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作者の思考
ヒスイ日和(如月の壱)
2018年02月04日
前回の大雪は二日程度で止み数日で消えましたが、今回の大雪は長時間続き手強かったです。
そんな中でも晴れ間がでましたので、姫川河口へ探索へ出かけました。

姫川河口の河川敷は再び大量の雪で覆われ、歩くのにも苦労します。
この時期になると河川敷ではテトラポットを作っていますので、その業者により最低限の除雪がなされているので助かります。
雪を運ぶ大型車も頻繁に通るので、車の置き場所は邪魔にならないよ考えましょう。(土日は稼働していません)




海側はこんな感じ、誰の足跡も無く鉛色の雲が空を覆っています。
この雪を突っ切って姫川に出るのは大変でしたが、連日の雪かきほど辛くはないです(笑)




しばらく歩くと翠に輝く石を発見、すかさず手に取り確認すると「極上のロディン岩(鶯石)」でした。
ここまで綺麗で厚みのあるタイプは初めてで、通常のロディン岩よりもヒスイに近い発色を示しています。(多少はヒスイが混ざっているのだろうか?)



ボコボコとした珪石(チャートではなくカルセドニーかと)に挟まれていたようで、脈としてロディン岩が入り込んだように見えます。
姿も面白く座りも良いので飾石にもなるでしょう。(石質も良いので加工にも使えます)

ヒスイとは分類できないでしょうが「鶯石と呼ぶに相応しい石」に出逢えたかと思います。(自称です)
サンプルとして飾りながら保管したいと思います。


二つ目はヒスイの転石、僅かに翠が入ったヒスイです。
このタイプは圧砕系に入るかと考えていて、枯れ草色の部分は軟玉と混ざっているかと思われます。
地元では「ヨモギヒスイ」と呼ばれているようで、透明度は高く石英の脈が多く見られます。
翠が入っている場合は白地にヒスイ輝石が見られますが、入っていないと確認する事は難しいです。(ヒスイとして純度が高いのか低いのか…、不思議な魅力があります)


個人的な印象は「玉(ぎょく)」って感じが強く、ぐい飲みや茶器(お皿)に加工すると似合いそうです。(骨董感が出ているので渋い品になるかと)


三つ目は緑が入ったヒスイの転石、暗めの発色ですが質の良いヒスイです。
それなりに透明度もあり、乾くとヒスイ輝石がキラキラ輝きます。
一部分に角閃石が見られるので、それにより緑に発色したのだと思われます。
丁度良いサイズなので、転石見本として活用できるかと思います。




最後は、緑のヒスイと白のヒスイの転石です。
やっと海側の空が晴れ始め、見やすくなった時に発見しました。
緑のヒスイは角閃石からの影響を強く受けているタイプで、白のヒスイは僅かに緑が入っています。
どちらも「そのまま」では粗が目立つ状態なので、表面を滑らかに磨こうと思っています。(やはり河口は自然研磨が荒いな…)



今回も良い出逢いがありました。(特に鶯石が)
冬に晴れる日は少ないので、今後も貴重な晴れ間を楽しみたいと思います。



話は変わり「開花と叢雲のカケラ」を加工しました。
厳しい寒さが続きますが、確実に春に近づいている喜びを胸に開花色のヒスイでピアスを作りました。
それと同時に銀世界をもたらす叢雲のピアスも作り、それぞれの季節の美しさを感じてもらえたらと思います。(どちらも似合う人が買って下さいね)





連日の雪かきは大変ですが、幸い?にも気温が低いので雪が軽くて助かります。(積もった端からガンガンかけるので短時間ですみます)
でも問題は雪を捨てる場所で、そこが詰まると作業の効率が下がり疲労も溜まります。
自分の家の周りだけを優先するのではなく、まずは住民が捨てて集まった雪の移動を優先する事が「最終的には作業効率を上げる事になる」って事を覚えておくと良いでしょう。(近所との関係も良くなるし)

糸魚川市内でも水道管が凍ったようですが、私の故郷は「凍って当たり前の地」だったので水道管の防寒は万全でした。(10年前から(笑))
凍る事がなかった糸魚川では珍しい支度だったようですが、こういった時には「自然に向き合った年月の長い者の備え」が役に立つ事が解りました。(備えあれば憂い無しですね)

それでも里山で暮らす人たちの事を考えれば、まだまだ学ぶ事が多いでしょう。
私は自然に対する適応力と信仰心は比例していると考えているので、多くを自然(自然に向き合っている人)から学んで創作活動に活かしたいと思います。

この休息の季節に頭を働かせ、躍動の季節に行動できるよう計画を立てたいと思います。
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