2017年02月07日
2月に入り立春を向かえ、例年になく春らしい気候が続いています。
いつもは雪かきに追われる日々ですが、今年は春の祝福を強く受けているようです。
まずは押上の海岸、先日に積もっていた雪も消えて春らしい浜辺が広がります。
この日(4日)は朝から気持ちの良い天気で、数人が石拾いに訪れていました。


浜は歩きやすい状態でしたが波は強く、探せる範囲は狭くなっていました。
小さめの石が多く上がっていて、激しい波の印象とは裏腹に石の動きは良くないようです。

環境に合わせて小石たちを探索すると、小さいけど綺麗なヒスイ転石を発見。
色も透明度も良くキラキラと翡翠輝石が輝いています。
どうしても小さいので1個の存在感は薄くなりますが、同タイプの小さな転石のケースに保管すると、全体的に存在感を増して非常に綺麗な世界を楽しめます。

更に灰色のヒスイ転石を発見。
色は灰色ですが質は良く、滑らかな質感の肌に翡翠輝石が煌めきます。
こういう灰色ヒスイはある程度の透明度を示し、磨くと艶やかに仕上がるタイプです。
濃い灰色の部分と白に近い灰色の部分が合わさり、黒のラインも入るので加工しても面白いタイプのヒスイとなります。(これは小さいので見本用とします)

右から左まで海岸を歩きましたが、以降は面白い石には出会えませんでした…。
やはり波の善し悪しが大きく影響しているのでしょう。(それも運なのだけど(笑))

とりあえず押上の海岸ではオンファス輝石1個、ヒスイ輝石2個、ネフライト1個が拾えました。
オンファス輝石はヒスイと言えばヒスイなのですが、ちょっと質が悪かったので海へ返しました。(質が良ければ加工に向く優秀な鉱物です)

まだ時間があったので、青海の海岸にも行ってみました。
到着して早々、いつもの様に空の蒼と海の碧が最高の景色を見せてくれました。


この日も釣り人が海を楽しんでいましたが、釣果は良くなかったようです。
魚もヒスイも波(海流)に影響されるのは同じのようです(笑)

こちらも長めの波が押し寄せて良い感じなのですが、どうにも見当たらない…。
結局、何も拾えないまま姫川河口へ到着、この前にあった「盛られた土」は半分が姿を消し、浜の環境が変わっている事だけは確認できました。


なんであれ、今回も空と山が綺麗だったので撮影しました(笑)
前回にあった雪は消え、焼山付近で見られた噴煙もありませんでした。


次は左方面での探索、ここは綺麗なロディン岩(鶯石)や玉髄があったりします。

やっと大きめのネフライトを発見。
平べったくて先端が薄くなっているので「天然の磨斧」のような姿をしています。
古代人はこういった素材を好んで磨製石器を作ったのでしょう、現在で考えても「作りやすい形状を優先するのは人間の本能」なのでしょうね(笑)


県外の人を見習って粘ってみましたが、新たな出逢いはありませんでした…。(粘ったと言っても2時間くらいですが(笑))
最後に昼下がりの海を撮影して探索を終えました。

異玉用に拾えればと思ったのですが、そう簡単には見付かりませんね(笑)
だから面白く、だから貴重なのだと再認識する日でした。
今回も、ちょっとした作品の紹介をします。
開花のカケラで丸玉のペンダントを制作しました。(下の金具はSVですが、上の金具と鎖はSVではありません)
春らしい紫ヒスイを加工して、色づく花の蕾をテーマとしているペンダントです。

それと前回の異玉が最終段階に入ったので、新たに二作目の切り出しをしました。
こちらも異玉(千変の幼生)・丸玉(楕円玉)・ストラップ・さざれ石を作ります。
表面にあった茶色の汚れは中に全く浸透しておらず、非常に美しい白〜淡翠の肌が姿を現しました。
ヒビも少ないので良い作品に仕上がるでしょう。

前回の異玉は仕上がり次第、撮影をして近日に掲載したいと思います。
自分で作っておいて言うのも何なのですが、とても魅力的な作品となっています。