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作者の思考
作品紹介
2015年12月17日
今回は、建速素戔鳴尊「千波万波」を紹介します。

新たなテーマの一作目となる作品です。
日本海の荒波を映したような姿は美しく、淡い蒼と濃い碧が混ざり合っています。
オンファス系のヒスイと思われ、艶やかな仕上がりとなりました。
深みのある色調は、光源により群青にも青緑にも見えて色の変化も楽しめます。




なるべく激しい模様が流れる部分を選び、波の躍動が表現できるよう心がけました。
このタイプのヒスイは艶が出やすいですがヒビが多く、硬いですが粘りが少ないと言った特徴があります。(粘りが少ないと言っても普通に堅牢です)
致命的なヒビを避け、入ってしまうヒビも白波を想わせるような景色として加工しています。





透明度は低いですが、濃い碧の部分は光に透けます。
その姿は「透明度が高いけど底の見えない海」を見ているようで、探求心をもかき立てます。
厚めに制作したので青銅器のような重厚感を宿し、太古の龍に気品と存在感をもたらしています。




一作目なのでテーマに合った作品になるか心配でしたが、やはり私の目に狂いはありませんでした(笑)
自己満足ですが非常に満足!、こうなると、このタイプのヒスイをもっと加工したくなります…。
ちなみに、このタイプにもピン〜キリがあり、ここまで濃い碧が入るのも珍しいです。(石質もしっかりしている部分が多く、ヒスイ輝石が微細で肉眼では見えない部分もあります)

残念な事に、どしても良い模様の部分には致命的なヒビ(非なる美)が入るので、面積の大きな作品を作る事が出来なかったりします。
叶うのならば、このタイプで大サイズの素戔鳴を制作してみたいです!

絶え間なく寄せる波(試練)を乗り越え、迷いながらも着実に前に進む意志、そんな強い魂を鍛えられたのなら創作活動も、より華やかなものとなって行くかと思っています。(頑張ろう〜っと)
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