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作者の思考
ヒスイ日和(文月の壱)
2017年07月04日
遅めの梅雨に入りましたが、雨は少なく曇った日が多くなりました。(この日までは…)
それでも海側は空が晴れる事が多いので、気晴らしには丁度よい環境です。

暗めの空ではありましたが、海へ遊びに来ている人達がいました。
石を探す人、釣りをする人、それぞれが海を楽しんでいるようです。





波は強めで速く、浜も押し上がっている状態でした。
この自然光だと「ヒスイの光の膨張」が見えづらく、特に灰色系は見逃す確率が高くなります。(灰色系のヒスイを求めていない場合は関係ないけど)




しばらく歩いていると空の雨雲が晴れてきました。
これはチャンス、すかさず辺りを見渡すと白く輝くプレートが!
ん?、プレート?、手に取ると両面をカットされた「プレートそのもの」でした…。


誰かがお客さん寄せに撒いたのか、加工の端材を捨てたのか、どちらなのか解りませんが前者であれば私に拾われるとは運がない端材だ…。(後者ならば私が加工する事も可能ですがアルビタイトでした…)
これを拾って喜ぶ人もいるのかもしれませんので、水切り石のように海へ投げましたが、波が強くて水を切る事はありませんでした(笑)


空の晴れ間はしばらく続きそうだったので、波打ち際の光の膨張を探しました。
かすかな光を感じて手に取ると、粗めですがヒスイの転石を見付ける事ができました。
非常に淡い翠に染まっていて、翡翠輝石も少し大きめですが確認できます。
練られた石質ではないので石英などの脈が入り、堅牢さが乏しいように感じます。(こういったタイプのサンプルも面白い)




こちらは左上に淡い紫が少しだけ入ったヒスイ転石です。
質感は滑らかで触り心地が良く、翡翠輝石は肉眼では確認できませんが表面の艶を確認する事はできました。(よって硬度が高いのが解ります)
灰色系の紫ヒスイに良くある特徴ですが、空が曇っていたらロディン岩との区別は難しいでしょう。(その際は持ち帰り、家で再確認する事をお勧めします)




最後に良質のネフライト発見!
丸みを帯びて透明度もある美しいネフライト、天然の磨斧やハンマーのようです。



古代では加工しやすい形で拾えるので道具として研磨されていましたが、時が経つに連れ美しさを優先しての加工が発展して行きます。

それは道具を超えた瞬間であり、人類が「本能意外で美を認識した歴史」なのかもしれません。
それとも「自己アピールを追い求めた歴史」なのかな?(その両方か?)
まぁ、どちらにせよ「豊かさ」無しでは発展しなかった文化なのだろうと思います。

糸魚川の海は「美しいカケラたち」でいっぱいだなぁ〜。(撒かれた端材は除く(笑))
また遊びに行こうと思います。


今現在の糸魚川近辺は大雨の為、山や河川は非常に危険な状態となっています。
この状況で「血沸き肉踊っている人」もいるかと思いますが、くれぐれも気を付けて下さい。
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