作者の思考

作品紹介

2014年08月07日

明るい翠が入ったヒスイを加工して白翠ヒスイのペンダントを制作しました。

雪のような美しい白地に、芽吹きを想わせる翠が魅力的なヒスイをルースに加工しました。
このタイプのヒスイは希に、鮮やかな翠が入る事があって、より大きく濃い部分を切り出して加工します。
今回のように大きく入っているのは珍しく、こういった翠は大きなヒスイであっても少ししか取れません。
運良く出会えた事を感謝し、大切に加工します。


雪や雲を想わす白地も魅力的なのですが、どうしても発色の良い方が人気があります。(白の魅力は伝わり難い…)
白は他者に向けた作品より、自身に向けた芸術(信仰)に適しているのでしょうね。


今回の白翠ヒスイのペンダントは、明るいヒスイの代表的な発色をしています。
シルバーの枠に合わせての制作なので、削り過ぎないように慎重に加工しました。
ツメで留める枠と違い、誤魔化しがきかないので「何度も合わせながら削る工程」が重要になります。


色が浅く入っていると、削るにつれ翠が薄くなってしまうので運も必用となります(笑)
切断した側面や裏側などを見て確認はしますが、思い通りにいかないのが自然の産物です。
削り過ぎないよう考えながら、ルースの曲線を決めていきます。(厚すぎても枠とのバランスが変になる)


裏が空いていないので光を透しませんが、このルース自体が透ける為、シルバーの枠の底が光を反射して、より翠が膨張して輝きます。
このタイプのヒスイは光が膨張するので、光を透かさずに反射して拡散させる方法にも適しています。(明るい翠が在る場合は)


印象として、海岸で鮮やかな翠ヒスイを拾った時の見栄えに、少し近い感じかと思います。(その経験があれば分かるかと…)

こういった糸魚川ヒスイでのルースは多くは作れませんが、出会ったのなら大切にカタチにしたいと思います。(着色された外国産なら大量に売ってますけどね(笑))

シルバーアクセの首飾りも制作中なので、完成したら紹介したいと思います。
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