作者の思考

河川モニター(8月分)

2015年08月27日

先月に続き今月も全般的に天気が良かったですが、お盆を過ぎた頃から雨の降る日が
増えました。
立秋を迎えた月でもあるので、これからは徐々に秋に近づいて行きます。
でも初秋と言うよりは、晩夏と言った方が相応しい気候でした。

今回は、根知周辺の報告です。
この日は台風の影響を受けているようで、大気が不安定になっていました。
道路の温度計では29°でしたが、風が少し強かったので体感温度はもっと低く感じま
した。
天気は曇りではありましたが、生い茂る草花に目を向けると輝いた景色が広がります。
暦では秋に入りましたがセミが鳴きまくっていて、まだまだ夏を残しています。






月末から増えてきた赤トンボを引き連れて、堤防の状態を見に行きました。
たまにショウジョウバッタが顔面に特攻してきて、私の反射神経を試してきます(笑)
こちらも草が生い茂っていて、特に荒れた様子はありません。
草の状態を見ても折れたり、泥を被ったりしていないので、ここまで水かさが増した
事はなかったと思います。




本流へ向かう途中には、ちょっとした崖がありますが新たに出来た崖ではありません。
去年から同じ様な状態で、5月〜6月の雪解け水によって少し変化した程度です。
6月から雨が少なかった事もあり、継続して荒れる事は無かったように思えます。




本流は渇水の時期に入り、非常に水量が少なくなっていました。
水面に山を映したような緑色が広がり、神秘的な姿を見る事ができます。(姫川の静
の姿です)
しかし、油断すると苔が張り付いた石たちにより転倒するので、足下には気を付けて
下さい。





しばらくモニターしていると、魚を釣っている人と出会いました。
釣果を見せてもらってビックリ、鮎が大漁でした。
でも、これでも少ない方なのだそうです。(普段はどれだけ釣っているのだろうか
(笑))
これから渇水により、川魚が釣りづらくなってくるのだそうです。




去年に見たロディン岩を確認してきました。
更に破壊されていて、「もれなく素人がブッ叩いている事」が見て解ります。
玄人へ向かう登竜門(登竜石?)にでもなっているかのようで、無惨な姿になってい
ます…。
そう言えば小滝ヒスイ峡の上流にバリケードを作ったと聞きましたので、そこも破壊
の被害があったのかもしれません。(上流へ車が入れないようにしたようです)




帰る途中でトノサマバッタに出会いました。
いつもは足下から飛び立って驚かせるのですが、今回は飛距離が無く元気がありませ
ん。
どうやら片足が無くなっているようで、通常の跳躍が出来ないようです。
それでも堂々とした姿は美しく、流石は殿様って感じです(笑)
久しぶりに、ゆっくりと姿を楽しめました!




暑さは和らぎましたが台風の影響もあってか、これから雨の降る日が増えるようです。
秋の姫川を楽しむ際には、天気と苔と獣に気を付けて下さい。



ちなみに今月の9日に「姫川を愛でる会」なる団体が、イベントをしていました。
たくさんのチビッコたちが、姫川を泳いだりして楽しそうでした。
親御さんたちも一緒に楽しんでいたので、チビッコも安心して遊んでいたようです。
上流側と下流側に監視員(団体の人)が数人配置していたので、何かあった時には対
応できるよう安全管理に気を配っていたようです。



その一人が知り合いで、以前に河川愛護モニターをしていた青年でした。
また付き合わされているのだろうなぁ…、と思いながらも頑張ってくれる事を願いま
す。(この日の報酬は、みんなで食べる昼食のカレーなのだそうです)


チビッコが遊んでいる横では、数人のお父さん達が何やら石を掘り出していました。
近くへ見に行くと、そこには大きなヒスイ岩石がありました。
表面にうっすらと翠が浮かんでいる部分があり、素人でもヒスイだと解ります。


こういった事も、子ども達には良い勉強になるな〜、と思いました。
このヒスイを、人間が単体で持ち上げる事は不可能であり、砕く事も不可能でしょう。
(削岩機とかを使わなければ)
この事により子ども達は「姫川にヒスイが在る」と言う事実を知り、同時に「自分の
身の長けにあっていない存在は自由にできない」と言う現実も学びます。
もしこの作業でヒスイが転がり、親が怪我をすれば「触らぬ神に祟りなし」って事も
学ぶでしょうが、それは違う形で学んで貰いたいですね(笑)
でもこの事で、子どもが怪我をするような事があったのなら、笑い事では済まなくな
ります。(そこは親が注意して下さい)

掘っているお父さん達も「裏側が見たい」って事の一心で掘っていて、真剣に持って
行こうとは考えていなかったと思います。(探求心と物欲が混ざった状態かな?)
まぁ、あんなデカイ岩石を川から持ち出したって置き場所に困るし(笑)
ヒスイとしてのグレードで見ても高値が付くレベルではなく、そのままの庭石にしか
需要がないでしょう。(よって、割って販売しても需要が低い(笑))
庭石で販売しようにも「相応の知識」と「業者との繋がり」が無ければ、まず無理で
す。(移動に重機も必用だし)

ただ、これが川原乞食に見つかると破壊される恐れがありますね…。
次も同じ場所に在ったら埋めておこうかな…。

この事で私自身も感じた事は「もうこの段階での喜びは共有できない」って事で、仕
事にしたが故の感動の劣化(感動の昇華?)がある気もしました。
初めて姫川にヒスイを探しに来た頃だったら、喜んで一緒に掘り出していたでしょう
ね。(持ち帰れませんが(笑))
それに、もっと良質で規模の小さいヒスイに出会っているので、それと同等、或いは
それ以上でなければ衝撃を受けないのは仕方ないですね(慣れって怖いなぁ…)


ともあれ姫川は水量が非常に少なく、流れもゆっくりでした。


子どもが遊ぶには丁度良く、苔などで転ばないように気を付ければ楽しめる環境となっ
ていたので、このイベントは姫川の良い活用法だと思います。(毎年やっているよう
です)
この頃から姫川で遊ぶ事を学べば、成長してからも姫川での遊び方を伝えて行ける事
でしょう。

一番楽しい時期に自然とふれあって、成長に失敗する事なく、健やかに育つ事を願い
ます!
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