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作者の思考
ヒスイ日和(文月の弐)
2020年07月09日
7月の前半が終わろうとしていますが、連日の雨で夏を感じる日差しは殆ど見られません。
糸魚川は大雨と言うほどの雨量は降らず、今のところ大きな水害の危険性は低いように思えます。
このまま梅雨が明けると良いのですが…、雨雲の位置によっては「どこでも起こりうる水害」なので、油断せず身の回りの変化に注視したい思います。(新型ウイルスにも注意)

それでは7月最初の探石記録を書きます。

久々の探石、一時的(昼間)に晴れ間が出たので押上の海岸へ向かいました。(7/8)
雲の多い空ではありましたが、所々に青空が見えて辺りも明るさを取り戻しました。(珍しく能生側が曇り、青海側から晴れ間が広がっていました)



前日の夜は大雨となり、このまま降り続いたら危険だと感じましたが、それも数時間後には止んだので安心しました。(ちょっと睡眠不足になりました)


海は特に濁りが強い感じではなく、引き潮で波も非常に弱い状態でした。
川の水が流れ込む海が今の状態であれば安心、満ち潮だと川の出口を塞いでしまうので逆流の恐れがあります。
右側の浜は川と合流しているので河口付近は濁っていましたが、大きな流木などが無かったので、上流で大規模な土砂崩れは起こっていないかと思います。(小規模はあったのかも…)


浜辺は小石が押し上がり傾斜の強い丘になっていて、とても歩き難い状態でした。
波打ち際を歩くと足が沈むので、大量の砂利が堆積しているのが分かりました。
これは重い石が(ヒスイ転石などが)下に沈んでいる事の多い状態、ちょっと期待できませんでしたが、波が非常に弱かったので歩き難いけど探しやすい環境ではありました。(在れば見落とす事はない環境でした)


太陽が出ると一気に気温が上がり蒸し風呂状態となりますが、石は見やすくなるので機を逃さずに目を凝らしました。
砂利で沈む足下に注意しながら歩き、陽光が辺りを照らすチャンスに撮影しました。
上からヒスイ転石1個、ネフライト3個、灰簾石1個、石英斑岩(薬石)3個です。


ヒスイ転石は灰色タイプ、発色は残念ですが練度・練磨が良く、円形の黒い模様が面白い、座りも良いので磨いて飾石兼文鎮にしたいと思います。(サイズも丁度良い)

ネフライトは鉄分の多いタイプ、2個は青みがかっているのでアルカリ角閃石岩と言った方が良いのかと迷ったのですが、石質からして「鉄分が非常に多いネフライト」で良いと思います。

灰簾石は石質が良くて滅紫(ザクロ石の成分)を示すタイプ、滑らかで色が濃いのでサンプル(見本)にしたいと思います。
いざ探してみると見付からない石、更に気に入る条件を満たすタイプが少なく、満足するサンプルが集まらないです…。(ピンクゾイサイトの方が集まらないけど(笑))

石英斑岩は石英が粒で入る薬石タイプ、紋様が良くてサイズも丁度良いです。
石英は「高温の熱水」の中で生成されるので、それぞれの地の成分を凝縮して結晶になるのでしょう。(特に薬石は、その影響が強いのだと思います、花崗岩にも同タイプがあるとの報告があります)
ただ「強ければ良い」と言う訳でもないので、自分にあった使い方が必用になるでしょう。(湯中りじゃないけど、多少の「石中り」がある気がする)


折り返し地点に到着、波が弱く静かな浜辺ですが、状態も変わらないので「新たな発見」には期待できません…。
浜辺に打ち上がっている茶色いのは「めかぶ(干からびた)」、大量にありました。
新鮮なら美味しく頂けますが、タイミングが合わなかったようです。(残念)




帰り際に、灰簾石(アケビ石)を発見。
悪くはないのですが、色が薄く乾くと肌の荒さも目立ちました。(よって海に返しました)




こちらは石英を母体とした石、ジャスパーと言えるのかな?
チャートと混ざっているのだろうか?、一番気になるのは「磨けば光るのか?」って事で、綺麗な光沢が出るならルースとして面白く仕上がるように思えます。(とりあえず切断してみるかな〜)




海岸の入口に戻っている時の方が太陽が照っていて、途中で倒れるかと思いました(笑)
風が冷たかったのが幸いでした…、今が「真夏なのだ」と痛感した一時でした。(この時ばかりは、雲が多くて助かったと思いました)

ちなみに、探し始めの際に観光のお客さん(お爺さん・お婆さん・お孫さん)が、石の識別を頼んできたので簡易の識別をしました。(私を学者と勘違いしたようです)
浜辺に丁度いたので対応できましたが、やはり石拾いを楽しむには「簡易の識別をする場」が必用だと改めて感じました。(お客さんには必用、「乞食・盗人」タイプには必要ない)

久しぶりに楽しめました、また晴れたら行きたいと思います。(熱中症には注意です!)

これで今回の探石記録を終わります。



数日前ですが、強い雨の中、来店して下さった皆さんに感謝します。(有り難うございました)
対応できなかったお客さん、申し訳ありませんでした…、行けば良かったと後悔しています。
幸いにも気に入って頂けた作品があったとの事なので安心しました、今後も「石好きが楽しめる場」にすべく努力して行きますので、また遊びに来てもらえると嬉しく思います。(なかなか準備が進みませんが…)

いつの日か「在るべき姿」を、堂々と体現したいと思っています。
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