曇っていましたが、押上の海岸を訪れる人たちが見られました。(6/23)
釣りを楽しむ人、石拾いを楽しむ人、それぞれが海を楽しんでいました。
波は小さかったですが小砂利だらけで、自然光も乏しいので探しづらい環境でした。





しばらく歩いていると、海中に僅かに膨張する光を感じました。
直視すると黄色みがかった石が朧気に見え、可能性を信じて手にとってみました。
自然光が乏しすぎて曹長石との区別が難しい…、同時に見付けたオンファス輝石も艶やかさを感じません。




とりあえず手に持ちながら歩いていると、やっと太陽が顔を出しました。
すかさず光に照らして確認すると、表面に多くの翡翠輝石が見られ、これによりヒスイの海岸転石だと確信しました。(一番上のは新たに拾った蛇紋岩です(笑))


オンファス輝石にも光沢が見られ安心、でも通常の押上での転石に比べると錬磨が少し粗く感じます。(それでも標準よりは良い)

ヒスイ転石にしても練度は素晴らしいですが、錬磨は「らしくない」って感じ…。
しかし、先日の海草(めかぶ・わかめ)が大量に打ち上げられていた事などを考えると、大荒れ時の自然研磨によって表面の艶が多少落ちたのでしょう。

このサイズのヒスイ転石が押上で拾えるのも稀(海岸で拾えるヒスイ転石として稀)なので、やはり海が荒れた事に原因があるのだと思います。
以前に拾い上げた(と言うか浜から掘り出した)紫ヒスイの錬磨は最高でしたが、石質の違い(基本的にヒスイ輝石が見えないタイプは光沢が出やすい)や、早めに浜に打ち上がって埋まった事も影響しているのだと思われます。

なかなか歴史を感じさせる姿のヒスイですが、中はどうなっているのだろうか…。
練度は良いので表面の茶色が無ければ、間違いなく標石(標本になる石)となったでしょう。
このままが良いのか、加工した方が良いのか、悩む素材です。

なんであれ良い出逢いがあって良かったです。



え〜、話は変わり、小瓶ケースと飾石用の敷物(座布団など)を作ってもらいました!
最近知り合った編み物を得意とする方の協力を得て、「小さな飾り方」を重視してみました。(こういった品の制作は、地元の人とのコラボじゃないと採算が合わない…)


研磨済みであれ、未研磨であれ、そのまま置いても「変化が無い」といった事もあるので、見せ方にバリエーションを持たせられるアイテムとなればと思います。

小瓶は中身が見えづらくなりましたが、「しっかり見るには中身を出す」って事が普通なので、「持ち歩き易さ」と「頑丈さ」を備えた仕様にしてもらいました。
小瓶を外して海岸転石(サイズの合う)を入れる事も可能なので、用途は広がるかと思います。(楕円型の転石なら手のツボ押しにも使えるかと(笑))

少しずつですが、こういったコラボも進めたいと思います。

ヒスイのリングを合わせた「円環のレザーブレス」の準備も出来てきたので、次回には紹介したいと思います。
ホーム | ショッピングカート 特定商取引法表示 | ご利用案内
Powered by おちゃのこネット