2017年01月01日
明けましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします。
昨年はヒスイが国石に認定され、その「表の理由」と「裏の理由」の狭間で、どうにも徹しきれなかったのが心残りでした…。(表と裏の解離がすごい…)
今年(と言うか40代)は、迷わない事を目標に進みたいと思います。
これからも「人の縁」と「石の縁」を信じて頑張りますので、ご協力をお願いします!
私個人の念願だった奴奈川姫が、神玉として誕生しました!

去年は建御名方神(子)の誕生で、今年はその母親(奴奈川姫)を制作しました。
加工したヒスイは須世理毘売と同じ紫ヒスイの母石を使い、女性の華やかさを宿しています。
リングのデザインには蝶と花びらを入れて、「命を繋ぐサイクル」のイメージを表現してみました。
以前も書きましたが姫系のデザインは、勾玉と須世理毘売を原点として奴奈川姫が引き継ぎ、未来では木花咲耶姫へと受け継がれます。(予定では)
テーマは「千妃艶羽」(センキアゲハ)、艶羽を「アゲハ」と読ませています。
意味は「艶やかな衣を纏った千の妃」で、麗しい巫女と八千矛神の妻の意味合いを込めています。(ちなみに、花衣(ハナゴロモ)や葉衣(ハゴロモ)は、木花咲耶姫で表現できらたと思っています)

デザインのモチーフは「母神」「巫女」「妃(姫)」「蝶」です。
特に今回のデザインは母神を強くイメージしたので、古くからある「子持ち」と呼ばれている勾玉を基礎としています。
もちろん抱いているのは赤ん坊の建御名方神、まだ角が生えず目も明いていないので穿孔はしませんでした。(貫通させていないと言う意味です)
頭には三日月の髪飾り、前髪と後髪は円く束ね、蝶の羽衣を纏う美しい母神(巫女)をイメージしてデザインしてみました。
子を育てる母のイメージなので、特に曲線を活かしつつも、強さを強調する直線をバランス良く込める事ができたかと思っています。(個人的に)



奴奈川姫に込めたコンセプトは、「転身」と「育成」と「子宝」です。
少名毘古那神が男にとっての転身(独立・逸脱)とするならば、奴奈川姫は女性が母へと転身する姿を表現しています。(須世理毘売は妻への転身)
母の優しさと気高さの中で子どもは育ち、やがて立派な大人となり「自らが同じ親となって子を育てる未来」を具現化しました。(父親の役割が少ないのが悲しいけど…)
月読命の「成長」と似ていますが、育成は育つ側ではなく「育てる側」の力量が肝心で、それは即ち月読命により成長を促された者の「真価のカタチ」と言えるでしょう。


艶羽(アゲハ)のテーマ通り、その身に光を受けるとより紫色が映えます。
特に羽根の部分は厚みを減らしているので、透明度が低めの紫ヒスイでもうっすらと透けます。
膨張した紫色は神秘的に輝き、煌めく燐粉に包まれて羽ばたくアゲハを想わせます。
今現在で「子持ち勾玉」と呼ばれている勾玉が、実際に「子持ち」として作られたのかは解っていませんが、その姿を元に「子を大切に抱く母神の神玉」を作れたのは創作家として幸せです。
一番最初に「子持ちと呼ばれている勾玉」を作った先人も、私の表現を喜んでくれると信じています。(創始者が子持ちとして作っていなかったとしても、未来でのこの繋がりは新たな表現へと続くでしょう)
国津神を創作して7年目となり、やっと最後の奴奈川姫を仕上げる事が出来ました。(現段階での)
いや〜、自分で自分を褒めたい(笑)
私よりも表現力のある創作家には何て事は無いのでしょうが、私にとっては継続は大変だった…。
しかも自分で始めた計画に悩まされる独特の感覚は、いつでも自分で止められる「単柔な原理の誘惑との闘い」って感じです(笑)
後は性格の問題で、途中で止められない不器用な気質が面倒な生き方を自身にもたらすのでしょうね…。
ともあれ納得のいく作品に仕上げられて嬉しい、それなりに有言実行を成せたと思います。
今回は私のイメージの母神でしたが、巫女のイメージを強めたデザインや、姫のイメージを強めたデザインを作れたのなら未来は面白くなるでしょう。(私と支えてくれる方々の未来が)
それでもまずは異玉制作かな〜、上で書きましたが「完成度を高めた世界は作り手ですら窮屈になる事」があります(笑)
ここらで自由を楽しまなくては…、って「十分、自由だろう!」と思う人もいるかと思いますが、それは同じ生き方をしてみれば解るかと思います。
なんと言うか、人間と言うのは何処へ行っても「等しく試練が在るのだ」と解りました。
逃れられないのなら向き合うしかない(笑)、そして向き合ってのみ答えが見出せるのが現実。
どのような答えであれ、探し求めた問の答えであるのなら私は知らねばならないのでしょう。
まぁ、難しい話は後にして仲間を探さなくては(笑)
こう見えても仲間作りは得意だったりするのですが、今回のは「ただの仲間ではない」って事が肝心です。
私が思うに三つの領域での仲間が必用になるのかと…、いや「三つってどんな領域?」と思うでしょうが、それの説明は後日にしたいと思います。(長くなるし(笑))
ちなみに異玉・生玉・神玉の領域では無いよ(笑)、いやそれも必用なのだけど「始めの一歩」としてのルールと言うか基準と言うか…、とにかく一歩目を間違えると面倒になるので気を付けたい。
と言う事で、これから来る(であろう)ルネサンス期を楽しみに活動したいと思います。(以前にも書きましたけど(笑))
今年も良い年で在りますように。