2018年12月22日
あれから寒さは増すものの、晴れ間の出る日が続きました。
予報では雨となっていましたが、海辺近くの天候は変わりやすいので雨雲の隙間が出やすいのでしょう。(その一時の隙間が私には嬉しい)
それでは今回も、12月中旬の探石記録を書きます。
この日の午前中は、能生側は晴天で、青海側は曇り、と言った「狭間の天気」でした。(12/16)
日曜日でもあったので数人が訪れていましたが、季候の良かった時期とは違い旅を楽しむ人たちではありませんでした。(冬はそういった人たちが多くなる)
この間は探せる状態ではなかった押上の浜ですが、今回は浜辺が広がり石も多い状態でした。
浜には小魚(鰯の稚魚?)が多く上がっていて、釣り人やカラスがそれらを拾っていました。(釣り人は餌として活用するのかな?)
これが海草(めかぶ)であったなら、私も一緒に集めた事でしょう(笑)
しばらく歩き太陽が陰りを増す頃、ソーラーパワーの大切さを痛感しながら「太陽光がここまで重要(私にとって)となるのであれば、どうせならスーパーマンに生まれたかった」などと、どでも良い事を考えながら探していると、僅かに膨張する光が目に映りました。
手に取ると、それは自然により錬磨されたヒスイ転石で、僅かに翡翠輝石がキラキラと輝きます。(画像では白が強く見えますが、やや灰色がかっているタイプです)
いつもながら美しいフォルム、表面には光沢も見られ硬い石だと言う事が解ります。
枯れ草色の不純物(角閃石の類かと)も見られ、以前に姫川河口で見付けた大きなヒスイ原石と同タイプだと言う事も見て解ります。
河口でのヒスイ原石とサイズは雲泥の差ですが、自然研磨の歴史(練度と錬磨の歴史)はどちらが永いのだろうか?
転石の価値には「そう言った基準」も不可欠なので、原石としての見方、転石としての見方、を分けて考えると奥深い世界が広がって行きます。
そんなこんなで、一通り歩き流紋岩(石英斑岩と混ざっているの含む)3個、オンファス輝石1個、ロディン岩1個、ヒスイ転石1個を見付けました。
上の流紋岩は薬石(薬石と呼ばれる石英斑岩)に近い発色をしていて、黒い斑点があります。(石英に何か混ざっている感じがするし、石英斑岩と混ざっている感じもする)
後の2個は多少の凸凹がありますが、通常(糸魚川での通常)の流紋岩で大丈夫でしょう。(模様が気に入ったので拾いました)
オンファス輝石は鉄分が多めな感じ、肌は艶やかで光沢も見られます。
ロディン岩は石質がしっかりしているタイプ、少し黄緑も入っているので見本にします。
先程のヒスイ転石はオンファス輝石と同様に艶やかで、太陽光によって翡翠輝石も確認できます。
この「光沢」がないとキラキラが見えても石英だったり、曹長石だったり、大理石だったりします。(乾いた時のパサつき(カサつき)感が目安になります)
河口付近では錬磨が浅く、カサついたヒスイも多いのですが、その場所での似た鉱物(石英・曹長石・大理石)は更にガサガサになるので比べると見分けは付きます。(河口でのヒスイ転石のサンプルがあった方が解りやすい)
まぁ、誰が見ても解るレベルを求めている人には関係のない見分けですけどね(笑)
なんであれ定期的に目を鍛えておかなくては示しも付かない、「どう在るべきか」を体現してこその領域なのだから、それらも未来に繋げようと思います。(才能は遺伝でしか継がせられないけど…)