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作者の思考
作品紹介
2017年03月03日
今回は、ヒスイの海岸転石で制作した異玉の二作目を紹介します。

加工したのは、1月に採集したヒスイの転石です。
前回と同様に表面に茶色の汚れが付着していたヒスイでしたが、お餅のような肌質と光を受けて淡翠に膨張する特徴が見られたヒスイだったので、良い作品に仕上がると確信していました。(丁度良くプレート状だったのも幸いでした)





切り出してみると、絹のような白地に淡い翠が浮かんでいました。
丸玉やストラップを加工する素材もギリギリ取れ、さざれ石にも淡い翠が見られます。




こちらが丁寧に磨き上げて誕生した「千変の幼生」です。
何と言っても白地が綺麗、このタイプは色が入らなくても白に魅力を宿したヒスイです。
その絹のような肌は光を膨張させて淡く翠に染まり、幼生としての生命力を示しています。




若干、表皮にあった茶色が残りましたが、それが大地の息吹を感じさせてくれるでしょう。
自然光では「雪解け(水を含んだ雪)」を想わせる肌を楽しめて、待ちに待った芽吹きの季節の到来を告げているかのようです。





同じ母石で制作した丸玉も淡翠に輝き、異玉との相性はピッタリです。
球状では無く楕円状となりましたが、これはこれで良いアクセントになるでしょう。




ストラップも白が映える品に仕上がりました。
加工する前は餅、加工した後に強い光を当てると絹、自然光では雪解け、様々な景色を魅せてくれるヒスイのカケラです。(お出かけのお供に丁度良いかと)




今回も革紐に楕円玉と合わせてみました。
やはり相性抜群、ウッドビーズも合わせると更に良い感じになりそうです。
販売する際は首飾りに仕上げた方が良いかなぁ〜。




今回の異玉は、自然光で神秘的に輝きます。
葉脈のような模様や淡い生命色が際立ち、生きているかのような姿になります。
これが石だと言う事が信じられない…、「何かが満たされている」そんな印象を受けます。





最後は、さざれ石です。
これからピアスなども制作可能ですが、とりあえずは「へその緒」として保管用にします(笑)
飽きるまで「雪解けのカケラ」を楽しんで貰えたらと思っています。





さて、転石を加工しての異玉が二作目となりましたが、かなり自己満足度の高い作品になったかと思っています…。
手元に残っても悔いが無い分、他者へ向けたお得感が低いので商品として難しい気がしますね…。(今に始まった事では無いのですが(笑))

転石だけでの制作に限定してしまうと、ヒスイも限られてしまい幅が狭くなるなぁ…。
お客さんにしてみれば「好みのヒスイでの作品」が必用なわけで、今回のようなタイプが簡単に拾えるなら良いのですが、現実的には可能性が低すぎて無理ですね(笑)

よって素材として良いヒスイが拾えた際には余すこと無く加工し、同時に加工用に仕入れたヒスイでも制作するのが良いかと。(結局は仕入れたヒスイも全部活用するのだから)
どちらが良いかは購入する側に選んで貰えば良いのでしょうね。
コンセプトを優先するのか、ヒスイの好みを優先するのか、それぞれに選択肢が在った方が良いように思えます。

まぁ、その両方を兼ねている作品が一番需要がありますが、ルールに縛られ過ぎて捏造するような状況に自分を追い込んでも意味がない(笑)
転石加工は「一つのスタイル」として、大切に続けて行くのが最も良いのだと解りました。
幸いにもヒスイ転石が拾えない事は無いので、色はともかく加工が可能ならば優先したいと思います。(次は万化の蛹を作ろう)

これにより異玉・生玉・神玉の共通の話となるので、将来的には面白い事になりそうです。
試行錯誤しながらも前に進む、創る以上は高める事を優先して活動する、その原点から外れなければ私も「先人たち(古代人)が歩んだ王道」を辿る事が出来るのだと思っています。

同じ事の繰り返しは、なるべくしないよう努力したいと思います。
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