作者の思考

ヒスイ日和(葉月の壱)

2020年08月03日

8月に入り、やっと晴天が続くようになりました。(ちょっと今日は曇り気味…)
気温も上がり真夏を感じる陽気、待ちに待った日々の到来です。
9日ほど遅い梅雨明けとの事なので、遅れた分を取り返せるよう行動し、躍動の季節を存分に楽しみたいと思います。(単体で自然を楽しんだり、創作を楽しんだりします)

それでは8月最初の探石記録を書きます。

この日は朝から晴れ、強い日差しが辺り一面を輝かせていました。(8/2)
今回は河口で探石を楽しみました、もう夏も中盤になりましたが河川敷の草花は「深緑と言うよりは新緑」って感じで、まるで初夏のような翠で溢れていました。(午前9時頃はキリギリスが鳴き、10時頃からはセミの声が聞こえてきました)




浜辺は釣り人が二人ほどいるだけ、波は非常に弱くて波打ち際でチャパチャパしているだけでした。(海水浴を楽しむには最も安全な状態)
やや濁ってはいましたが水底を見られるくらいの透明度で、小石だらけの浜辺を見るよりは水底を見ながら歩く方が出逢いの確立は高い状態でした。




川との合流点は、ますます距離が広がっていて水量も多い状態でした。
流れ込む川の濁りも治まりつつあるようで、もう少しで「いつもの清流」に戻るかと思います。(糸魚川で大きな水害がなくて助かりました)
穏やかな流れに見えますが、かなり川底が掘られて深くなってるので落ちたら危険です。





波とぶつかった事で出来た中州?が近くに現れ、砂利が大量に堆積した浅瀬を歩き渡ってみました。
ちょっと不思議な感覚、条件が合わないと歩いて渡る事は出来なかったでしょう。






対岸にも中州?がありましたが、そこは遠く、更にカモメの楽園になっていました(笑)
普段とは違った環境にワクワクしましたが、肝心の魅力的な石は見付からない…、グルッと一周して「海水浴だったら楽しめたかも」と思いながら浜辺に戻りました。





最高の陽気と穏やかな海、この状態で魅力的な石が見付からないのは不思議です。
場所を大きく変えようかとも思ったのですが、まずは浜から川へ向かい、増水で削られ斜面になった川淵を歩きました。(崩れるので慎重に歩く必用があります)





梅雨の間に目が鈍ったのだろうか?、と思いながら歩いていると、不思議な存在感を示す石が目に入りました。
数秒で「金華石」と判断して手に取るとズッシリと重い、この「魂に響く重さ」を待っていました!(やはり在れば分かるようです、鈍っていなくて良かった(笑))



表面には黄鉄鉱が見られますが、大量と言う感じには見えません。(見えないだけか?)
これは切断して確認しないと分からないな〜、「金華石と呼べる景色」を備えているのか、それとも「黄鉄鉱が入った瑪瑙」とする鉱物なのか、これは期待が膨らみます。(どちらであっても魅力的な石に違いないですが)


この出逢いで、一気にやる気が出ました(笑)
次は赤色を示す石英斑岩、色と紋様のバランスが良くて加工に最適です。
このサイズなら配置を考えながら作れそう、異玉を作っても面白いでしょう。




これは蛇紋岩、アチンゴライトとリザーダイトが混ざっているのかな?
良く分からないですが、加工が容易な硬度で面白く仕上がります。(加工の初歩に向いている素材かと)




この辺りは水が勢い良く流れ、水面がキラキラと輝いていました。
暑かったので飛び込みたくなりましたが、三途(黄泉比良坂)を渡るのは「まだ早い」ので、手を浸す程度で我慢しました。(ちなみに石に付いた苔が滑るので、油断していると冥土(黄泉)に直行です)




こっちは結晶片岩なのだろうか?、中央に挟まっているのは石英なのかな?
石英にしては結晶が大きいように見えますが、そういう石英もあるって事なのだろうか。(このタイプは、乾いていた方がキラキラして面白いです。)




最後は玄武岩、このタイプは景色によって「梅林石」と言われています。
脈状に白が大量に流れている景色が「梅の林(枝)」に見えるからでしょう、それとは別に梅の花のように輪になっているタイプは「梅輪石」と呼んでいます。(私が呼んでいるだけ)


今回のは梅らしさでは無く「残雪の山並みが白雲を纏っている景色」に見えました。
片面が平らになっているので、作品を撮影する際の背景に活用できるかと思います。(背景で使わない間は飾って楽しむ感じ)

浜では全く見付かりませんでしたが、川では魅力的な石たちとの縁がありました。
姫川河口は、海(イザナミ)と川(イザナギ)の両方を楽しめるのが嬉しい、今回は川(イザナギ)の恩恵があったのだと感謝したいと思います。

ちなみに、川を楽しんでいる間に釣り人は帰宅したようで、最終的に浜辺はプライベートビーチのようになっていました(笑)

これで今回の探石記録を終わります。




ここで加工した作品の紹介をします。
様々な紋様の流紋岩で円形ビーズを作ってみました。(石英斑岩1個・ロディン岩3個含む)


これはコラボで使ってみたい、パーツとしても販売してアレンジできる人にも使ってほしいと思っています。(表現を広げてほしいな〜)
面白いのは、白一色だった流紋岩で作ったビーズに褐色の斑点が現れた事です。(酸化作用によるものなのかな?)
面白い石が多いな〜、「石のまち」として保護しつつも活用を考えたいと思います。


こちらはヒスイのリング、レザーブレスと首飾り兼用の品です。
白ヒスイと淡い碧(淡い青銅色)ヒスイで作りました。


側面に傷が残ったリングは、その傷ごと削り取り少し違ったカタチにしました。
表面の凹凸は表情を変える為(ワイルドさを出す為)に削り、柔らかな女性らしさ(優しさ)とは逆の「角張った男らしさ(強さ)」を表現しています。

脱着が可能ですが、今のところ三色(淡青・白・淡碧)しか揃っていない…、もっとバリエーションを増やして「取り替え可能のメリット」を活かしたいと思っています。
肝心のレザーブレスも頼まなくては…、景気と逆行している創作意欲ですが、進められる時に進めて後悔のないように過ごしたいと思います。

ルースを編んでくれた人にも物々交換の品を送らなくては…、必用とする人たちが近くにいてくれたら「作り手として、どんなに幸せか」って思います。
定期的に滞在してもらえたら嬉しいですが、それは私の都合なので無理は言えせん。(時期も時期ですし)

それでも理想を求めたい、個体(作家)として支えてくれる方々がいるので贅沢な望みですが、生きている間に「波長の合う作り手たち」を集結させたいと思います。
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