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作者の思考
作品紹介
2022年03月18日
今回は月読命「水月(みなづき)」の二作目を紹介します。

淡青の地に濃い碧が流れるヒスイで、小サイズの月読命を制作しました。
まるで川(水湖)と海(青海)とが合わさったような碧ヒスイで、清流が海へと流れ込む姫川河口の景色を映しているかのようです。
背景に渓谷や波がぶつかる岩肌をイメージした素材を配置し、「遙かなる水の流れと、底知れない海の深さを宿す三日月」を表現しました。




かなり珍しいタイプの碧ヒスイで、「セイカン(ロウカンの碧〜青バージョン)」として説明するのには相応しい品質です。(一目瞭然として答えが出せるかと(笑))
稀に大所地域で見付かる事がある淡青ヒスイに似ていますが、ここまで濃い碧が含まれるのは奇跡のように思えます。(しかも流れているように入っている)



くすみや黄ばみが含まれる事が多い青系のヒスイですが、中央部分での制作も相まってほとんど含まれていません。(原石を見る限りでは海底からの転石だと思われます)
湖面を想わせるモワモワとした景色も魅力的で、艶も十分に引き出す事ができました。


当然のように透明度は高く、光にかざすと一筋の碧のラインが際立ちます。
今まで紺色に見えていたラインも「実は碧なのだ」と、言う事が解るか景色だと思います。
神秘的に輝く翠〜緑ヒスイや、幻想的に輝く紫ヒスイとは違って、原点(生と死)の色を備えた高貴な姿を魅せてくれます。



制作した時期が冬だったので寒色で凍えそうになりましたが、真夏の川や海に想いを馳せて磨き上げた甲斐もあり、納得の行く作品に仕上がりました!

青〜碧タイプの良質なヒスイは需要が在る無しに関わらず、その希少性は群を抜いているので素材自体が高額になります。
所有している人も僅かで手に入る可能性は極めて低いと言えるでしょう、その高レベルの素材が手に入ったのは天運としか言いようがありません。

悔やまれる事に月読としては最後の作品(この碧ヒスイでは最後)になりますが、無傷な姿を具現化でき、碧ラインの配置も完璧だと自負しているので満足です。(現代に蔓延する「生と死」、そのバランスを保つよう願いを込めて作ったお守りです)

久々に「手放さなくても良い」って思える作品に仕上がりました(笑)

私が成り立つのは神玉が在っての事であり、神玉を購入する方々が在っての創作の発展(コラボ含む)だと断言できます。(神玉工房なのだから当然ですね(笑))
一人で進んで来た道ではありますが、独りで成り立ってきた訳ではない、孤独に愛されながらも同志たちに支えられる、不思議な関係(バランス)なのですが、それが成り立ったのなら多くの者たちが渇望する「王道を辿り続ける事(伝承者になる事)」ができるように思えます。

次は「天照大御神-幻日-」の新作、こちらも仕上がりに満足しています!(もうしばらくお待ち下さい(笑))
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