作者の思考

新作紹介(玉作工人)

2013年04月24日

大勾玉であった事で砥石の作成に難儀しましたが、蛇紋岩ゆえの石質により攻玉は比較的順調でした。
穿孔は片側棒錐打撃穿孔、硬玉片による丁子加工、木砥による研磨と古墳時代の工程で再現しました。


奴奈川蛇紋岩より砥ぎ出したる緑の龍。
その身から湧き上がる「威」は森林の力そのものです。
形は古墳時代最末期、仏教が伝来し古神道とせめぎ合っていた頃の、勾玉文化の最終形状を生み出しました。



御統になった時、この大勾玉は最高の力を出すと玉作工人は思います。
温度、湿度、光によって色を変化させながら身から出る蛇紋岩の「威」は古代において、「物の怪」除けとして使われたのだと思います。
奴奈川蛇紋岩だけが持つ不思議な力です。

玉作 工人   拝
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