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作者の思考
新作の紹介
2012年07月07日
最近仕上がりました(仕上げている)品の紹介をします。


ある事があって生玉の制作を控えていましたが、久しぶりに水の生玉を作ってみました。
まだ磨きを出していませんが、これはこれで可愛らしい姿だと思います。
生玉は土水火風の四大元素をデザインした品で、それぞれの属性に「静と動」の2つの表現を入れています。
紋様もそれに合ったヒスイを選んでいて、今回の二つには「波の紋様」と「川の紋様」のあるヒスイを使用しました。
どちらも動きのある存在ですが、動のデザインに波の紋様を、静のデザインに川の紋様を合わせています。
テーマに合った紋様のあるヒスイを探すのは困難ですが、運良く見つける事が出来たらテンションが上がって制作意欲が湧いてきます。
仕上がりましたら改めてアップしていきます。



こちらは抜群の透明度がある濃緑ヒスイを加工した品です。
このタイプは緑色の部分にヒビが多く、大きなサイズの品を作る事ができません…。
良質のヒスイなのでヒビに沿って切断・研磨し、少しでもヒスイが無駄にならないように工夫して加工をしています。
明るい翠ではありませんが、古の日本人が好んだ色(濃緑)だと言われています。
質が良いので、艶が段違いに映える作品を仕上げる事ができます。
シルバー925で作ったロゴやパーツを組み合わせてストラップにしています。



こちらも同じ良質のヒスイを加工した品になります。
白い部分の方がヒビは少ないですが、大きな品を作るだけの面積は滅多にありません。
ある時は雲のように、ある時は雪のように、澄んだ白色が季節によって輝きます。
透明度も高く、艶も美しく出せるヒスイなので大切に加工しています。
シルバー925で作ったロゴやパーツを組み合わせてストラップにしています。


こちらが同じヒスイのヒビの無い部分で制作した品です。
表側にも裏側にもヒビが無い部分を、慎重に探し出して制作しています。
本来ヒビは、入ってしまっても仕方がなく、逆に魅力として見出せる領域も在るのですが、どうしても多数の共有を求める場合は「皆が分かり易い基準」が必要となります。
ヒビの魅力を「共同幻想の領域」にまで構築できれば、多くの人と共有できるのでしょうが、比較対照が多すぎるので、まず不可能でしょう。
希少性の高さから言っても、ヒビの入らない品の方が貴重なので、他者に奨める場合(商売として)はこちらの方が間違いなく良いでしょう。



女性の千聖さんが作った品です。
白と緑のヒスイは、私が提供した良質のヒスイを加工したものです。
淡青のヒスイで作ったロゴと合わせて、女性用のストラップにしてあります。
青ヒスイは3つを使用して、夏らしい涼しげなスタイルにしたそうです。
貴重である青ヒスイですが、このタイプもヒビが多くどうしても避けきれません。
普段使いでは割れる事はありませんので、その点は安心して下さい。


これからも少しずつですが、作品を作っていきますので気長にお付き合い下さい。
今の世の中がどう変わっても、お金の対極にある美術の領域は消滅する事はないと考えていますので、生きている限りは挑戦して行きたいです。
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