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作者の思考
ヒスイ日和(卯月の壱)
2017年04月10日
四月に入り早々に良い晴れ間が出たので、押上の海岸へ転石拾いに出かけました。

この日(4/1)は気持ちの良い快晴で、この陽気だけでも海辺を歩く価値があります。
心と体を軽やかに保ち、キラキラと輝く「海と大地のカケラ」を探します。





波は穏やかで浜も歩き易く、私の得意な環境となっていました。
数人の釣り人の間を縫うよう歩き、お互いが邪魔にならないような距離を保ちます。
ちなみに、この日は釣りとしての環境は良くなかったようで「全然駄目だ…」と言っていました。





いつもと同じように「美しい海を眺めながら右から歩いて左へと折り返す」、そんな原点の巡礼にも似た反復は自然と身に付き、今では違和感無く私に馴染んでいます。
そうして出逢ったヒスイの転石たち、私の大事なサンプルでありカケラ、それらは色褪せる事無く光を受けて不滅に輝いています。

今回は上の玉髄が1個、その下の綺麗なロディン岩(鶯石)が1個、ヒスイが14個、小さなシーグラスが4個、拾う事ができました。
ロディン岩は明るい翠を「鶯石」とし、渋めの緑を「鴬石」としようかと思います。(どっちも読み方は同じだけどね(笑))



レア度としては2〜3(標準〜少し上)ですが、翡翠輝石がキラキラと輝いているヒスイが多く、サンプルとしては良い感じです。
自然研磨も申し分なく、その肌は悠久の時の流れを宿し、堅牢さの中に柔らかさを感じさせてくれます。

やっぱり押上海岸と宮崎海岸の転石は良いなぁ〜、流石は「ヒスイ海岸」って感じで外れの日が少ないのも嬉しいです。(経験測として最低でも1個は拾える感じです)
小さな同じタイプのヒスイ転石をケースに入れて集めると、次第にそれが宝石箱のような姿へと変わって行くのがとても面白い。(水晶系が好きな人には「唯の石ころ」にしか見えないでしょうけど(笑))

集めた転石をタイプとレベルに分ける作業も面白く、あっと言う間に時間が過ぎてしまいます。
もっとケースを購入しなければ…、大きめの転石を集める容器も必用で、それを保管して飾る場所も考えなくては眺めて楽しむ事が出来ません。
集める喜びと眺める喜び、そのバランスも大切にしなくては「習性で集めているだけ」になり、そこに豊かさは在りませんね(笑)

このサンプルも後々に引き継がす事が出来たのなら、時代を超えてより魅力を増して行くのでしょう。
一定のレベルの転石(4.5〜5以上)は個人で集めるのに限界があるので、先人から受け継ぎながら揃えるのが効率的でしょう。
そう言う未来も在るのだろうから、求め続けて生きたいと思います。(私と同タイプの人間もいるはず)

さぁ、これから祝福された季節の到来、まぶたが重くなるような現実よりも「光が満ちる自然世界」に目を向けて創作活動を続けたいと思います。(まぶたがスギ花粉で重くなるのは仕方ない(笑))

人が現実逃避の究極体なのだとしたら、芸術家はその最たる存在なので、どうせなら究極逃避を成してやろうかと思います。(人間社会での現実の逃避であって、地球(自然)からの逃避じゃない)


それはそうと今月から題名を「ヒスイ日和」として、海や川での鉱物探索を掲載して行きます。
たまに山菜や花々などを楽しんだ事も書き、「ヒスイのように美しい日和の話」って事をメインにして行ければと思っています。(ほとんどが鉱物探索の話になりますが(笑))
一応書きますが、鉱物であれ山菜であれ「許可を得てルールを守った上での話」なので、全てが自由なのだと錯覚しないようお願いします。

ビクビクしながら、オドオドしながら、そんな心境で自然を(人生も)楽しめる筈がない。(ただ自然(神)に対しては常に「慎重さ」を持っておかないと、簡単に命を落とすのでご注意下さい)
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