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作者の思考
作品紹介
2017年02月22日
今回は、ヒスイの海岸転石で制作した異玉を紹介します。

加工したのは、12月に採集したヒスイの転石です。
表面に焦茶色の汚れが付着していたヒスイでしたが、部分的に見られた淡緑の兆しを確認したので加工素材として活用しました。(中まで汚れは入っていないと判断しました)





切り出してみると、やはり美しい白地が出ました。
致命的なヒビは無く丁度良いサイズのプレートが取れ、他にも丸玉やストラップを作れる素材も切り出せました。(表皮部分は、さざれ石として細かく切断します)




そして仕上がったのが、こちらの異玉です。
ヒスイの転石の活用を試みた、第一作目となる作品が誕生しました。
テーマが「千変の幼生」なので、私が好きな昆虫の幼生を表現しつつ、千変の可能性を秘める存在となるように仕上げています。(昆虫が嫌いな人には向かないかな…)




片面に緑が入り、もう片面には黒の模様が入りました。
悩んだのは艶の出し方で、どこまでのレベルが最適なのか吟味しました。
異玉は原点の「意化」なので、古代の風合いや昆虫の質感を強く宿せたらと思っています。
悩んだ末に「樹脂光沢のような肌質が理想的」と言う結論に達しましたので、その艶を優先しています。(これはこれで難しかった(笑))





次は丸玉の制作、穴を大きめにしたので天地の曲線は無くなり、球状ではありません。
こちらにも僅かに緑が入り、単品でも楽しめる品になりました。
しかし、やはり合わせた方が良いに決まってる(笑)、太めの革紐も通せるので使い勝手が良い丸玉ビーズとなりました。





ストラップも、こんな感じに仕上がりました。
なるべく不定形な姿を活かして曲線を付け、角張も残しつつ研磨しています。
新たに仕入れた渋緑の革紐も、ヒスイに合ってくれたので良かったです。




最後は切断した、さざれ石です。
これも艶に悩んだのですが、自然研磨による肌の質感を優先して磨きませんでした。


今回の作品でのさざれ石は、どちらかと言えば飾りでは無く「へその緒」的な存在にしたいと思っています。(海岸転石で作られた証拠としての)
さらにヒスイである証拠として、表皮や切断面でキラキラ輝く翡翠輝石も確認できます。
磨かれた状態だと目視のみでの判断は、相当慣れていなくては困難となります。
しかし、これにより普通の人でも確認が出来るようにしています。

まぁ、「数点を磨かずにおいて、残りを磨けば良いのでは?」、と思うかもしれませんが、海岸転石での「異玉さざれ石の制作の仕様(ルール)」は、磨かない事にしてみたいと思います。(持ち主が磨くと言う事の選択肢も残せるし)


ちなみに、透明度は低いですが強い光を当てると、美しい生命色を示します。
これにより白地も「僅かに緑に染まっている事」が解ります。




異玉は自由な創作が魅力なので、神玉を連続で制作していた後に作ると、まるで「鋼鉄の戒め」から開放されたような感覚になります(笑)
海岸での探索や異玉の制作が「神々との交歓のバランス」を保ってくれるのでしょう。(私にとってのバランスを)
我ながら良い三本柱を持ったなぁ〜、生玉も両方のバランスをとる存在として進めなければ。

私にとって、この「ただの遊びでは無い遊び」は、生涯続いて行くのでしょう。
それで生きるのだと決めたその時から、苦労する事は決定しましたが、どう生きたって苦労するので自分で決めた苦労からは逃げないよう頑張りたいです。


そう言えば、こちらも制作しました。
今回の異玉とは関係ない品ですが、小さな淡緑のペンダントです。(ちょっとしたアクセサリーとして楽しんでもらえたらと思います)




二月も終盤となり、再生の季節の到来も迫っています。
良い季節を想うと何故かチビッコと遊んでいるイメージが湧いてくる(笑)
今年の夏はアクアリウムを作ってみようかなぁ〜っと。(テナガエビでも飼ってみるか(笑))
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