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作者の思考
翡翠の見方
2011年04月27日
この間から翡翠漂石を展示して、現在での国産翡翠の基準を明確にできればと考えています。
現在に採集可能な翡翠と、昔に採集可能であった翡翠を掲載していきたいと思います。
海や川から出るサンプルに、一つも該当しない翡翠があれば慎重に判断しなければなりません。
また、「透明度の高い翡翠」と「色の良い翡翠」とでは、どちらが稀少なのかも悩みます…。
現状での判断は、「透明度の高い翡翠」の方が稀少だと考えています。
透明度が低く色の鮮やかな翡翠は見た事があり、加工経験もありますが、
透明度の高い(ガラスに近い)翡翠は国産では見たことがありません。(良くて半透明)

ヒスイ輝石として鉱物で考えれば、無色透明であれば純度が高く貴重となります。
でも翡翠となれば「色」が必要となりますので、特に認知度の高い「翠」が貴重とされています。
最も良いのは「透明度が高くて色の鮮やかな翡翠」なのでしょうが、滅多にありません…。
この条件にはバランスが大事で、色が入りすぎると透明度が失われるようです。

同じ母石の質で色の希少性を考えると、紫と青がダントツで稀少と言えると思います。
双方が半透明と言える質さえ珍しく、大きな塊としても良質なものは無いのでは?と思われます。
(無色透明の翡翠は基準から除いています)

特に紫は一色タイプの原石を見た事がなく、原石中に脈として流れて存在している事が多いです。
この部類の紫は透明度が高く、小滝系の白〜灰色原石の中に見かけます。(糸魚川石も)
母石に混ざってしまっている事もあって、その場合は灰色っぽくて透明度が低くなります。
もう一つの部類の乳白色に紫が入る翡翠は、透明度は標準でチタン石などの不純物が多いですが、
白い母石が美しいので明るい紫色が映えて、原石の状態でも綺麗な姿をしています。

青翡翠は青緑や紺色に近い翡翠が主流となっていて、トルコ石のような青色は見たことが無いです。
一色タイプは青緑〜紺色が多く、色が濃いためか透明度が低く見えるものが多いように思われます。
もう一つの部類では青らしい青色がありますが、母石にヒビや茶色の不純物が入る事が多く、
白地の質も荒いので艶出しが困難なタイプが多くあります。
しかしバランスが良ければ、透明感のある美しい青色の翡翠となります。(青と言えるのはこっち?)

こうして考えると他の翡翠とは別の基準で見なくてはなりません。
それに色の混在している翡翠もありますので、混色翡翠とかにして分けた方が良いですね…。
(この混色翡翠は作品を作るには、とても魅力的な翡翠となります)

個人規模でも良いので、ある程度の基準を確立しておこうと思っています。
ただ芸術として表現すれば、どの翡翠もとても魅力的な存在です。
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