作者の思考

丸玉の制作

2014年07月17日

海で出会った玉髄で丸玉を制作しよう!、と思い立ちました(笑)

玉髄と言っても、これだけ良質(海での玉髄にしては)なのは珍しく、加工意欲が湧いてきました。
乳白色が美しく、擦りガラスとは違った天然の美しさが宿っています。(ミルキークォーツと言えるかと思います)
見た感じ致命的なヒビも無さそうなので、可能な限り多く作る為に最小限の切断を心がけました。




まずは10mmの正方形を切り出します。
ここでのズレが、後の単純作業の労力に関わってきますので、なるべく正方形に近づけます。
その後に、表裏に対角線を引き中心を出して穿孔をします。
右上のはヒビが深く入っていて、黒く汚れた部分に穴あけをする為に、丸玉に近づけながら穿孔をして行こうと思い作業を進めました。(この時点までは…)




平面板で正方形の角を落とし、サイコロのような形にします。
ここでも浅く削れば後の労力に影響し、だからって深く削ると球にならず歪な玉になります。
失敗するよりは労力が増す方がましなので、慎重に削る事をお勧めします。




ここからは単純作業、回転している筒に当てながら球になるまで削り続けます。
必ず面の中央部分が残っていきますので、丸玉に近づいたら赤のマジックで平らに残っている中央に印を付けて作業した方が見やすくなります。
この6面にある赤色の部分が消えるまで削る必用があり、見えなくなった時が丸玉として完成した目安だと言えます。

今回は10mm用の筒を使っているので、9.9〜9.8mm位の丸玉が仕上がります。
玉髄は翡翠と違い粉があまり出ず、わりと削りやすいので労力的にも助かりました。
しかし研磨していくにつれ小さな空洞が出てきたりするので、完全に無傷な玉は1個しか作れませんでしたね…。(左上の丸玉)




当初の予定のヒビがある部分の穴あけも、別の所から空洞が出てきて、それが無くなるまで削ろうとした結果、玉自体が小さくなってしまいました…。
そして更に小さくしなくては空洞が消えない為、ヒビ部分と空洞部分を繋げて革紐を通せる仕様に変更しました。




ブレス用に2個、ペンダント用に1個という感じになったので結果的に満足しています(笑)
同じ作業なのだから翡翠を加工すれば良いのに…、と思う方もいるかでしょうが、そもそも創作には損得感情が希薄で「面白そうだから」と言う好奇心が原動力となるんですよね…。

せっかく出会った玉髄なので、どうしてもカタチにしたい衝動に駆られました。
転石自体での姿が、あまり綺麗ではなかったのも理由の一つだと感じています。

販売したって大した金額になる訳でもありませんが、好きな人には解ってもらえるかと思っています。
いろいろと組み合わせて、身に付けられる作品にしたいと思います。(これから更に磨きをかけて、艶やかに仕上げたいと思います)
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