2017年04月27日
とても天気が良かったので昼下がりに、今月二回目の転石探しに出かけました。
この日(24日)も、いつものように押上の海岸で探索します。
空は多少霞がかっていましたが、快晴と言っても良い日和でした。
釣り人も訪れていて、それなりに春の賑わいを見せていました。(釣果は良くなかったようですが…)
波は高くありませんでしたが、速めの波で目が疲れる環境でした。
こういった環境では、あまり波打ち際を探さずに一歩後を探すのが良いかと思います。(経験として)
そうして歩いていると、積み上がった石たちの中に白く輝く存在を発見。
手に取ると美しい白ヒスイでした、片面は翡翠輝石がキラキラ輝き「雪の塊」のような姿をしています。
海岸の右側を一通り歩き、いつものように左側へ向かいます。
来た道を戻る最中でも出逢いはあるので、一度見てきたからと言っても注意深く探しましょう。
と言う事で戻り際に見付けたのは「蛇紋岩とロディン岩とヒスイが混ざった岩石」と、大きめの玉髄です。
混ざっているヒスイは面白く、通常このタイプは蛇紋岩とロディン岩が混ざっています。
でも今回は先端付近にヒスイの緑(万葉系の緑)が入り、そこは翡翠輝石がキラキラ輝いています。(裏と表に2箇所)
ヒスイ(正確にはオンファス?)である部分が少なすぎるので、ヒスイ石ともヒスイ岩石とも言えず「一部に翡翠輝石を含むロディン岩(蛇紋岩)」と形容すのが良いかと思います。(個人的に)
なかなか面白いサンプル、また良い石(経験)を得ました。
左側を探し始めて5分、打ち上がっている小砂利の中に現実離れした発色を確認しました。
陶器?、プラスチック?、貝殻?、ガラス?、様々な素材が頭を過ぎりましたが、手にとって確信したのは「探し求める紫ヒスイの標石だ」と言う事でした!
やっと標石に出逢えました、しかもこのタイプの紫ヒスイは滅多に拾えないので嬉しいです。
これでコレクションも増えて、より保管用ケースが美しく彩られます!
私が生きている間にあと幾つ出逢えるのだろうか…、とりあえずこれが最後でない事だけを祈ります(笑)
一通り海岸の左側も歩いて、この日に出逢えた石たちの集合写真を撮りました(笑)
上から一部に翡翠輝石を含むロディン岩(蛇紋岩)が2個、玉髄が2個、ビー玉のシーグラスが1個、ネフライトが3個、ヒスイ石が4個です。
大きい灰色ヒスイは別カット、座りが良いので文鎮か飾石にしようと思います。
パッと見て解る通り紫ヒスイは別格、これが落ちていれば誰でも拾えますので、後は「その瞬間との出逢い」を待つだけなのでしょう。
回数や時間で確率は多少上げられますが、それだけでは説明の付かない出逢いが在るのは不思議で仕方ないなぁ…。(回数も多くないし、時間も1時間程度だし…)
強いて言うなら「運命力」だろうか?
人間とは「必死でない事で結果が出ると運命を感じ易い」のだろうか?(必死であっても?)
簡単に言えば海辺に落ちているヒスイを拾うだけの事で、そこに卓越した個体技能も無いし、誇る程の表現力も宿っているとは思えません。(よって矜持も無いかと…)
解り難いヒスイを識別する目は能力なのですが、必用とされる領域が少なすぎて賞賛される機会は無く、人々の暮らしに反映するメリットも無いので需要も低いのが現実…。(それに対してのセンスは確実に存在するのですが…)
考えてみれば縄文時代の晩期から答えが出ていないのだから、今すぐに見出せる訳もないか…。(それなりに交易で役に立っていたのが幸いか?)
ヒスイ転石を集め続ける意義は、それぞれが結果を示して繋げない限り「変わり者」で終わるのでしょう。
それはそれで面白い人生ではあるけど、変人カテゴリーの末席に配置されるのは面白くないなぁ(笑)
自身を形成すカケラ、それを示す事が出来たのなら独特の魅力を宿せるのでしょう。