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作者の思考
ヒスイ日和(卯月の四)
2020年04月15日
最近は天気が不安定になっていますが、やはり春を向かえたので日中の気温は10℃前後を保っています。(肌寒い程度です)
冬の寒さに比べたら辛くはないので、活動意欲も一定の水準を保ち続けています。
つくづく「寒さに弱くなったのだ」と感じるようになりましたので、これからの再生の季節を有効に活用したいと思います。

それでは4月四回目の探石記録を書きます。

連日の探石、やや空は曇っていて辺りが暗くなっていました。
前回に河口を歩いたので、今回は青海の海岸へ向かいました。(4/12)
浜は砂と小石が多く波は短くて強め、しかし風が強く冷たくて来た事を後悔しました(笑)



「寒いな〜」と、呟きながら歩いていると、ハーフパンツで元気に遊んでいる子どもたちを発見(笑)
昔は備わっていた耐性を失った事に気づかされます…、やっぱり子どもは「風の子」ですね。


オッサンの威厳を保つため?、に歩き続けていると、次第に太陽が顔を出し始めました。
これはチャンスと思い見付けた石たちを撮影、上がオンファス輝石で左の3個が蛇紋石、右の2個が緑色石英(キツネ石)です。


オンファス輝石は練度も練磨も不十分ですが、石質は良いので加工素材として使えそうです。
きっとピカピカに仕上がるかと思います。

蛇紋石は正確には緑色部分が蛇紋石(ボーウェナイト)になるのでしょう。
白い部分は大理石(緻密な石灰石)かと、濡れていると綺麗ですが乾くと粉を吹いたように白くなります。(硬度が低いので、加工の手始めには向いている石)

緑色石英は発色が良いのと、珪化が強めなのを拾いました。
サイズ的に見本として活用できそうです。


更に歩き普段とは違ったタイプの玉髄(瑪瑙?)を発見。


和名より英名の「カルセドニー」って感じが強い姿、部分的に白と灰色の縞模様も見えます。
切断してみたら面白い景色が出てくるかも、期待のできる石です。(期待ハズレって事もあるけどね(笑))


最後は赤色に染まる石英斑岩と、小さめの赤石(ジャスパー)です。


石英斑岩は年輪のような紋様が面白い、珪化木かと間違えそうです(笑)
堆積と言うよりは沈澱なのでしょうね…、裏には平らで灰色の地肌が見えます。(座りが良い)

赤石(ジャスパー)は乾くと油っぽい光沢が見られ、赤色のチャートとの区別がつきます。
黄土色が入るのも特徴ですが、同じ特徴で全く光沢が見られない石もあるので、識別する際は乾かすのが一番良いかと思います。

青海海岸の探石を終えたのですが、ちょっと物足りなさを感じたので姫川河口へ行きました。



相変わらず山側は曇り気味、これはこれで春を感じられる風景ではあります。




昨日の今日なので歩くコースを変え、川を横断して海との合流点に向かいました。
川幅は広いですが川淵は穏やかな流れで、水底も見られる透明度がありました。




海との合流点も特に変わらず(1日しか経っていないし)、昨日と同じく川の流れは強かったです。
水温は冷たく拾い上げて確認するのが辛かったですが、近くにある石たちに触れると石の温もりが冷えた手を温めてくれました。




いつもとは逆ルート、ここから浜の探石が始まります。
たった1日の経過でしたが浜は変化し、小石たちが散乱していました。(さすが日本海です)




最初の出逢いは緑色石英(キツネ石)。


発色も良く珪化は強めですがサイズが大きい…、しっくりこなかったので海に返しました。(イナリ感が強いタイプでした)


次はオンファス輝石、割れた姿と分断している石英が面白いです。


オンファス輝石自体の石質は脆いタイプ、しばらく飾石に使えるか吟味しましたが、これも海に返しました。(座りも微妙でした)


オンファス輝石を吟味している最中に、足下で僅かに光の膨張を感じました。
大きめの石の下に隠れていたのは「パステルカラーの石」、周りの石たちとの違いは明確です。




最初は「デュモルチェライトを多く含んだ珪石(石英斑岩)?」かとも思ったのですが、重さや質感が全然違い、乾かして太陽光下で確認するとヒスイ転石だと確信しました。

これは横川から出る青ヒスイに似ている、もっと鮮やかな青が流れるのですが、これは水色っぽくて全体に広がっています。(水面のようなコントラストがある)
青海川で出るタイプなのだろうか?、多く拾えるヒスイではないのでデータが足りませんが、産地は「横川・大所川・青海川」のいずれかだと思います。

なんであれ来て良かったです(笑)


こちらでも赤石(ジャスパー)を発見、少しサイズがアップしました。


乾かすと光沢を示し、僅かですが水晶も含んでいるようです。
丁度良いサイズなので、いろいろと活用を考えたいと思います。


今度は青色を含んだ石、これはヒスイ転石なのだろうか?



石英斑岩にも見えますが乾かすと違いが解ります、霜降りのような模様があって硬度・重さ・質感も十分、でも翡翠輝石(キラキラ)は見られません。

少数ながら似たいような石を見た事がありますが、そのどれもがヒスイに良く似ています。
きっと母石はヒスイの成分が多いのだと思う、でもオンファス輝石に近くなっているのか、それともロディン岩(ソーダ珪灰石も?)と混ざっているのか、そんな感じなのではと予想しています。(私の勝手な予想です)

考えても解らないので分析するか、解る人に聞こうと思います(笑)


最後はアケビ石(灰簾石の分類)と、鶯石(ロディン岩)です。



アケビ石(愛称)は滅紫で滑らか、でもちょっと混ざりが多くて私好みじゃない…。
もっと良い発色(良い石質)のサンプルがあるので海に返しました。

鶯石(愛称)は黄緑が綺麗なタイプ、中央付近の不純物がクリソタイルで左端の不純物はアクチノ閃石なのだろうか?(ここら辺も詳しく聞いてみようかと思う)

両方ともゾイサイトに分類されるのでしょう。(多分)
見た目は違いますが質感と言うか…、似た特徴を感じるので納得できるような気がします。(透明感の無さで曹長石との区別も付きやすい)

なんだかんだで、いろいろな石と出逢えて楽しかった〜。
また海へ遊びに行きたいと思います。


これで今回の探石記録を終わります。



前回で紹介したリングパーツで、ブレスレットを制作しました。



どちらもアレンジの商品、太いタイプは磁石で「脱着が容易な仕様」になっていて、細いタイプはボタン式で脱着にコツがいりますが「軽い」と言うメリットがあります。

男性用として私の手首サイズに合わせています、女性にも需要があった場合はサイズを変更したブレスを作ろうかと思います。(男性でも細い人はいるし)

私は「装飾品を身に付けられない」と言った残念な体質なので、楽しめる人は私の分まで身に付けてもらえると嬉しく思います。
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