作者の思考

ヒスイ日和(霜月の弐)

2020年11月14日

上旬は天気の不安定な日が続きましたが、中旬に入ってから次第に空が晴れるようになりました。
午前中は日差しが強くて暖かく、太陽が雲に陰らない限り肌寒さは感じません。
ヒスイ日和でもあるし、創作日和でもある、どちらを優先するか悩みますが、両方進めるのが理想的と言えるのでしょうね(笑)
不景気で憂鬱な中でも「心の豊かさ」だけは忘れないよう、活動したいと思います。

それでは11月二回目の探石記録を書きます。

前日のガイドで「ヒスイとの縁」を強く感じたので、次の日も探石に出かけました(11/12)
この日は快晴、1日ずらせたら最高の環境だったのでしょう、しかし「ヒスイと出逢えた事実」には代えられないので後悔はありませんね。(双方ともに)




前日の大荒れが嘘のように穏やかとなった海、やや長めの波が浜に打ち寄せていました。
ちょっと小さな石が多い感じの浜辺、重い石は下に埋まってしまったように思えます。
仕事(加工)を終えて午後から来たので、もしヒスイが上がっていたならば午前中に拾われてしまったのかもしれません。(運なので仕方ない(笑))




恒例のように姫川を横断、雨が多かった割には増水しているようには思えません。
長時間の大雨ではなかったので、上流にある水門などで調節できたのだろうか?




あれだけ浜が長くなっていた海との合流点は通常に戻り、勢いよく川の水が海へ出ていました。
川(イザナギ)の勢いが勝ったと言うよりは、海(イザナミ)が大荒れして浜辺を削ったのでしょう。(多分、川(イザナギ)が勝るのは梅雨時だけなのかもしれません(笑))




この時点では何も見付からずガックリ、面白い石も探していたのですが見当たりません…。
前日の「短時間での出逢い」に自信を持ったのですが、やはり美石との出逢いは簡単ではありませんね(笑)


今回は無しか…、と、波打ち際の数歩後方の「海水で濡れている浜辺」を歩いていると、酸化鉄(錆)で赤褐色になっている石英が目に入りました。
「瑪瑙になっている部分はないだろうか?」と思い拾い上げて確認すると、裏面に黄鉄鉱がキラキラと輝きました!



これは良い感じ、金華石と呼べる状態なのかは分かりませんが、座りも良いし景色も良い、美石である事には変わりません。(手の平サイズなのも嬉しい)

石英自体も、黄鉄鉱自体も珍しい鉱物ではありませんが、双方が共生して魅力的な姿形を示すと、特別な存在になります。
こういった出逢いが「探しに来て良かった〜!」と、心の底から思える瞬間でしょう。(石好きの人に限るけど(笑))


これに気分を良くしながら歩いていると、綺麗なロディン岩も発見。


鶯石(自称)と呼ぶに相応しい発色、石質も良いので光沢も出るでしょう。
基本的に黄緑色ですが翠に近い色を示すタイプなので、ヒスイと間違える初心者は多いかと…。
白地の違いなどの特徴を覚えて間違えないように気を付けて下さい。(綺麗な石である事は変わらないので、ヒスイとの区別だけを重視すれば良いでしょう)


まだ少し時間があったので、押上の海岸にも行ってみました。
美石とは出逢えましたが、少し未練があったのでしょう(笑)、いつもよりも歩く範囲を狭めて最後のチャンスとして探石しました。


見て分かるかと思いますが、こちらの浜辺は砂利だらけ…、普段は大きめの石が上がる所でも砂利が目立ちました。(足が沈んで歩きづらく、普段より疲れました)
これは期待できないなぁ…、と思いながら歩いていると、砂利の僅かな隙間から膨張する光を感じました。


その不思議な光に呼ばれて砂利を退けてみると、切望していた美しいヒスイ転石(ヒルコ神)が姿を現しました!



まるで波打ち際で眠っていたかような姿、練度も練磨も見事です。(赤ん坊のようだ)
うっすらと白地に流れる翠が美しく、手にとれば誰もがヒスイである事を認識するでしょう。
レア度は標準よりやや上の3くらいかな?、なんであれ前日に続いてヒスイ転石と出逢えた事に感謝したいと思います。(押上の海岸を歩いて良かった(笑))

ガイドした日は海が大荒れで、押上の海岸は探せる状態ではなかったので選択肢にもなりませんでしたが、再び糸魚川に訪れてくれた際には、ヒスイ日和の中で「神々との交歓」を体感してもらいたいと思います。

今回も楽しめました!、これを力にして前に進みたいと思います。
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