作者の思考

作品紹介

2017年07月06日

今回は、久しぶりにオーダーを受けた奴奈川の勾玉を紹介します。

依頼主(知人)が以前に河口で出逢った、中央部分に「あんこ」のように入った緑色の珍しいヒスイを加工しました。
色目や石質は良い方ですがヒビと石目が多く、それらを可能な限り避けつつも活用して勾玉に仕上げます。




色目と石目のバランスを見極めて、より良い部分で「奴奈川の勾玉」を制作しました。
全体が淡緑に染まっていて、姫川の「雪解けの清流」を映しているかのようです。
石質が良かったので艶も際立ち、とても美しい光沢を宿しました。






透明度も高く、光の透過により生命色が増し神秘的に輝きます。
雪解けの清流とは違った深緑の葉光を放ち、太古の森(記憶)を呼び覚まします。





依頼主の希望は「身に付けられるサイズ」との事だったので、全長を25mmくらいにして厚さも8mmにしています。
多少のヒビも残りましたが、これは「出逢った者のお守り」であり、その全てが「その者の思い出」となります。(出逢った時の記憶と石の記憶を引き継ぐ感じかと)

やはり勾玉を作るのなら出逢った人のヒスイを加工する方が面白いなぁ〜。
この事で石探し(ルールを守って)を楽しんでいる人と知り合う事ができます。(相性は重要です)
これが「共感・共有の側の伝統文化であるのだ」と認識できたのなら、その面白さ(魅力)を解り合えるのだと考えます。

この勾玉(お守り)が所有者の希望を灯し、道を示し、未来を照らす存在となれば幸いです。
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