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作者の思考
海岸の漂石(標石)
2011年02月27日
糸魚川の海岸では翡翠の漂石を採取する事ができます。
膨大な時間をかけて自然が磨き上げた漂石は、とても魅力的な存在となっています。
その中でも特に質感の良い漂石を「標石(標本となる石)」と私は呼んでいます。
この小さな標石達は加工の余地はなく、自然によって完成された姿で浜辺に打ち上げられます。
私にとって加工とは、その対象からより魅力を引き出す為の技術であるので、
完結されている存在に手を出す事はありません。(逆に魅力を損なってしまう…)
なので自分で拾い集めた翡翠標石は加工も販売せずに、全てコレクションとして所有しています。
これはサンプルとしても大変重要な資料となり、国産と外国産の判別にも必要なデータとなります。
岩石から成る翡翠石は、必ず川や海にその一部が流れているので採取したサンプルと一致します。
同じサンプルを幾つか採取すれば、国産翡翠としての裏付けになるでしょう。
良質のサンプルの採取は困難ですが、今までに出ているサンプルがあるので参考にできます。
特に趣味で集めている人から見せてもらうと勉強になるのでお勧めします。
歳月をかければ自分でも拾う事ができますので、諦めず挑戦するのも楽しいかと思います。
目が翡翠に慣れていくと、海岸でも拾いやすくなるし真贋も分かるようになります。
加工をすれば、それぞれの翡翠の癖も分かるようになります。(硬いとか磨きにくいとか…)
息抜きの遊びとして採取していても、全てが自分の力になるのが実感できます。
これからの人生の中で何処まで国産翡翠を理解できるのか楽しみです。
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