作者の思考

ヒスイ日和(長月の参)

2020年09月29日

だいぶ気温が下がり、夜と朝方は寒いくらいになりました。
待ちに待っていた季節の終わり…、夏の面影を残しながら変遷していくのが体感として分かります。
でも思い返せば暑かったなぁ〜、外に出ていられた時間の短さは新型コロナウイルスの影響よりも、凄まじい暑さによって日干しに成りかねなかったからでしょうね(笑)

四連休は久々に賑わいを感じられて嬉しかった〜、一銭にもならないけど加工所でパフォーマンスした甲斐もありました。(来店してくれた人たちに感謝です!)
自分の売上げには繋がるので無駄じゃない、それに未来を見据えた上での行動。
労働ならば「究極の低賃金労働者」となりますが、賃金が発生していないので「行動」であり、未来に繋げる「活動の一部」となります。
いつの日にか、その努力が実を結び、私の理想に近づく事を願っています。

前置きが長くなりましたが、9月最後の探石記録を書きます(笑)

前回から二週間ほどが経ち、姫川河口も秋を感じる景色となりました。(9/29)
午前中は青空だったのですが、午後から薄い雲が空を覆い太陽光を遮るようになりました。
河川敷の草木は躍動の緑色から黄色みを強め、実りの季節の始まりを伝えています。




浜は波が長くて強め、干潮だったのか普段より浜が広く感じられました。
前回に見られた「波打ち際の川の横断」は無くなり、今度はこちら側が入り江のような浜に繋がりました。(完全に海(イザナミ)が勝っている状態です(笑))



先日は海が荒れたようなので期待が高まりました。
かなり強い雨も降ったり止んだりを繰り返す日があったので、川も変化があったように思えましたが、ただ「泥を堆積させただけ」って感じで雪解けの時期のような変化は見られませんでした。(河口での話です)


多くの人が訪れた形跡や、先客がいる事を確認できたので、見落としがちな場所を重点的に探してみました。
すると鮮やかな色が目に飛び込んできました、一見はキツネ石を思わせる強い緑ですが石質が違います、表皮側にはロディン岩の特徴が見られますが、発色は黄緑ではありません。




乾かしながら確認した結果、少しロディン岩と混ざったヒスイ輝石岩だと判別しました。
圧砕タイプのヒスイにありがちな特徴だと言えるでしょう、なかなか良いサンプルとなりました。(緑と翠が交ざっていて綺麗です)


ちなみに探したのは波打ち際の数歩後ろ、少し前まで波の影響を受けていたであろう場所の端に打ち上がっていました。(波打ち際だけを探していると、こういった場所には気付かない)




今度はこちらから姫川中央を撮影、これで左右からの画像が揃いました。(だから何なんだ?って話ですが、良い思い出になりました(笑))
先端は青海の海岸から離れて、今度は向こうの波打ち際を川が横断する状態となりました。





戻り際に玉髄を発見、なかなか綺麗です。
河口にしては練度も練磨も良いので珍しい、活用を試みている最中なので上手くいったら使いたいと思います。




更に、また南国風の巻き貝を発見、これで二個目なので珍しくないのかな?
そもそもに名前も分からないですが、良い雰囲気なので気に入ってます。(しかし、探石に夢中になりすぎて気付いたら落としていました…)




この石は石英(瑪瑙)と合体しているのかな?、面白いけど表情がよく解らないな…。
切断した方が面白いのだろうか?、と悩みつつ浜に置いてきました。




次は淡い紫が入ったヒスイ転石を発見!
この発色は久しぶりだな〜、圧砕系もそうでしたが小滝川で見られるヒスイに思える。
河口での特徴があって素材感が強い、加工に使うか、磨いて飾石にするか、久々に吟味したいと思います。(これも楽しみの一つです)





綺麗な縞瑪瑙も見付けました、丁度良い部分が欠けて模様がハッキリ見えます。
サイズも良くて「小さな水石」にするか、磨いて「小さな飾石」にするか悩みます。(一部分を磨いた方が美しさが際立つかな〜)




今度は大きめのヒスイ転石、遠目からも分かるくらい特徴的でした。(白くて角張っていて、少し光を膨張させていた)
目を惹くような色は備えていない白のヒスイ、それでも磨けば輝く神々の石です。(カグツチの欠片って感じの姿です)


ちなにみ、この辺りで南国風の巻き貝を落としてしまったようです(笑)


小さな水石も探してみました、白い石英斑岩に茶色の石英斑岩が入っているのだろうか?
なかなか面白いので座りなどを確認して飾ってみます。(イマイチなら海へ返します)




最後は「髪が長く色白の女性」に成りそうな流紋岩を発見(笑)
でも目鼻を付けたらダダ星人になる気が…、裏は太ったウォーズマンになる感じでした(笑)
面白さは感じましたが、とりあえず浜に置いてきました。(落書きはしないので)




黄昏時の海と探石人です、それぞれに良い出逢いは在ったのだろうか…。
この「神々との交歓」により、個々の信仰が目覚めるのを祈るばかりです。




今回も楽しめました、これからは涼しいので探石が捗りそうです。
河川敷ではテトラの制作が始まっていました、この時期らしい景色なので夏の終わり、秋の始まりを強く感じました。(厳しい冬は思い出したくないなぁ…)

これで今回の探石記録を終わります。



次は、ちょっとした活動報告です。

四連休の最後に、知人の紹介でシルバーアクセサリーを制作している方と会いました。
もう糸魚川で探すのは諦めた感じでしょうか…、どうしても波長の合う人が見付からない(と言うか人材自体がいない)、でも今回は遠出して訪ねた甲斐があったと思います。
やはり感性的にも女性の方が私には合っているようです、工房も営んでいるレベルなので安心、作品に対しての想いも共有できました。(芸術に対しての想いが同じだからでしょう)

この事で表現が進めば嬉しいなぁ〜、今までは私がデザインしたのをカタチにしてもらったスタイルでしたが、今度は私の作ったルースに合わせて感じ取ったイメージを表現してもらうスタイルになります。(もう自由に表現してもらいます)
人それぞれに好みはありますが、最終的に手元に残っても「コレクションとして飾っておける」って感じで進めるので、コラボ作品として残していきたいと思います。

なんであれ、ルース(定形であれ、不定形であれ)を作る意味合いを見出せたのは嬉しい。
私の根幹は揺るぎませんが、表現の開拓は芸術家の使命でもあるので逃げられない、幸せを感じられる手段が「美しさの発見と開拓」に限られているのは「祝福」なのか「呪い」なのか解らなくなる事もあります。
それでも前に進むのは「我が魂の渇望」と言った感じでしょうか(笑)
何もせずに飢えて終わるより、必用と思われる事を(一銭にもならない事も)少しずつ進めて、いつか満たさせる事を夢見ながら終わるのも悪くないです。

まぁ、やるからには満足する結果を出すだけの傲慢さは持ち合わせているので、私個人としては後悔しないでしょう(笑)

しっかし、仕事の環境としては理想に近づいているのに、内容(景気含め)が噛み合わない、これこそが試練なのでしょうね…。
これは幾つ目の試練なのだろうか?、越えろと言うのなら越えるけど、その後は少しで良いから「休憩させてほしい」と思うのは贅沢なのだろうか(笑)

いや、冬になれば強制的に休憩(と言うか停滞)になるなぁ…、この苦痛は創作意欲には拷問になるので、その前に兆しだけでも見出しておきたいです。

とりあえず、秋に期待しながら頑張りましょう!(同類にもエールを送ります)
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