作者の思考

ヒスイ日和(師走の壱)

2020年12月02日

12月に入り今年も残すところ1ヶ月弱となりました。
長かったような、短かったような、よく分からない年でしたね…、コロナ禍で学ぶべき事は学べたのだろうか?、それを続いて行く未来へ繋げられるのだろうか?、来年から結果が出てくるのだろうなぁ。
生物としての結論は明確に出ていますが、そこから逃げた人類の結論は出せないまま(出さないまま?)後にツケを回して生きて行くのでしょうね…。(選択肢が在って無いような生物だな…)
何も決められないまま、生物としての道理に飲み込まれて行くような気がしていますが、どうなろうとも適応して自分らしく生きる事を優先したいと思います。

それでは12月最初の探石記録を書きます。

今週から来週にかけて、おそらくは最初で最後となるかもしれない晴れの日。(12/2)
貴重な青空を活用すべく、押上の海へ探石に出かけました(笑)





浜の状態は入口付近に石が溜まり、そこから先は砂だらけ、波は強くて長く時折テトラにぶつかって波しぶきが上がっていました。
風が弱めだったのは幸い、気温も低くはなく(でも高くもなく)、体感温度も寒さを感じる事なく楽しめる環境でした。(最初の30分くらいの状態では…)


探せる面積は少なく、ちょっとでも油断をすると波を被る危険がありました。
どうにも期待できない状態ではありますが、貴重な晴れ日なので気を抜かず注意しながら探石しました。(石が少ない分、目と耳は波に集中できました)


一通り歩き折り返し地点に到着、入口から石・砂・砂利・石の順番でした(笑)
最初と最後の石の部分が期待大と思うかもしれませんが(それも事実ですが)、意外に砂利の部分を入念に探すと収穫が多い事があります。




と、言うわけで、小さな転石(小さすぎる?)を多く発見しました。
上は石英斑岩2個、左はロディン岩3個、右はネフライト5個、下はヒスイ転石7個です。


ロディン岩は、桃簾石としてはマンガン量が足りないタイプが1個ありました。
これを桜簾石とか、白桃簾石とか、そんな感じで呼んでいますが(私個人が)、やはり神話との繋がりを考えると白桃としての意味合いを名前に加えたいと思っています。
まぁ、私個人の規模で呼んでいるだけなので、どう名付けても問題ないでしょう(笑)

ヒスイ転石は中央のが一番良質なヒスイ転石(ヒルコ神)です。
これより小さくなると「ヒルコ神のカケラ」と言った方が良いのかも、やがて砂礫で無くなって行く小さなヒスイたちなのでしょうけど、それでも100年は余裕に存在し続けるでしょうね(笑)
然るべき人の手に残れば更に永く人と在り続けるので、探す価値は十分にあると思います。

とにかく綺麗な石は集めておいて、手放す時が来たなら海へ帰せば良いでしょう。
その時が来ない「選ばれた石」は、人類が滅亡する日まで共に在り続けるので、それまで楽しめば良いと思います。


そう言う事なので、帰り際も小さな転石を集中して探しました。
次第に風が強まり波が激しさを増してきて、より押し寄せる波を注意しながら探す事になりました。(こういった時が最も危険なので油断大敵です)
それに加え、波しぶきが顔面に降り注ぐので辛い…、体感温度も下がり海(イザナミ)が「引き際」を教えてくれます。

集中して探した結果、更に10個のヒスイ転石と出逢えました。
数としては多いですが、サイズが小さいので通常の転石の1個分くらいでしょう(笑)


下の3個が特に石質が良くて、「白地に黒が入ったヒスイ、白の透明度が高いヒスイ、青色の良質なヒスイ」と、バリエーションにも富んでいます。

こんな小さなヒスイのカケラをどうするのか?、と思う人もいるかと思いますが、「識別用のサンプルデータ」としては貴重な存在だと言えます。
このカケラの特徴を全て覚えれば、ヒスイの産地の識別にも役に立ち、自分で判断する際の基準になります。
これは加工する人には大切な事で、本業とする者には必須の能力とも言えます。
人間なので100%までは高められませんが、可能な限り高めて「誤る可能性を最小限にする必用」があります。(判断できなのは扱わない、とすれば誤る事は「ほぼ無い」と言えます)

王道を辿りたいなら必須、道を外れるのなら不要、そんな感じで小さなカケラの活用に違いが出ます。(そもそもに浜辺でヒスイ転石を見付けられる時点で、ある程度の識別能力を有している事は分かりますけどね(笑))

とにかく、今回も楽しめて良かった〜。
太陽光も充電できたし、今月も頑張って生きられそうな気がします(笑)
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