作者の思考

押上海岸での出会い 其の二

2015年12月11日

また快晴となりましたので、呼ばれるように押上海岸へ行って来ました。(12/9)

海は前回よりも波が引き、少し浜辺が多くなったので探せる範囲が広がりました。
でもその分、波の押し寄せる速度が上がっていて迅速に動かないと波を被ったり、小さなヒスイを逃す確率が上がります。(でも理想的な環境ではある)

前回よりも速い波との鬼ごっこを楽しみながら、輝石(奇跡)との出会いに期待します。
短期間で海岸の状況が変わっていて、非常になだらかな浜となり環境は完璧です。
後は運だけ、ヒスイと自身との縁を信じて、ひたすら光の膨張を探します。


しばらく歩くと、シーグラスのようなヒスイ転石を発見!
あまりに似ていたので、結晶を確認するまで半信半疑でした(笑)



キラキラと輝くヒスイ輝石、とても綺麗です。
丸みが強い事や、乾くと少しパサパサ感があるので、ちょっと石質が粗いのでしょう。
透明度の高いヒスイにはありがちな特徴で、こういったタイプは艶が出に難くなります。
ヒスイ輝石も長方形よりは正方形に近く、練られた感じではないのが解ります。
それでもやっぱり美しい、標石(標本になる石)とは言えませんが、大切な出会いだったと思います。(サンプルとして大切に保管します)


更に浜辺を歩いて、新たな出会いを求めます。
すると、ひときわ緩やかな波打ち際で、明らかに発色の違う存在を発見しました!
光の膨張からしても間違いなくヒスイと認識できて、色の強弱すら判断できるレベルです。
急いで拾い上げようと近づくと、そのタイミングで波が視界を奪います。
ゆっくりと寄せてくる白波でぜんぜん見えない(笑)、でも焦る必用はありません。
何故ならば、すごく緩やかな波だったのでヒスイが動くはずも無いからです(笑)
在った場所さえ確保しておけば問題なし、白波(って言うか泡だらけの波)が引くのを期待を込めて待ちます。(緩やかな場所だったから波が引くのも遅い…)

そうして手にしたのが、こちらの標石です!
このタイプの紫ヒスイとの出会いを、どれだけ待ち焦がれたか…。
思わず「ヨッシャーッ!」と叫んでしまった(笑)



今の季節は自然光が黄色がかっているので、紫系は控えめに見えますが、それでも乳白色の肌を染める明るい紫色がハッキリと見えます。
欲を言うならばもっと濃い紫だったら…、とも思いますが、色が濃くなると石質が不安定になる事が多かったりもします。(チタン石などが多くなるからか?)
この標石の特徴は「肌がきわめて美しい」って事で、それを活かす為の薄化粧だとしたならば贅沢は言えませんね(笑)
それに日影や夜に見れば、より紫が濃くなるので丁度良いのかもしれません。

けして透明度の高いタイプではありませんが、だからと言って低くもありません。
光を受けて幻想的に輝くその姿は、とても魅力的でまさに宝石(宝の石)だと認識できます。



この事で解ったのは、今現在でも「このタイプ、このレベルのヒスイと出会える」と言う事です。
そして押上海岸を探していれば、間違いなく可能性があるって事も解りました。(それとデジカメを持ってい行った方が運が良いって事も解りました(笑))

今までのサンプルを見る限り押上海岸では、糸魚川に出るとされるヒスイの全てと出会う事が可能だと思われます。(色と質を基準にして)
なので探すのは、この海岸一本に絞っても良いのかも…。

以前に宮崎海岸でも良質のヒスイ転石と出会いましたので、いろいろと探し回るのも良いのでしょう。
でもこの紫ヒスイと引き替えにするには惜しいなぁ…。
いや、宮崎海岸でもこのタイプの紫ヒスイとは出会えるのでしょうから、後は海岸との相性なのかもしれませんね(笑)

どこに行けば確実って事はありませんが、少なくともデータを多く揃えられたのは押上海岸なので、自信を持って「確実にヒスイと出会える海岸」と言えます!(昔に押上で拾っていた人のサンプルや、現在で拾っている人のサンプルも多く見てきたので確実です)

かつての様なレベルは少なくなってきているのでしょうが、間違いなく出会えるって事が解れば希望も湧きます!

今後も遊びを兼ねて「ヒスイとの出会い」を、立証して行きたいと思います。(それと同時に、遊びを仕事とする苦労や辛さも伝えて行きたい(笑))
ホーム | ショッピングカート 特定商取引法表示 | ご利用案内
Powered by おちゃのこネット