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作者の思考
ヒスイ日和(霜月の四)
2019年11月25日
厳しい寒さに向かっているかと思いきや、ここ数日は天気が良く暖かい日が続いています。(台風の影響か?)
それでも日が落ちると気温が下がり暖房が必須で、確実に冬に近づいていのを感じますが、冬本番を向かえる前の「束の間の陽気」を楽しめる事はとても幸せです。(この機会にソーラーパワーを蓄えたいと思います(笑))

それでは11月最後の探石記録を書きます。

この日は朝から快晴で、絶好の探石日和となりました。(11/23)
通常は土日に探石は行わないのですが、貴重な晴れなので秋〜冬の間は積極的に海辺を楽しもうと思います。(最高の気晴らしになるので)

訪れたのはお馴染みの押上の海岸、二日前は大荒れでどうにもなりませんでしたが、今回はゆっくりと探せる状態となっていました。
この陽気に誘われて県外の人たちも多く訪れており、それぞれに海辺を楽しんでいました。





先ずは左側での探石、波と風はやや強めで浜は砂と小砂利の多い状態、あれだけ荒れてこの状態は残念な感じですが「小さめのヒスイ転石」や「紋様が面白い石」を重視して探しました。




午前中の太陽光で全ての石がキラキラ輝き眩しくて一苦労(笑)、自分の影の邪魔さも相まって探しづらくて仕方なかったです。
どうにか見付けられたのが、珪孔雀石の類?1個(分析中)、石英斑岩1個、流紋岩1個、シーグラス1個、小さな玉髄1個、鶯石(愛称)と呼ばないタイプのロディン岩1個、鶯石(愛称)と呼ぶタイプの小さなロディン岩1個、オンファス輝石2個です。


珪孔雀石の類?(分析中)は全面に色が入っているので見本に良いかと思います、でも弱い石(硬度も堅度も低い石)なので、乾いた状態で綺麗なままになるのか疑問です。(それよりも正確な名前が知りたい)

石英斑岩は薬石と言えるのかな?、一般的なトラ柄じゃないのでちょっと確信が持てない事も多いタイプです。(だからと言って流紋岩ではないな)
確実に言える事は、こっちのタイプの方が数が少ないです。

流紋岩は本当は裏側に面白い紋様があったのですが、撮影する側を間違えました…、それでも面白い紋様が見え隠れしているので伝わるでしょう(笑)

シーグラスはこれ1個だけ、多くの砂や砂利の下敷きになっているのだと思われます。

小さな玉髄も1個だけ、石英はありましたが玉髄と認識するのはこれだけでした。(これも多くの砂や砂利の下敷きになっているのでしょう)

鶯石(愛称)と呼ばないタイプのロディン岩は石質が良くスベスベ、オンファス輝石と間違える程に滑らかな肌をしています。(色も似ているし)

鶯石(愛称)と呼ぶタイプのロディン岩は明るい黄緑が特徴で、白地である事からも一番ヒスイと間違われる石だと思います。(普通に綺麗なので拾っても損はない)

オンファス輝石は堅牢そのもので、光沢がありスベスベ、似たタイプのロディン岩と比べながら撫でると、やはりオンファス輝石の方が滑らかで硬さ(堅さ)と冷たさが伝わります。(不思議に冷たさを感じる)


光と影に苦戦しながら歩き折り返し地点に到着、いつもは大きめの石が積み重なって坂になりがちな場所ですが、大荒れした後なので緩やかな浜辺になっていました。(この方が探しやすい)


次は影に追われる番、と思っていたら太陽が移動していて最初とあまり変わりがない位置になっていたのが残念でした。
「あくまで私の邪魔をするつもりか」と訳の分からない設定を自分の影に担わせ、ヒスイと出逢えなかった際の言い訳にしてみようかと思っているこの頃です(笑)


歩いてきた道を戻っていると不思議な形の石を発見、それは何とも微妙な石でヒスイの特徴を持っているのですが確信できないタイプです。
キラキラが見えて茶色の閃石類?(蛇紋石類?)が流れ、ロディン岩が張り付いている、質の良い曹長石にも見えるけど、ヒスイ輝石岩にも同じタイプがあります…。

ハッキリしないまま悩みながら歩いていると、波打ち際で完全なヒスイ転石と出逢えました(笑)
これにより「どっちでも良いか」という安心感が余裕となり、後で調べる事にしました。
少なからず「ヒスイとしたい」と言う願望があり執着したのでしょう、でもそれは上位互換により払拭され、本来見るべき魅力の「姿形」に戻された感じがします。(まだまだ未熟です…)

最後は変わった紋様の石を発見、あまり見ない石のように思えます。
球顆流紋岩か?、それにしてはガサガサしている気が…、凝灰岩や安山岩の類なのかな?
触った感じはトラ柄じゃないタイプ(少し滑らかなタイプ)の薬石に似ている、でも石英斑岩には思えないな〜。(これも聞いてみるか)

ちなみに、左側での探石で満足したので(疲れたので)、右側へは行きませんでした(笑)

と、言うわけで、その三点の石たちです。


一番上が解らない石(笑)、何であれ面白い石なので磨いてみたい。(火成岩には違いない)

真ん中がヒスイに似た面白い形の岩石、触り心地はヒスイそのもの、でも混ざり合っているので岩としての表記が良いと思われます。(同じく、何であれ形が面白いので磨きたい(笑))
帰って特徴を観察してみるとヒスイと混ざったりするブドウ石の類と一致する、正確な識別には機械分析が必用になるかと思われます。

一番下がヒスイ転石、遠目ではロディン岩かと思い一波躊躇しましたが、その波で引き込まれず向きだけを変えた姿を見たら「ヒスイの姿」だったので急いで手に取りました。
この大きさになると相当な波じゃない限り見失う事はないので焦る必用はありませんが、一瞬(一波)を躊躇したのは失礼だった気がしています…。
このヒスイは透明度は低いですが堅牢で光沢があり、緑と紫が混在する事があるタイプです。(黒い線も入る事が多く、翡翠輝石が確認しづらい特徴もある)
透過光を楽しむタイプではありませんが角張の強さを保つ強度があり、ヒスイを探す上での基本である「白くて角張った石」そのものです。(ザ・見本って感じのヒスイ転石)

押上の海岸としては大きい方、真冬になると五倍くらいのサイズが上がる事もありますが稀です。
先日の大荒れで「押上での丁寧な自然研磨」は成立せず、青海の海岸程度の錬磨となっています。
それでも触っているとツルツルなので石質の良さが伝わってきます。


今回も運が良かった、天気が良く、波や風が激しくなく、浜辺に石があり、ヒスイ転石と出逢える、理想的な環境と成果でした。(全部が揃うのは稀)
あとはヒスイのグレードですが、そこまで求めたら欲張りすぎですね(笑)
慌てずに「その時」を待とうと思います。

探石を楽しめた事を自然に感謝、同時にそれに向かえる時間をくれるお客さんにも感謝です!
この記録が同士の「気晴らしの一つ」になったのなら嬉しく思います。

これで今回の探石記録は終わります。
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