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作者の思考
ヒスイ日和(霜月の参)
2018年11月18日
11月も中旬となり、旅を楽しむお客さんも少なくなりました。
既に年末ムードって感じ…、これから休息(って言うか停滞)の季節なので、やれる事はやっておきたいと思います。(そして叶うならば、冬眠したい(笑))

それでは11月中旬の探石記録を書きます。

今回も押上の海岸、朝から快晴で良い日和でした。(11/16)
浜辺には数人の先客が訪れていて、それぞれに海を楽しんでいました。





浜の環境は砂利が多く、波は長めでしたが強くはありませんでした。
ちょっと期待できない感じ…、この季節では「こんな感じ」の状態が続きます(笑)



なんであれ気晴らしになるので良い、前日は肌寒かったので気温が上がった事は嬉しいです。
ヒスイとの出逢いは期待薄ですが、そういった環境でも楽しめる方法はあります。(探す目を切り替えて、魅力的な石たちを優先的に探しました)


黄色みを帯びた太陽光での探石は苦労しましたが、いくつもの面白い石たちに出逢いました。
まずはロディン岩5個、オンファス輝石3個、ヒスイ転石2個です。


一番上のロディン岩はザクロ石の成分が入った滅紫タイプ、画像では灰色に見えますが実際にはアケビの皮(の薄い色の部分)のような発色をしています。
右下のロディン岩は緑部分がオンファスになっている感じ、母体がロディン岩なのでヒスイとは言えませんが、「ヒスイを含んでいる」とは言えるかもしれません。(成分分析が必用かな)

中央のオンファス輝石は右端のが最も光沢を示して良質、でも磨けば同じくらいの光沢を宿すので、石質の差は濃緑の模様の状態(形態)で判断します。(地の色も若干違っています)

期待薄だったヒスイ転石も2個拾えました。
左は黒色と灰色が混ざったタイプで翡翠輝石がキラキラと輝きます。(非常に解りやすい)
右の淡紫のヒスイは翡翠輝石が部分的にしか見えませんが、艶やかな光沢が確認できます。


そして水で濡らさないと魅力が解りにくいタイプの石たち、上は流紋岩、左下がネフライト、右下が薬石(石英斑岩)です。


流紋岩と薬石の区別はちょっと難しいですが、一般的に「肌が綺麗な方が流紋岩」で、「肌が荒れている(小さなクレーターがある)方」が薬石として見ると解りやすいかと思います。(そもそも模様自体が違うのだけど…)
石英斑岩は茶色くなると斑点が見えないので、無数に入る「石英の小粒」を見ると良いでしょう。(表面に見られる小さなクレーターは、その石英の小粒が抜け落ちる事が原因の一つであるようです)

とにかく通常の石英斑岩と薬石と呼ばれる石英斑岩とでは、見た目が違いすぎて同じ鉱物とは思えませんね(笑)
だから見た目が似ている流紋岩と区別されないのでしょう…、まぁ、石英系として考えると双方とも非常に近い存在なのですけどね(笑)
更にお互いが混ざっている事もあるので、その場合は多い方を優先すると良いのだろうか?

疑問なのは流紋岩には「薬石で言われているような成分」が出ていないのだろうか?
出ているのなら、総称として「薬石」と呼んでも良いのかもしれませんね。

まぁ、それはこれらで商売する者が調べている事でしょう(笑)

ちなみに手にした流紋岩と薬石は、特に模様が美しく色も明るいタイプです。(オレンジっぽい発色は珍しく、このタイプは石質も良いです)

と、言うわけで、いろいろな石が拾えて楽しかった〜、天気の良い日の探石は最高です。



最後に再び木偶の紹介、今回はミニ(極小)サイズもあります。
小サイズの頭に極小サイズを乗せたところ、面白い置物になりました。(トーテムポールっぽい)


この置き方が作り手の「望みの姿なのか」は疑問ですが、可愛らしさは増したかと思います。
もし美しさを優先する場合は5頭身ぐらいにして、そこに内なる畏怖も宿さなくてはなりません。(それは作り手のスタイル次第かと)

とにかく見ていると心が豊かでいられるので、感謝して活用したいと思います。(遠い地より有り難う!)
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