作者の思考

久しぶりの鉱物探索

2014年02月27日

天気も良くなってきたので、久しぶりに姫川へ鉱物探索に出かけました。(今年の糸魚川は、雪が少なくて助かります)

春も近づき気温も上がってきましたが、風はまだまだ冷たいです(笑)
この日も海風が強く、ビュービューと吹いていました。

海岸側へ行けば、もっと風が強くなるし、波を被る恐れがあるので逆側へ歩く事にしました。
こうすれば、冷たい風に背を向けて歩く事ができます。(この間と同じように)

少し歩くと質の良い蛇紋岩を発見!
ヒビも無く、ガサガサしていない表皮、濃淡のある紋様など、とても魅力的です。
加工しても良いし、飾り石でも良いし、いろいろと楽しめそうです。

それとオンファス輝石も拾えました!
緑色の泥岩に良く似ているので注意が必要ですが、肌の質感や堅牢さが全然違います。


こちらは海岸で拾える転石のオンファス輝石です。(目印になる標石と言えます)


表面はツルっとしていて、乾いても白く変色しません。
緑色の薄いのもあり、濃い緑と交じり合って魅力的な模様を見せてくれます。
太陽下で見ると、緑色が膨張しているように見えて、もっと綺麗に見えます。
特に普通の石の中で探していると、目が普通の石に慣れてる事もあってか、見つけた時はより輝いて見えます。(不思議な事に)

こちらは川にあるオンファス輝石です。


川擦れしているので、乾くと表面が白くなります。
この状態だと緑色岩(総称)にそっくり、でも硬く堅いので角張っているし非常に重いです。
水で濡らして見ると色が湧き出て、その魅力が分かりやすくなります。
この微妙な違いが分かる人は「魅力ある鉱物を探す目」の基準が、高いように思えます。


残念ながら今の糸魚川の業者が、ヒスイについて知っている事は「容易に換金できる」って事だけです。
なので原石として需要のないヒスイは、美味い商売にはならないわけです。(原石で需要があるヒスイは、加工しても売り易いから)
よって、それ以外は注目もされていません。(それはそれでメリットがあるけど)

でもその「需要のないヒスイ」の中には、加工するのに非常に相性の良いものが存在します。
このオンファスト輝石も、その一つです。

艶の出し易さだけを考えれば、かなり優秀なヒスイです。
鉱物自体の需要は低くても、それらを加工して高めるのも加工人の存在意義だと思います。
ちなみに、知り合いに少し分けたところ、さっそく石笛(いわぶえ)を作ったようです(笑)

私個人としても、太陽下で「緑青(ろくしょう)」のように輝く、この侘びた色合いが好きなので古代を感じさせる作品に使いたいと思います。
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